JPH0423166Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、高さの異なる自動車、例えばハイル
ーフ車と普通乗用車などを混合して格納する機械
式駐車装置におけるステツプ装置に関するもので
ある。

〔従来技術及び考案が解決しようとする課題〕

機械式駐車装置、特に垂直循環機械式駐車装置
は一般に垂直に設けられた無端状の駆動チエーン
に複数のケージを等間隔に吊り下げて循環駆動さ
れるようになつている。

そして、普通乗用車を格納する場合には第２図
に示すように、又ハイルーフ車を格納する場合に
は第３図に示すように、各ケージ１，２は駆動チ
エーン３に対して同一のアタツチメント４及び軸
受５を介してそれぞれ吊り下げ支持されることに
なるが、これらの普通乗用車用ケージ１とハイル
ーフ車用ケージ２が同一の駐車装置に混在して設
けられる場合には、普通乗用車用ケージ１の高さ
ｈとハイルーフ車用ケージ２の高さh′とが約400
mm程度異なるため、最下位置での普通乗用車用ケ
ージ１とハイルーフ車用ケージ２の床面の位置が
一致せず、第４図に示すように普通乗用車用ケー
ジ１の場合には乗込口６に位置と段差ｉを生じる
問題があつた。

このため、乗込口６に第４図に示すような起伏
自在なステツプ７を設ければ前述の段差の問題は
一応解決できるが、特に普通乗用車用ケージ１に
格納された自動車を出庫するときにはバツクでス
テツプ７のような傾斜部分を通らなければなら
ず、自動車の運転操作に相当熟練した人が自動車
の出庫動作を行わなければならない。

本考案は上記の点に鑑みなされたもので、高さ
の異なる自動車を格納する駐車装置であつても、
乗込口での段差の問題を解決できるとともに、難
しい傾斜部分をバツクで通過しなくてすみ、表通
りには常に前向きに出庫できる機械式駐車装置を
提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案はケージの床面と乗込口の床面の段差を
吸収する昇降自在な昇降台上に方向転換のための
ターンテーブルを備えて、駐車装置の前面にはそ
れほどスペースをとることなく、表通りへは常に
前向きに出庫できるステツプ装置を構成するもの
である。

〔作用〕 自動車をバツクで出庫する場合には、ステツプ
装置を水平状態にして、ターンテーブル上に自動
車を載せてから回転させるため、初心者であつて
も楽に方向転換して出庫できる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例について図面を用いて
説明する。

第１図は本考案によるステツプ装置の一例を備
えた駐車装置の全体側面図、第５図は第１図にお
けるステツプ装置１０の一実施例を示す詳細図で
ある。

図中、第２図乃至第４図と同一符号のものは同
一のものを示すが、本考案によるステツプ装置１
０は主に昇降台１１とターンテーブル１２と昇降
駆動装置１３，１３′からなり、ターンテーブル
１２は中央部分が軸１２ａを介して昇降台１１に
回動自在に設けられ、昇降台１１上にブラケツト
１１ａを介して取り付けられた駆動輪１２ｃ（周
知の駆動装置１４により回転駆動される）により
回転駆動され、同じく昇降台１１上にブラケツト
１１a′を介して取り付けられた従動輪１２ｂによ
り円滑に案内されて、昇降台１１上を回転できる
ように構成されている。一方、昇降台１１は前方
（乗込口側）及び後方（ケージ側）の左右側面を
例えば油圧ジヤツキのような昇降駆動装置１３，
１３′により支持されて昇降できるように構成さ
れているが、昇降台１１と昇降駆動装置との結合
は、昇降台１１の側面において前後方向に設けら
れた長穴１１ｂを介して摺動自在に連結されてい
る。

次に、本考案装置の動作について説明する。

まず、ハイルーフ車用ケージ２が乗込口６に着
床している場合には、本考案によるステツプ装置
１０のターンテーブル１２は第１図及び第５図に
示すようにケージ床面２ａと乗込口６床面と同一
の高さにあり、ステツプ装置１０は自動車の入庫
時には単に車路を構成し、自動車の出庫時には方
向転換動作を行う従来のターンテーブルと同じ働
きを有するのみである。

一方、普通乗用車用ケージ１が乗込口６に着床
している場合に、自動車を入庫するときには昇降
駆動装置１３のみ作動させて昇降台１１の後方を
第６図に示すように、長穴１１ｂに沿つて持ち上
げ、最終的には第７図に示すように、自動車の入
庫のための車路を形成する。もちろん、昇降台１
１に自動車を載せてから昇降駆動装置１３及び１
３′を同時に作動させて水平状態のまま上昇させ、
ケージ床面１ａに高さを一致させて後、自動車を
ケージ１内に入庫させる方法を採用してもよい
が、入庫に多少時間がかかることになる。又、自
動車を出庫するときには今度は昇降駆動装置１３
及び１３′を同時に作動させて昇降台１１を水平
状態のまま第８図に示すようにターンテーブル１
２がケージ床面１ａと同一高さになるまで持ち上
げる。そして、自動車が普通乗用車用ケージ１か
らターンテーブル１２上にバツクで移動を完了す
ると、駆動輪１２ｂの回転によりターンテーブル
１２が回転し始めると同時に昇降駆動装置１３，
１３′を前述とは逆方向に作動させて昇降台１１
を水平状態のままターンテーブル１２が第１図及
び第５図に示すように乗込口床面と同一高さにな
るまで下降させる。この場合もターンテーブル１
２の旋回動作と、昇降台１１の昇降動作を別々に
行つて自動車を出庫させる方法を採用してもよい
が、やはり出庫に多少時間がかかることになる。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案によれば、ケージの床
レベルの違う混合型の機械式駐車装置であつても
簡単に乗込口床面との段差の問題を解決できるだ
けでなく、出庫時における自動車の方向転換をき
わめて円滑かつ安全に行え、迅速な入出庫動作の
可能な機械式駐車装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるステツプ装置の一例を備
えた駐車装置の全体側面図、第２図及び第３図は
普通乗用車用ケージ１及びハイルーフ車用ケージ
２の吊下状態を示す図、第４図は従来装置の問題
点を説明するための説明図、第５図は第１図にお
けるステツプ装置１０の一実施例を示す詳細図、
第６図乃至第８図は本考案によるステツプ装置１
０の各々の状態を示す状態図である。 １……普通乗用車用ケージ、２……ハイルーフ
車用ケージ、３……駆動チエーン、１０……ステ
ツプ装置、１１……昇降台、１２……ターンテー
ブル、１３，１３′……昇降駆動装置、６……乗
込口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 普通乗用車等を格納する高さの低い普通乗用
   車用ケージとハイルーフ車等を格納する高さの
   高いハイルーフ車用ケージを適当な間隔をおい
   て駆動チエーンに吊り下げた機械式駐車装置に
   おいて、該機械式駐車装置の前面には昇降自在
   に支持された昇降台上にターンテーブルを備え
   たステツプ装置を設けたことを特徴とする機械
   式駐車装置のステツプ装置。 (2) 請求項１記載の前記昇降台はケージ側と乗込
   口側を別々の駆動装置により駆動されることを
   特徴とする機械式駐車装置のステツプ装置。