JPH04225029A - ポリアミドイミド樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂の製造方法

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JPH04225029A
JPH04225029A JP2414689A JP41468990A JPH04225029A JP H04225029 A JPH04225029 A JP H04225029A JP 2414689 A JP2414689 A JP 2414689A JP 41468990 A JP41468990 A JP 41468990A JP H04225029 A JPH04225029 A JP H04225029A
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正彦 浅野
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勝岡 浩敏
Masumizu Ookita
益瑞 大北
Hiroshi Takayanagi
高柳 弘
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポリアミドイミ
ド樹脂およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、
優れた耐熱性を有し、かつ射出成形可能な分子配列を制
御した脂肪族、芳香族ポリアミドイミド樹脂およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、脂肪族ポリアミド樹脂(ナイロ
ン)は成形性には優れるものの耐熱性に劣る。そこで、
これらの樹脂の欠点を解決する試みとして芳香族環を導
入した脂肪族、芳香族ポリアミド樹脂が提案されている
。例えば、特開昭59−53536公報には、芳香族ジ
カルボン酸と脂肪族ジアミンよりなるポリアミド樹脂が
提案されている。さらには、特開昭59−155426
公報等にも芳香族カルボン酸、アジピン酸と脂肪族ジア
ミンより形成されるポリアミド樹脂が提案されている。 これらの樹脂は溶融成形が可能ではあるが、耐熱性等に
関しては満足のいくものではない。
【0003】一方、ポリアミド樹脂の耐熱性、機械特性
等を改良する方法として、イミド環を導入したポリアミ
ドイミド樹脂が提案されている。例えば、アメリカ合衆
国特許3,939,029には無水トリメリット酸塩化
物と脂肪族ジアミンよりポリアミド酸を合成し、これを
加熱脱水することにより脂肪族、芳香族のポリアミドイ
ミド樹脂が知られている。しかし、このような樹脂の製
造方法では、脂肪族ジアミンの反応性が無水トリメリッ
ト酸塩化物に対して低いために低分子量のものしか得ら
れず、接着剤としての用途のみで成形体が得られるよう
な十分な高分子量のものではなかった。
【0004】これらの問題点を解決するために、本発明
者らは、先の出願において耐熱性を有し、射出成形が可
能な高分子量のランダムに配列した脂肪族、芳香族ポリ
アミドイミド樹脂を提案している。このランダムに配列
したポリアミド樹脂は耐熱性には優れるものの、より耐
熱性を求められる用途等においてはその性能が発現しに
くい面があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た耐熱性を有し、かつ射出成形が可能な分子配列を制御
した新規な脂肪族、芳香族のポリアミドイミド樹脂の提
供およびその製造法の提供である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、ベンゼン‐
1,2,4‐トリカルボン酸無水物と脂肪族ジアミンを
縮合させて得られるジイミドジカルボン酸に、更に脂肪
族ジイソシアネートを重縮合することにより得られる分
子配列を制御した脂肪族、芳香族ポリアミドイミド共重
合体は、前記目的に適合しうることを見出し、本発明に
到達した。
【0007】即ち、本発明の第一の発明は、上記一般式
(I) (化1)の繰り返し単位を持つポリアミドイミ
ド樹脂である。
【0008】本発明の第二の発明は上記一般式(I) 
(化1)の繰り返し単位を持つポリアミドイミド樹脂を
製造するにあたり、ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボ
ン酸無水物1モルに対し、式 H2 N−(CH2 )x −NH2 (式中xは4〜
12の整数である。) のジアミン0.475〜0.525モルを、触媒として
アルカリ金属化合物の存在下、非プロトン系極性溶媒中
100℃以上で反応させ、生成する縮合水を系外に除去
した後、更に式 OCN−(CH2 )y −NCO (式中yは4〜12の整数である。) のジイソシアネート0.475〜0.525モルを加え
150℃以上で反応させ、分子配列を制御することを特
徴とする製造方法である。この場合における分子配列の
制御とは、一段目のイミド化で生成するお互いに向きあ
ったジイミド単位が、2段目のアミド化反応で生成する
アミド結合を介して、規則的に並ぶということを意味し
ている。
【0009】上記本発明の製造方法においてはアルカリ
金属化合物は好ましくは、多価カルボン酸アルカリ金属
塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、ア
ルカリ金属水酸化物、またはアルカリ金属弗化物である
【0010】また、非プロトン性極性溶媒は好ましくは
鎖状または環状のアミド類、ホスホリルアミド類、スル
ホン類、スルホキシド類またはウレア類である。
【0011】前記一般式(I) 中のx=4〜12のメ
チレン基を持つジアミンの例としては、テトラメチレン
‐1,4‐ジアミン、ペンタメチレン‐1,5‐ジアミ
ン、ヘキサメチレン‐1,6‐ジアミン、ヘプタメチレ
ン‐1,7‐ジアミン、オクタメチレン‐1,8‐ジア
ミン、ノナメチレン‐1,9‐ジアミン、デカメチレン
‐1,10‐ジアミン、ウンデカメチレン‐1,11‐
ジアミン、ドデカメチレン‐1,12‐ジアミンの脂肪
族ジアミンが挙げられ、メチレン数x=4〜12の範囲
が好ましく、メチレン数4未満では得られたポリアミド
イミド樹脂の流動性が悪くなり、または、12を超過す
ると耐熱性が悪くなる。特にメチレン数6のヘキサメチ
レン‐1,6‐ジアミンは工業的に入手が容易で安価で
あることから好ましい。
【0012】また一般式(I) 中のy=4〜12のメ
チレン基を持つジイソシアネートの例としては、テトラ
メチレン‐1,4‐ジイソシアネート、ペンタメチレン
‐1,5‐ジイソシアネート、ヘキサメチレン‐1,6
‐ジソイシアネート、ヘプタメチレン‐1,7‐ジイソ
シアネート、オクタメチレン‐1,8‐ジイソシアネー
ト、ノナメチレン‐1,9‐イソシアネート、デカメチ
レン‐1,10‐ジイソアネート、ウンデカメチレン‐
1,1‐ジイソシアネート、ドデカメチレン‐1,12
‐ジイソシアネートの脂肪族ジイソシアネートか挙げら
れ、メチレン数y=4〜12の範囲が好ましく、メチレ
ン数4未満では得られたポリアミドイミド樹脂の流動性
が悪くなり、または、12を超過すると耐熱性が悪くな
る。特にメチレン数6のヘキサメチレン‐1,6‐ジイ
ソシアネートは工業的に入手が容易で安価であることか
ら好ましい。
【0013】本発明において使用するベンゼン‐1,2
,4‐トルカルボン酸無水物と一般式(I) 中のx=
4〜12のメチレン基を持つジアミンのモル比は、ベン
ゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物1モルに対し
てジアミン0.475〜0.525の範囲が好ましく、
0.49〜0.51の範囲がさらに好ましい。モル比が
0.475未満、または0.525を超過すると中間生
成物のジイミドジカルボン酸の生成量が少なくなり好ま
しくない。
【0014】また、更に一般式(I) 中のy=4〜1
2のメチレン基を持つジイソシアネートのモル比は、ベ
ンゼン‐1,2,4‐トルカルボン酸無水物1モルに対
してジイソシアネート0.475〜0.525の範囲が
好ましく、0.49〜0.51の範囲がさらに好ましい
。モル比が0.475未満、または0.525を超過す
ると低分子量のポリマーしか得られない。また、ポリマ
ーの分子量を制御するために無水物フタル酸や安息香酸
の如き、酸無水物やモノカルボン酸、またはフェニルイ
ソシアネートの如き、モノイソシアネートを添加し反応
させてもよい。
【0015】本発明の方法において触媒として用いられ
るアルカリ金属化合物の例は、ジカルボン酸、トリカル
ボン酸およびテトラカルボン酸のモノおよび/またはジ
および/またはトリおよび/またはテトラリチウム塩、
ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩
、フランシウム塩等の多価カルボン酸のアルカリ金属塩
、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸フランシウム等のアル
カリ金属炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ルビジウム、炭酸水素
セシウム、炭酸水素フランシウム等のアルカリ金属炭酸
水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化フ
ランシウム等のアルカリ金属水酸化物、弗化リチウム、
弗化ナトリウム、弗化カリウム、弗化ルビジウム、弗化
セシウム、弗化フランシウム等のアルカリ金属弗化物が
挙げられる。特に、ナトリウム塩およびカリウム塩が好
ましい。上記のアルカリ金属化合物は、単独にまたは2
種以上混合して使用してもよい。
【0016】本発明で使用される非プロトン系極性溶媒
としては、例えば、N,N‐ジメチルアセトアミド、N
,N‐ジメチルホルムアミド、N‐メチルピロリドン,
γ‐ブチロラクトン、ヘキサメチル燐酸トリアミドの様
な鎖状もしくは環状のアミド類またはホスホリルアミド
類、あるいはジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホ
ン、テトラメチレンスルホンのようなスルホキシドある
いはスルホン類、テトラメチル尿素、N,N′‐ジメチ
ルエチレンウレアのようなウレア類である。これらの溶
媒は、ジイソシアネートを重縮合(アミド化)する際に
は、実質的に無水の状態で使用することが必要である。 反応に不活性な他の溶媒、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン等を混合して使用することができる。
【0017】本発明に於いて、優れた耐熱性を有し、射
出成形可能な分子配列を制御した脂肪族、芳香族ポリア
ミドイミドを製造するには、前記ベンゼン‐1,2,4
‐トリカルボン酸無水物と一般式(I) 中のx=4〜
12のメチレン基を持つジアミンをモル比0.475〜
0.525の範囲でアルカリ金属化合物の存在下、非プ
ロトン系極性溶媒中100℃以上の温度で加熱反応させ
イミド化を行い、生成する縮合水を系外に除去した後、
更に一般式(I) 中のy=4〜12のメチレン基を持
つジイソシアネートをベンゼン‐1,2,4‐トリカル
ボン酸無水物に対してモル比0.475〜0.525の
範囲で加え150℃以上の温度で加熱反応させアミド化
を行う必要がある。
【0018】また、ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボ
ン酸無水物とジアミンを縮合させるイミド化反応は、無
水環とジアミンの反応性は比較的高いため、通常100
℃以上の温度が必要で、150〜250℃の温度範囲が
さらに好ましい。中間生成物であるジイミドジカルボン
酸は、この場合単離せずにイソシアネートとの重縮合反
応(アミド化)を行うが、生成したジイミドジカルボン
酸を単離して縮重合反応(アミド化)を行っても何らさ
しつかえない。重縮合反応(アミド化)は、ジイソシア
ネートの反応性が低いために通常150℃以上の温度が
必要で、200℃〜260℃の温度範囲がさらに好まし
い。
【0019】反応時間は、イミド化、アミド化反応とも
通常1〜20時間である。そして副生する水、及び二酸
化炭素が実質的に認められなくなる時点をもって反応の
完結点とすることができる。アルカリ金属化合物の添加
量は、ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物に
対して、0.5〜20モル%の範囲が好ましく、特に1
.0〜10モル%が好ましい。一般には原料モノマー(
ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物+ジアミ
ン+ジイソシアネート)の濃度は50〜400g/lの
範囲が好ましく、特に100〜300g/lが好ましい
【0020】本発明に於いて、得られた分子配列を制御
した脂肪族、芳香族ポリアミドイミド樹脂の平均分子量
(GPCのポリスチレン、スタンダードによる重量平均
分子量)は、1万以上が好ましく、特に好ましくは、2
万以上である。
【0021】
【実施例】以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。 また、実施例及び比較例において得られたポリマーの物
性値は以下の方法により測定した。平均分子量:重合液
をN‐メチルピロリドンで希釈し、GPCを用いて、分
子量分布曲線のカーブを測定し、ポリスチレン、スタン
ダードによって重量平均分子量を得た。流動温度:(島
津製作所製)フローテスターを用いて測定した見掛けの
溶融粘度が10000 Poiseになる温度。
【0022】(実施例1)撹拌機、温度計、冷却コンデ
ンサー、窒素ガス導入管、留出管および滴下ロートを備
えた500mlセパラブルフラスコ中に、ベンゼン‐1
,2,4‐トリカルボン酸無水物20.56g(0.1
070モル)、ヘキサメチレン‐1,6‐ジアミン6.
13g(0.05276モル)、フッ化カリウム0.1
27g(0.00219モル)、N,N′‐ジメチルエ
チレンウレア220mlを窒素雰囲気中に装入し200
℃で生成する縮合水を除去しながら2時間反応させた。 次にこの反応液を140℃まで冷却した後、滴下ロート
にヘキサメチレン‐1,6‐ジイソシアネート9.22
g(0.05479モル)を測り取り、1度にフラスコ
内に添加した。この溶液を撹拌しながら内温を220℃
まで昇温したところ150℃で激しく反応し二酸化炭素
の発生が認められた。220℃で1時間撹拌を続けると
溶液の色は黄色から赤褐色へと変化し、粘度が上昇した
。 さらに1時間加熱を続け熟成した後、室温に冷却し、重
合液を高速撹拌下の水中に投入してポリマー粉末を得た
。このポリマー粉末をさらに水で3回洗浄し、最後にメ
タノールで洗浄後、150℃で8時間減圧乾燥し31g
のポリマー粉末が得られた。その重合体の平均分子量は
3.4万であった。DSCで測定したガラス転移温度は
115℃、空気中5%分解温度429℃という優れた耐
熱性を有していた。さらに、流動温度が235℃で、射
出成形が可能な熱溶融特性を有していた。
【0023】(実施例2〜5)実施例1に示した実験装
置にてベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物と
各種のジアミン、ジイソシアネートをそれぞれの条件下
に於て同様に重合を行い、得られた重合体のそれぞれの
物性値を下記表1に示した。
【0024】(実施例6)実施例1に示した実験装置に
ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物とヘキサ
メチレン‐1,6‐ジアミンを同様な条件下で反応させ
、得られた反応液を冷却した後、pH2に調製した塩酸
水溶液中に入れ、ビス‐[(4‐カルボキシ)フタルイ
ミド]‐1,6‐ヘキサメチレンを単離した。DSCで
測定した融点は320℃であった。次にこの化合物にヘ
キサメチレン‐1,6‐ジイソシアネートを加え重縮合
を行い、得られた重合体の物性値を表1に示した。
【表1】 TMA:ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物
TMA−K :ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸
無水物カリウム塩 TMA−Na:ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸
無水物ナトリウム塩 DMI:N,N′‐ジメチルエチレンウレアNMP:N
‐メチルピロリドン DMAc  :N,N‐ジメチルアセトアミド
【002
5】(比較例1)実施例1に示した実験装置に、ベンゼ
ン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物30.23g(
0.1573モル)、フッ化カリウム0.2054g(
0.00354モル)、N,N′‐ジメチルエチレンウ
レア285mlを窒素雰囲気中に装入し溶解した。滴下
ロートにヘキサメチレン‐1,6‐ジイソシアネート2
7.21g(0.1618モル)を測り取り、1度にフ
ラスコ中に添加した。この溶液を撹拌しながら内温を2
00℃まで昇温したところ130℃で激しく反応し二酸
化炭素の発生が認められた。200℃で1時間撹拌を続
けると溶液の色は黄色から赤褐色へと変化し、粘度が上
昇した。さらに1時間加熱を続け熟成した後、室温に冷
却し、実施例1と同様に後処理を行った。 その重合体の平均分子量は2.2万であった。DSCで
測定したガラス転移温度は112℃、空気中5%分解温
度418℃という耐熱性を有していたが、実施例1で得
られた重合体よりも耐熱性に差が見られた。
【0026】(比較例2)実施例1に示した実験装置に
てベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物30.
42g(0.1583モル)、ヘキサメチレン‐1,6
‐ジイソシアネート26.98g(0.1604モル)
、フッ化カリウム0.189g(0.00326モル)
、と反応温度130℃以外は、実施例1と同様に重合お
よび後処理を行った。得られた重合体の平均分子量は7
300で、反応温度が低いために重合度が上がらず、高
分子量のポリマーを得ることができなかった。
【0027】(比較例3)実施例1に示した実験装置に
てベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物30.
59g(0.1592モル)、ヘキサメチレン‐1,6
‐ジイソシアネート27.07g(0.1609モル)
、と触媒を無添加以外は、実施例1と同様に重合および
後処理を行った。得られた重合体の平均分子量は150
0で、触媒を加えずに行ったために重合度が上がらず、
高分子量のポリマーを得ることができなかった。
【0028】(比較例4)実施例1に示した実験装置に
ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン酸無水物30.3
7g(0.1442モル)、フッ化カリウム0.173
g(0.00299モル)、N,N′‐ジメチルエチレ
ンウレア180mlを窒素雰囲気中に装入し溶解した。 滴下ロートにN,N′‐ジメチルエチレンウレア23m
lにヘキサメチレン‐1,6‐ジアミン16.89g(
0.1453モル)を溶解させ、フラスコ中に添加した
。以下、実施例1と同様に重合および後処理を行った。 得られた重合体の平均分子量は4300で、高分子量の
ポリマーを得ることができなかった。
【0029】(比較例5)実施例1に示した実験装置に
ベンゼン‐1,3‐ジカルボン酸30.41g(0.1
831モル)、ヘキサメチレン‐1,6‐ジイソシアネ
ート30.88g(0.1836モル)、とフッ化カリ
ウム0.212g(0.00364モル)以外は、実施
例1と同様に重合および後処理を行った。得られた重合
体の平均分子量は3.2万、5%分解温度は379℃で
あったが、ガラス転移温度は、72℃と低く耐熱性樹脂
として十分な性能を有していなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐熱性を有し、
射出成形可能な分子配列を制御した脂肪族、芳香族ポリ
アミドイミド樹脂を工業的に実用性のある方法で得るこ
とができ、産業上有益な発明である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式(I) (化1)【化1】 (式中xは4〜12の整数であり、yは4〜12の整数
    である。)の繰り返し単位を持つポリアミドイミド樹脂
  2. 【請求項2】  請求項1のポリアミドイミド樹脂の製
    造方法において、ベンゼン‐1,2,4‐トリカルボン
    酸無水物1モルに対し、式 H2 N−(CH2 )x −NH2 (式中xは4〜
    12の整数である。) のジアミン0.475〜0.525モルを、触媒として
    アルカリ金属化合物の存在下、非プロトン系極性溶媒中
    100℃以上で反応させ、生成する縮合水を系外に除去
    した後、更に式 OCN−(CH2 )y −NCO (式中yは4〜12の整数である。) のジイソシアネート0.475〜0.525モルを加え
    150℃以上で反応させ、分子配列を制御することを特
    徴とする製造方法。
  3. 【請求項3】  アルカリ金属化合物が、多価カルボン
    酸アルカリ金属塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属
    炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物、またはアルカリ金
    属弗化物であることを特徴とする請求項2記載のポリア
    ミドイミド樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】  非プロトン性極性溶媒が、鎖状または
    環状のアミド類、ホスホリルアミド類、スルホン類、ス
    ルホキシド類またはウレア類であることを特徴とする請
    求項2記載のポリアミドイミド樹脂の製造方法。
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