JPH0618847B2 - 耐熱性重合体の製造方法 - Google Patents

耐熱性重合体の製造方法

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JPH0618847B2
JPH0618847B2 JP60293592A JP29359285A JPH0618847B2 JP H0618847 B2 JPH0618847 B2 JP H0618847B2 JP 60293592 A JP60293592 A JP 60293592A JP 29359285 A JP29359285 A JP 29359285A JP H0618847 B2 JPH0618847 B2 JP H0618847B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸
あるいは多価カルボン酸無水物より得られた耐熱性重合
体の製造法に関するものである。かかる重合体は耐熱性
のほかに断熱性,耐放射線性,熱時寸法安定性,機械特
性,電気特性,耐薬品性さらに難燃性等にも優れている
ため、各種の産業資材,防護材料,複合材,補強材,電
気絶縁材料等の高機能性工業材料、さらに電気,電子分
野,自動車,車輛,航空機工業分野および衣料,インテ
リア分野で、成形品,フィルム,紙,繊維,ワニス,接
着剤等に広く利用することができる。
〔従来の技術〕
有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸あるいは
有機多価カルボン酸無水物とを反応させて耐熱性重合体
を製造できることはよく知られているが、一般には繊
維,フィルム,成形品等の形態に加工して充分な物性を
発揮しうるような高分子量の重合体を得るのが困難であ
り、そのために接着剤,ワニス等の使用がほとんどであ
つた。また反応に使用する多価イソシアネートが反応
時、とくに高温下各種の副反応が生じ、その為にしばし
ば反応中にゲル化したり、また副反応物が重合体中に混
入するために重合体の耐熱性や諸物性を低下させる等の
問題があつた。この為、上記反応系には各種の触媒が開
発されている。例えば(1)金属アルコキシド,金属フェ
ノキシドを使用する方法:U.S.P.4,001,186,4,061,622
及び4,061,623、(2)ラクタメートを使用する方法:
U.S.P.4,021,412,4,094,864及び4,094,866、(3)環状ホス
ホラスオキシドを使用する方法:U.S.P.4,1560,065更に
(4)多価カルボン酸のアルカリ金属塩を使用する方法:
特開昭57−151615、(5)アルカリ金属炭酸塩ま
たは炭酸水素塩を使用する方法:特開昭58-18629、(6)
アルカリ金属水酸化物を使用する方法:特開昭58−6
7723等があげられる。しかるに上記の触媒を使用し
ても、有機多価イソシアネートの副反応によりしばしば
ゲル化したり、あるいはポリイソシアネートの生成等が
生じやすく、線状で高分子量の重合体が得られにくいた
めに良好な物性のポリマーが得られないなどの問題点が
あつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は反応中にゲル化することのない、また有
機多価イソシアネートに帰因する副反応を抑制して線状
の高分子量重合体を製造する方法を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、かかる有機多価イソシアネートと有機多
価カルボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物とを反
応させて耐熱性重合体を製造する方法を検討した結果本
発明を完成させるに至つたものである。
即ち、本発明は有機多価イソシアネートと有機多価カル
ボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物から成る群か
ら選ばれる化合物の1種以上とを反応させて耐熱性重合
体を製造する方法においてアルカリ金属弗化物を触媒と
して使用することを特徴とする耐熱性重合体の製造方法
である。
本発明に使用できる有機多価イソシアネートとしては、
一般公知の有機多価イソシアネートがすべて利用できる
が、特に以下のものが例示できる。ジイソシアネートと
しては特開昭57−151615号に記載されているも
の、例えば1,2−ジイソシアネートエタン、シクロヘ
キサン−1,4−ジイソシアネート、4,4′−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、m−キシレ
ンジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシア
ネート、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、トリ
レン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−
ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソ
シアネート、1,5−ナフタリンジイソシアネートなど
がある。
また本発明に使用できる有機多価カルボン酸あるいは有
機多価カルボン酸無水物には以下のものが例示できる。
例えば有機多価カルボン酸としては特開昭57−179
223号に記載されているもの、例えばジカルボン酸と
しては、蓚酸,マロン酸,コハク酸,グルタル酸,アジ
ピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバ
シン酸,テレフタル酸,イソフタル酸,ヘキサヒドロテ
レフタル酸,ジフェニルスルホン−4,4′−ジカルポ
ン酸,ビフェニル−4,4′−ジカルボン酸,チオフェ
ン−2,5−ジカルボン酸,ピリジン−2,6−ジカル
ボン酸,ナフタレン−2,6−ジカルボン酸,4,4′
−ジフェニルメタン−ビス−トリメリティックイミド
酸,4,4′−ジフェニルエーテル−ビス−トリメリテ
ィックイミド酸等がある。またトリカルボン酸としては
ブタン−1,2,4−トリカルボン酸,シクロヘキサン
−1,2,3−トリカルボン酸、シクロペンタジエニル
−3,4,4′−トリカルボン酸、シクロペンタジエニ
ル−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,
4−トリカルボン酸,ナフタレン−1,4−,5−トリ
カルボン酸,ビフェニル−3,4,4′−トリカルボン
酸,ジフェニルスルホン−3,4,3′−トリカルボン
酸、ジフェニルエーテル−3,4,3′−トリカルボン
酸、ベンゾフェノン−3,4,4′−トリカルボン酸等
がある。テトラカルボン酸としては例えば、ブタン−
1,2,3,4−テトラカルボン酸,ペンタン−1,
2,4,5−テトラカルボン酸,シクロヘキサン−1,
3,3,4−テトラカルボン酸,ベンゼン−1,2,
4,5−テトラカルボン酸,ナフタレン−2,3,6,
7−テトラカルボン酸,ビフェニル−3,3′,4,
4′−テトラカルボン酸、ベンゾフェノン3,3′,
4,4′−テトラカルボン酸、ジフェニルエーテル−
3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、ジフェニルス
ルホン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸,2,
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン,
フラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、ピリジン
−2,3,5,6−テトラカルボン酸等がある。
また有機多価カルボン酸無水物としては例えばトリカル
ボン酸より誘導される酸無水物、この場合分子内の1ケ
のカルボキシル基と1ケの酸無水物基を含み、さらにテ
トラカルボン酸より誘導される酸無水物、この場合分子
内に2ケの酸無水物基を含むもの及び1ケの酸無水物基
と2ケのカルボキシル基を含むものがあり、以下のもの
が例示できる。有機多価カルボン酸無水物の例としては
例えば、トリメリト酸無水物,ベンゼン−1,2,3−
トリカルボン酸無水物,ブタン−1,2,3,4−テト
ラカルボン酸2無水物,ピロメリト酸2無水物,ジフェ
ニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸2無水
物,ナフタリン−2,3,6,7−テトラカルボン酸2
無水物、ナフタリン−1,4,5,8−テトラカルボン
酸2無水物、ジフェニルエーテル−3,3′,4,4′
−テトラカルボン酸2無水物、ジフェニルスルホン−
3,3′,4,4′−テトラカルボン酸2無水物、ジフ
ェニルケトン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸
2無水物,2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン2無水物,フラン−2,3,4,5−テト
ラカルボン酸2無水物,ピリジン−2,3,5,6−テ
トラカルボン酸2無水物などがある。
また本発明に使用するアルカリ金属弗化物としては、弗
化リチウム,弗化ナトリウム,弗化カリウム,弗化セシ
ウム,弗化ルビジウム等があり、特に弗化カリウム,弗
化ルビジウムが好ましい。
有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸あるいは
有機多価カルボン酸無水物より得る耐熱性重合体には
(1)有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸、(2)
有機多価イソシアネートと有機多価カルボン酸及び有機
多価カルボン酸無水物、(3)有機多価イソシアネートと
有機多価カルボン酸無水物、に大別できるが、いずれも
耐熱性重合体として有用であり、(1)により生成する重
合体は骨格がアミド基より形成され、(2)の場合はアミ
ド基とイミド基より形成され、(3)の場合はイミド基よ
り形成される。
本発明の方法による反応は実質的に無水の状態で、不活
性有機溶媒中、有機多価イソシアネートと有機多価カル
ボン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物及びアルカリ
金属弗化物の混合物を、不活性ガス,例えば窒素の雰囲
気下で、20℃〜250℃,好ましくは100℃〜20
0℃の温度で1〜20時間加熱する。反応に用いる有機
多価カルボン酸無水物に対するモル比は0.70〜1.30の範
囲で使用するが、特に0.95〜1.10の範囲で使用すること
が好ましい。この範囲以外では高分子量の耐熱性重合体
を得ることができない。触媒として使用するアルカリ金
属弗化物の量は有機多価カルボン酸あるいは有機多価カ
ルボン酸無水物に対して0.01〜10モル%が好ましく、
特に0.1〜5モル%が好ましい。この範囲より少ない量
では高分子量重合体が得られにくく、またこの範囲より
多い量では生成重合体中に残存する触媒残渣のために重
合体の耐熱性を低下させるなど、品質低下の問題をもた
らす。原料であるイソシアネート及びカルボン酸あるい
は酸無水物さらにアルカリ金属弗化物は同時に反応系に
仕込んでも良く、また任意の順序で反応系に添加しても
よいが、通常は室温で同時に、もしくは溶媒に使用し、
溶媒中に原料を供給させて行なうとよい。また場合によ
つては原料であるイソシアネート及びカルボン酸あるい
は酸無水物のいずれか一方、好ましくはイソシアネート
を所定の反応温度で連続的に添加反応させるとよい。ま
た溶媒は最終重合体の性能及び反応温度により適宜その
使用量を選択できる。一般には重合途中の増粘により攪
拌に支障をきたさない条件を選ぶことが好ましい。
本発明で使用される有機溶媒としては、例えばN,N−
ジメチルアセトアミド,N,N−ジメチルホルムアミ
ド,N−メチルピロリドン,γ−ブチロラクトン,ヘキ
サメチル燐酸トリアミドの様な鎖状もしくは環状のアミ
ド類又はホスホリルアミド類、あるいはジメチルスルホ
キシド,ジフェニルスルホン,テトラメチレンスルホン
のようなスルホキシドあるいはスルホン類,テトラメチ
ル尿素,N,N′−ジメチルエチレン尿素のような尿素
類、あるいはベンゼン,トルエン,キシレン,デカリ
ン,シクロヘキサン,ヘプタン,ヘキサン,ペンタン,
塩化メチレン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,テ
トラヒドロフランなどが用いられる。
重合終了後、重合体を固体で分離するには、重合体の非
溶媒中に反応液を投入して重合体を沈澱させる。沈澱さ
せた重合体もさらに同様の非溶媒で十分に洗浄して残存
する触媒その他の不純物を除去する。洗浄後重合体は常
温または高温下、場合によつては減圧下で乾燥させる。
かくして得た重合体は溶融成形に供したり、場合によつ
ては溶媒に再溶解してワニス,接着剤として利用した
り、キャストフィルムや繊維の製造に供することができ
る。又重合液をそのまゝ紡糸用ドープとして供すること
もできる。
〔実施例〕
以下に本発明の方法を実施例によつて説明するが、これ
らによつて本発明が限定されるものではない。
〔実施例1〕 攪拌機,温度計,コンデンサー,滴下フロート,窒素導
入管を備えた500mlセパラブルフラスコ中にテレフタ
ル酸15.03g(0.0905モル)イソフタル酸15.07g(0.09
07モル),弗化カリウム0.105g(1.8×10-3モル)及
び溶媒テトラメチレンスルホン412mlを投入し、混合
物を200℃に昇温し、トリレン−2,4−ジイソシア
ネート31.72g(0.1821モル)を2時間で滴下さらに2
時間攪拌を続けて室温迄冷却した。冷却の途中でポリマ
ーが、室温ではほとんどスラリー状となつた。多量のメ
タノールで充分に洗浄して、150℃で3時間減圧乾燥
した。得られたポリマーの対数粘度(溶媒として濃硫酸
を使用ポリマー0.1g/100cc,30℃での粘度(ηi
nh)は3.0であつた。ポリマーのIRスペクトルより、
1.660cm-1,1.530cm-1にアミドの吸収を認めた。このポ
リマーをジメチルアセトアミドに溶解した10重量%の
ドープをガラス板上にキャストし、50℃1時間減圧乾
燥したフィルムをガラス板から剥離し、これを枠に固定
状態として280℃で3時間減圧乾燥して透明乳白色の
強靱なフィルムを得た。このフィルムの引張強度は1.21
0kg/cm2で伸び15%であつた。フィルムのTgは26
5℃(TMA法)で、熱天秤(空気10℃/min試料1
0mg)から求めた5重量%減量温度は410℃であつ
た。
〔実施例2〕 実施例1と同様の方法で、弗化カリウムの代りに弗化セ
シウムを用いて重合を行なつた。実施例1と同様に後処
理を行なつて乳白色ポリマー粉末を得た。このポリマー
の対数粘度は2.7で、フィルムのTgは261℃であつ
た。
〔比較例1〕 触媒としての弗化化合物を用いない以外は実施例1及び
2と同様の方法で重合を行なつた。
テレフタル酸15.10g(0.0909モル),イソフタル酸14.
9g(0.0901モル)及び無水スルホラン410mlの混合
物を200℃に加熱し、この温度でトリレン−2,4−
ジイソシアネート31.52g(0.1810モル)を2時間で滴
下した。さらに2時間攪拌を続けた後室温迄冷却した。
冷却途中で重合液は乳濁して室温では懸濁状態となつ
た。このものを多量のメタノール中に投入して生成物を
濾過し、さらにメタノールで充分洗浄し、150℃で3
時間減圧乾燥した。得られたポリマーは白色微粉で、対
数粘度0.38の低分子量物であつた。
〔比較例2〕 触媒として弗化化合物の代りにナトリウムメトキシドを
用いて実施例1及び2と同様の方法で重合を行なつた。
テレフタル酸14.96g(0.0900モル),イソフタル酸15.
11g(0.0910モル),ナトリウムメトキシド0.0980g
(0.0018モル)及び無水スルホラン410mlの混合物を
200℃に維持し、この温度でトリレン−2,4−ジイ
ソシアネート31.57g(0.1813モル)を2時間で滴下し
た。さらに2時間攪拌を続けた後室温迄冷却して、実施
例1と同様に後処理してポリアミドを得た。得られたポ
リマーの対数粘度は1.2であつた。また実施例1と同様
にして作つたキャストフィルムのTgは261℃で、熱
天秤から求めた5重量%減量温度は390℃であり、引
張強度950kg/cm2、伸び5%であつた。これらの結果
は実施例1で得たポリアミドのそれよりかなり劣るもの
である。
〔実施例3〕 実施例1と同様の装置を用いてポリアミドイミドの重縮
合を行なつた。トリメリト酸無水物20.05g(0.1044モ
ル),弗化カリウム0.0606g(1.04×10-3モル)及び
N,N′−ジメチル−エチレン尿素300mlを仕込み、
混合物を窒素中で攪拌しながら200℃に加熱した。混
合物をこの温度に維持し、ジフェニルメタン−4,4′
−ジイソシアネート26.26g(0.1049モル)をN,N′
−ジメチルエチレン尿素50mlに溶解した溶液を4時間
で滴下した。更に2時間反応を行なつた後、室温迄冷却
した。このものを多量のメタノール中に投入してポリマ
ーを沈澱させ、濾過し、さらに多量のメタノールで充分
洗浄し、150℃で3時間減圧乾燥した。得られたポリ
マーの対数粘度は1.12であつた。このポリマーのIRス
ペクトルはイミド基に基づく1770cm-1,1720cm
-1の吸収とアミド基に基づく1660cm-1,1530cm
-1の吸収等を認めた。
このポリマーをN−メチルピロリドンに溶解した溶液
(10重量%)から実施例1と同様の方法で作つたキャ
ストフィルムは淡黄縁の強靱なフィルムであり、引張強
度1290kg/cm2、伸び28%で、フィルムのTgは2
62℃であつた。このポリマーの熱天秤測定による5重
量%減量温度は465℃であつた。
〔比較例3〕 弗化カリウムを用いない以外は実施例3と同様にしてポ
リアミドイミドの重合を行なつた。
トリメリト酸無水物20.01g(0.1042モル)及びN,
N′−ジメチルエチレン尿素250mlを仕込み、混合物
を200℃に維持し、ジフェニルメタン−4,4′−ジ
イソシアネート26.08g(0.1042モル)をN,N′−ジ
メチルエチレン尿素50mlに溶解した溶液を4時間で滴
下した。更に2時間反応を行なつた後、室温迄冷却し
た。このものを多量のメタノール中に投入してポリマー
を沈澱させ、濾過し、さらに多量のメタノールで充分洗
浄し、150℃で3時間減圧乾燥した。得られたポリマ
ーはIRスペクトルからポリアミドイミドと同定された
が、対数粘度は0.23で極めて低分子量であつた。このポ
リマーをN−メチルピロリドンに溶解した溶液をガラス
板の上にキャストし、50℃1時間減圧乾燥し、更に減
圧下のまゝ300℃まで昇温し、続いて300℃で1時
間減圧乾燥して褐色透明フィルムを得た。このフィルム
は引張強度390kg/cm2,伸び1.0%できわめてもろか
つた。
〔実施例4〕 実施例1と同様の装置を用いてポリイミドの重合を行な
つた。ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカ
ルボン酸2無水物25.09g(0.0779モル),弗化セシウ
ム0.0592g(3.9×10-4モル)及びN,N′−ジメチ
ルエチレン尿素250mlを仕込み、混合物を200℃に
維持して、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシア
ネート19.65g(0.0779モル)をN,N′−ジメチルエ
チレン尿素50mlに溶解した溶液を2時間で滴下しなが
ら反応させた。更に2時間反応を続けた後室温迄冷却し
た。この重合液の一部を多量のメタノール中に投入して
ポリマーを凝固させ、続いて充分に洗浄の後、150℃
で3時間減圧乾燥して淡黄色粉末を得た。このポリイミ
ドの対数粘度は1.24であつた。またこの重合液の一部を
ガラス板の上にキャストし、実施例1と同様にして乾燥
して淡褐色透明の強靱なフィルムを得た。このフィルム
は、引張強度1170kg/cm2,伸び53%であつた。
〔比較例4〕 触媒の弗化セシウムを用いない以外は実施例4と同様に
してポリイミドの重合を行なつた。
ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカルボン
酸2無水物24.97g(0.0775モル)及びN,N′−ジメ
チルエチレン尿素250mlの混合物を200℃に維持し
て、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアネート
19.54g(0.0775モル)をN,N′−ジメチルエチレン
尿素50mlに溶解した溶液を2時間で滴下し、更に2時
間反応を行なつた後、実施例4と同様にして後処理して
ポリイミドを得た。このポリマーの対数粘度は0.32で極
めて低分子量であり、また重合液をガラス板の上にキャ
ストして50℃1時間減圧し、更に減圧下のまゝ300
℃まで昇温して乾燥したが、フィルム形成性が悪く乾燥
フィルムは脆くて折り曲げに耐えなかつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 博美 神奈川県逗子市久木4丁目10―8

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機多価イソシアネートと有機多価カルボ
    ン酸あるいは有機多価カルボン酸無水物から成る群から
    選ばれる化合物の1種以上とを反応させて耐熱性重合体
    を製造する方法において、アルカリ金属弗化物を触媒と
    して使用することを特徴とする耐熱性重合体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】有機ジイソシアネートと有機ジカルボン酸
    とを反応させて耐熱性重合体を製造する特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】有機ジイソシアネートと有機トリカルボン
    酸あるいはトリカルボン酸無水物から成る群から選ばれ
    る化合物とを反応させて耐熱性重合体を製造する特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】有機ジイソシアネートと有機テトラカルボ
    ン酸あるいはテトラカルボン酸2無水物から成る群から
    選ばれる化合物とを反応させて耐熱性重合体を製造する
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】アルカリ金属弗化物が弗化カリウムあるい
    は弗化セシウムである特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
JP60293592A 1985-12-28 1985-12-28 耐熱性重合体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0618847B2 (ja)

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