JPH04176858A - 金属蒸着ポリエステルフィルム - Google Patents

金属蒸着ポリエステルフィルム

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JPH04176858A
JPH04176858A JP30485390A JP30485390A JPH04176858A JP H04176858 A JPH04176858 A JP H04176858A JP 30485390 A JP30485390 A JP 30485390A JP 30485390 A JP30485390 A JP 30485390A JP H04176858 A JPH04176858 A JP H04176858A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属蒸着ポリエステルフィルムに関するもの
であり、詳しくは、基材フィルムと蒸着金属との間の接
着性、特に、耐水接着性の改良された金属薄膜蒸着ポリ
エステルフィルムにに関するものである。
〔従来の技術〕
金属蒸着ポリエステルフィルムは、蒸着金属を選択する
ことにより、ガスバリアー性、水分不透過性、可視・紫
外光の遮蔽性、熱線反射性、導電性、透明導電性、磁気
記録性などの特性を有するため、各種の用途に利用され
ている。
例えば、包装材料、装飾用材料、窓ガラスの遮蔽用材料
、金・銀糸用材料、コンデンサー材料、表示材料、配線
基板材料、磁気記録材料などに利用されている。
しかしながら、金属蒸着ポリエステルフィルムは、基材
フィルムと蒸着金属との接着性、特に、水中へ浸漬され
た場合や高湿下での接着性(いわゆる耐水接着性)、更
には、高温下で水分の関与する場合の接着性(いわゆる
耐湿熱接着性)(本明細書においては、両者を合わせて
耐水接着性と記す)が悪いという欠点がある。
上記の耐水接着性を改良するためには、ポリエステルフ
ィルムと蒸着金属との間に下塗り層を設けるのが有効で
ある。
従来、下塗り層としては、各種ポリウレタンや各種ポリ
エステルが知られており、また、ポリウレタンとポリエ
ステルの併用についても知られている(例えば特開平2
−50837号公報)。
ところで、−船釣に言えば、下塗り層を設ける場合、溶
媒として有機溶剤を使用する方法は、作業環境などの安
全衛生上の問題がある。一方、溶媒として水を使用する
方法では、下塗り樹脂を水溶化あるいは水分散化するた
めに導入された親水性基または乳化剤もしくは親水性化
合物により、耐水接着性が損われることがある。
特開平2−50837号公報では、上記見地から、実質
的に水不溶性で且つ水分散性のポリエステル及びポリウ
レタンを生成分とする樹脂組成物が使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の公報に記載された樹脂組成物は、
必ずしも、蒸着金属層との接着性に優れているとは言え
ない。
また、金属蒸着ポリエステルフィルムの用途が広がるに
つれてより強い接着力や巾広い種類の金属との接着性が
要求される。更に、技術の高度化に伴い、特に、耐水接
着性の向上が切望されている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、ある
特定のポリウレタン及び/又はポリエステルにある特定
のエポキシ化合物を配合した塗布液を塗布後延伸して形
成した塗布層が、金属蒸着薄膜との驚くべき耐水接着性
を有していることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルシート又はフ
ィルムの少なくとも片面に形成された塗布層の表面に金
属を蒸着して成る金属蒸着ポリエステルフィルムであっ
て、前記塗布層が、ポリエステルシート又はフィルムの
表面に、1〜8重量%のカルボキシル基またはその塩を
側鎖に有する水溶性または水分散性ポリウレタン及び/
又は1〜8重量%のカルボキシル基またはその塩を側鎖
に有する水溶性または水分散性ポリエステルと2個以上
のエポキシ基を有するエポキシ化合物とを含有する塗布
液を塗布した後、少なくとも1方向に延伸して形成され
た塗布層であることを特徴とする金属蒸着ポリエステル
フィルムに存する。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明におけるポリエステルフィルムのポリエステルと
は、その構成単位の80%以上がエチレンテレフタレー
トであるポリエチレンテレフタレート、あるいは、その
構成単位の80モル%以上がエチレンナフタレートであ
るポリエチレンナフタレート、あるいは、その構成単位
の80モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメチレン
テレフタレートであるポリ−1,4−シクロへキサジン
メチレンテレフタレートである。
そして、上記の優位構成成分以外の共重合成分としては
、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール
、ポリテトラメチレングリコールなどのジオール成分、
イソフタル酸、2゜6−ナフタレンジカルボン酸、5−
ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸およびそのエステル形成性誘導体などの
ジカルボン酸成分、オキシ安息香酸およびそのエステル
形成性誘導体などのオキシモノカルボン酸などを用いる
ことができる。
本発明におけるポリエステルフィルムは、フィルム表面
の突起を形成する添加粒子、析出粒子、その他の触媒残
渣を用途に応じて当業者が常用している量を含有してい
てもよい。また、上記の突起形成剤以外の添加剤として
、必要に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤
、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤、光線遮断
剤、紫外線吸収剤などを含有していてもよい。
本発明における塗布層は、カルボキシル基またはその塩
を側鎖に有する水溶性または水分散性ポリウレタン及び
/又はカルボキシル基またはそσ塩を側鎖に有する水溶
性または水分散性ポリエステルと2個以上のエポキシ基
を有するエポキシ化合物とを含有する塗布液を用いて形
成されたものである。
ポリウレタン又はポリエステル中のカルボキシル基また
はその塩(以下、単に、カルボキシル基と略称する)は
、水への溶解性または分散性を高める親水性官能基であ
り、且つ、エポキシ基と反応し得る官能基である。
上記のカルボキシル基は、ポリウレタン又はポリエステ
ル中の含有量が1〜8重量%であることが必要である。
カルボキシル基の含有量が上記範囲より少ない場合は、
ポリウレタン又はポリエステルの水親和性が不足して塗
布液の調製が困難となり、上記範囲より多い場合は、得
られる塗膜の耐水性が悪くなる。
ポリウレタンは、ポリヒドロキシ化合物とポリイソシア
ネート化合物とを常法に従って反応させることにより製
造される。
上記のポリヒドロキシ化合物としては、例えば、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエ
チレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、■、5−ベンタンジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリカプロラクト
ン、ポリへキサメチレンアジペート、ポリへキサメチレ
ンセバケート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリテ
トラメチレンセバケート、トリメチロールプロパン、ト
リメチロールエタン、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン等を挙げることができる。
上記のポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートとトリメ
チロールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソシア
ネートとトリメチロールエタンの付加物等を挙げること
ができる。
ポリウレタンの側鎖へのカルボキシル基の導入は、例え
ば、ポリウレタン合成時、原料ポリヒドロキシ化合物の
1つとしてカルボキシル基含有ポリヒドロキシ化合物を
用いるか、未反応イソシアネート基を有するポリウレタ
ンの該インシアネート基に水酸基含有カルボン酸やアミ
ノ基含有カルボン酸を反応させ、次いで、反応生成物を
高速攪拌下でアルカリ水溶液中に添加して中和するなど
の方法によって容易に行うことができる。
上記のカルボキシル基含有ポリヒドロキシ化合物として
は、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール
酢酸、ジメチロール吉草酸、トリメリット酸ビス(エチ
レングリコール)エステルを挙げることができる。また
、水酸基含有カルボン酸としては、例えば、3−ヒドロ
キシプロピオン酸、γ−ヒドロキシ酪酸、P−(2−ヒ
ドロキシエチル)安息香酸、リンゴ酸等、アミノ基含有
カルボン酸としては、例えば、β−アミノプロピオン酸
、γ−アミノ酪酸、P−アミノ安息香酸等を挙げること
ができる。
ポリエステルは、飽和または不飽和ポリエステルのいず
れをも使用し得る。
上記の飽和ポリエステルのジカルボン酸成分としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、2,5−ナフタレンジカ
ルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、オキ
シ安息香酸などのオキシカルボン酸およびそれらのエス
テル形成性誘導体などを用いることができ、グリコール
成分としては、エチレングリコール、■、4−ブタンジ
オール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ルなどの脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジ
メタツールなどの脂環族グリコール、p−キシレンジオ
ールなどの芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ールなどのポリ(オキシアルキレン)グリコールを用い
ることができる。
そして、上記の飽和ポリエステルは線状構造であるが、
3価以上のエステル形成成分を用いて分枝状ポリエステ
ルとすることもできる。
一方、上記の不飽和ポリエステルとしては、例えば、次
のものを挙げることができる。
(1)特公昭45−2201号公報、46−2050号
公報、44−7134号公報、特開昭48−78233
号公報、50−58123号公報などで知られているよ
うに、共重合性不飽和基を含有する原料成分と他の原料
成分とを反応させて得られる樹脂骨格中に共重合性不飽
和基を有させ不飽和ポリエステル。
(2)特公昭49−47916号公報、50−6223
号公報などで知られているように、先ず、共重合性不飽
和基を持たない飽和ポリエステルを得た後、その飽和ポ
リエステル中に存在する水酸基またはカルボキシル基な
どの官能基と反応性を有する官能基とビニル基を有する
、例えば、次のようなビニル系モノマーを飽和ポリエス
テルに付加して得られる不飽和ポリエステル。
(a)  グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポ
キシ基とビニル基を有する化合物 (b)  ビニルメトキシシラン、(メタ)アクリロキ
シエチルトリメトキシシランなどのアルコキシシラノー
ル基とビニル基を有する化合物(C)  無水マレイン
酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの酸無水基とビニル
基を有する化合物(d)2−ヒドロキシプロピル(メタ
)アクリレート−ヘキサメチレンジイソシアネート等モ
ル付加物などのインシアネート基とビニル基を有する化
合物 上記の飽和または不飽和ポリエステルの側鎖へのカルボ
キシル基の導入は、特開昭61−228030号公報に
示されているように、カルボン酸を有するジオキサン化
合物をポリエステルと反応させる方法、特開昭62−2
25510号公報に示されているように、不飽和カルボ
ン酸をポリエステルにラジカル的にグラフトする方法、
特開昭、62 ’−225527号公報に示されている
ように、ポリエステルとハロゲノ酢酸を反応させて芳香
族環に置換基を導入する方法、特開昭62−24031
8号公報に示されているように、ポリエステルと多価無
水カルボン酸化合物とを反応させる方法などにより容易
に行うことができる。
本発明のポリウレタン及びポリエステルのカルボキシル
基の対イオンは、−価イオンが好ましい。
特に、水素イオンまたはアンモニウムイオンを含むアミ
ン系オニウムイオンが好ましい。
エポキシ化合物は、上記のカルボキシル基を側鎖に有す
るポリウレタン及び/又はポリエステルと架橋して金属
蒸着薄膜との接着性を高めるものである。そして、2個
以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物としては、例
えば、以下に例示する(a)〜(k)の脂肪族エポキシ
化合物が挙げられる。
CH2 □ (b)  、          OH0−CH2−0
−CH2−CH−CH2X。/ 但しm=1〜13 (h)       CH2−OH \1 CH2−0−CH2−CH−CH2 N2 (i)  CH2−CH2−C−CH2−O−CH2−
CH−CH2N2 CH2−0−CH2−CH−CH2 N2 (j)] CH−OH CH2−0−CH2−CH−CH2 N2 CH2−0−CH2−CH−CHz \1 (k)       CH2−0−CH2−CH−CH
2N2 エポキシ化合物の配合比は、前記のポリウレタン及び/
又はポリエステルに対し、1〜40重量%、特には、2
〜30重量%であることが好ましい。エポキシ化合物の
割合が少なすぎる場合は、耐水接着性の改善効果が十分
にか発現されず、また、エポキシ化合物の割合が多すぎ
る場合は、未反応で残存するエポキシ化合物によると推
定される耐水接着性の低下がある。
本発明において使用される塗布液は、前記のポリウレタ
ン及び/又はポリエステルと2個以上のエポキシ基を有
するエポキシ化合物とを含有して成るが、エポキシ基の
反応性を高めるために、第三アミン(第三アミノ基を有
するグアニジン、ビクアニド、イミダゾール等を含む)
、ホウ素錯塩、ルイス酸、無機酸、短鎖アミド、ジヒド
ラジド、チタン酸エステルなどを触媒として含有してい
てもよい。
ところで、塗料中の架橋剤として、エポキシ化合物を使
用することは既に知られており、例えば、特開昭61−
233540号公報(にも記載がある。
しかしながら、上記の公報は、水性ポリウレタンをエポ
キシ化合物で架橋させることにより、塗層の耐溶剤性が
改良されることを示しているに過ぎない。
これに対し、本発明は、特定のポリウレタン及び/又は
ポリエステルと上記のエポキシ化合物とを組合わせるこ
とにより、ポリエステルシート又はフィルムと蒸着金属
との接着性を著しく向上させたものである。
本発明における塗布液は、塗布層の固着性(ブロッキン
グ性)、耐水性、耐溶剤性、機械的強度の改良のために
、架橋剤として、メチロール化あるいはアルキロール化
した尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミ
ド系、ポリアミド系などの化合物、アジリジン化合物、
ブロックポリイソシアネート化合物、シランカップリン
グ剤、チタンカップリング剤、ジルコ−アルミネートカ
ップリング剤、熱、過酸化物、光反応性のビニル化合物
や感光性樹脂などを耐水接着性を悪化させない範囲内で
少量含有していてもよい。
また、本発明における塗布液は、固着性や滑り性の改良
のために、無機系微粒子として、シリカ、シリカゾル、
アルミナ、アルミナゾル、ジルコニウムゾル、カオリン
、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、バリウム塩、
カーボンブラック、硫化モリブデン、酸化アンチモンゾ
ルなどを含有していてもよく、更に、必要に応じて、消
泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、帯電防止剤、有機系潤滑
剤、有機系高分子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発
泡剤、染料、顔料などを含有していてもよい。
勿論、前記以外のポリウレタンまたはポリエステルを含
有していてもよい。これらは、いずれも、前記と同様に
、耐水接着性を悪化させない範囲内の量で使用される。
ポリエステルフィルム又はシートに塗布液を塗布する方
法としては、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「
コーティング方式」に示されるリバースロールコータ、
グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクタコータ
ーあるいはこれら以外の塗布装置を用いてフィルム製造
工程内で塗布を行う。
例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムに塗布層を設け
る場合は、縦方向に一軸延伸したフィルムに水溶液また
は水分散体とされた塗布液を塗工し、乾燥または未乾燥
の状態で横方向に延伸し、引続き熱処理を施す。
上記の方法は、製膜、塗布および乾燥を同時に行えるこ
とから、製造コスト面を加味したメリットが大きいため
に、特に好ましく採用される方法である。
塗布層は、片面あるいは両面に設けることができ、また
、両面に設ける場合、塗布層は同一でも異なっていても
よい。
なお、シート又はフィルムへの塗布性、接着性を改良す
るため、塗布前にシート又はフィルムの表面に化学処理
や放電処理を施してもよい。
塗布層の厚さは、0.01〜5μmの範囲が好ましく、
更に好ましくは0.02〜1.czmの範囲である。樹
脂層の厚さが0.01μm未満の場合、均一な樹脂層が
得難いために製品に塗布むらが生じやすく、また、5μ
mより厚い場合は、滑り性が低下してフィルムの取扱い
が困難になり好ましくない。
上記のようにして形成された塗布層の水滴接触角は、6
0°以上であることが好ましい。
上記の水滴接触角を得るためには、エポキシ化合物の分
子量や配合量を適宜選択する必要がある。
また、乳化剤、親水性化合物、親水性基を多く有する水
溶性樹脂塗布層は、水滴接触角を低下させ、金属蒸着薄
膜との耐水接着性を悪化させるので注意を要する。
本発明において、蒸着する金属としては、アルミニウム
、パラジウム、亜鉛、ニッケル、銀、銅、金、インジウ
ム、錫、ステンレス鋼、クロム、チタン等が挙げられる
が、最も好ましい金属は、アルミニウムである。
なお、上記の金属には、金属の酸化物も含まれる。
蒸着する金属膜の厚さは、金属被覆フィルムの最終用途
によって適宜選択される。
蒸着の方法は、一般には真空蒸着によるが、エレクトロ
ブレーティング、スパッタリング等の方法によってもよ
い。
なお、金属蒸着後に接着性、特に、耐水接着性や耐擦傷
性等を付与するために、蒸着金属面に樹脂保護層を設け
てもよい。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に限定され
るものではない。
なお、実施例中の評価方法を次に示す。
(1)接着性評価 金属蒸着フィルムの蒸着薄膜層表面に基材ポリエステル
フィルムと同一厚さのポリエステルフィルムを通常のド
ライミネート法により積層した後、エージング処理を行
った。得られた積層体を幅15mmの短冊状にし、90
〜95℃の熱水中に30分間浸漬した(ボイル処理)。
上記ボイル処理試料およびボイル未処理試料の端部を一
部剥離し、剥離試験機によりloO鮒/分の速度でT型
剥離を行った。同様のT型剥離試験を剥離界面に水を付
けながら行った。
(2)水滴接触角 温度23℃、湿度50%RHで試料フィルムと蒸留水と
の接触角を接触角計(協和界面化学■社製、0A−DT
−A型)を用いて測定した。接触角は、左右2点、試料
数3で計6点測定し、平均値を求め接触角とした。
なお、水滴の直径は2mmとし、滴下後1分後の数値を
読み取った。
(3)耐電圧特性 JIS  C−2319に準じて行なった。
すなわち、10kV直流耐電圧試験機を用い、23℃、
50%RHの雰囲気下にて、100V/秒の昇圧速度で
上昇させ、フィルムが破壊し短絡したときの電圧を読み
取った。
耐電圧特性の評価は、温度60℃、湿度90%RH雰囲
気下500時間のエージング前後で行った。
実施例1 固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを28
0〜300℃の温度で押出機の口金より押出し、静電密
着法を併用しながら冷却ドラム上にキャストし、厚さ約
150μmの無定形ポリエステルシートを得た。
上記のシートを95℃で縦方向に3.5倍延伸した後、
カルボキシル基を有する水分散型ポリウレタン(犬日本
インキ化学工業社製、商品名ハイトランAP−40)7
0部(固形分重量、以下同様)、カルボキシル基を有す
る水分散型ポリエステル(日本合成化学工業社製、商品
名ポリエスタ−WR−961)20部、トリエチレング
リコールジグリシジルエーテル10部から成り、水を媒
体とする塗布液をフィルムの両面に塗布し、更に、11
0℃で横方向に3.5倍延伸し、230℃で熱処理して
、塗布層の厚さ0.1μm、基体のポリエステルフィル
ムの厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得
た。塗布層の水滴接触角は63゜であった。
上記のフィルムの片面に、抵抗加熱型金属蒸着装置を用
い、真空室の圧力を10−’Torr以下としてアルミ
ニウムを450人の厚みに蒸着した。
得られた蒸着フィルムは、接着性評価において表1に示
す通り優れた接着性を有していた。
なお、後述の実施例および比較例の結果についても表1
に示す。
比較例1 実施例1において塗布液を塗布しない他は実施例1と同
様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフィルムを得た。
得られたフィルムは実施例1と比較して接着性評価にお
いて金属蒸着層との接着性に劣っていた。
実施例2 カルボキシル基を有する水分散型ポリウレタンで(大日
本インキ化学工業社製、商品名ハイトランAP−40)
80部とトリエチレングリコールジグリシジルエーテル
20部から成り、水を媒体とする塗布液をフィルムの両
面に塗布する以外は、実施例1と同様にして金属薄膜蒸
着ポリエステルフィルムを得た。
実施例3 テレフタル酸664部、イソフタル酸631部、1、 
4ブタンジオ一ル472部、ネオペンチルグリコール4
47部から成るポリエステルポリオールを得る。これに
アジピン酸321部、ジメチロールプロピレン酸268
部を加えペンダントカルボキシル基含有ポリエステルポ
リオールAを得た。
ポリエステルポリオールA1880部にヘキサメチレン
ジイソシアネ、H60部を加えてポリエステルポリウレ
タンBを得た。そのカルボキシル基含有量は3,4重量
%であった。
実施例1のハイトランAP40の代わりに、上記のポリ
エステルポリウレタンBを70部配合した塗布液を使用
する以外は、実施例1と同様にして金属薄膜蒸着ポリエ
ステルフィルムを得た。
比較例2 界面活性剤強制乳化型ポリウレタン水分散体(第一工業
製薬社製、商品名スーパーフレックス4000)60部
、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル10部、
日本合成化学工業社の前記ポリスター20部、トリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル10部から成り、
水を媒体とする塗布液をフィルムの両面に塗布する以外
は、実施例1と同様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフ
ィルムを得た。
比較例2の塗布層は、界面活性剤のために、塗布層の水
滴接触角が57°と低く、金属蒸着膜との接着性も不良
であった。
比較例3 実施例3で調製したポリエステルポリオールA1500
部にジメチロールプロピオン酸800部へキサメチレン
ジイソシアネー[000部を加えてポリエステルポリウ
レタンC得た。そのカルボキシル基含有量は10重量%
であった。
実施例1のハイトランAP40の代わりにポリエステル
ポリウレタンCを70部配合した塗布液を使用する以外
は、実施例1と同様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフ
ィルムを得た。
比較例4                ト実施例1
のトリエチレングリコールグリシジルエーテルの代わり
にアルキロールメラミンを用いる以外は、実施例1と同
様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフィルムを得た。
比較例4では金属蒸着膜との耐水接着性不良であった。
実施例1との比較の結果、エポキシ化合物が耐水接着性
に寄与していることを示唆している。
実施例4 実施例1のアルミニウムの代わりにケイ素酸化物を蒸着
する以外は、実施例1と同様にして金属蒸着ポリエステ
ルフィルムを得た。
実施例5 固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを28
0〜300度の温度で押出機の口金より押出し、静電密
着法を併用しながら冷却ドラム上にキャストし、厚さ約
80μmの無定形ポリエステルフィルムを得た。このフ
ィルムを95℃で縦方向に4倍延伸した後、カルボキシ
ル基を有する水分散型ポリウレタン(大日本インキ化学
工業社製、商品名ハイトランAP−40)70部、カル
ボキシル基を有する水分散型ポリエステル(日本合成化
学工業社製、商品名ポリエスタ−WR−961)20部
、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル10部
から成り、水を媒体する塗布液をフィルムの両面に塗布
し、更に、110℃で横方向に4倍延伸し、230℃で
熱処理して、塗布層の厚す0.’1μm1基体のポリエ
ステルフィルムの厚さ5μmの二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを得た。
塗布層の水滴接触角は63°であった。
上記のフィルムの片面に、抵抗加熱型金属蒸着装置を用
い、真空室の圧力を10−’TOrr以下としてアルミ
ニウムを450人の厚みに蒸着した。
得られたフィルムの接着性及び耐電圧特性を表2に示す
実施例5の金属蒸着膜ポリエステルフィルムは、金属と
基材ポリエステルフィルムの層間接着性、特に、耐水接
着性に優れ、耐電圧特性にも優れており、コンデンサー
用途に好適である。
比較例5 実施例5において塗布液を塗布しない他は、蒸着5と同
様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフィルムを得た。
得られたフィルムの接着性及び耐電圧特性を表2示す。
比較例5の金属蒸着ポリエステルフィルムは、実施例5
と比較して金属と基材ポリエステルフィルムとの層間接
着性、特に、耐水接着性に劣り、耐湿熱試験後の耐電圧
の劣化が顕著であった。
表1 〔発明の効果〕 以上説明した本発明によれば、基材フィルムと蒸着金属
との間の接着性、特に、耐水接着性の改良された金属薄
膜蒸着ポリエステルフィルムが提供され、本発明の工業
的価値は大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) ポリエステルシート又はフィルムの少なくとも
    片面に形成された塗布層の表面に金属を蒸着して成る金
    属蒸着ポリエステルフィルムであって、前記塗布層が、
    ポリエステルシート又はフィルムの表面に、1〜8重量
    %のカルボキシル基またはその塩を側鎖に有する水溶性
    または水分散性ポリウレタン及び/又は1〜8重量%の
    カルボキシル基またはその塩を側鎖に有する水溶性また
    は水分散性ポリエステルと2個以上のエポキシ基を有す
    るエポキシ化合物とを含有する塗布液を塗布した後、少
    なくとも1方向に延伸して形成された塗布層であること
    を特徴とする金属蒸着ポリエステルフィルム。
  2. (2) 塗布層の水滴接触角が60°以上であることを
    特徴とする請求項第1項記載の金属蒸着ポリエステルフ
    ィルム。
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