JP5483372B2 - 塗布フィルム - Google Patents
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Description
、蒸着金属との強固な接着性を発現させる観点から、共重合成分としてアクリロニトリルを含有する水性アクリル樹脂(A)を含有する。(A)の含有量は、塗布液中の不揮発分中での比率で20〜95重量%が好ましく、特に40〜80重量%であることが好ましい。(A)の含有量が上記の比率を外れる場合は、蒸着金属との接着性が低下する場合がある。
ポリエステルポリオールおよびポリエーテルエステルポリオールとしては、主として直鎖状あるいは分岐状の化合物が挙げられる。
I(1508cm−1):1508±10cm−1の範囲に現れる最大吸収のピーク強度
I(2868cm−1):2868±10cm−1の範囲に現れる最大吸収のピーク強度
ポリエステルフィルムまたはシートに塗布液を塗布する方法としては、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるリバースロールコータ、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクタコーターあるいはこれら以外の塗布装置を用いてフィルム製造工程内で塗布を行う。例えば、二軸延伸フィルムに塗布層を設ける場合は、縦方向に一軸延伸したフィルムに水溶液または水分散体とされた塗布液を塗工し、乾燥または未乾燥の状態で横方向に延伸し、引続き熱処理を施す。この方法は、製膜、塗布および乾燥を同時に行えることから、製造コスト面を加味したメリットが大きいために、特に好ましく採用される方法である。
中心線平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線平均粗さの平均値で表した。なお、触針の先端半径は2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08mmとした。
塗布フィルムの塗布面に、抵抗加熱型金属蒸着装置を用い、真空室の圧力を10-4Torr以下としてアルミニウムを500Åの厚みに蒸着した。
金属蒸着フィルムを暗室の三波長ランプ下にて目視検査し、金属蒸着外観を下記の基準により判定した。
○:黒く引き締まった金属外観
○△:極微量に白みを帯びた金属外観
△:白みを帯びた金属外観
×:蛍光灯下でも確認が可能な白い金属外観
製品の特性を鑑みて、○△以上を合格とした。
塗布フィルムと同種でコロナ処理を行なった同一厚さのフィルム表面に、85.3重量%の酢酸エチル、13.8重量%の東洋モートン社製AD−502、0.9重量%の東洋モートン社製CAT−10Lからなる溶液を、最終的な被膜としてみた際に1.1g/m2となるように塗工し、90℃で1分間乾燥させて、糊フィルムを作成した。
金属蒸着フィルムの蒸着薄膜層表面に、上記糊フィルムを圧着温度50℃、圧着圧28.9N/cm2、圧着時間1分間の条件のドライラミネート法により積層した後、積層フィルムを温度60℃、湿度90%RHの恒温槽に3時間入れてエージング処理を行った。得られた積層フィルムを幅25mmの短冊状にし、短冊状試料の端部を一部剥離して、剥離試験機により100mm/分の速度で180°剥離を行った。
得られた剥離強度と剥離後の蒸着金属の剥離面積の割合で接着性の評価を行った。評価の基準は下記のとおりである。
○:0〜10%の金属蒸着膜の剥がれがある
△:11〜50%の金属蒸着膜の剥がれがある
×:51以上の金属蒸着膜の剥がれがある
製品の特性を鑑みて、○を合格とした。
・剥離強度
○:剥離強度が4.5N/25mm以上
○△:剥離強度が3.5N/25mm以上、4.5N/25mm未満
×:剥離強度が3.5N/25mm未満
製品の特性を鑑みて、○△を合格とした。
塗布フィルムの塗布層を削り取り、粉末のKBrと混合し、それに圧力をかけて錠剤形の試料を作成した。次に、リファレンスとして基材のPETフィルムを削り取り、前記と同様の方法にて錠剤形の試料を作成した。作成した各々の錠剤形試料を、顕微透過法により下記の条件で赤外線吸収スペクトルを測定した。
・測定条件
装置:FT−IR分析装置 日本バイオラッド社製 FTS−6000
分解能:4cm−1
積算回数:128回
塗布層の赤外線吸収スペクトルは、塗布層から作成した錠剤形試料の赤外線吸収スペクトルと基材のPETフィルムから作成した錠剤形試料の赤外線吸収スペクトルとの差スペクトルとして求めた。1508±10cm−1の範囲に現れる最大吸収のピーク強度をI(1508cm−1)とし、2868±10cm−1の範囲に現れる最大吸収のピーク強度をI(2868cm−1)として、得られたピーク強度から下記式により赤外線吸収ピーク強度比を求めた。
赤外線吸収ピーク強度比=I(1508cm−1)/I(2868cm−1)
なお、2000〜2100cm−1の範囲における水平部位をベースラインとした。
JIS−K7136に準じて、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−2000により塗布フィルムのヘーズを測定した。また、塗布液成分としては下記を用いた。
・A−1メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリロニトリルを主成分として構成されるTg=約25℃のアクリル樹脂
・A−2:アクリル樹脂 (ロームアンドハースジャパン社製 プライマルHA−16)
・B−2ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物とマレイン酸とのポリエステル(分子量2000)200部に、ヘキサメチレンジイソシアネート33.6部を添加し、100℃×2時間反応を行い、遊離イソシアネート基4重量%を有するウレタンプレポリマーを得た。次いで系の温度を一旦50℃まで下げ、30%重亜硫酸ナトリウム水溶液84部を添加し、45℃で60分間攪拌を行った後、水で希釈し樹脂分を25%としたブロックイソシアネート化合物
・B−3片末端をメチル封鎖したエチレンオキサイド重付加物(分子量2,500)62.5部とエチレンオキサイド重付加物(分子量2,000)200部にヘキサメチレンジイソシアネート38部を添加し、100℃で2時間反応を行い、遊離イソシアネート基3.2%を有するウレタンプレポリマー(EO=87%、平均官能基数1.8)を得た。次に、30%重亜硫酸ナトリウム水溶液87部を添加し、45℃で60分間撹拌を行った後、水で希釈し、樹脂分を30%としたブロックイソシアネート化合物
・C−2:オキサゾリン価が220[g/eq]であるアクリル系樹脂にオキサゾリン基がブランチされたポリマー型架橋剤。
・C−3:アルキロールメラミン/尿素共重合の架橋性樹脂
・C−4:ポリグリセロールポリグリシジルエーテル。
・D−1:平均粒径0.07μmのシリカゾル水分散体
(ポリエステル1):実質的に粒子を含有しない、極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレート
(ポリエステル2):平均粒径(d50)が3.2μmの非晶質シリカを0.6重量%含有する、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレート
ポリエステル1とポリエステル2とを重量比で
93/7でブレンドしたものをA層、ポリエステル1のみのものをB層の原料として、二台のベント式二軸押出機にそれぞれを供給し、285℃に加熱溶融し、A層を二分配して再外層(表層)、B層を中間層とする二種三層(A/B/A)の層構成で共押出し、静電密着法を用いて表面温度40℃〜50℃の鏡面冷却ドラムに密着させながら冷却固化させて、厚み構成比がA/B/A=1/8/1となる未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作成した。このフィルムを85℃の加熱ロール群を通過させながら長手方向に3.7倍延伸し、一軸配向フィルムとした。この一軸配向フィルムの片面に、表1中に記載の比較例1〜3の塗布組成物を塗布した。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に4.0倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施した後、幅方向に2%の弛緩処理を行い、フィルム厚みが23μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に0.019g/m2の量の塗布層を設けた塗布フィルムを得た。これらのフィルムの表面粗さは0.01〜0.015μmの範囲にあった。
比較例1〜3における塗布組成物を、表1中に記載の実施例1〜5の塗布組成物に変更した以外は比較例1〜3と全く同じ条件でフィルムの製膜を行い、フィルム厚みが23μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に0.019g/m2の量の塗布層を設けた塗布フィルムを得た。これらのフィルムの表面粗さは0.01〜0.015μmの範囲にあった。また、得られた塗布フィルムの赤外線吸収スペクトルの強度比は、実施例3を除き全ての塗布フィルムが1以上だった。得られた塗布フィルムは、蒸着金属との接着性評価および金属蒸着外観において、下記表1に示すとおりの優れた蒸着金属との接着性と金属蒸着外観を有していた。なお、表1中の比率は乾燥塗膜中での比率を重量%で表している。
Claims (1)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、共重合成分としてアクリロニトリルを含有する水性アクリル樹脂(A)と、熱反応型水系ウレタン樹脂(B)とを含有する塗布液から形成された、少なくとも1方向に延伸された、厚さが0.002〜1μmである塗布層を有することを特徴とする塗布フィルム。
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