JP6039144B2 - 塗布フィルム - Google Patents
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Description
(A):チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物に、他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、またはチオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体
(B):分子量が200〜600であり、かつ水酸基等量が40以下であるポリヒドロキシ化合物
(C):ポリウレタン樹脂(c1)およびポリエステル樹脂(c2)の群から選ばれる1種以上の化合物
JIS−K7136に準じて、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−2000によりフィルムのヘーズ、全光線透過率を測定した。塗布層を設けていないフィルムと塗布層を設けたフィルムのヘーズの差により塗布層を設けることによるヘーズの上昇を求め、塗布層の透明性とした。かかるヘーズの上昇が小さいほど、塗布層の透明性が優れるといえる。本方法においてヘーズの差が0.5%以下であれば透明性に優れ、0.3%以下であれば特に優れているといえる。一方、0.5%を超える場合は塗布層の透明性がやや劣り(△)、1.0%を超える場合は特に劣る(×)といえ、透明用途への適用が難しくなる。
下記(2−1)の方法に基づき、フィルム塗布層の表面抵抗率を測定した。(2−1)の方法では、1×108Ωより高い表面抵抗率は測定できないため、(2−1)で測定できなかったサンプルについては(2−2)の方法を用いた。
(2−1)三菱化学アナリテック社製低抵抗率計:ロレスタGP MCP−T600に四探針型ESPプローブ(探針間隔:5mm、探針先形状:直径2mmの円筒、探針押し圧:240g/本、RCF値は4.235一定とした)を使用し、23℃,50%RHの測定雰囲気でサンプルを30分間調湿後、中央付近の表面抵抗率を測定した。
(2−2)日本ヒューレット・パッカード社製高抵抗測定器:HP4339Bおよび測定電極:HP16008Bを使用し、23℃,50%RHの測定雰囲気でサンプルを30分間調湿後、表面抵抗率を測定した。
(2)によって測定された表面抵抗率[Ω]の逆数を表面導電率[S]とするとき、表面導電率[S]を[g/cm2]単位で表された塗布層中の化合物(A)の塗布量(乾燥後)除した数をKとする。Kは化合物(A)の単位量あたりどれ程の導電性を発現したかを表すパラメーターとなる。Kの値が大きければ大きい程、少量の化合物(A)で高い導電性を得た事になり、低コストで着色の少ないフィルムを生産でき好ましい。具体的には100以上が好ましく、200以上がより好ましく400以上が最も好ましい。
フィルムを40℃の温水に24時間浸漬した後、表面抵抗率を測定し、浸漬前後で比較した。
○:処理後の表面抵抗率の増大が2倍以下。
△:処理後の表面抵抗率の増大が2倍超10倍以下。
×:処理後の表面抵抗率の増大が10倍超。
太平理化工業社ラビングテスター専用治具(5cm×7cm,押し圧690g/35cm2)にシート状コットン(旭化成社製ベンコット)を巻き付け、そこに溶剤を2ml染みこませて、導電性塗布層の表面を5往復(15cm長の範囲)拭いてサンプルを調整した。風乾後、擦った箇所の表面抵抗率を測定し、処理前後で比較した。
○:処理後の表面抵抗率の増大が2倍以下。
△:処理後の表面抵抗率の増大が2倍超10倍以下。
×:処理後の表面抵抗率の増大が10倍超。
溶剤としては、エタノールおよび酢酸エチルで評価した。
(ポリエステル1):実質的に粒子を含有しない、極限粘度0.64のポリエチレンテレフタレート
(A1):ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる導電剤(PEDOT/PSS)水分散物、ヘレウス社製 Clevios PH1000(導電率924S/cm、不揮発分濃度1.2%(メーカー測定値))を濃アンモニア水で中和してpH=9としたもの
(B2):ラクチトール(分子量344、水酸基等量38)
(B3):イソマルツロース還元物(立体異性体混合物、商品名:パラチニット、分子量344、水酸基等量38)
(H1):ソルビトール(分子量182、水酸基等量30)
(H2):ポリグリセリン、数平均分子量310(水酸基等量52)
(H3):ショ糖(分子量342、水酸基等量43)
(H4):ジグリセリン(分子量166、水酸基等量42)
(H5):ポリエチレンオキサイド、数平均分子量400(水酸基等量200)
(H6):ペンタエリトリトール(分子量136、水酸基等量34)
ポリエステル1、ポリエステル2をそれぞれ92%、8%の割合で混合した混合原料を外層の原料とし、ポリエステル1のみを中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(外層/中間層/外層=1:10:1の吐出量)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸フィルムを得た。このフィルムを85℃の加熱ロール群を通過させながら長手方向に3.7倍延伸し、一軸配向フィルムとした。この一軸配向フィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に4.3倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施し、フィルム厚みが50μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。このフィルムヘーズ値は0.7%、全光線透過率は88%であった。
参考例1と同様にして一軸配向フィルムを得た。この一軸配向フィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に3.5倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施し、フィルム厚みが62μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。このフィルムヘーズ値は0.8%、全光線透過率は88%であった。
参考例1と同様にして一軸配向フィルムを得た。この一軸配向フィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に2.7倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施し、フィルム厚みが79μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。このフィルムヘーズ値は0.8%、全光線透過率は88%であった。
上記参考例1と同様の工程の中で、長手方向への延伸後の一軸配向フィルムの片面に下記表1に示すとおりの塗布組成物を塗布した。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、その熱を利用して塗布組成物の乾燥を行い、以降は比較例1と同様にし、フィルム厚みが50μmの基材フィルムの上に0.27g/m2の量の導電性塗布層を積層した塗布フィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。なお、塗布層透明性、全光線透過率変化を評価する際、塗布層を設けていないフィルムの値としては、参考例1のフィルムヘーズ0.7%、全光線透過率88%を用いた。
実施例1と同様の工程において、塗布液を表1に示すように変更し、表1に示した量の導電性塗布層を積層した塗布フィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。
上記参考例2と同様の工程の中で、長手方向への延伸後の一軸配向フィルムの片面に下記表1に示すとおりの塗布組成物を塗布した。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、その熱を利用して塗布組成物の乾燥を行い、以降は参考例2と同様にし、フィルム厚みが62μmの基材フィルムの上に0.37g/m2の量の導電性塗布層を積層した塗布フィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。なお、塗布層透明性、全光線透過率変化を評価する際、塗布層を設けていないフィルムの値としては、参考例2のフィルムヘーズ0.8%、全光線透過率88%を用いた。
実施例3と同様の工程において、塗布液を表1に示すように変更し、表1に示した量の導電性塗布層を積層した塗布フィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。
上記参考例3と同様の工程の中で、長手方向への延伸後の一軸配向フィルムの片面に下記表1に示すとおりの塗布組成物を塗布した。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、その熱を利用して塗布組成物の乾燥を行い、以降は参考例2と同様にし、フィルム厚みが79μmの基材フィルムの上に0.63g/m2の量の導電性塗布層を積層した塗布フィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。なお、塗布層透明性、全光線透過率変化を評価する際、塗布層を設けていないフィルムの値としては、参考例3のフィルムヘーズ0.8%、全光線透過率88%を用いた。
実施例1と同様の工程において、塗布液を表1に示すように変更し、フィルム厚みが50μmの基材フィルムの上に表1に示した量の導電性塗布層を積層した塗布フィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。
不揮発分重量比でA1(ただし未中和)/D1=95/5の混合物にA1原液重量(有り姿)に対して5%相当のジメチルスルホキシド添加し塗布液とした。この塗布液を厚さ50μmの透明二軸延伸PETフィルム(三菱樹脂製ダイアホイルO100−50)にA1とD1の不揮発分の合計が52mg/m2になるように塗布し、140℃で30秒間乾燥した。得られた塗膜は透明で外観も良かったが、基材との密着が不良で簡単に塗膜が脱落した。得られたフィルムの表面抵抗率は350Ωで、これより計算したK値は580であった。
Claims (5)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、下記の化合物(A)、(B)、および(C)を含有する塗布液から形成された導電性塗布層を有する導電フィルムであり、当該導電フィルムの表面抵抗率が10000Ω未満であることを特徴とする塗布フィルム。
(A):チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物に、他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、またはチオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体
(B):分子量が200〜600であり、かつ水酸基等量が40以下であるポリヒドロキシ化合物
(C):ポリウレタン樹脂(c1)およびポリエステル樹脂(c2)の群から選ばれる1種以上の化合物 - 化合物(B)が糖アルコールである請求項1に記載の塗布フィルム。
- 導電性塗布層が少なくとも一方向に延伸されてなる請求項1または2に記載の塗布フィルム。
- フィルムのヘーズが1.8%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の塗布フィルム。
- 導電性塗布層表面の表面抵抗率[Ω]の逆数を表面導電率[S]とするとき、表面導電率[S]を塗布層中の化合物(A)の塗布量(乾燥)[g/cm2]で除した値(K)が100以上である請求項1〜4のいずれかに記載の塗布フィルム。
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