JP5728143B2 - 離型フィルム - Google Patents
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Description
(B):グリセリン(b1)、ポリグリセリン(b2)、グリセリンまたはポリグリセリ
ンへのアルキレンオキサイド付加物(b3)、ポリアルキレンオキサイド(b4)の群から選ばれる1種以上の化合物
(C):ポリウレタン樹脂
例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。その目的に応じ、脂肪族ジカルボン酸を共重合しても構わない。
グリセリン(b1)、ポリグリセリン(b2)とは、下記一般式(3)で表される化合物である。
JIS−K7136に準じて、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−2000によりフィルムのヘーズ、全光線透過率を測定した。塗布層を設けていないフィルムと塗布層を設けたフィルムのヘーズの差(Δヘーズ)値を計算し、塗布層を設けることによるヘーズの上昇を求め、塗布層の透明性として評価した。かかるヘーズの上昇が小さいほど、塗布層の透明性が優れるといえる。本方法においてヘーズの差が0.5%以下であれば透明性に優れ、0.3%以下であれば特に優れているといえる。一方、0.5%を超える場合は塗布層の透明性がやや劣り、1.0%を超える場合は特に劣るといえる。
日本ヒューレット・パッカード社製高抵抗測定器:HP4339Bおよび測定電極:HP16008Bを使用し、印加電圧100mVの条件で、23℃,50%RHの測定雰囲気でサンプルを30分間調湿後、表面抵抗率を測定した。
試料フィルムの離型面に粘着テープ(日東電工(株)製「No.31B」)を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットし、23℃,50%RHの測定雰囲気で1時間放置後の剥離力を測定した。剥離力は(株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」を使用し、引張速度0.3m/minの条件下、180°剥離を行った。
塗工後気温23℃、相対湿度50%に調整された恒温恒湿室にて10日間保管した試料フィルムの離型面を人差し指の腹で一方向に3回擦り、離型層の脱落程度を擦った部分の粘着テープの剥離によって判定した。シリコーンの基材密着性が悪いと摩擦により塗膜が脱落し、その部分の剥離が重くなる。
《判定基準》
○:擦った部分と擦っていない部分の剥離力に差がなくスムーズに剥離できた
△:擦った部分で少し重くなったが概ねスムーズに剥離できた
×:擦った部分で引っ掛かり、スムーズに剥離できなかった
塗工後気温23℃、相対湿度50%に調整された恒温恒湿室にて10日間保管した試料フィルムの離型面を人差し指の腹で一方向に3回擦り、離型層の外観変化を下記判定基準により判定を行った。シリコーンの硬化性が悪いと摩擦により塗膜が損傷し、白く見える(スミア)ことがある。
《判定基準》
○:塗膜外観に変化が見られない
△:塗膜が僅かに白くなる
×:塗膜に明確な白い擦り跡が残る
試料フィルムをA4大に切り取り、離型面に75μm厚二軸延伸PETフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製:ダイアホイルT100−75)を重ねて温度60℃、圧力1MPaの条件で2時間プレスする。この離型面に押し当てた75μm厚フィルムを移行性評価フィルムとする。未処理のPETフィルムにも同様にして75μm厚二軸延伸PETフィルム(同)を押し当て、基準フィルムとする。それぞれのフィルムの押し当てた面に粘着テープ(日東電工(株)製「No.31B」)を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットし、気温23℃、相対湿度50%にて1時間放置後の剥離力を測定した。剥離力は(株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」を使用し、引張速度0.3(m/min)の条件下、180°剥離を行い、下記の式に従い移行性評価接着率を求めた。
移行性の大きなフィルムでは押し当てたフィルムに多くのシリコーンが付着するため、粘着テープの剥離力が小さくなり、移行性評価接着率(%)が低下する。下記判定基準により非移行性の判定を行った。
《判定基準》
○:移行性評価接着率95%以上
△:移行性評価接着率90%以上95%未満
×:移行性評価接着率90%未満
90%以上が好ましく、95%以上がさらに好ましい。
(ポリエステル1):実質的に粒子を含有しない、極限粘度0.64のポリエチレンテレフタレート
(A1):ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる導電剤、アグファゲバルト社製 Orgacon ICP1010を濃アンモニア水で中和してpH=9とした物。
(B21):前記式(3)でn=2であるポリグリセリン骨格へ、ポリエチレンオキサイドが平均4分子付加した化合物。
エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/N−メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/21/10/2/2(重量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)。
ポリエステル1とポリエステル2とを重量比92/8でブレンドし、十分に乾燥した後、280〜300℃に加熱溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電密着法を用いて表面温度40〜50℃の鏡面冷却ドラムに密着させながら冷却固化させて、未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作成した。このフィルムを85℃の加熱ロール群を通過させながら長手方向に3.7倍延伸し、一軸配向フィルムとした。この一軸配向フィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に4.3倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施し、フィルム厚みが50μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
比較例1で得られたフィルムに下記組成からなる離型剤を塗布量(乾燥後)が0.13g/m2になるように塗布し、120℃、30秒間熱処理した。
移行性の少ない軽剥離溶剤型シリコーン(信越化学(株)製:KS−847H、不揮発分30%) 100重量部
白金含有触媒(信越化学(株)製:catPL−50T) 1重量部
これをMEK/トルエン/イソオクタンの混合溶媒(混合重量比率は1:4:5)にて希釈し、固形分濃度2重量%の塗布液を作製した。
上記比較例1と同様の工程の中で、長手方向への延伸後の一軸配向フィルムの片面に下記表1に示すとおりの塗布組成物を塗布した。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、その熱を利用して塗布組成物の乾燥を行い、以降は比較例1と同様にし、フィルム厚みが50μmの基材フィルムの上に0.03g/m2の量の帯電防止性塗布層を積層した塗布フィルムを得た。
《離型剤組成》
移行性の少ない軽剥離溶剤型シリコーン
(信越化学(株)製:KS−847H、不揮発分30%) 100重量部
白金含有触媒(信越化学(株)製:catPL−50T) 1重量部
これをMEK/トルエン/イソオクタンの混合溶媒(混合重量比率は1:4:5)にて希釈し、固形分濃度2重量%の塗布液を作製した。
実施例1と同様の工程において、帯電防止性塗布層の内容を表1に示すように変更し、他は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。
実施例1と同様の工程において、帯電防止性塗布層の内容を表1に示すように変更し、他は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。なお比較例4〜6においては帯電防止性塗布層の積層時点で塗工面状が悪化し、ヘーズが著しく上昇しためシリコーン離型層の塗布は行わなかった。これらのフィルムの特性を、表2に示す。
Claims (3)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、帯電防止性塗布層とシリコーン離型層とを順次設けたフィルムであって、前記帯電防止性塗布層が下記の化合物(A)、(B)、および(C)を含有する塗布液から形成されたものであり、当該塗布層を形成する塗布液中の全不揮発成分に対する化合物(A)の重量比率が1〜10重量%であり、化合物(C)の重量比率が2〜15重量%であることを特徴とする離型フィルム。
(A):チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物に、他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、またはチオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体
(B):グリセリン(b1)、ポリグリセリン(b2)、グリセリンまたはポリグリセリンへのアルキレンオキサイド付加物(b3)、ポリアルキレンオキサイド(b4)の群から選ばれる1種以上の化合物
(C):ポリウレタン樹脂 - 帯電防止性塗布層が少なくとも一方向に延伸されている請求項1に記載の離型フィルム。
- シリコーン離型層が付加型の硬化型シリコーンを主として形成されたものである請求項1または2に記載の離型フィルム。
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