JP2017170721A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温にさらされた際に、フィルムの表面から析出するオリゴマーを高度に抑えることができ、フィルムを保管、使用する時、加工する時等において、オリゴマーに伴う不具合を発生させることのない、優れた特性を有する積層ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 (メタ)アクリレート化合物を含有する、膜厚が0.1〜2.0μmである塗布層をポリエステルフィルムの少なくとも片面に有するフィルムであり、当該フィルムを160℃で60分間加熱した際の前記塗布層側のフィルムヘーズ変化量が0.5%以下であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム、および、当該積層ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、(メタ)アクリレート化合物を含有する塗布液を塗布した後、少なくとも一方向に延伸してフィルム上に塗布層を形成することを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば、高温にさらされた後であっても、フィルムからのオリゴマー(ポリエステルの低分子量成分、特にエステル環状三量体)の析出が少ない積層ポリエステルフィルムに関するものである。
ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性などに優れ、さまざまな分野で使用されている。
特に近年、タッチパネル等に使用が増えている、透明導電性積層体の基材として、ガラスの代わりに使用されることが増えてきている。かかる透明導電性積層体として、ポリエステルフィルムを基材とし、その上に直接、あるいはアンカー層を介して、ITO(酸化インジウムスズ)膜がスパッタリングで形成されているものがある。かかるポリエステルフィルムは、加熱加工されることが一般的である。
タッチパネル用の透明電極の製造工程では、ITOからなる透明導電膜が形成された透明導電性フィルムをアニール処理するITOの結晶化工程やレジストの印刷工程、エッジング処理工程など、多くの加熱工程や薬液処理の工程を経る。そのような透明電極の製造工程において、透明導電性フィルムの透明導電膜が形成された面の反対面側が汚損、損傷が生じることを防止するために、透明導電性フィルム用表面保護フィルムが貼り合わせて使用される場合が多く、この表面保護フィルムの基材にもポリエステルフィルムが使用されている。
前記製造工程では、例えば、低熱収縮化のために、150℃で1時間放置する(特許文献1)、ITOの結晶化のために150℃で熱処理を行う(特許文献2)等の処理がある。
しかし、ポリエステルフィルムの問題として、このような高温長時間の処理にさらされると、フィルム中に含有されるオリゴマー(ポリエステルの低分子量成分、特にエステル環状三量体)が、フィルム表面に析出・結晶化することで、フィルム外観の白化による視認性の低下、後加工の欠陥、工程内や部材の汚染などが起こる。そのため、ポリエステルフィルムを基材とした透明導電性積層体の特性は、十分に満足のいくものとは言えない。
上述のオリゴマー析出防止策として、例えば、ポリエステルフィルム上にシリコーン樹脂とイソシアネート系樹脂の架橋体からなる硬化性樹脂層を設けることが提案されている(特許文献3)。しかし、近年ではより高度なオリゴマー析出防止が求められており、必ずしも十分ではなくなってきている。
そのため、塗布層によるオリゴマー析出量の低減策を講じる場合には、従来よりも一段と高度な耐熱性を有し、かつ塗布層自体のオリゴマー析出防止性能が良好であることが必要とされる状況にある。
特開2007−42473号公報 特開2007−200823号公報 特開2007−320144号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、例えば、光学部材用の製品として加工した後でも、光学特性・視認性に優れた光学用積層ポリエステルフィルムを提供することであって、具体的には例えば、150℃条件下での長時間の熱処理や、高い張力がかかる条件下でのスパッタリング工程や、高温高湿雰囲気下での耐久性試験など、過酷な条件下での工程を経た後であっても、フィルムヘーズの上昇が小さく抑えられる積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題に関して鋭意検討を重ねた結果、特定構成のポリエステルフィルムによれば、上記課題が解決されることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、(メタ)アクリレート化合物を含有する、膜厚が0.1〜2.0μmである塗布層をポリエステルフィルムの少なくとも片面に有するフィルムであり、当該フィルムを160℃で60分間加熱した際の前記塗布層側のフィルムヘーズ変化量が0.5%以下であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム、および、当該積層ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、(メタ)アクリレート化合物を含有する塗布液を塗布した後、少なくとも一方向に延伸してフィルム上に塗布層を形成することを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法に存する。
本発明の積層ポリエステルフィルムによれば、高温長時間の処理を行っても、表面からのオリゴマー析出が抑制されているために、ヘーズの上昇や異物の生成のない優れた外観の製品を得ることがで、その工業的な利用価値は高い。
本発明の積層ポリエステルフィルムの基材フィルムは、ポリエステルからなるものである。かかるポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸のようなジカルボン酸またはそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなグリコールとを溶融重縮合させて製造されるポリエステルである。これらの酸成分とグリコール成分とからなるポリエステルは、通常行われている方法を任意に使用して製造することができる。
例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。その目的に応じ、脂肪族ジカルボン酸を共重合しても構わない。
本発明のポリエステルとしては、代表的には、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられるが、その他に上記の酸成分やグリコール成分を共重合したポリエステルであってもよく、必要に応じて他の成分や添加剤を含有していてもよい。
ポリエステルの重合触媒としては、特に制限はなく、従来公知の化合物を使用することができ、例えば、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物、マンガン化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等が挙げられる。この中でも、アンチモン化合物は安価で触媒活性が高いため好ましい。また、チタン化合物やゲルマニウム化合物は触媒活性が高く、少量で重合を行うことが可能であり、フィルム中に残留する金属量が少ないことから、フィルムの輝度が高くなるため好ましい。
本発明におけるポリエステルフィルムは、単層構成であっても多層構成であっても良い。多層構成の場合は、表層と内層、あるいは両表層や各層を目的に応じ異なるポリエステルとすることができる。
本発明においては、熱処理後のエステル環状三量体の析出量を抑えるために、エステル環状三量体の含有量が少ないポリエステルを原料としてフィルムを製造することが挙げられる。エステル環状三量体の含有量が少ないポリエステルの製造方法としては、種々公知の方法を用いることができ、例えば、ポリエステル製造後に固相重合する方法等が挙げられる。
ポリエステルフィルムを3層以上の構成とし、ポリエステルフィルムの最外ポリエステル層にエステル環状三量体の含有量が少ないポリエステル原料を用いた層を設計することで、熱処理後のエステル環状三量体の析出量を抑えることが好ましい。
ポリエステルフィルム中に含まれるエステル環状三量体の含有量は、一般的な製造方法では約1重量%であるが、エステル環状三量体の析出防止の観点から、エステル環状三量体の含有量を0.7重量%以下のポリエステル層を有することが好ましく、より好ましくは0.6重量%以下としたポリエステル層を有するものである。エステル環状三量体の含有量を0.7重量%以下のポリエステル層を有する場合、フィルム表面へのエステル環状三量体析出防止効果が特に高度に発揮される。
ポリエステル層の製膜に使用するポリエステルは、エステル環状三量体の含有量が少ないポリエステル原料を使用することが可能であり、エステル環状三量体の含有量は0.7重量%以下が好ましく、より好ましくは0.6重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以下である。ポリエステル原料中のエステル環状三量体の含有量が0.7重量%以下の場合、熱処理後のエステル環状三量体の析出量をより効果的に抑えることが可能となる。
ポリエステル層は、エステル環状三量体含有量が0.7重量%以下のポリエステルが70重量%以上から構成されることが好ましく、より好ましくは80重量%以上から構成されるものである。70重量%以上から構成される場合、熱処理後のフィルム表面へのエステル環状三量体析出防止効果を高度に発揮させることが可能となる。
ポリエステルフィルムを多層構成とする場合、ポリエステルフィルムの少なくとも一層に、エステル環状三量体含有量0.7重量%以下のポリエステル層を有することが、エステル環状三量体析出防止の観点から好ましい。
また、ポリエステルフィルムのエステル環状三量体含有量が0.7重量%以下のポリエステル層の膜厚は、厚い方がポリエステルフィルムからのエステル環状三量体の析出が効果的に抑えられる。0.7重量%以下のポリエステル層の膜厚は好ましくは1.5μm以上であり、より好ましくは2.0μm以上、特に好ましくは2.5μm以上である。0.7重量%以下のポリエステル層の膜厚が1.5μm以上の場合、150℃条件下での長時間の熱処理や、高い張力がかかる条件下でのスパッタリング工程や、高温高湿雰囲気下での耐久性試験など、過酷な条件下での加工工程で使用される場合でも、エステル環状三量体が表面に析出しにくくなり、フィルムヘーズの上昇をより抑えることが可能になる。
本発明のフィルムのポリエステル層中には、易滑性の付与および各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を配合することも可能である。配合する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等が挙げられる。さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
また、用いる粒子の平均粒径は、5μm以下、好ましくは0.1〜3μmの範囲である。平均粒径が0.01μm未満の場合には、易滑性を十分に付与できなかったり、粒子が凝集して、分散性が不十分となり、フィルムの透明性を低下させたりする場合がある。一方、5μmを超える場合には、フィルムの表面粗度が粗くなりすぎて、後工程において不具合が生じる場合がある。
さらにポリエステル層中の粒子含有量は、好ましくは5重量%以下、より好ましくは0.0003〜3重量%の範囲である。粒子が無い場合、あるいは少ない場合は、フィルムの透明性が高くなり、良好なフィルムとなるが、滑り性が不十分となる場合があるため、塗布層中に粒子を入れることにより、滑り性を向上させる等の工夫が必要な場合がある。また、粒子含有量が5重量%を超えて添加する場合にはフィルムの透明性が不十分な場合がある。
ポリエステル層中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、各層を構成するポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化もしくはエステル交換反応終了後、添加するのが良い。
また、混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
なお、本発明におけるポリエステルフィルム中には、上述の粒子以外に必要に応じて従来公知の酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、紫外線吸収剤、顔料等を添加することができる。
本発明におけるポリエステルフィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは10〜300μm、より好ましくは20〜250μm、さらに好ましくは20〜125μmの範囲である。
次に本発明におけるポリエステルフィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。すなわち、先に述べたポリエステル原料を使用し、ダイから押し出された溶融シートを冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法や液体塗布密着法が好ましく採用される。次に得られた未延伸シートは二軸方向に延伸される。その場合、まず、前記の未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は通常2.5〜7.0倍、好ましくは3.0〜6.0倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸するが、その場合、延伸温度は通常70〜170℃であり、延伸倍率は通常3.0〜7.0倍、好ましくは3.5〜6.0倍である。そして、引き続き180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、本発明においては積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルム製造に関しては同時二軸延伸法を採用することもできる。同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃で温度コントロールされた状態で機械方向および幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4〜50倍、好ましくは7〜35倍、さらに好ましくは10〜25倍である。そして、引き続き、170〜250℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
次に本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層の形成について説明する。塗布層に関しては、ポリエステルフィルムの製膜工程中にフィルム表面を処理する、インラインコーティングにより設けられてもよく、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、オフラインコーティングを採用してもよい。下記の理由より、より好ましくはインラインコーティングにより形成されるものである。
インラインコーティングは、ポリエステルフィルム製造の工程内でコーティングを行う方法であり、具体的には、ポリエステルを溶融押出ししてから延伸後熱固定して巻き上げるまでの任意の段階でコーティングを行う方法である。通常は、溶融、急冷して得られる未延伸シート、延伸された一軸延伸フィルム、熱固定前の二軸延伸フィルム、熱固定後で巻上前のフィルムの何れかにコーティングする。以下に限定するものではないが、例えば逐次二軸延伸においては、特に長手方向(縦方向)に延伸された一軸延伸フィルムにコーティングした後に横方向に延伸する方法が優れている。かかる方法によれば、製膜と塗布層形成を同時に行うことができるため製造コスト上のメリットがある。また、延伸前にフィルム上に塗布層を設けることにより、塗布層を基材フィルムと共に延伸することができ、それにより塗布層を基材フィルムに強固に密着させることができる。さらに、二軸延伸ポリエステルフィルムの製造において、クリップ等によりフィルム端部を把持しつつ延伸することで、フィルムを縦および横方向に拘束することができ、熱固定工程において、しわ等が入らず平面性を維持したまま高温をかけることができる。それゆえ、塗布後に施される熱処理が他の方法では達成されない高温とすることができるために、塗布層の造膜性向上、塗布層の架橋密度上昇によるエステル環状三量体の析出抑制効果上昇、塗布層と基材フィルムのより強固な密着を達成することができる。
なお、本発明で得られる積層ポリエステルフィルムのヘーズは10%以下であることが好ましい。より好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下である。積層ポリエステルフィルムのヘーズが10%を超える場合は、光学フィルム用途においては、外観上使用しがたくなる場合がある。
本発明の塗布層は、(メタ)アクリレート化合物を含有し、膜厚が0.1〜2.0μmであることを必須の要件とする。なお、塗布層中には、その他の成分を含有していても構わない。
本発明で塗布層の形成に使用される(メタ)アクリレート化合物とは、従来公知のものを用いることができ、特に限定されないが、単官能(メタ)アクリレート、二官能(メタ)アクリレート、三官能以上の多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。中でも、塗布層の架橋密度を上げ、エステル環状三量体の析出を高度に防止するためには、三官能以上の多官能(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されるものではないが、例えばメチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート、ジアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリール(メタ)アクリレート、フェニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等のエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
二官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されるものではないが、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ) アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等のビスフェノール変性ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ウレタンジ(メタ)アクリレート、エポキシジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
三官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されるものではないが、例えばジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンエチレンオキサイド変性テトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート等のイソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー等のウレタンアクリレート等が挙げられる。中でも塗布層の架橋密度を上げ、エステル環状三量体の析出防止を達成するためには、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
本発明においては、形成された塗布層の塗膜架橋密度を上げることで効果的にエステル環状三量体の析出を防止することができる。また、塗膜架橋密度が上がることで、耐擦傷性の向上も可能である。従って、(メタ)アクリレート化合物はモノマーまたはオリゴマーであることが好ましく、分子中に炭素−炭素二重結合を多く含有することが好ましい。
(メタ)アクリレート化合物の分子量は重量平均分子量で好ましくは100〜100000、より好ましくは100〜10000、さらに好ましくは100〜5000の範囲である。上記の範囲とすることで、効果的にエステル環状三量体の析出を防止することができる。
(メタ)アクリレート化合物中の炭素−炭素二重結合量は好ましくは2重量%以上、より好ましくは8重量%以上、さらに好ましくは15重量%以上、特に好ましくは20重量%以上であり、その好ましい上限は50重量%である。上記の範囲とすることで、効果的にエステル環状三量体の析出を防止することができる。
なお、(メタ)アクリレート化合物は、塗布層形成の際に(メタ)アクリレート化合物の未反応物、重合反応物、あるいはそれらの混合物が存在しているものと推測できる。
本発明のフィルムにおける塗布層形成には、塗布外観、透明性向上等のために各種のポリマーを併用することも可能である。但し、ポリマーの配合量が多すぎると、塗布層の架橋密度が低下し、環状三量体を十分に抑制できなくなる。
ポリマーの具体例としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル(ポリビニルアルコール等)、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、でんぷん類等が挙げられる。
アクリル樹脂とは、アクリル系、メタアクリル系のモノマーを含む重合性モノマーからなる重合体である。これらは、単独重合体あるいは共重合体、さらにはアクリル系、メタアクリル系のモノマー以外の重合性モノマーとの共重合体、いずれでも差し支えない。また、それら重合体と他のポリマー(例えばポリエステル、ポリウレタン等)との共重合体も含まれる。例えば、ブロック共重合体、グラフト共重合体である。あるいは、ポリエステル溶液、またはポリエステル分散液中で重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にポリウレタン溶液、ポリウレタン分散液中で重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にして他のポリマー溶液、または分散液中で重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマー混合物)も含まれる。
上記重合性モノマーとしては、特に限定はしないが、特に代表的な化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸のような各種カルボキシル基含有モノマー類、およびそれらの塩;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、モノブチルヒドロキルフマレート、モノブチルヒドロキシイタコネートのような各種の水酸基含有モノマー類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートのような各種の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドまたは(メタ)アクリロニトリル等のような種々の窒素含有化合物;スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンのような各種スチレン誘導体、プロピオン酸ビニルのような各種のビニルエステル類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のような種々の珪素含有重合性モノマー類;燐含有ビニル系モノマー類;塩化ビニル、塩化ビリデンのような各種のハロゲン化ビニル類;ブタジエンのような各種共役ジエン類が挙げられる。中でも、透明性と塗布外観向上の観点から、含窒素含有化合物が好ましく、より好ましくはN−メチロールアクリルアミドである。
ポリウレタン樹脂とは、ウレタン結合を分子内に有する高分子化合物のことであり、通常ポリオールとイソシアネートの反応により作成される。ポリオールとしては、ポリエステルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリオレフィンポリオール類、アクリルポリオール類が挙げられ、これらの化合物は単独で用いても、複数種用いてもよい。
ポリエステルポリオール類としては、多価カルボン酸(マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)またはそれらの酸無水物と多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジメタノールベンゼン、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、アルキルジアルカノールアミン、ラクトンジオール等)の反応から得られるもの、ポリカプロラクトン等のラクトン化合物の誘導体ユニットを有するもの等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオール類は、多価アルコール類とカーボネート化合物とから、脱アルコール反応によって得られる。多価アルコール類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン等が挙げられる。カーボネート化合物としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられ、これらの反応から得られるポリカーボネート系ポリオール類としては、例えば、ポリ(1,6−ヘキシレン)カーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール類としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
ウレタン樹脂を得るために使用されるポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が例示される。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。また、これらのポリイソシアネート化合物は2量体やイソシアヌル環に代表されるような3量体、あるいはそれ以上の重合体であっても良い。
ウレタン樹脂を合成する際に鎖延長剤を使用しても良く、鎖延長剤としては、イソシアネート基と反応する活性基を2個以上有するものであれば特に制限はなく、一般的には、水酸基またはアミノ基を2個有する鎖延長剤を主に用いることができる。
水酸基を2個有する鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール等の脂肪族グリコール、キシリレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン等の芳香族グリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレート等のエステルグリコールといったグリコール類を挙げることができる。また、アミノ基を2個有する鎖延長剤としては、例えば、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等の芳香族ジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、トリメチルヘキサンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン、1 ,8−オクタンジアミン、1 ,9−ノナンジアミン、1 ,10−デカンジアミン等の脂肪族ジアミン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソプロピリデンシクロヘキシル−4,4’−ジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1 ,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等の脂環族ジアミン等が挙げられる。
ポリエステル樹脂とは、主な構成成分として例えば、下記のような多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物からなるものが挙げられる。すなわち、多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸および、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩およびそれらのエステル形成性誘導体などを用いることができ、多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル、2−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、p−キシリレングリコ−ル、ビスフェノ−ルA−エチレングリコ−ル付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポリテトラメチレンオキシドグリコ−ル、ジメチロ−ルプロピオン酸、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジメチロ−ルエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロ−ルプロピオン酸カリウムなどを用いることができる。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1つ以上を選択し、常法の重縮合反応によりポリエステル樹脂を合成すればよい。
また、本発明のフィルムにおける塗布層形成には、架橋密度上昇によるエステル環状三量体の析出防止のために、架橋剤を併用することも可能である。
架橋剤としては、例えば、イソシアネート系化合物、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド系化合物、エポキシ化合物、シランカップリング化合物等が挙げられる。中でも、エステル環状三量体の析出防止の観点から、イソシアネート系化合物が好ましい。
イソシアネート系化合物とは、イソシアネート、あるいはブロックイソシアネートに代表されるイソシアネート誘導体構造を有する化合物のことである。イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族イソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族イソシアネート等が例示される。また、これらのイソシアネート系化合物の三量体を用いることで、効果的にエステル環状三量体の析出を防止することができる。これらのイソシアネートと、各種ポリマーや化合物との反応物でも良い。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。上記イソシアネートの中でも、紫外線による黄変を避けるために、芳香族イソシアネートよりも脂肪族イソシアネートまたは脂環族イソシアネートがより好ましい。
ブロックイソシアネートの状態で使用する場合、そのブロック剤としては、例えば活性メチレン系化合物、フェノール系化合物、メルカプタン系化合物、ラクタム系化合物、アミン系化合物、アミド化合物、オキシム系化合物が挙げられる。これらは単独でも2種以上の併用であってもよい。中でも、ポリエステルフィルムとの密着性向上の観点から、活性メチレン系化合物が好ましい。
活性メチレン系ブロック剤としては、例えば、イソブタノイル酢酸エステル、n−プロパノイル酢酸エステル、n−ブタノイル酢酸エステル、n−ペンタノイル酢酸エステル、n−ヘキサノイル酢酸エステル、2−エチルヘプタノイル酢酸エステル、マロン酸エステル、アセト酢酸エステル、アセチルアセトン等を挙げることができる。その中でも、低温硬化性および水存在下の貯蔵安定性に優れるという点で、イソブタノイル酢酸エステル、n−プロパノイル酢酸エステル、n−ブタノイル酢酸エステル、n−ペンタノイル酢酸エステル、n−ヘキサノイル酢酸エステル、2−エチルヘプタノイル酢酸エステルが好ましく、より好ましくは、イソブタノイル酢酸エステル、n−プロパノイル酢酸エステル、n−ペンタノイル酢酸エステルであり、さらに好ましくは、イソブタノイル酢酸エステルである。より具体的には、イソブタノイル酢酸エステルとしては、例えば、イソブタノイル酢酸メチル、イソブタノイル酢酸エチル、イソブタノイル酢酸n−プロピル、イソブタノイル酢酸イソプロピル、イソブタノイル酢酸n−ブチル、イソブタノイル酢酸イソブチル、イソブタノイル酢酸t−ブチル、イソブタノイル酢酸n−ペンチル、イソブタノイル酢酸n−ヘキシル、イソブタノイル酢酸2−エチルヘキシル、イソブタノイル酢酸フェニル、イソブタノイル酢酸ベンジル等が挙げられる。その中でも、イソブタノイル酢酸メチル、イソブタノイル酢酸エチルが好ましい。n−プロパノイル酢酸エステルとしては、例えば、n−プロパノイル酢酸メチル、n−プロパノイル酢酸エチル、n−プロパノイル酢酸イソプロピル、n−プロパノイル酢酸n−ブチル、n−プロパノイル酢酸t−ブチル等が挙げられる。その中でも、n−プロパノイル酢酸メチル、n−プロパノイル酢酸エチルが好ましい。n−ペンタノイル酢酸エステルとしては、例えば、n−ペンタノイル酢酸メチル、n−ペンタノイル酢酸エチル、n−ペンタノイル酢酸イソプロピル、n−ペンタノイル酢酸n−ブチル、n−ペンタノイル酢酸t−ブチル等が挙げられる。その中でも、n−ペンタノイル酢酸メチル、n−ペンタノイル酢酸エチルが好ましい。
また、本発明におけるイソシアネート系化合物は単体で用いてもよいし、各種ポリマーとの混合物や結合物として用いてもよい。イソシアネート系化合物の分散性や架橋性を向上させるという意味において、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂との混合物や結合物を使用することも可能である。
メラミン化合物とは、化合物中にメラミン骨格を有する化合物のことであり、例えば、アルキロール化メラミン誘導体、アルキロール化メラミン誘導体にアルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。エーテル化に用いるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等が好適に用いられる。また、メラミン化合物としては、単量体、あるいは2量体以上の多量体のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。さらに、メラミンの一部に尿素等を共縮合したものも使用できるし、メラミン化合物の反応性を上げるために触媒を使用することも可能である。
オキサゾリン化合物とは、分子内にオキサゾリン基を有する化合物であり、特にオキサゾリン基を含有する重合体が好ましく、付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独もしくは他のモノマーとの重合によって作成できる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα,β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレン、等のα,β−不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種または2種以上のモノマーを使用することができる。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層を形成する塗布液中に含有されるオキサゾリン化合物のオキサゾリン基量は、通常0.5〜10mmol/g、好ましくは3〜9mmol/g、より好ましくは5〜8mmol/gの範囲である。上記範囲で使用することで、塗膜の耐久性が向上する。
カルボジイミド系化合物とは、カルボジイミド構造を有する化合物のことであり、分子内にカルボジイミド構造を1つ以上有する化合物であるが、より良好な密着性等のために、分子内に2つ以上有するポリカルボジイミド系化合物がより好ましい。
カルボジイミド系化合物は従来公知の技術で合成することができ、一般的にはジイソシアネート化合物の縮合反応が用いられる。ジイソシアネート化合物としては、特に限定されるものではなく、芳香族系、脂肪族系いずれも使用することができ、具体的には、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
さらに本発明の効果を消失させない範囲において、ポリカルボジイミド系化合物の水溶性や水分散性を向上するために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキルスルホン酸塩などを添加して用いてもよい。
カルボジイミド系化合物に含有されるカルボジイミド基の含有量は、カルボジイミド当量(カルボジイミド基1molを与えるためのカルボジイミド化合物の重さ[g])で、通常100〜1000、好ましくは250〜800、より好ましくは300〜700、さらに好ましくは350〜650の範囲である。
エポキシ化合物としては、例えば、分子内にエポキシ基を含む化合物、そのプレポリマーおよび硬化物が挙げられる。例えば、エピクロロヒドリンとエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ビスフェノールA等の水酸基やアミノ基との縮合物が挙げられ、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物、グリシジルアミン化合物等がある。ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルアミン化合物としてはN,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン等が挙げられる。
なお、これら架橋剤は、乾燥過程や、製膜過程において、反応させて塗布層の性能を向上させる設計で用いている。できあがった塗布層中には、これら架橋剤の未反応物、反応後の化合物、あるいはそれらの混合物が存在しているものと推測できる。
また、滑り性やブロッキングを改良するために、塗布層の形成には粒子を併用することも可能である。
粒子の平均粒径はフィルムの透明性の観点から好ましくは1.0μm以下の範囲であり、さらに好ましくは0.5μm以下、よりに好ましくは0.15μm以下の範囲である。
使用する粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化金属等の無機粒子、あるいは架橋高分子粒子等の有機粒子等を挙げることができる。
さらに本発明の主旨を損なわない範囲において、塗布層の形成には必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、染料、顔料等を併用してもよい。
また、塗布層の厚さは、最終的に得られるフィルム上の塗布層の厚さとして、好ましくは0.1μm〜2.0μm、より好ましくは0.1μm〜1.5μm、さらに好ましくは0.2μm〜1.0μmの範囲である。厚さが0.1μmより薄い場合には、フィルムから析出するエステル環状三量体量が十分に少なくならないことがある。また2.0μmより厚い場合には、塗布層の外観の悪化、ポリエステルフィルムとの密着性低下やブロッキングしやすくなるなどの問題が生じることがある。
塗布液を構成する溶媒としては、特に制限無く従来公知のものを使用できるが、毒性や取扱いの観点から水であることが好ましい。
ポリエステルフィルムに塗布液を塗布する方法としては、例えば、エアドクターコート、ブレードコート、ロッドコート、バーコート、ナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファロールコート、グラビアコート、キスロールコート、キャストコート、スプレイコート、カーテンコート、カレンダコート、押出コート等従来公知の塗布方法を用いることができる。
塗布剤のフィルムへの塗布性、密着性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処理やコロナ放電処理、プラズマ処理等を施してもよい。
本発明の塗布層形成は、熱硬化、紫外線硬化のいずれを用いても良いが、熱硬化によって形成することが好ましい。また、高温で熱硬化させることにより塗膜の架橋密度が上がり、高度にエステル環状三量体の析出を防止できる。かかる方法を用いれば、高温で塗布層を硬化させるので、紫外線硬化のように開始剤を添加しなくても塗布層を十分に硬化させることが可能である。
オフラインコーティングにより塗布層を設ける場合、塗布層を形成する際の硬化条件は、好ましくは100℃以上で3〜40秒間、より好ましくは150℃以上で3〜40秒間、さらに好ましくは200℃以上で3〜40秒間であり、その上限は300℃である。本範囲を下回る場合は、エステル環状三量体析出の防止が十分に達成できず、上回る場合は塗布層の黄変や分解が起こることがある。
インラインコーティングにより塗布層を設ける場合、二軸延伸後の熱処理を利用することで塗布層の架橋密度が上がり、高度にエステル環状三量体の析出を防止にすることができる。
二軸延伸後の熱処理の条件は、通常170℃以上で1〜30秒間、好ましくは200℃以上で1〜30秒間、さらに好ましくは220℃以上で1〜30秒間 、より好ましくは230℃以上で1〜30秒間であり、その上限は270℃で1〜30秒間である。本範囲で使用することで、エステル環状三量体の析出を高度に防止することができる。
本発明における積層ポリエステルフィルムに関して、例えば、タッチパネル用等、長時間、高温雰囲気下にさらされた後であっても、高度な透明性が要求される場合がある。かかる観点より、高度な透明性に対応するためには、熱処理(160℃、60分間)におけるフィルムヘーズ変化量は、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.3%以下である。フィルムヘーズ変化量が0.5%を超える場合には、エステル環状三量体の析出によるフィルムヘーズ上昇に伴い、視認性が低下し、例えば、タッチパネル用等、高度な視認性が必要とされる用途に不適当となる場合がある。
また、エステル環状三量体の析出量の観点では、本発明における積層ポリエステルフィルムを熱処理(180℃、30分間)により、フィルム表面からジメチルホルムアミドにより抽出されるエステル環状三量体量は、好ましくは1.5mg/m以下であり、より好ましくは1.0mg/m以下、さらに好ましくは0.5mg/m以下である。1.5mg/mを超える場合、後工程において、例えば、180℃、30分間等、高温雰囲気下で長時間の加熱処理に伴い、エステル環状三量体の析出量が多くなり、フィルムの透明性が低下する場合や、工程の汚染の懸念がある。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における評価方法は下記のとおりである。
(1)ポリエステルの極限粘度の測定方法
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径の測定方法
TEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100kV)を使用して塗布層を観察し、粒子10個の粒径の平均値を平均粒径とした。
(3)ポリエステル原料に含有される含有エステル環状三量体の測定方法:
ポリエステル原料を約200mg秤量し、クロロホルム/HFIP(ヘキサフルオロ−2−イソプロパノル)の比率3:2の混合溶媒2mlに溶解させる。溶解後、クロロホルム20mlを追加した後、メタノール10mlを少しずつ加える。沈殿物を濾過により除去し、さらに、沈殿物をクロロホルム/メタノールの比率2:1の混合溶媒で洗浄し、濾液・洗浄液を回収し、エバポレーターにより濃縮、その後、乾固させる。乾固物をDMF(ジメチルホルムアミド)25mlに溶解後、この溶液を液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製「LC−7A」)に供給して、DMF中のエステル環状三量体量を求め、この値をクロロホルム/HFIP混合溶媒に溶解させたポリエステル原料量で割って、含有エステル環状三量体量(重量%)とする。DMF中のエステル環状三量体量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
標準試料の作成は、予め分取したエステル環状三量体を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解し作成した。
なお、液体クロマトグラフの条件は下記のとおりとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学株式会社製「MCI GEL ODS 1HU」
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
(4)塗布層の膜厚の測定方法
塗布層の表面をRuOで染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuOで染色し、塗布層断面をTEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100kV)を用いて測定した。
(5)フィルムの熱処理方法
サンプルの測定面がむき出しとなる状態でケント紙と重ねて固定し、窒素雰囲気下で、160℃で60分間放置して熱処理を行う。
(6)フィルムヘーズの測定方法
ポリエステルフィルムをJIS−K−7136に準じ、株式会社村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、フィルムヘーズを測定した。
(7)加熱処理によるフィルムヘーズ変化量の測定方法
ポリエステルフィルムの、測定したい塗布層が設けられた面とは反対側の面に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80重量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート20重量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、チバスペシャルティケミカルズ株式会社製)5重量部、メチルエチルケトン200重量部の混合塗液を乾燥膜厚が3μmになるように塗布し、紫外線を照射して硬化させハードコート層を形成した。ハードコート層を形成したフィルムのヘーズを(6)の方法で測定した。次いで(5)項の方法で加熱した後、(6)の方法でヘーズを測定した。熱処理後のヘーズと熱 処理前のヘーズの差を計算し、フィルムヘーズ変化量とした。
フィルムヘーズ変化量が低いほど、高温処理によるエステル環状三量体の析出が少ないことを示し、良好である。
(8)積層ポリエステルフィルムの表面に析出するエステル環状三量体析出量の測定
ポリエステルフィルムを空気中、180℃で30分間加熱する。その後、熱処理をした当該フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmになるように、測定面(塗布層)を内面として箱形の形状を作成する。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のエステル環状三量体量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面に析出するエステル環状三量体量(mg/m)とした。なお、DMF中のエステル環状三量体量は上記(3)ポリエステル原料に含有される含有オリゴマー量の測定方法に記載の絶対検量線法に従い算出した。
(9)密着性の測定方法
積層ポリエステルフィルムの塗布層にカッターナイフで5mm間隔にキズをつけ、24mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−24)を貼り付け、180度の剥離角度で急激にはがした。剥離面を観察し、剥離面積が5%以下ならば◎、5%を超え10%以下ならば○、10%を超え25%以下なら△、25%を超えるならば×とした。
実施例および比較例において使用したポリエステルは、以下のようにして準備したものである。
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63、エステル環状三量体の含有量は0.97重量%であった。
<ポリエステル(B)の製造方法>
ポリエステル(A)を、予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.75、エステル環状三量体の含有量が0.46重量%のポリエステル(B)を得た。
<ポリエステル(C)の製造方法>
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径が1.6μmのシリカ粒子を0.5部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル1の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(E)を得た。得られたポリエステル(E)は、極限粘度0.65、エステル環状三量体の含有量は0.82重量%であった。
塗布層を構成する化合物例は以下のとおりである。
・(メタ)アクリレート化合物:(IA)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート30重量%およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレート70重量%の混合物100部、ポリアルキレンオキサイド系界面活性剤5部、イオン交換水230部を混合して撹拌した後、超音波分散機と高圧ホモジナイザーで処理をした水分散体とした(炭素−炭素二重結合部の重量=21重量% 分子量650)。
・(メタ)アクリレート化合物:(IB)
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管及びジムロート冷却管を備えた四つ口フラスコに窒素ガス雰囲気下、水添キシリレンジイソシアネート468g及び2−エチルヘキサノール32gを仕込み、80℃に加温し、2時間保持した後、触媒として、トリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム、2−エチルヘキサノエート0.08gを加えた。反応温度を85±5℃に調節しながら、2時間反応を続けた後、塩化ベンゾイル0.05gを加えて、触媒を失活させ、反応を停止させた。得られた反応液を薄膜蒸留装置(真空度0.5mmHg、温度150℃)にて処理し、未反応の水添キシリレンジイソシアネートを除去した後、冷却し、不揮発分が80重量%になるように酢酸エチルで希釈した。これに、残存するイソシアネート基とアクリレート基が当量となる量の2-ヒドロキシエチルアクリレートを添加し、さらに全量中に0.1重量%となる量のモノメチルエーテルヒドロキノンを添加した。これを反応温度70℃で、イソシアネート基が完全に消失するまで加温し、冷却後に不揮発分が80重量%になるように酢酸エチルで希釈し、さらにこのウレタンアクリレート37.5g(ウレタンアクリレート含有量30g)にジペンタエリスリトールヘキサアクリレート70gを加え、ポリアルキレンオキサイド系界面活性剤と水で処理した水分散体とした(炭素−炭素二重結合部の重量=17重量% 重量平均分子量=5000)。
・(メタ)アクリレート化合物:(IC)
ヒドロキシエチルアクリレート:ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート:ヘキサメチレンジイソシアネート3量体:カプロラクトン:エチレングリコール:ジメチロールプロパン酸=18:12:22:26:18:4(mol%)から形成されるであるポリウレタン樹脂の水分散体とした。(炭素−炭素二重結合部の重量=2重量% 重量平均分子量=20000)
・イソシアネート系化合物:(IIA)
(I)下記方法で合成したブロックポリイソシアネート
ヘキサメチレンジイソシアネート1000重量部を60℃で攪拌し、触媒としてテトラメチルアンモニウム・カプリレート0.1重量部を加えた。4時間後、リン酸0.2重量部を添加して反応を停止させ、イソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物を得た。得られたイソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物100重量部、数平均分子量400メトキシポリエチレングリコール42.3重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート29.5重量部を仕込み、80℃で7時間保持した。その後反応液温度を60℃に保持し、イソブタノイル酢酸メチル35.8重量部、マロン酸ジエチル32.2重量部、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.88重量部を添加し、4時間保持した。n−ブタノール58.9重量部を添加し、反応液温度80℃で2時間保持し、その後、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.86重量部を添加してブロックポリイソシアネートを得た。イソシアネート構造含有量は6.2重量%であった。
・イソシアネート系化合物:(IIB)
トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加体(トリレンジイソシアネート:トリメチロールプロパン=3:1(mol%)):数平均分子量が2000のメトキシポリエチレングリコール:N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン:メチルエチルケトンオキシム=33:2:55:10(mol%)から形成される水性ブロックポリイソシアネート化合物
・メラミン化合物:(IIC)
ヘキサメトキシメチロールメラミン
・アクリル樹脂:(IIIA)
メチルメタクリレート:エチルメタクリレート:エチルアクリレート:アクリロニトリル:N−メチロールアクリルアミド:アクリル酸=40:22:21:10:3:4(mol%)から形成されるアクリル樹脂の水分散体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
・ポリエステル樹脂:(IIIB)
モノマー組成 (酸成分)テレフタル酸:イソフタル酸:5−ソジウムスルホイソフタル酸://(ジオール成分)エチレングリコール:1,4−ブタンジオール:ジエチレングリコール=56:40:4//70:20:10(mol%)から形成されるポリエステル樹脂の水分散体
・ポリウレタン樹脂:(IIIC)
トリレンジイソシアネート:テレフタル酸:イソフタル酸:エチレングリコール:ネオペンチルグリコール:ジメチロールプロパン酸=14:17:17:23:24:5(mol%)から形成されるポリエステル系ポリウレタン樹脂の水分散体
・シリカ粒子:(IV)
平均粒径70nmのコロイダルシリカ
実施例1:
ポリエステル(B)、(C)を重量比で80/20でブレンドしたものを表層、ポリエステル(A)のみのものを中間層の原料として、二台の押出機にそれぞれを供給し、285℃に加熱溶融した後、2種3層(表層/中間層/表層=2.5/45/2.5の吐出量)の構成比で、40℃に設定した冷却ロール上に共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、下記表1に示す塗布液1を塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、235℃で10秒熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、塗布層の膜厚(乾燥後)が0.1μmの塗布層を有する厚さ50μmのポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく良好であった。このフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例2〜8:
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更した以外は実施例1と同様に製造し、ポリエステルフィルムを得た。表2に示すとおり、得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく、ポリエステルフィルムとの密着性も良好であった。
実施例9:
実施例1において、二軸延伸後の熱処理の温度を200℃とし、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更した以外は実施例1と同様に製造し、ポリエステルフィルムを得た。表2に示すとおり、得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく、ポリエステルフィルムとの密着性も良好であった。
実施例10:
実施例1において、二軸延伸後の熱処理の温度を220℃とし、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更した以外は実施例1と同様に製造し、ポリエステルフィルムを得た。表2に示すとおり、得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく、ポリエステルフィルムとの密着性も良好であった。
実施例11:
実施例1において塗布層を形成せずに得た二軸延伸後のポリエステルフィルムに塗布液2を塗布し、230℃で30秒加熱し1.0μmの塗布層を有する厚さ50μmのポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく、ポリエステルフィルムとの密着性はわずかに劣るが良好であった。
比較例1:
実施例1において、塗布液を塗布しない以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおり、ポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は大きく、エステル環状三量体の析出量も多く劣るものであった。
比較例2〜6:
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおり、ポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量、エステル環状三量体の析出量、またはポリエステルフィルムとの密着性の中から選ばれる少なくとも1つが劣るものであった。
Figure 2017170721
Figure 2017170721
本発明のフィルムは、高温雰囲気下にフィルムが長時間さらされる、過酷な熱処理工程を経た後でも、エステル環状三量体の析出が少ない積層ポリエステルフィルムとして、例えば、透明導電性積層体の基材として、好適に利用することができる。
・イソシアネート系化合物:(IIA)
(I)下記方法で合成したブロックポリイソシアネート
ヘキサメチレンジイソシアネート1000重量部を60℃で攪拌し、触媒としてテトラメチルアンモニウム・カプリレート0.1重量部を加えた。4時間後、リン酸0.2重量部を添加して反応を停止させ、イソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物を得た。得られたイソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物100重量部、数平均分子量400メトキシポリエチレングリコール42.3重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート29.5重量部を仕込み、80℃で7時間保持した。その後反応液温度を60℃に保持し、イソブタノイル酢酸メチル35.8重量部、マロン酸ジエチル32.2重量部、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.88重量部を添加し、4時間保持した。n−ブタノール58.9重量部を添加し、反応液温度80℃で2時間保持し、その後、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.86重量部を添加してブロックポリイソシアネートを得た。イソシアネート構造含有量は6.2重量%であった。
実施例2〜8:
実施例1において、塗布剤組成と膜厚を表1、表2に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様に製造し、ポリエステルフィルムを得た。表2に示すとおり、得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく、ポリエステルフィルムとの密着性も良好であった。
実施例9:
実施例1において、二軸延伸後の熱処理の温度を200℃とし、塗布剤組成と膜厚を表1、表2に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様に製造し、ポリエステルフィルムを得た。表2に示すとおり、得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく、ポリ
エステルフィルムとの密着性も良好であった。
実施例10:
実施例1において、二軸延伸後の熱処理の温度を220℃とし、塗布剤組成と膜厚を表1、表2に示すとおりに変更した以外は実施例1と同様に製造し、ポリエステルフィルムを得た。表2に示すとおり、得られたポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量は小さく、エステル環状三量体の析出量も少なく、ポリエステルフィルムとの密着性も良好であった。
比較例2〜6:
実施例1において、塗布剤組成と膜厚を表1、表2に示すとおりに変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおり、ポリエステルフィルムの加熱処理によるフィルムヘーズ変化量、エステル環状三量体の析出量、またはポリエステルフィルムとの密着性の中から選ばれる少なくとも1つが劣るものであった。

Claims (2)

  1. (メタ)アクリレート化合物を含有する、膜厚が0.1〜2.0μmである塗布層をポリエステルフィルムの少なくとも片面に有するフィルムであり、当該フィルムを160℃で60分間加熱した際の前記塗布層側のフィルムヘーズ変化量が0.5%以下であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
  2. 塗布層を有するポリエステルフィルムを160℃で60分間加熱した際の前記塗布層側のフィルムヘーズ変化量が0.5%以下であるフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、(メタ)アクリレート化合物を含有する塗布液を塗布した後、少なくとも一方向に延伸してフィルム上に塗布層を形成することを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。
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