JP2011020266A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 四級アンモニウム塩基含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマーおよび架橋剤を含有する塗布液を少なくとも一方のポリエステルフィルム表面に塗布し、乾燥して得られた塗布層を有することを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
(3)積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層表面から抽出されるオリゴマー量
あらかじめ、未処理の積層ポリエステルフィルムを空気中、180℃で1時間加熱する。その後、熱処理をした当該フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmの箱の内面にできるだけ密着させて箱形の形状とする。塗布層を設けている場合は塗布層面が内側となるようにする。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(mg/m2)とする。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、フィルムヘーズを測定した。
試料フィルムにおいて、下記塗布剤組成からなる塗布剤を塗布層が設けられた面とは反対側の面に塗布する。その後、得られたフィルムを所定の熱処理条件(180℃、 1時間)で処理した後、(4)項と同様にして、フィルムヘーズを測定した。
《塗布剤組成》
コルコート社製 コルコートP
使用バー:♯3バー
乾燥条件:100℃ 1分間
積層ポリエステルフィルムにおいて、塗布層とは反対側の面に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ25nmの ITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。また、ITO膜は150℃×1時間の加熱 処理により結晶化させた。得られたフィルムの透明性・視認性について、下記判定基準により、判定を行った。
《判定基準》
◎:透明性・視認性、特に良好(実用上、問題ないレベル)
○:透明性・視認性良好(実用上、問題ないレベル)
×:透明性・視認性不良(実用上、問題あるレベル)
<ポリエステル(I)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(I)の極限粘度は0.63であった。
ポリエステル(I)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径1.6μmのシリカ粒子を0.3部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(I)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(II)を得た。得られたポリエステル(II)は、極限粘度0.65であった。
ポリエステル(I)、(II)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(I)を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種2層(表層/中間層/表層)の層構成で共押出しし、冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、下記塗布剤組成からなる塗布層を乾燥後の塗工量が0.020g/m2となるように塗布した後に、テンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、横方向に弛緩し、厚さ25μm(表層2.5μm、中間層20μm)のポリエステルフィルムを得た。その後、塗布層を有する側とは反対側のフィルム面に、アクリル・ウレタン系樹脂(大日本インキ化学株式会社製「ユニディック17−806」100部に、光重合開始剤としてのヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア184」)5部を加えて、50重量%濃度に希釈してなるトルエン溶液を塗布し、80℃で乾燥した後、紫外線照射を行い、厚さ5μmのハードコート層を形成した、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムは加熱処理によるオリゴマー析出量が少なく、このフィルムの特性を下記表2に示す。
(化合物例)
・4級アンモニウム塩基含有ポリマー(A1):
2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー
対イオン:メチルスルホネート 数平均分子量:30000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B1):
ポリエチレングリコール含有モノアクリレートポリマー 数平均分子量:20000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B2):
オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレートポリマー 数平均分子量:32000
・架橋剤(C):メラミン架橋剤(DIC社製:ベッカミン「MAS」)
・粒子(D):アルミナ表面変性コロイダルシリカ(平均粒径:50nm)
・バインダー(E):ポリビニルアルコール(けん化度88モル%、重合度500)
実施例1において、塗布層を下記表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、塗布層を設けない以外は実施例1と同様にして製造し、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、塗布層組成を変更する以外は実施例1と同様にして製造し、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
Claims (1)
- 四級アンモニウム塩基含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマーおよび架橋剤を含有する塗布液を少なくとも一方のポリエステルフィルム表面に塗布し、乾燥して得られた塗布層を有することを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
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