JP6379674B2 - 積層体 - Google Patents
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0<Ti≦20 …(1)
0≦P ≦300 …(2)
(上記式中、Tiは多層ポリエステルフィルム中のチタン元素量(ppm)、Pはリン元
素量(ppm)を意味する)
0<Ti≦20 …(1)
0≦P ≦300 …(2)
(上記式中、Tiは多層ポリエステルフィルム中のチタン元素量(ppm)、Pはリン元素量(ppm)をそれぞれ意味する)
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定し、平均粒径を求めた。平均粒径の測定法と同様にして粒度分布を求めた。すなわち、等価球分布における大粒子側から積算を行い、下記式から粒度分布比(R)を算出した。
(r)=粒子積算重量が25%のときの粒径/粒子積算重量が75%のときの粒径
ポリエステル原料を約200mg秤量し、クロロホルム/HFIP(ヘキサフルオロ−2−イソプロパノル)の比率3:2の混合溶媒2mlに溶解させる。溶解後、クロロホルム20mlを追加した後、メタノール10mlを少しずつ加える。沈殿物を濾過により除去し、さらに沈殿物をクロロホルム/メタノールの比率2:1の混合溶媒で洗浄し、濾液・洗浄液を回収し、エバポレーターにより濃縮、その後、乾固させる。乾固物をDMF(ジメチルホルムアミド)25mlに溶解後、この溶液を液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値をクロロホルム/HFIP混合溶媒に溶解させたポリエステル原料量で割って、含有オリゴマー量(重量%)とする。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
蛍光X線分析装置((株)島津製作所社製型式「XRF−1500」を用いて、下記表1に示す条件下で、フィルムFP法により単枚測定でフィルム中の元素量を求めた。なお、本方法での検出限界は、通常1ppm程度である。
あらかじめ(4)項の要領にて試料フィルムの層構成を確認した後、露出したフィルム断面において、各ポリエステル層の中央部1箇所をNano NaviII/E−Sweep/nano−TA2(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いて、下記測定条件により測定を行い、N=3の平均値をもって、ポリエステル層の軟化点とした。
なお、測定値に関しては、得られた測定チャートより、昇温カーブと降温カーブとの各々のカーブにおける接線を引き、接線の交点を求めた。
次に得られた交点を通り、測定温度軸と垂直に交わる点をもって、軟化点とした。
《測定条件》
昇温速度:5℃/sec
探針:サーマルカンチレバーAN2−200
測定温度範囲:常温(23℃)〜300℃
測定雰囲気:大気圧
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、スガ試験株式会社製(タッチパネル式ヘーズコンピューター HZ−2)ヘーズメーターを用いてエタノール溶液を充填したガラス製セルのヘーズ値を0%とし、試験片を同セル中に浸漬した状態で測定した。
試料積層体をJIS−K−7136に準じ、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、積層体ヘーズを測定した。
塗布フィルムにおいて、塗布層(B)上にアルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ25nmのITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。当該ITO膜上にパターン化(最細部:4μm、8μm、12μm、20μm)されているフォトレジストを塗布して乾燥硬化した後、得られたITO膜を4%の塩化水素水溶液(和光純薬工業製)に浸漬してエッチング処理した。得られたパターン化されたITO膜は180℃×90分間の加熱処理により結晶化させた。
得られたパターン化後のITO膜の最細部となる箇所を光学顕微鏡(キーエンス社製 デジタルマイクロスコープ 型番:VHX−200)にて倍率40倍で100箇所検査し、ITOの断線の有無を検査し、以下の基準にて透明導電膜パターン化後の配線断線性を評価した。
《判定基準》
○:ITO配線の断線が確認されない
△:ITO配線の断線は確認されないが、配線のひび割れ現象が確認される
× :ITO配線の断線が1箇所以上で確認される
得られた積層体の透明性・視認性について、下記判定基準により、判定を行った。
《判定基準》
○:透明性・視認性良好(実用上、問題ないレベル)
×:透明性・視認性不良(実用上、問題あるレベル)
(9)項でのスパッタリング加工時に、加工部分のフィルム平面性を目視で評価した。
《判定基準》
○:フィルムの加工部分が幅方向全体にわたりうねり、シワの発生なく良好に加工できている
△:フィルムの加工部分が幅方向において、部分的にうねり、シワが発生する場合がある
×:フィルムの加工部分にうねり、シワ等の発生し、幅方向で均一に加工できていない
試料フィルムの測定面を、直接位相検出干渉法、いわゆるマイケルソンの干渉を利用した2光束干渉法を用いた、非接触表面計測システム「マイクロマップ社製Micromap512)」により表面粗さ(St)を計測した。なお、測定波長は530nmとし、対物レンズは20倍を用いて、20°視野計測し、計12点計測した計測値の内、その最大値と最小値を除く計10点の平均値を採用しその表面粗さ(St)とした。上記測定方法により、塗布フィルムにおいて、熱処理前の塗布層(A)が設けられていないフィルム表面、熱処理前の塗布層(B)が設けられていないフィルム表面、および、塗布層(A)と塗布層(B)を設けた後に180℃、90分間熱処理した後における、塗布層(A)と塗布層(B)表面の最大粗さ(St)とを各々測定した。
積層体を、恒湿槽中、85℃、85%RH雰囲気下において、200時間放置した後、(8)項の方法でフィルムヘーズを測定した(ヘーズ1)。同じサンプルで未処理の状態のフィルムヘーズ(ヘーズ2)との差を持って、ΔHを算出した。
ΔH=(ヘーズ1)−(ヘーズ2)
ΔHが低いほど、湿熱処理によるオリゴマーの析出が少なく、良好であることを示す。
積層体を一片が10cmの正方形になるように切り出して、測定用試料とした後、この試料を150℃に設定した熱風式循環炉内で、60分間熱処理する。次に試料を水平な台に置き、平面性に関して、官能評価を行った。
(判定基準)
○:フィルム平面性良好(実用上、問題ないレベル)
×:うねりが発生するなど、フィルム平面不良(実用上、問題あるレベル)
上記判定により、熱処理後の積層体平面性評価を行うことで、より、高精度なフィルム積層体を得ることが可能となる。
[ポリエステル(I)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネートを加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.55に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.59、オリゴマー(エステル環状三量体)含有量0.89重量%のポリエステル(I)を得た。
ポリエステル(I)を、予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.72、オリゴマー(エステル環状三量体)含有量0.46重量%のポリエステル(II)を得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、正リン酸を添加した後、二酸化ゲルマニウムを加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度は0.63のポリエステル(III)を得た。
ポリエステル(I)の製造方法において、平均粒子径0.3μmのエチレングリコールに分散させた酸化アルミニウム粒子を粒子のポリエステルに対する含有量が1.5重量%となるように添加する以外は同様にして製造し、ポリエステル(IV)を得た。得られたポリエステル(IV)は、極限粘度0.59、オリゴマー(エステル環状三量体)含有量0.87重量%であった。
酸化アルミニウム粒子に関して、平均粒径が0.04μmと異なる以外はポリエステル(IV)と同様にして製造し、ポリエステル(V)を得た。得られたポリエステル(V)は、極限粘度0.59、オリゴマー(エステル環状三量体)含有量0.87重量%であった。
酸化アルミニウム粒子に関して、平均粒径が0.8μmと異なる以外はポリエステル(IV)と同様にして製造し、ポリエステル(VI)を得た。得られたポリエステル(VI)は、極限粘度0.59、オリゴマー(エステル環状三量体)含有量0.87重量%であった。
上記ポリエステル(II)、(III)、(IV)をそれぞれ89.5%、10%、0.5%の割合で混合した混合原料をa層の原料とし、ポリエステル(I)100%の原料をb層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、a層を最外層(表層)、b層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(aba)で、積層ポリエステルフィルム厚み構成比がa:b:a=2:19:2になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。
次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、下記塗布剤組成からなる塗布層(A)を乾燥後の塗工量が0.010g/m2となるように塗布した後に、この縦延伸フィルムをテンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で5秒間、熱処理を行った後、フィルムをロール状に巻き上げ、塗布層(A)が設けられた塗布フィルムを得た。
その後、下記層組成から構成される塗布層(B)を、乾燥後の塗布量が0.1g/m2になるようにオフラインにて塗布し、塗布フィルムを得た。
得られた塗布フィルムの塗布層(B)上に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ25nmのITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。当該ITO膜上に、パターン化されているフォトレジストを塗布して乾燥硬化した後、得られたITO膜を4%の塩化水素水溶液(和光純薬工業製)に浸漬してエッチング処理した。得られたパターン化されたITO膜は180℃×90分間の加熱処理により結晶化させ、その上にアクリル系光学用透明粘着剤を積層し(粘着層積層側)、厚さ5μmの粘着層を形成した。
そして、粘着層を介して、得られた塗布フィルム(粘着層貼り合せ側)の塗布層(A)が粘着層面に接するように貼り合せて本発明の積層体を得た。なお、パターン化されたITO膜に関して、一方はフィルム幅方向と平行に、他方はフィルム長手方向と平行に配置されており、構成的に一方から目視すると格子状に見える構成になっている。
積層体構成:ITO層/塗布層B/ポリエステルフィルム/塗布層A/粘着層/ITO層/塗布層B/ポリエステルフィルム/塗布層A
塗布層(A)を構成する化合物例は以下のとおりである。
なお、塗布層を構成する化合物例は以下のとおりである。
(化合物例)
・4級アンモニウム塩基含有ポリマー(A1):
2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー
対イオン:メチルスルホネート 数平均分子量:30000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B1):
ポリエチレングリコール含有モノアクリレートポリマー 数平均分子量:20000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B2):
オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレートポリマー 数平均分子量:32000
・架橋剤(C):メラミン架橋剤(DIC社製:ベッカミン「MAS」)
・粒子(D):アルミナ表面変性コロイダルシリカ(平均粒径:50nm)
・バインダー(E):ポリビニルアルコール(けん化度88モル%、重合度500)
コルコートP(コルコート社製)
イソプロピルアルコールを用いて、1%濃度溶液に調製した。
実施例1において、塗布層(A)、原料配合、厚み構成が異なる以外は実施例1と同様にして製造し、積層体を得た。
実施例1において、粘着層の両面に塗布層(A)が向かい合うように貼り合わされる以外は実施例1と同様にして製造し、積層体を得た。
実施例1において、粘着層を介して貼り合せる塗布フィルム(粘着層貼り合せ側)の厚さが異なる以外は実施例1と同様にして製造し、積層体を得た。
実施例1において、粘着層を介して貼り合わせる塗布フィルム(粘着層貼り合わせ側)の厚さを変える以外は実施例1と同様にして製造し、積層体を得た。
実施例1において、塗布層(A)の塗布量を変更すること以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、a層の原料としてポリエステル(I)、(IV)をそれぞれ99.5%、0.5%の割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
実施例1において、塗布層(A)を変更する以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
実施例1において、厚み構成比がa:b:a=2:5:2とし、得られるフィルム厚さを6μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
実施例1において、厚み構成比がa:b:a=2:71:2とし、得られるフィルム厚さを75μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
実施例1において、厚み構成比がa:b:a=4:15:4としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。
実施例1において、a層の原料が異なる以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、表層のポリエステル(IV)をポリエステル(V)に変更した結果、塗布層が設けられていないフィルム表面が極端に平坦になり、フィルム加工適性において、滑り性低下に伴う、シワが発生し、実用上問題あるレベルであった。
実施例1において、表層のポリエステル(IV)をポリエステル(VI)に変更した結果、塗布層が設けられていないフィルム表面が粗面化し、透明導電膜パターン化後の配線断線評価において、線幅4μmの加工には対応困難な状であった。
Claims (2)
- 両面塗布フィルム、粘着剤層、両面塗布フィルムの順に積層され、85℃、85%RH雰囲気下に200時間放置した後のヘーズ変化率(ΔH)が0.5%以下である積層体であって、
当該両面塗布フィルムは何れも、塗布層(A)/多層ポリエステルフィルム/塗布層(B)の順に積層されており、厚さが9〜50μmであり、
当該多層ポリエステルフィルムは、少なくとも3層からなり、下記式(1)および(2)を同時に満足し、
当該多層ポリエステルフィルムにおける両外層は何れも、平均粒径0.1〜0.6μmの粒子を0.05〜1.0重量%含有し、厚さが3μm以下であり、
当該塗布層(A)が、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー、および架橋剤を含有する塗布液により設けられた塗布層であり、
当該塗布層(B)が、当該塗布層(A)とは異なる塗布層であることを特徴とする積層体。
0<Ti≦20 …(1)
0≦P ≦300 …(2)
(上記式中、Tiは多層ポリエステルフィルム中のチタン元素量(ppm)、Pはリン元素量(ppm)を意味する) - 前記多層ポリエステルフィルムの両外層を構成するポリエステル層の軟化点は、中間層の軟化点以上である請求項1に記載の積層体。
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