JPH04338620A - 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ - Google Patents

金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ

Info

Publication number
JPH04338620A
JPH04338620A JP3111944A JP11194491A JPH04338620A JP H04338620 A JPH04338620 A JP H04338620A JP 3111944 A JP3111944 A JP 3111944A JP 11194491 A JP11194491 A JP 11194491A JP H04338620 A JPH04338620 A JP H04338620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
polyester film
film
coating
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3111944A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0793242B2 (ja
Inventor
Shinichi Kinoshita
信一 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Diafoil Co Ltd filed Critical Diafoil Co Ltd
Priority to JP3111944A priority Critical patent/JPH0793242B2/ja
Priority to EP91119031A priority patent/EP0484956B1/en
Priority to DE1991627167 priority patent/DE69127167T2/de
Priority to US07/792,218 priority patent/US5581435A/en
Publication of JPH04338620A publication Critical patent/JPH04338620A/ja
Publication of JPH0793242B2 publication Critical patent/JPH0793242B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属蒸着ポリエステル
フィルムコンデンサに関する。詳しくは、本発明は、基
材フィルムと蒸着金属との間の接着性の改良されたフィ
ルムを用いた、耐湿熱特性の優れた金属蒸着ポリエステ
ルフィルムコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
エチレンテレフタレートに代表されるポリエステルフィ
ルムは、優れた機械的性質、耐熱性、電気的性質を有す
ることから、コンデンサの基材フィルムとして多用され
ている。しかしながら、近年の各種電子機器等の発達に
伴い、ポリエステルフィルムの高特性化が図られている
。その高特性化の要求項目のひとつとして、長期耐湿熱
安定性の要求がある。すなわち、金属蒸着ポリエステル
フィルムは、基材フィルムと蒸着金属との接着性、特に
、高温高湿環境下での接着性(いわゆる耐湿熱接着性)
が悪いという欠点を有しており、コンデンサを高温高湿
化に置くと、基材フィルムと蒸着金属との界面で透湿し
、コンデンサの静電容量が経時的に変化する等の問題が
あり、長期安定性の点で、コンデンサの耐湿熱特性改良
が求められていた。
【0003】特開昭60−115214号公報には、塩
化ビニリデン塗布層を有するフィルムコンデンサが、ま
た、特開昭60−115214号公報には、メラミンお
よび/または尿素樹脂を必須成分として配合した塗布層
を有するフィルムコンデンサが、それぞれ、耐湿熱性に
優れるコンデンサとして開示されている。
【0004】しかしながら、上記の公報に記載された樹
脂組成物を用いても、湿熱環境下では必ずしも十分にコ
ンデンサの性能が保持されない。また、最近の各種電子
機器の発達は顕著であり、これに伴って、コンデンサに
求められる長期信頼性、特にコンデンサ性能の長期耐湿
熱安定性への要求は、さらに増大している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意検討した結果、ある特定の塗布層を有するポリ
エステルフィルムが、金属蒸着薄膜との優れた耐湿熱接
着性を有しており、この金属蒸着ポリエステルフィルム
を用いたコンデンサ素子が、優れた耐湿熱性を有してい
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、ポリエステル
フィルムの少なくとも片面に、ガラス転移点(Tg)が
70℃以下のポリエステル系樹脂を主成分とする塗布層
を有し、表面粗さ(Ra)が0.005〜0.5μmで
ある該塗布層面に金属を蒸着した後、積層または巻回し
てなる金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサに存す
る。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるポリエステルフィルムのポリエステルとは、その
構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレ−トで
あるポリエチレンテレフタレ−ト、その構成単位の80
モル%以上がエチレンナフタレ−トであるポリエチレン
ナフタレ−ト、あるいは、その構成単位の80モル%が
1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレ−トであ
るポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレ
−トを指す。
【0008】上記の優位構成成分以外の共重合成分とし
ては、例えば、ジエチレングリコ−ル、プロピレングリ
コ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ポリエチレングリコ
−ル、ポリテトラメチレングリコ−ルなどのジオ−ル成
分、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸およびそのエステル形成性誘導体な
どのジカルボン酸成分、オキシ安息香酸およびそのエス
テル形成性誘導体などのオキシモノカルボン酸などを用
いることができる。
【0009】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ム表面の突起を形成する添加粒子、析出粒子、その他の
触媒残渣を、後述するコンデンサの特性を悪化させない
範囲内で含有していてもよい。また、上記の突起形成剤
以外の添加剤として、必要に応じて、帯電防止剤、安定
剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤
、着色剤、光線遮断剤、紫外線吸収剤などを、コンデン
サ特性を悪化させない範囲内で含有していてもよい。
【0010】本発明における塗布層は、ガラス転移点(
Tg)が、70℃以下、好ましくは0〜60℃、さらに
好ましくは5〜50℃であるポリエステル系樹脂を含有
する塗布液を、後述の塗布方法により塗布後、乾燥して
得られる。ポリエステル系樹脂のTgが70℃を超える
と、蒸着金属との接着性が悪くなり不適当である。また
、ポリエステル系樹脂のTgが低すぎると、フィルムが
相互に固着し作業性を低下させるので好ましくない。
【0011】かかるポリエステル系樹脂を構成する成分
として以下のような多価カルボン酸および多価ヒドロキ
シ化合物を例示できる。すなわち、多価カルボン酸とし
ては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、
フタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5
−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カ
リウムスルホテレフタル酸、5−ソジウムスルホイソフ
タル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデ
カンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリッ
ト酸、トリメシン酸、無水トリメリット酸、無水フタル
酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリ
ウム塩およびそれらのエステル形成性誘導体などを用い
ることができ、多価ヒドロキシ化合物としては、エチレ
ングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、
1,4−ブタンジオール、1,6、−ヘキサンジオ−ル
、2−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、
p−キシリレングリコ−ル、ビスフェノ−ルA−エチレ
ングリコ−ル付加物、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロ
ピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポ
リテトラメチレンオキシドグリコ−ル、ジメチロ−ルプ
ロピオン酸、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジ
メチロ−ルエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロ−ル
プロピオン酸カリウムなどを用いることができる。
【0012】これらの化合物の中から、それぞれ適宜1
つ以上選択して、上述のガラス転移点の範囲内となるポ
リエステル系樹脂を常法の重縮合反応によって合成する
。本発明におけるポリエステル系樹脂は、溶剤を媒体と
する塗布剤であってもよいが、安全衛生上、水を媒体と
する塗布剤であることが望ましく、水を媒体とする場合
は、界面活性剤などによって強制分散化した塗布剤であ
ってもよいが、好ましくはポリエ−テル類のような浸水
性のノニオン成分や、四級アンモニウム塩のようなカチ
オン性基を有する自己分散型塗布剤であり、さらに好ま
しくは、アニオン性基を有する水溶性または水分散性ポ
リエステル系樹脂塗布剤である。
【0013】アニオン性基を有するポリエステルとは、
アニオン性基を有する化合物を共重合やグラフトなどに
よりポリエステルに結合させたものであり、スルホン酸
、カルボン酸、リン酸およびそれらのリチウム塩、ナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等から、適宜選
択される。
【0014】ポリエステル系樹脂のアニオン性基の量は
、0.05重量%〜8重量%が好ましい。アニオン性基
量が0.05重量%未満では、ポリエステル系樹脂の水
溶性あるいは水分散性が悪く、アニオン性基量が8重量
%を超えると、塗布後の下塗り層の耐水性が劣ったり、
吸湿してフィルムが相互に固着したり、耐湿熱接着性を
低下させたりするので好ましくない。
【0015】本発明における塗布液には、塗布層の固着
性(ブロッキング性)、耐水性、耐溶剤性、機械的強度
の改良のために架橋剤としてメチロ−ル化あるいはアル
キロ−ル化した尿素系、メラミン系、グアナミン系、ア
クリルアミド系、ポリアミド系などの化合物、エポキシ
化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシアネ−
ト、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジ
ルコ−アルミネ−ト系カップリング剤、過酸化物、熱お
よび光り反応性のビニル化合物や感光性樹脂などを含有
していてもよい。また、固着性や滑り性の改良のために
無機系微粒子としてシリカ、シリカゾル、アルミナ、ア
ルミナゾル、ジルコニウムゾル、カオリン、タルク、炭
酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バ
リウム、カ−ボンブラック、硫化モリブデン、酸化アン
チモンゾルなどを後述する表面粗さの範囲内となるよう
に含有していてもよい。
【0016】さらに、必要に応じて、消泡剤、塗布性改
良剤、増粘剤、帯電防止剤、有機系潤滑剤、有機系高分
子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔
料などを含有していてもよい。また、本発明の塗布液に
は、本発明におけるポリエステル系樹脂以外のポリマ−
として、別種のポリエステル系樹脂やポリウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂などを塗布液あるい
は塗布層の特性改良のために含有していてもよい。
【0017】上述した塗布液をポリエステルフィルムに
塗布する方法としては、原崎勇次著、槇書店、1979
年発行、「コ−ティング方式」に示されるリバ−スロ−
ルコ−タ−、グラビアコ−タ−、ロッドコ−タ−、エア
ドクターコ−タ−あるいはこれら以外の塗布装置を用い
て、二軸延伸ポリエステルフィルム製造工程外で塗布液
を塗布する方法、さらに好ましくは、フィルム製造工程
内で塗布する方法が挙げられる。フィルム製造工程内で
塗布する方法としては、ポリエステル未延伸フィルムに
塗布液を塗布し、逐次あるいは、同時に二軸延伸する方
法、一軸延伸されたポリエステルフィルムに塗布し、さ
らに先の一軸延伸方向と直角の方向に延伸する方法、あ
るいは二軸延伸ポリエステルフィルムに塗布し、さらに
横および/または縦方向に延伸する方法などがある。
【0018】上述の延伸工程は、好ましくは60〜13
0℃で行われ、延伸倍率は、面積倍率で少なくとも4倍
以上、好ましくは6〜20倍である。延伸されたフィル
ムは150〜250℃で熱処理される。さらに、熱処理
の最高温度ゾ−ンおよび/または熱処理出口のク−リン
グゾ−ンにて縦方向および横方向に0.2〜20%弛緩
することが好ましい。特に、60〜130℃でロ−ル延
伸法により2〜6倍延伸された一軸延伸ポリエステルフ
ィルムに塗布液を塗布し、必要に応じ乾燥を施し、ポリ
エステル一軸延伸フィルムを直ちに先の延伸方向とは直
角方向に80〜130℃で2〜6倍に延伸し、150〜
250℃で1〜600秒間熱処理を行う方法が好ましい
。本方法によるならば、延伸と同時に塗布層の乾燥が可
能になると共に塗布層の厚さを延伸倍率に応じて薄くす
ることができ、ポリエステルフィルム基材として好適な
フィルムを比較的安価に製造できる。
【0019】本発明における塗布液は、ポリエステルフ
ィルムの片面だけに塗布してもよいし、両面に塗布して
もよい。片面にのみ塗布した場合、その反対面には本発
明における塗布液以外の塗布層を必要に応じて形成し、
本発明のポリエステルフィルムに他の特性を付与するこ
ともできる。なお、塗布剤のフィルムへの塗布性、接着
性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処理や放電
処理を施してもよい。また、本発明の二軸延伸ポリエス
テルフィルムの塗布層の接着性、塗布性などを改良する
ために、塗布層形成後に塗布層に放電処理を施してもよ
い。
【0020】塗布層の厚さは、0.01〜5μmの範囲
が好ましく、さらに好ましくは0.02〜1μmの範囲
である。塗布層の厚さは、コンデンサ小型化の要請から
も薄くするが好ましい。しかしながら、塗布層の厚さが
0.01μm未満の場合には、均一な塗布層が得難いた
めに製品に塗布むらが生じやすく不適当である。上記の
ようにして形成された塗布層の水滴接触角は60°以上
であることが好ましい。水滴接触角が60°未満である
と、金属蒸着膜との耐水接着性が悪化し、本発明のコン
デンサに耐湿熱特性を付与することが困難となる。従っ
て、塗布剤の親水基量、乳化剤量、親水性化合物量には
注意を要する。
【0021】また、上記のように形成された塗布層表面
の中心線平均粗さ(Ra)は0.005〜0.5μmの
範囲である必要があり、好ましくは0.02〜0.3μ
mの範囲であり、さらに好ましくは0.05〜0.1μ
mの範囲である。Raが0.005μm未満ではフィル
ムの滑り性が不十分で作業性が悪化する。一方、Raが
0.5μmを超えると表面が粗れすぎ、耐電圧特性が悪
化するようになる。また、コンデンサの大容量小型化の
要請からも好ましくない。
【0022】本発明において、蒸着する金属としては、
アルミニウム、パラジウム、亜鉛、ニッケル、金、銀、
銅、インジウム、錫、クロム、チタン等が挙げられるが
、最も好ましい金属はアルミニウムである。なお、上記
の金属には金属の酸化物も含まれる。金属蒸着膜の厚さ
は10〜5000オングストロームの範囲が好ましい。 蒸着の方法は、一般的には真空蒸着法によるが、エレク
トロプレ−ティング法、スパッタリング法等の方法によ
ってもよい。なお、金属蒸着層はポリエステルフィルム
の両面に設けてもよい。また、金属蒸着後に蒸着金属層
の表面処理や他の樹脂による被覆処理を行ってもよい。 このようにして得られた金属蒸着ポリエステルフィルム
を2枚重ね合わせて巻回、または多数枚積層してコンデ
ンサ素子を作り、常法に従って、例えば、熱プレス、テ
−ピング、メタリコン、電圧処理、両端面封止、リ−ド
線取り付けなどを行ってコンデンサとすることができる
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の
実施例によって限定されるものではない。なお、実施例
中の評価方法は下記のとおりである。実施例および比較
例中、「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0024】(1)ガラス転移点(Tg)セイコ−電子
工業(株)製差動熱量計SSC580  DSC20型
を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりであ
る。すなわち、あらかじめ凍結乾燥した試料10mgを
DSC装置にセットし、10℃/minの速度で200
℃まで昇温した後、液体窒素にて急冷し、再び10℃/
minの速度にて−50℃〜200℃の範囲で昇温しガ
ラス転移点を測定した。ガラス転移点は、比熱の変化に
よりDSC曲線が屈曲し、ベ−スラインが平行移動する
形で感知される。かかる屈曲点以下の温度でのベ−スラ
インの接線と屈曲した部分で傾きが最大となる点の接線
との交点を屈曲の開始点とし、この温度をガラス転移点
とした。
【0025】(2)中心線平均粗さ(Ra)(株)小坂
研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用いて次の
ようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲線からそ
の中心線方向に基準長さL(2.55mm) の部分を
抜き取り、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦倍率の
方向をy軸として粗さ曲線y=f(x) で表した時、
次の式で与えられた値を[μm]で表す。中心線平均粗
さは、試料フィルム表面10本の断面曲線を求め、これ
らの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線平均粗さ
の平均値で表した。なお、触針の先端半径は2μm、荷
重は30mmgとし,カットオフ値は0.8mmとした
【数1】
【0026】(3)水滴接触角 温度23℃、湿度50%RH雰囲気下での試料フィルム
と蒸留水との接触角を接触角計(協和界面化(株)社製
、CA−DT−A型)を用いて測定した。接触角は、左
右2点、試料数3点で計6点測定し、平均値を求め接触
角とした。なお、水滴の直径は2mmとし、滴下後1分
後の数値を読み取った。
【0027】(4)接着性評価 金属蒸着フィルムの蒸着層表面に基材ポリエステルフィ
ルムと同一厚さのポリエステルフィルムを通常のドライ
ラミネ−ト法により積層した後、エ−ジング処理を行っ
た。得られた積層体を幅15mmの短冊状にし、40〜
45℃の温水中に浸漬した(温水処理)。上記温水処理
試料の端部を一部剥離し、剥離試験機により100mm
/分の速度でT型剥離を行った。接着性の評価基準は下
記のとおりである。 ○:  100g<剥離荷重 △:    10g<剥離荷重≦100g×:    
        剥離荷重≦  10g
【0028】(
5)耐電圧特性 JIS  C−2319に準じて測定を行った。すなわ
ち、10kV直流耐電圧試験機を用い、23℃、50%
RHの雰囲気下にて、100V/秒の昇圧速度で上昇さ
せ、フィルムが破壊し短絡した時の電圧を読み取った。
【0029】(6)静電容量の変化 コンデンサを60℃、95%RHの雰囲気下に1000
時間放置し、初期静電容量を基準値とする。静電容量変
化率として求めた。
【0030】実施例1 ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
70部および酢酸カルシウム一水塩0.11部を加熱昇
温するとともにメタノールを留去してエステル交換反応
を行い、反応開始から4時間を要して230℃まで昇温
し、実質的にエステル交換反応を終了させた。次いで、
この反応混合物にトリエチルホスファイト0.065部
とトリエチルホスフェ−ト0.30部とを添加し、さら
に、三酸化アンチモン0.04部を加えて重縮合反応を
行い、4時間後に極限粘度0.66のポリエステル(A
)を得た。平均粒径1.6μmの炭酸カルシウムを添加
する以外は、ポリエステル(A)の製造と同様にして、
平均粒径1.6μmの炭酸カルシウム1.0重量%を含
むポリエステル(B)を得た。一方、ジメチルイソフタ
レート100部、ジメチルセバケ−ト15部、ジメチル
−5−スルホイソフタレ−トナトリウム塩6部、エチレ
ングリコール80部および酢酸マンガン四水塩0.04
1部を加熱昇温するとともにメタノールを留去してエス
テル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して23
0℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終了させ
た。次いで、この反応混合物にリン酸0.005部を添
加し、さらに、三酸化アンチモン0.04部を加えて重
縮合反応を行い、4時間後に極限粘度0.50の共重合
ポリエステル(C)を得た。得られた共重合ポリエステ
ル(C)のガラス転移点は38℃であった。この共重合
ポリエステル(C)20部をテトラヒドロフラン80部
に溶解させた液に、高速撹拌下で水180部を加えて、
共重合ポリエステル(C)の水分散体を得た。次に、ポ
リエステル(A)90部とポリエステル(B)10部と
をブレンドした後、290℃で溶融押出し無定形シート
とした後、縦方向に90℃で4.2倍延伸した後、共重
合ポリエステル(C)の水分散体をフィルムの片面に塗
布し、次いで、横方向に110℃で3.9倍延伸し、2
30℃で熱処理を行い、塗布層の厚さ0.04μm 、
基材ポリエステルフィルムの厚さ4μm の二軸延伸ポ
リエステルフィルムを得た。塗布層の水滴接触角は63
°、中心線平均粗さ(Ra)は0.020μm であっ
た。得られたフィルムの塗布面上に、抵抗加熱型金属蒸
着装置を用い、真空室の圧力を10−4Torr以下と
してアルミニウムを450オングストロームの厚みに蒸
着した。得られた蒸着フィルムは、接着性評価において
優れた接着性を有していた。蒸着フィルムを2枚併せて
巻回し、電極を付して0.1μFのフィルムコンデンサ
とした。得られた金属蒸着フィルムコンデンサは、表1
に示すとおり、耐電圧特性に優れ、静電容量の変化の少
ない、耐湿熱特性に優れる金属蒸着ポリエステルフィル
ムコンデンサであった。なお、後述の実施例および比較
例の結果についても下記表1にまとめて示す。
【0031】比較例1 実施例1において塗布液を塗布しない以外は実施例1と
同様にして金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサを
得た。得られたコンデンサは、実施例1と比較して、耐
湿熱特性に劣っていた。
【0032】実施例2 実施例1の共重合ポリエステル(C)の水分散体の代わ
りに、ジメチルテレフタレート100部、ジメチル−5
−スルホイソフタレ−トナトリウム塩20部、エチレン
グリコール80部からなる共重合ポリエステル(D)の
水分散体を塗布する以外は、実施例1と同様にして、金
属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサを得た。
【0033】比較例2 実施例1の共重合ポリエステル(C)の水分散体の代わ
りに、ジメチルテレフタレート100部、ジメチル−5
−スルホイソフタレ−トナトリウム塩20部、シクロヘ
キサンジメチタノ−ル80部からなる共重合ポリエステ
ル(E)の水分散体を塗布する以外は、実施例1と同様
にして、金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサを得
た。
【0034】実施例3 ポリエステル(A)90部とポリエステル(B)10部
とをブレンドした後、290℃で溶融押出し無定形シー
トとした後、縦方向に90℃で4.2倍延伸した後次い
で、横方向に110℃で3.9倍延伸し、230℃で熱
処理を行い、厚さ4μm の二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを得た。この基材ポリエステルフィルムに日本合成
社製共重合ポリエステルであるTP−236(Tg60
℃)を90部、日本ポリウレタン社製ポリイソシアネ−
トであるコロネ−トを10部配合したメチルエチルケト
ンとトルエンとの混合溶剤溶液を乾燥塗布厚さ0.1μ
mとなるように塗布した。得られたポリエステルフィル
ムを実施例1と同様にして金属蒸着ポリエステルフィル
ムコンデンサを得た。
【0035】実施例4 実施例3のTP−236の代わりに、日本合成社製共重
合ポリエステルであるSP−131(Tg−20℃)を
配合した塗布液を塗布する以外は、実施例3と同様にし
て金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサを得た。得
られた金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサは、耐
湿熱性良好であったが、この塗布層を有するポリエステ
ルフィルムは、滑り性が悪いため巻き作業性が悪く、取
扱いが非常に困難であった。
【0036】比較例3 平均粒径0.1μm のシリカを0.1部含有するポリ
エチレンテレフタレ−トを290℃で溶融押出し無定形
シートとした後、縦方向に90℃で4.2倍延伸した後
、共重合ポリエステル(C)の水分散体をフィルムの片
面に塗布し、次いで、実施例1と同様にしてポリエステ
ルフィルムを得た。  このフィルムの中心線平均粗さ
は0.002μmであり、滑り性が悪いため巻き作業性
が悪く、実用に供し得なかった。
【0037】実施例5 比較例3において共重合ポリエステル(C)の水分散体
の代わりに、共重合ポリエステル(C)の水分散体95
部、平均粒径0.06μmのシリカゾルの水分散体5部
からなる塗布液を塗布する以外は、比較例3と同様にし
て金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサを得た。
【表1】
【発明の効果】本発明の金属蒸着フィルムコンデンサは
、優れた耐湿熱特性を有しており、コンデンサの長期信
頼性向上に寄与することができ、その工業的価値は高い

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリエステルフィルムの少なくとも片
    面に、ガラス転移点(Tg)が70℃以下のポリエステ
    ル系樹脂を主成分とする塗布層を有し、表面粗さ(Ra
    )が0.005〜0.5μmである該塗布層面に金属を
    蒸着した後、積層または巻回してなる金属蒸着ポリエス
    テルフィルムコンデンサ。
JP3111944A 1990-11-08 1991-05-16 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ Expired - Fee Related JPH0793242B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3111944A JPH0793242B2 (ja) 1991-05-16 1991-05-16 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ
EP91119031A EP0484956B1 (en) 1990-11-08 1991-11-07 Polyester film capacitor element
DE1991627167 DE69127167T2 (de) 1990-11-08 1991-11-07 Polyesterfilm-Kondensatorelement
US07/792,218 US5581435A (en) 1990-11-08 1991-11-08 Polyester film capacitor element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3111944A JPH0793242B2 (ja) 1991-05-16 1991-05-16 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04338620A true JPH04338620A (ja) 1992-11-25
JPH0793242B2 JPH0793242B2 (ja) 1995-10-09

Family

ID=14574062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3111944A Expired - Fee Related JPH0793242B2 (ja) 1990-11-08 1991-05-16 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0793242B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000311829A (ja) * 1999-04-26 2000-11-07 Mitsubishi Polyester Film Copp コンデンサー用積層フィルム
JP2015199946A (ja) * 2014-03-31 2015-11-12 荒川化学工業株式会社 銅薄膜付基材用アンダーコート剤、銅薄膜付基材及びその製造方法、並びに導電性フィルム及び電極フィルム
KR20180047216A (ko) * 2016-10-31 2018-05-10 주식회사 휴비스 공중합 폴리에스테르를 함유하는 발포 조성물 및 이를 이용한 폴리에스테르 발포체

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53120167A (en) * 1977-03-29 1978-10-20 Teijin Ltd Orientated polyester film for capacitor dielectric
JPS6063151A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 東レ株式会社 金属薄膜蒸着用ポリエステルフイルム
JPS6063161A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 ダイアホイルヘキスト株式会社 ポリエステルフイルム
JPS6063162A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 ダイアホイルヘキスト株式会社 ポリエステルフイルム
JPS60106838A (ja) * 1983-11-15 1985-06-12 Toyobo Co Ltd 易接着性粗面化ポリエステルフイルムの製造法
JPS61255939A (ja) * 1985-05-10 1986-11-13 Diafoil Co Ltd 塗布層を設けたポリエステルフイルム
JPS63194318A (ja) * 1987-02-09 1988-08-11 東レ株式会社 無外装ポリエステルフイルムコンデンサ
JPS63209835A (ja) * 1987-02-25 1988-08-31 東洋紡績株式会社 ポリエステル系蒸着フイルム
JPH02218726A (ja) * 1989-02-20 1990-08-31 Teijin Ltd 極薄フイルム
JPH0317135A (ja) * 1989-06-15 1991-01-25 Teijin Ltd ポリエステルフイルム

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53120167A (en) * 1977-03-29 1978-10-20 Teijin Ltd Orientated polyester film for capacitor dielectric
JPS6063151A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 東レ株式会社 金属薄膜蒸着用ポリエステルフイルム
JPS6063161A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 ダイアホイルヘキスト株式会社 ポリエステルフイルム
JPS6063162A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 ダイアホイルヘキスト株式会社 ポリエステルフイルム
JPS60106838A (ja) * 1983-11-15 1985-06-12 Toyobo Co Ltd 易接着性粗面化ポリエステルフイルムの製造法
JPS61255939A (ja) * 1985-05-10 1986-11-13 Diafoil Co Ltd 塗布層を設けたポリエステルフイルム
JPS63194318A (ja) * 1987-02-09 1988-08-11 東レ株式会社 無外装ポリエステルフイルムコンデンサ
JPS63209835A (ja) * 1987-02-25 1988-08-31 東洋紡績株式会社 ポリエステル系蒸着フイルム
JPH02218726A (ja) * 1989-02-20 1990-08-31 Teijin Ltd 極薄フイルム
JPH0317135A (ja) * 1989-06-15 1991-01-25 Teijin Ltd ポリエステルフイルム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000311829A (ja) * 1999-04-26 2000-11-07 Mitsubishi Polyester Film Copp コンデンサー用積層フィルム
JP2015199946A (ja) * 2014-03-31 2015-11-12 荒川化学工業株式会社 銅薄膜付基材用アンダーコート剤、銅薄膜付基材及びその製造方法、並びに導電性フィルム及び電極フィルム
KR20180047216A (ko) * 2016-10-31 2018-05-10 주식회사 휴비스 공중합 폴리에스테르를 함유하는 발포 조성물 및 이를 이용한 폴리에스테르 발포체
KR101866331B1 (ko) * 2016-10-31 2018-06-12 주식회사 휴비스 공중합 폴리에스테르를 함유하는 발포 조성물 및 이를 이용한 폴리에스테르 발포체

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0793242B2 (ja) 1995-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5581435A (en) Polyester film capacitor element
JP3279660B2 (ja) ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムコンデンサ
US5738926A (en) Metallized polyester film capacitor
JPH04338620A (ja) 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ
JP2002079638A (ja) ポリエステルフィルムおよびそのポリエステルフィルムを用いた巻取り型コンデンサー
JPH10128936A (ja) 蒸着ポリエステルフイルム
JPS6121830B2 (ja)
JP3114364B2 (ja) 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ
JP2792110B2 (ja) 蒸着ポリエステルフィルム
JP2018062079A (ja) 離型フィルム
KR100458212B1 (ko) 폴리에스테르필름및그를사용한커패시터
JP3044795B2 (ja) 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ
KR0133225B1 (ko) 기능성 폴리에스테르 필름 및 이로부터 제조된 금속 증착 폴리에스테르 필름
JPH11121270A (ja) コンデンサ用誘電体ポリエステルフィルムおよびプラスチッ クフィルムコンデンサ
JPH04176858A (ja) 金属蒸着ポリエステルフィルム
JP3931309B2 (ja) コンデンサ用誘電体ポリエステルフィルムおよびプラスチックフィルムコンデンサ
JPH05152159A (ja) 金属蒸着ポリエステルフイルムコンデンサ
JP3733473B2 (ja) コンデンサ用誘電体ポリエステルフィルムおよびコンデンサ
JP2003211608A (ja) 包装用ポリエステルフィルム
JP2002110449A (ja) コンデンサー用ポリエステルフィルム及びコンデンサー
JPH05275276A (ja) 金属蒸着ポリエステルフィルムコンデンサ
JPS6365027B2 (ja)
JP2000021681A (ja) コンデンサ用誘電体ポリエステルフィルムおよびポリエステ ルフィルムコンデンサ
JPS583813B2 (ja) スパイラルチユ−ブ
JP2002110450A (ja) コンデンサー用ポリエステルフィルム及びコンデンサー

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees