JP2000311829A - コンデンサー用積層フィルム - Google Patents

コンデンサー用積層フィルム

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JP2000311829A
JP2000311829A JP11117970A JP11797099A JP2000311829A JP 2000311829 A JP2000311829 A JP 2000311829A JP 11117970 A JP11117970 A JP 11117970A JP 11797099 A JP11797099 A JP 11797099A JP 2000311829 A JP2000311829 A JP 2000311829A
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capacitor
polyester layer
laminated film
particles
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Masashi Inagaki
昌司 稲垣
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Mitsubishi Polyester Film Corp
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    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/18Organic dielectrics of synthetic material, e.g. derivatives of cellulose

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属化フィルムと積層、巻回する時点でシワ
が発生するのを防止し、誘電体フィルムと金属化フィル
ムとの密着を十分にし、得られたコンデンサーの破壊防
止、寿命等の性能向上を図る。 【解決手段】 ポリエステル層の少なくとも片面に共重
合ポリエステル層を有する積層フィルムからなり、共重
合ポリエステル層が酸化物粒子を含有する、ガラス転移
点温度が60℃以下の層であることを特徴とするコンデ
ンサー用積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサー用積
層フィルムに関するものであり、詳しくは、高圧コンデ
ンサー用として好適な積層フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステルフィルムに熱可塑性
樹脂層を設けたコンデンサー用誘電体フィルムおよびそ
れを用いた巻回型プラスチックフィルムコンデンサー
が、例えば特開昭61−99321号公報に記載されて
いる。当該公報には、ショアー硬さがD70以下の熱可
塑性樹脂を塗布した2枚の誘電体フィルムと2枚の金属
化フィルムとを交互に積層して巻回し、その後、加熱処
理する技術が開示されている。上記公報に記載のコンデ
ンサによれば、蒸着電極と誘電体フィルムとを密着さ
せ、コンデンサーの破壊を防止して、この種のコンデン
サーの寿命を高めるとともに、信頼度を向上する効果を
有するとのことである。
【0003】しかしながら、上記公報に記載されたショ
アー硬さがD70以下の熱可塑性樹脂を塗布した誘電体
フィルムを使用して金属化フィルムと積層、巻回する時
点でシワが発生する場合がある。シワが発生すると、そ
の後の工程で加熱処理する時に、シワ部分に存在する空
気によって、熱可塑性樹脂を塗布した誘電体フィルムと
金属化フィルムとの密着が十分でなくなってしまい、特
に高圧用では、コンデンサーの破壊防止、寿命等の性能
向上に一層の改善が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実状に
鑑みなされたものであり、その解決課題は、金属化フィ
ルムと積層、巻回する時点でシワが発生するのを防止
し、誘電体フィルムと金属化フィルムとの密着を十分に
し、得られたコンデンサーの破壊防止、寿命等の性能向
上を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有する積層フィ
ルムによれば、上記課題を容易に解決することができる
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明の要旨は、ポリエステル層の少なくとも片面
に共重合ポリエステル層を有する積層フィルムからな
り、共重合ポリエステル層が酸化物粒子を含有する、ガ
ラス転移点温度が60℃以下の層であることを特徴とす
るコンデンサー用積層フィルムに存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、ポリエステル層とは、いわゆる押出法
に従い押出口金から溶融押出しされたシートを延伸して
配向させてなるものである。ポリエステル層を構成する
ポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコ
ールとを重縮合させて得られるポリエステルを指す。芳
香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコー
ルとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ
る。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレ
フタレ−ト(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレ−ト(PEN)等が例示される。
【0007】上記のポリエステルは、第三成分を含有し
た共重合体であってもよい。共重合ポリエステルのジカ
ルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、P−オキ
シ安息香酸など)が挙げられ、グリコール成分として、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、ネオペンチルグリコール等が挙げられ
る。これらのジカルボン酸成分およびグリコール成分
は、二種以上を併用してもよい。
【0008】本発明においては、その取扱性を考慮した
場合、フィルム特性を損なわない条件でフィルムに粒子
を含有させることが好ましい。粒子としては、例えば、
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、カオ
リン、タルク、ゼオライト、炭酸カルシウム、フッ化リ
チウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、特公昭59
−5216号公報に記載されているような、耐熱性高分
子微粉体などが挙げられる。これらの粒子は、2種以上
を併用してもよい。粒子の平均粒径は、通常0.02〜
2μm、好ましくは0.05〜1.5μm、さらに好ま
しくは0.05〜1μmである。粒子の含有量は、通常
0.01〜2重量%、好ましくは0.02〜1重量%で
ある。
【0009】フィルムに粒子を含有させる方法として
は、公知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステル製
造工程の任意の段階で粒子を添加することができる。特
に、エステル化の段階またはエステル交換反応終了後重
縮合反応開始前の段階において、エチレングリコール等
に分散させたスラリーとして添加し重縮合反応を進める
のが好ましい。また、ベント付混練押出機を使用し、エ
チレングリコールまたは水に粒子を分散させたスラリー
とポリエステル原料とをブレンドする方法、混練押出機
を使用し、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレ
ンドする方法なども採用し得る。
【0010】次に本発明のフィルムの製造方法について
述べるが、本発明は、下記製造法に何ら限定されるもの
ではない。フィルムの製造は、押出法に従い押出口金か
ら溶融押出しされたシートを縦および横方向の二軸方向
に延伸して配向させる方法によって行われる。押出法に
おいては、ポリエステルを押出口金から溶融押出し、冷
却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。この場
合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷
却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加
密着法または液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0011】このようにして得られた未延伸フィルム
を、二軸方向に延伸して二軸に配向させる。延伸条件に
ついて具体的に述べると、前記未延伸シートを、好まし
くは60〜150℃、さらに好ましくは70〜130℃
の温度範囲で、まず一方向にロールもしくはテンター方
式の延伸機により3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6
倍に延伸する。次に一段目と直交する方向に好ましくは
60〜150℃、さらに好ましくは70〜140℃の温
度範囲で3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍に延伸
を行い、180〜250℃の温度で定長下、または30
%以内の制限収縮あるいは伸長下で熱処理を行い、二軸
配向フィルムを得る。
【0012】一方向の延伸を2段階以上で行う方法も用
いることができるが、その場合も最終的な延伸倍率が上
記した範囲に入ることが望ましい。また、前記未延伸シ
ートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延
伸することも可能である。また、必要に応じて熱処理を
行う前または後に再度縦および/または横方向に延伸し
てもよい。
【0013】延伸工程中にフィルム表面を処理する、い
わゆるインラインコーティングを施すことができる。そ
れは以下に限定するものではないが、特に1段目の延伸
が終了して、2段目の延伸前に、帯電防止性、滑り性、
接着性等の改良、2次加工性改良等の目的で、水溶性、
水系エマルジョン、水系スラリー等によるコーティング
処理を施すことができる。また、前記延伸工程中、延伸
前、または延伸後にフィルムの片面または両面にコロナ
放電処理を施し、フィルムへの二次加工等に対する接着
性を向上させることも可能である。
【0014】本発明のフィルムは、ポリエステル層の少
なくとも片面に、酸化物粒子を含有する、ガラス転移点
温度が60℃以下の共重合ポリエステル層を有するもの
であり、当該共重合ポリエステル層の共重合ポリエステ
ルを構成する成分としては、以下のようなジカルボン酸
成分およびグリコール成分を例示できる。すなわち、ジ
カルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、セバシン酸、アジピン酸、オキシカルボ
ン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)などが挙げら
れ、グリコール成分としては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ブ
タンジオールなどが挙げられる。これらの化合物の中か
ら、それぞれ適宜1つ以上選択して、共重合ポリエステ
ルを常法の重合反応によって合成することができる。
【0015】本発明において、共重合ポリエステルのガ
ラス転移点温度は60℃以下、好ましくは50℃以下、
さらに好ましくは0℃〜40℃の範囲である。該ガラス
転移点温度が60℃を超える場合には、金属化フィルム
との密着が不十分になり、得られたコンデンサーの破
壊、寿命低下等の性能低下の原因となる。
【0016】本発明において、共重合ポリエステル層に
は、酸化物粒子を含有していることが必要である。かか
る酸化物粒子としては、二酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン等が挙げられる。これらの酸化物粒子は
単独で用いても、2種類以上併用して使用してよい。こ
れらの中でも、一次粒径が0.1μm以下で、二次凝集
体を形成している二酸化珪素、酸化アルミニウムの粒子
が好ましい。二次凝集体を形成している粒子を含有させ
ることにより、滑り性が良好で、かつ金属化フィルムと
の密着性が良好となり好ましい。
【0017】誘電体を構成する一部として酸化物粒子が
使用された場合、静電容量を低下させることがほとんど
ないが、金属、金属塩等の粒子を用いた場合、これらの
物質からイオンが発生し、静電容量の低下、コンデンサ
ーの破壊、寿命低下等の原因となる可能性があり好まし
くない。
【0018】本発明において、共重合ポリエステル層へ
上記酸化物粒子を配合する方法としては、特に限定され
るものではなく、公知の方法を採用し得る。例えば、原
料の共重合ポリエステルを製造する任意の段階において
添加することができるが、好ましくはエステル化の段
階、もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応開始
前の段階で、エチレングリコール等に分散させたスラリ
ーとして添加し、重縮合反応を進めてもよい。また、ベ
ント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは
水などに分散させた粒子のスラリーと共重合ポリエステ
ル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用
い、乾燥させた粒子と共重合ポリエステル原料とをブレ
ンドする方法などによって行われる。また、共重合ポリ
エステルを有機溶剤に溶解させて塗料化する段階で粒子
を添加する方法、あらかじめ有機溶剤に溶解した共重合
ポリエステル溶液に粒子を添加する方法も好ましく採用
できる。
【0019】次に、ポリエステル層の少なくとも片面
に、酸化物粒子を含有する共重合ポリエステル層を積層
する方法の一例について説明する。ポリエステルフィル
ムの表面に、溶剤に溶解または分散する共重合ポリエス
テル組成物を塗布して乾燥させることによって、共重合
ポリエステル層を積層することができる。塗布方法とし
ては、特に限定されるものではないが、リバースロール
コート法、グラビアロールコート法、ロッドコート法、
エアーナイフコート法などを採用し得る。塗布された組
成物は、例えば、熱源として、赤外線ヒーター、熱風オ
ーブン等により乾燥される。
【0020】上記酸化物粒子の共重合ポリエステル層に
含有する量は、通常1〜30重量%、好ましくは1〜2
0重量%、さらに好ましくは2〜15重量%である。当
該含有量が1重量%未満の場合には、製品ロール保存時
にブロッキングが発生する場合があり、また、金属化フ
ィルムと積層、巻回する時点でシワが発生する場合があ
る。また、当該含有量が30重量%を超える場合には、
ブロッキングの発生はないものの、誘電体フィルムと金
属化フィルムとの密着性が低下する傾向がある。なお、
共重合ポリエステル層は、フィルム特性を損なわない範
囲で酸化物粒子以外の添加剤を含有していても構わな
い。
【0021】本発明において、酸化物粒子含有共重合ポ
リエステル層の厚みは、特に限定されるものではない
が、積層フィルムに対する厚み比で通常1〜10%、好
ましくは2〜7%の範囲である。厚み比が1%未満で
は、金属化フィルムに対する密着性が悪くなる場合があ
り、10%を超える場合には、密着性は良好となるが、
コンデンサーとしての誘電損失が大きくなることがあ
る。なお、本発明の積層フィルムの厚みは特に限定され
るものではないが、通常5〜20μm、好ましくは10
〜15μmである。
【0022】本発明において、積層フィルムの酸化物粒
子含有共重合ポリエステル層面とアルミニウム蒸着フィ
ルムの蒸着面との接着力は5gf/15mm以上、さら
には6〜20gf/15mmであることが好ましい。当
該接着力が5gf/15mm未満の場合には、金属化フ
ィルムと貼り合わせた時の密着性が不良となることがあ
り、内部放電の防止、リード線の補強、耐湿性の向上等
のために用いる含浸剤が金属化フィルムの蒸着電極に浸
潤し、硬化収縮することによって蒸着電極に亀裂を生
じ、コンデンサーの静電容量の低下、寿命の低下、破壊
等、コンデンサーにとって好ましくない現象を生ずる場
合がある。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、本発明で用い
た物性測定法は以下に示すとおりである。また、実施例
中、「部」および「%」とあるのは各々「重量部」およ
び「重量%」を意味する。 (1)積層フィルムの厚みおよび共重合ポリエステル層
の厚み比t 試料フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、
ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕
微鏡にて観察した。その断面において、フィルム表面と
ほぼ平行に、明暗によってその界面が観察される。その
界面とフィルム表面までの距離を透過型電子顕微鏡写真
1枚について積分して平均し、積層フィルムの厚みを算
出した。これを少なくとも50枚の写真について行い、
測定値の厚い方から10点、薄い方から10点を削除し
て30点の相加平均を積層フィルム厚みとした。次に、
共重合ポリエステル層の厚み比を下記式により計算し
た。
【0024】
【数1】酸化物粒子含有共重合ポリエステル層の厚み比
t=(酸化物粒子含有 共重合ポリエステル層の全厚み
/積層フィルム全体の厚み)
【0025】(2)接着力 アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム(蒸着厚みは2
00Å)の蒸着面と積層フィルムの酸化物粒子含有共重
合ポリエステル層面とを重ね合わせて、温度100℃、
圧力1kg/cm2 の条件で3秒間加圧して貼り合わせ
た。その後23℃−50%RHの条件下で24時間以上
調整を行い、フィルムを15mm幅にカットし、引張試
験機を用いて180度方向に300mm/分の速度で、
剥離した時の力を1つの試料につき10点測定し、その
平均値を接着力とした。
【0026】(3)ブロッキング性の評価 共重合ポリエステル層面どおしをを重ね合わせて、10
kg/cm2 の圧力をかけて、40℃−80%RHの湿
熱オーブン中で20時間処理した。その後、貼り合わせ
たフィルムを引張試験機を用いて500mm/分の速度
で剥離し、ブロッキングの有無を目視観察した。
【0027】(4)粒子の平均粒径 平均粒径は電子顕微鏡による写真法で測定した。すなわ
ち、試料フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した
後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電
子顕微鏡にて観察し写真撮影を行った。写真上で1個の
粒子について、最大粒径に最大粒径と直交する粒径を加
算し、2で除し1個の粒径とした。これを500個の粒
子について行い、粒径の平均値をもって粒子の平均粒径
とした。
【0028】製造例1(ポリエステルA) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去
し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要
して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終
了した。次いで、平均粒径(d50)1.5μmの二酸化
珪素を0.1部含有するエチレングリコールスラリーを
反応系に添加し、さらにエチルアシッドフォスフェート
0.04部、三酸化アンチモン0.04部を添加した
後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgと
し、以後も徐々に圧力を減じて、最終的に0.3mmH
gとした。4時間後、系内を常圧に戻し、ポリエステル
Aを得た。ポリエステルAの二酸化珪素粒子含有量は
0.1%であった。
【0029】製造例2(共重合ポリエステルB1) 製造例1において、ジカルボン酸成分をジメチルテレフ
タレート50部とジメチルイソフタレート50部、グリ
コール成分として、エチレングリコール/ネオペンチル
グリコール=50%/50%(配合比)に変更し、粒子
を添加しない以外は製造例1同様にして、分子量200
00の共重合ポリエステルB1を得た。得られた共重合
ポリエステルのガラス転移点温度Tgは65℃であっ
た。
【0030】製造例3(共重合ポリエステルB2) 製造例1において、グリコール成分として、エチレング
リコール/テトラエチレングリコール=50%/50%
(配合比)に変更し、粒子を添加しない以外は製造例1
と同様にして、分子量15000の共重合ポリエステル
B2を得た。得られた共重合ポリエステルのガラス転移
点温度Tgは21℃であった。
【0031】製造例4(共重合ポリエステルB3) 製造例1において、ジカルボン酸成分をジメチルテレフ
タレート90部とジメチルセバケート10部に変更し、
粒子を添加しない以外は製造例1同様にして、分子量2
0000の共重合ポリエステルB3を得た。得られた共
重合ポリエステルのガラス転移点温度Tgは49℃であ
った。
【0032】製造例5(塗料P1) トルエン80部、メチルエチルケトン20部の混合溶媒
中に共重合ポリエステルB1を30部添加し、溶解させ
て、塗料P1とした。 製造例6(塗料P2) トルエン80部、メチルエチルケトン20部の混合溶媒
中に共重合ポリエステルB2を30部添加し、溶解させ
て、塗料P2とした。
【0033】製造例7(塗料P3) トルエン80部、メチルエチルケトン20部の混合溶媒
中に共重合ポリエステルB3を30部添加し、溶解させ
て、塗料P3とした。 製造例8(ポリエステルフィルムA) ポリエステルAを180℃で4時間不活性ガス雰囲気中
で乾燥し、溶融押出機により290℃で溶融押出し、静
電印加密着法を使用し、表面温度を40℃に設定した冷
却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。得られ
たシートを85℃で3.5倍縦方向に延伸した後、10
0℃で3.7倍横方向に延伸し、さらに、230℃にて
熱固定し、厚さ12μmのポリエステルフィルムA1を
得た。
【0034】実施例1 塗料P2中の固形分に対して10重量%となるように平
均粒径が0.03μmの二酸化珪素粒子を添加し、ポリ
エステルフィルムAの表面に乾燥後の塗布量が0.5g
/m2 となるようにグラビアロールで塗布、乾燥し、積
層フィルムを得た。
【0035】実施例2 塗料P3中の固形分に対して10重量%となるように平
均粒径が0.03μmの二酸化珪素粒子を添加し、ポリ
エステルフィルムAの表面に乾燥後の塗布量が0.5g
/m2 となるようにグラビアロールで塗布、乾燥し、積
層フィルムを得た。
【0036】実施例3 塗料P2中の固形分に対して20重量%となるように平
均粒径が0.03μmの二酸化珪素粒子を添加し、ポリ
エステルフィルムAの表面に乾燥後の塗布量が0.5g
/m2 となるようにグラビアロールで塗布、乾燥し、積
層フィルムを得た。
【0037】実施例4 塗料P3中の固形分に対して5重量%となるように平均
粒径が0.03μmの二酸化珪素粒子を添加し、ポリエ
ステルフィルムAの表面に乾燥後の塗布量が0.5g/
2 となるようにグラビアロールで塗布、乾燥し、積層
フィルムを得た。
【0038】実施例5 塗料P2中に塗料中の固形分に対して10重量%となる
ようにポリエステルフィルムAの表面に乾燥後の塗布量
が0.3g/m2 となるように平均粒径が0.03μm
の二酸化珪素粒子を添加し、グラビアロールで塗布、乾
燥し、積層フィルムを得た。
【0039】実施例6 塗料P2中に塗料中の固形分に対して10重量%となる
ようにポリエステルフィルムAの表面に乾燥後の塗布量
が0.8g/m2 となるように平均粒径が0.03μm
の二酸化珪素粒子を添加し、グラビアロールで塗布、乾
燥し、積層フィルムを得た。
【0040】比較例1 塗料P2をポリエステルフィルムAの表面に乾燥後の塗
布量が0.5g/m2となるようにグラビアロールで塗
布、乾燥し、積層フィルムを得た。
【0041】比較例2 塗料P1中の固形分に対して10重量%となるように平
均粒径が0.03μmの二酸化珪素粒子を添加し、ポリ
エステルフィルムAの表面に乾燥後の塗布量が0.5g
/m2 となるようにグラビアロールで塗布、乾燥し、積
層フィルムを得た。以上、得られた結果をまとめて、下
記表1および2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明のコンデンサー用積層フィルムに
よれば、金属化フィルムと積層、巻回する時点でシワが
発生するのが防止され、誘電体フィルムと金属化フィル
ムとの密着を十分にすることができ、得られたコンデン
サーの破壊防止、寿命等の性能が優れ、特に高圧コンデ
ンサー用誘電体フィルムとして使用された場合に極めて
有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル層の少なくとも片面に共重
    合ポリエステル層を有する積層フィルムからなり、共重
    合ポリエステル層が酸化物粒子を含有する、ガラス転移
    点温度が60℃以下の層であることを特徴とするコンデ
    ンサー用積層フィルム。
  2. 【請求項2】 共重合ポリエステル層の酸化物粒子の含
    有量が1〜30重量%であることを特徴とする請求項1
    記載のフィルム。
  3. 【請求項3】 積層フィルムの酸化物粒子含有共重合ポ
    リエステル層面とアルミニウム蒸着フィルムの蒸着面と
    の接着力が5gf/15mm以上であることを特徴とす
    る請求項1または2記載のフィルム。
JP11117970A 1999-04-05 1999-04-26 コンデンサー用積層フィルム Pending JP2000311829A (ja)

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