JPH041708Y2 - - Google Patents

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JPH041708Y2
JPH041708Y2 JP1985097959U JP9795985U JPH041708Y2 JP H041708 Y2 JPH041708 Y2 JP H041708Y2 JP 1985097959 U JP1985097959 U JP 1985097959U JP 9795985 U JP9795985 U JP 9795985U JP H041708 Y2 JPH041708 Y2 JP H041708Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は非晶質磁性薄帯を巻回してなる巻鉄心
を使用した巻鉄心変圧器の改良に関するる。
〔従来の技術〕
近年、磁気特性のすぐれた非晶質磁性薄帯を配
電用変圧器の鉄心に利用することが検討されてい
る。この非晶質磁性薄帯は、通常の巻鉄心に使用
される珪素鋼帯に比べて、鉄損及び励磁電流が著
しく小さい優れた磁気特性を有しているが、その
板厚は珪素鋼帯に比べて約1/10と極めて薄く、
又、その機械的強度も非常に弱い。したがつて、
非晶質磁性薄帯を用いて変圧器の巻鉄心を製作す
るには、種々の問題があつた。例えば、非晶質磁
性薄帯を矩形状に巻回して巻鉄心を形成し、これ
を焼鈍し、この後、巻鉄心から巻枠を除去した場
合、鉄心自身の剛性が非常に弱いので、第9図に
示すように、巻鉄心1は自重により矩形状態を維
持することができず型崩れしてしまう。又、非晶
質磁性薄帯自体は焼鈍により非常に脆くなつてお
り、取扱い中に破損しやすく、しかも、自立性に
乏しいため焼鈍後、鉄心形状が変形することによ
つて鉄心特性を低下させる欠点があつた。
〔考案が解決しようとする課題〕
したがつて、前記のようにして形成した巻鉄心
を所定の形状に安定した状態で保持するには、何
らかの拘束手段が必要となる。この場合、例え
ば、巻鉄心の層間に合成樹脂を含浸・硬化させて
巻鉄心の剛性を強化したり、あるいは、非晶質磁
性薄帯の巻回途中に剛性に富む珪素鋼帯等を適宜
介在させて巻鉄心の剛性強化を図る方法が考えら
れる。
しかし、前者の場合は、非晶質磁性薄帯のよう
な極薄鋼帯の巻回層間に樹脂を多量に含浸させる
と、樹脂が硬化する際、熱膨張係数の違いにより
非晶質磁性薄帯に悪影響を与え、巻鉄心の磁気特
性を低下させる欠点があつた。このため、前記巻
鉄心を配電用変圧器に使用しても、非晶質磁性薄
帯の特性を効果的に活用することが困難であつ
た。
又、後者の場合は、非晶質磁性薄帯と珪素鋼帯
との磁気特性がそれぞれ異なるため、非晶質磁性
薄帯のみを巻回した巻鉄心に比べて鉄心特性が低
下する問題があつた。このように、巻鉄心を所定
の形状に拘束保持する従来の方法では、巻鉄心の
磁気特性に悪影響を及ぼすことが多々あり剛性強
化が困難であつた。従つて、巻鉄心にコイルを巻
装してこれを起立させ、上、下部のクランプ間に
組込んでも、鉄心脚に自重によるたるみが生じて
鉄心特性を悪化させることが多く、しかも、剛性
が弱いため、変圧器の組立作業が円滑に行えず、
この種変圧器の生産性を阻害する大きな要因とな
つていた。
本考案は前記の問題点に鑑み、非晶質磁性薄帯
からなる巻鉄心を、焼鈍前に拘束部材により所定
の形状に確実に保持させ、焼鈍後における自重変
形による型崩れを確実に防止して形成した磁気特
性のすぐれた巻鉄心を使用して構成した巻鉄心変
圧器を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、幅寸法の異なる複数の非晶質磁性薄
帯を組合せて横断面が、外接円に沿つて段付形状
となるように巻回して素鉄心を形成し、この素鉄
心の積層端面側に位置する各段付部には、ステン
レス鋼材からなる金属部材を各段付部の大きさに
合わせてU字状に曲成した補強枠体を下部継鉄側
から鉄心脚にかけて前記各段付部に個別に嵌装
し、この巻鉄心に、ガラスクロス等耐熱性に優れ
た高強度繊維からなるテープをトロイダル状に巻
回して前記補強枠体と素鉄心とを一体的に固定し
て剛性を強化した巻鉄心を形成し、この状態で、
前記U字状の補強枠体を用いて補強を施した前記
巻鉄心にコイルを巻装し、この巻鉄心の上、下部
の継鉄にコイル支えを介してクランプを取付けて
巻鉄心変圧器を構成するようにしたことを特徴と
する。
〔作用〕
本考案は、前記のように、2種類以上の幅の異
なる非晶質磁性薄帯を組合せて横断面形状が外接
円に沿つて段付形状となるように巻回した巻鉄心
の前記段付部にU字状の補強枠体を嵌装し、この
状態で前記巻鉄心に、ガラスクロスなど耐熱性に
優れた高強度繊維材料からなるテープなどをトロ
イダル状に巻回して、巻鉄心を前記補強枠体と高
強度繊維とによつて剛性強化を図るように形成し
たので、前記巻鉄心を用いて変圧器の組立を行つ
た場合、巻鉄心はU字状の補強枠体によつて剛性
が強化されているため、巻鉄心を起立させても腰
砕けとならず、非晶質磁性薄帯の特性を十分に活
かした鉄心特性の優れた変圧器を効率よく製作す
ることが可能となり、この種巻鉄心を用いた変圧
器の生産性を著しく向上させるようにしたことを
特徴とする。
〔実施例〕
以下本考案の実施例を第1図乃至第8図により
説明する。
第3図において、2は図示しない巻板機に取付
けた矩形状の二つ割りとなした巻枠で、この巻枠
2に非晶質磁性薄帯3を所定回数矩形状に巻回し
て素鉄心Tを形成する。この場合は、例えば、3
種類の幅の異なる非晶質磁性薄帯を鉄心の横断面
がほぼ円形となるよう巻枠2に重ね巻きして、前
記鉄心横断面の周辺に第6図で示すように、所要
半径の外接円R(1点鎖線)に沿つて段付部T1
至T4を軸対称に設けて素鉄心Tを形成する。4
は巻枠2の上、下部に取外し可能に配置した平板
で、前記のようにして巻回した素鉄心Tは、巻枠
2及び平板4を取付けた状態で図示しない巻板機
から取外し、この状態で、2つ割りとなつた巻枠
2の一方を素鉄心Tから抜取り、その空所に第4
図で示すように、板状の矩形保持板5′を平板4,
4間に挿入する。巻枠2の他方も前記同様に抜取
り、矩形保持板5′を挿入する。この結果、素鉄
心Tはその窓内に平板4,4を介して矩形保持板
5′,5′が挿入されているので、変形したり形崩
れを起すことなく矩形状に保持される。この状態
で、素鉄心Tの各段付部T1乃至T4に、第7図で
示すU字状の補強枠体5乃至8を、第4図のよう
に、素鉄心Tの下部継鉄t1から上部継鉄t2側に向
けて嵌装する。このため、前記各補強枠体5乃至
8は、その両側の折曲片を自体の弾性力により鉄
心脚t3,t3に当接させ、かつ、橋絡部を下部継鉄
t1の対応する素鉄心Tの各段付部T1乃至T4に嵌
め込むことによつて前記素鉄心Tに取付ける。な
お、各補強枠体5乃至8は、耐熱性にすぐれたス
テンレス鋼材を事前に素鉄心Tの段付部T1乃至
T4の大きさに応じてU字状に曲成し、その外周
に耐熱性の絶縁物からなるチユーブを被せたり、
あるいは、耐熱性の樹脂を塗布するなどして絶縁
を施して設けられている。素鉄心Tに補強枠体5
乃至8を取付けたあと、素鉄心Tの全周に、ガラ
ス繊維など耐熱性にすぐれた高強度繊維材料から
なるテープ9を、第5図のように、トロイダル状
に巻付ける。前記耐熱性テープ9の巻回に際して
は、素鉄心Tの鉄心脚t3部分を最初に巻回し、次
に矩形保持板5′,5′及び平板4,4を素鉄心T
から抜取り、このあと、素鉄心Tの継鉄t1,t2
分の巻回を行う。この際、素鉄心Tは各段付部
T1乃至T4に取付けた補強枠体5乃至8の存在に
よつて変形することは全くない。
このように、素鉄心Tの各段付部T1乃至T4
嵌装したU字状の補強枠体5乃至8と、トロイダ
ル状に巻回された耐熱性のテープ9とによつて素
鉄心Tは形崩れ起すことなく、矩形状態を維持す
ることが可能となる。つづいて、素鉄心Tの焼鈍
に際しては、鉄心脚t3に図示しない耐熱性の励磁
コイルを巻回して素鉄心Tを焼鈍炉に収容し、
350〜400℃の温度で磁場中焼鈍を行う。この焼鈍
は、非晶質磁性薄帯の磁気特性を損なうことのな
いよう前記焼鈍温度の範囲内で行うことにより、
素鉄心Tに巻回したテープ9、あるいは、補強枠
体5乃至8の絶縁が焼鈍時の温度によつて損傷す
ることはない。焼鈍後、非晶質磁性薄帯は非常に
脆くなるものの、素鉄心Tには補強枠体5乃至8
とテープ9とによつて剛性強化が図られているの
で、素鉄心Tの矩形状が崩れたり、素鉄心Tの一
部が剥離するようなことは全くない。前述の焼鈍
作業を終えることにより、第5図に示す巻鉄心S
の製作作業を終了する。
次に前記のようにして製作した巻鉄心Sを用い
て、第1図に示す変圧器Xを組立る場合について
説明する。
最初に、前記巻鉄心Sにコイル10を巻回する
場合は、ノーカツト鉄心において従来から実用化
されている巻線方法を用いて行う。即ち、円形断
面の鉄心脚に、二つ割りにして形成したボビンを
取付け、これを同じく図示しないリングギヤと駆
動ギヤとにより回転させて、前記ボビンに電線を
巻回し、第1図に示すように、巻鉄心Sの鉄心脚
S3に円筒状のコイル10を巻装する。前記コイル
10の巻回に際し、巻鉄心Sの鉄心脚S3には、第
6図で示すように、U字状の補強枠体5乃至8
が、それぞれ各段付部T1乃至T4に嵌装保持され
ており、しかも、巻鉄心S全体が高強度繊維のテ
ープ9により巻回されているため、コイル10の
巻回時、ボビンが第5図に示す鉄心脚S3の角部と
摺接して損傷したり、自重変形を起して鉄心特性
を低下させるようなことはない。
コイル10を巻装した巻鉄心Sは、その下部継
鉄S1をコ字形に形成した下部クランプ11に嵌合
させて、この下部クランプ11に巻鉄心Sの下部
継鉄S1外周と同一寸法で弧状に形成した載置台1
2上に絶縁物を介して乗載する。つづいて、コイ
ル10下端面と下部クランプ11との間にコイル
支え13を必要数挿入し、又、コイル10の上端
面にも下側のコイル支え13の位置に合せて上側
のコイル押え13′を載せる。このあと、巻鉄心
Sの上方から上部継鉄S2を嵌合した状態で上部ク
ランプ14をコイル支え13′上に乗載する。こ
の際、クランプ14と巻鉄心Sの上部継鉄S2との
間には、コイル支え13′の介在によつて所要の
空間が得られるようになつている。この状態で
上、下部のクランプ11,14を連結ボルト15
により一体に締着して、コイル10をコイル支え
13,13′を介して固定する。このため、巻鉄
心Sには連結ボルト15の締付力が全く加わら
ず、しかも、前記巻鉄心Sの下部継鉄S1はU字状
に曲成した補強枠体5乃至8により形崩れするこ
となく強固に補強されているため、前記巻鉄心S1
は下部クランプ11の載置台12に乗載保持され
ていることと相まつて、前記巻鉄心Sは変圧器の
組立時、変形したり、形崩れを起したり、あるい
は、局部的に外力を受けて内部歪が生じ、その結
果、鉄心特性が低下するということは全くなく、
この種巻鉄心を用いた変圧器の組立作業を円滑・
良好に行うことができる。
尚、本考案は、非晶質磁性薄帯を矩形状の巻枠
2に巻回した例について説明したが、非晶質磁性
薄帯を円形に巻回してから、これを矩形状に成形
した素鉄心を用いて巻鉄心を製作するようにして
も、本考案は成立する。
〔考案の効果〕
本考案は以上のように構成されているので、次
のような効果を有する。
(1) 本考案は、ステンレス鋼材等の金属部材をU
状に曲成してその外周に耐熱性の絶縁処理を施
して設けた補強枠体を、非晶質磁性薄帯を巻回
して形成した素鉄心のデツトスペースである各
段付部において、それぞれ対応する下部継鉄か
ら鉄心脚にまたがつて個々に嵌装し、この状態
で、更に、耐熱性の高強度繊維材料からなるテ
ープを素鉄心の全周にトロイダル状に巻回して
該素鉄心とU字状の補強枠体とを一体的に強固
に固定し、前記素鉄心をU字状の補強枠体によ
り自重変形等させることなく矩形状に拘束保持
させて、非晶質磁性薄帯からなる巻鉄心を、そ
の剛性の強化を図つて構成したので、前記巻鉄
心を用いることにより、従来のように、自重変
形によつて形崩れ等起すようなことが全くない
ので、鉄心特性を損なうこともなく、前記巻鉄
心を使用してのコイル巻回作業及び変圧器の組
立作業等を円滑・良好に行うことができる。従
つて、従来のように、剛性の低下に伴い変圧器
の組立時において、自重により巻鉄心の鉄心脚
にたるみが生じたりして鉄心特性を悪化させた
り、変圧器の組立が困難となる問題を確実に解
消し、非晶質磁性薄帯を巻回した巻鉄心を使用
した変圧器の生産性を著しく向上させることが
できる。
(2) 又、巻鉄心に側端面に形成される各段付部に
嵌装するU字状の補強枠体は、それぞれ巻鉄心
の各段付部の大きさに合わせてステンレス鋼材
等の金属部材をただU字状に曲成するだでよい
ので、その製作が容易であるとともに、補強枠
体自体は、U字状に曲成してあるので、巻鉄心
の対応する段付部に嵌装する場合、補強枠体の
折曲片を巻鉄心の鉄心脚に当接させて橋絡部を
下部継鉄の段付部に嵌め込むことにより、前記
補強枠体は、U字状に曲成されていることによ
つて、前記嵌装時において、折曲片を少し外側
に押し拡げた状態で自体の弾性力を利用して嵌
め込むことが可能であるので、前記補強枠体を
巻鉄心の段付部に取付けた際、前記段付部から
脱落したり、移動したりすることなく、迅速・
確実に取付け保持させることができる。
その上、矩形状に形成された巻鉄心自体も、
その焼鈍前は弾性に富んでいので、前記補強枠
体の嵌装により、補強枠体の弾性力と巻鉄心自
体の弾性力とが互いに相乗作用することによ
り、補強枠体は前記段付部に脱落することなく
挟持させることができるので、矩形成形された
巻鉄心をその形状に確実に保持させることがで
きる。
この結果、巻鉄心に耐熱性のテープを巻回す
る場合、前記補強枠体が巻鉄心に自重変形しな
いように嵌装保持させてあるので、テープの巻
回作業が円滑・良好に、かつ、迅速に行うこと
ができる。
しかも、巻鉄心には、焼鈍温度に耐えること
ができるガラスクロス等の耐熱性のテープが巻
回してあるため、焼鈍後コイルの巻回にあた
り、コイルを巻回するボビンの回転により、鉄
心脚の角部が擦れたり、剥離して巻鉄心が損傷
するのも確実に防ぐことができる。
(3) 更に、本考案はU字状の補強枠体を使用する
ことにより、巻鉄心の下部継鉄からその両側の
鉄心脚にかけて、即ち、下部継鉄と鉄心脚とを
U字状の補強枠体により一体的に補強して巻鉄
心を矩形状に拘束保持しているので、巻鉄心は
自立性に優れ起立させても、下部継鉄のコーナ
ー部は腰砕けとならず、矩形状態を維持して確
実に起立させておくことができる。又、前記補
強枠体は、巻鉄心側端面の各段付部が存在する
場所に嵌装されているので、即ち、巻鉄心のデ
ツトスペースを有効に利用して取付けられてい
るので、巻鉄心を大型化することもない。この
ように、巻鉄心の下部継鉄と鉄心脚とをU字状
の補強枠体にて一体的に補強し、かつ、耐熱テ
ープを巻鉄心にトロイダル状に巻回して補強枠
体と鉄心とを一体に固定することにより、巻鉄
心を持ち上げて巻線機にセツトする場合、ある
いは、巻線後クランプを取付けたりして変圧器
の組立を行う場合等において、巻鉄心は局部的
な外力を受けても、巻鉄心自体がU字状の補強
枠体と耐熱テープにより強固に補強されて剛性
強化が図られているので、内部歪が生ずるよう
なことは全くなく、非晶質磁性薄帯の特長を活
用した鉄心特性に優れた巻鉄心を用いて製作し
た巻鉄心変圧器を提供することができる。
(4) 又、U字状の補強枠体は、巻鉄心が最も自重
変形しやすい部分、即ち、下部継鉄から鉄心脚
の上部にかけて巻鉄心のデツトスペースである
段付部に一体的に嵌装配置するだけでよいた
め、その形状は簡単となり、容易に、かつ、安
価に製作できる。しかも、取付けは巻鉄心の各
段付部に嵌め込むだけでよいので、容易とな
り、かつ、絶縁処理が施されているため、鉄心
との絶縁関係も良好に維持することができる。
(5) 更に、本考案は、U字状の補強枠体と耐熱性
テープの巻回によつて巻鉄心の剛性が強化され
ているので、この巻鉄心を使用しての変圧器の
組立に際しては、コイルの巻回作業が円滑に行
なえるとともに、コイル巻回後における上、下
部のクランプの取付けは、巻鉄心を起立させた
状態で下部クランプに設けた載置台上に乗載
し、上部クランプは、コイルの上、下端面に介
挿したコイル支えを介して巻鉄心の上部継鉄と
の間で空間が得られるように載置し、前記上、
下部のクランプを連結ボルトにて前記巻鉄心に
締付力を付与することなく、コイルのみを締着
して変圧器の組立ができるようになつているの
で、本考案は巻鉄心の剛性強化をはかることに
よつて、非晶質磁性薄帯を用いた巻鉄心におい
ても、通常の珪素鋼帯を用いた巻鉄心と同様に
その変圧器の組立作業を円滑・良好に、かつ、
効率的に行うことが可能となり、巻鉄心変圧器
の生産性を著しく向上させることができる。そ
の上、本考案は、巻鉄心を下部クランプに設け
た載置台に下部継鉄を乗載することによつて、
前記下部クランプに嵌合させた状態で揺動不能
に乗載することができるので、上部クランプを
巻鉄心の上部継鉄に当接させることなく連結ボ
ルトにより下部クランプと連結固定させてコイ
ルのみを締着固定しても、巻鉄心は前記剛性強
化がはかられて自立性に優れているので、確実
に上、下部のクランプ間に揺動不能に保持させ
ることがせきる。しかも、上、下部のクランプ
の連結に際しては、コイル支えを介してコイル
のみを固定する構造となつているので、クラン
プの固定による連結ボルトの締付力が巻鉄心に
全く加わることがないため、鉄心特性及び量産
性に優れた巻鉄心変圧器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の巻鉄心を備えた変圧器中身の
一部を切欠いて示す正面図、第2図は側面図、第
3図は素鉄心の巻回状態を示す正面図、第4図は
補強枠体を取付けた素鉄心の正面図、第5図は本
案巻鉄心の正面図、第6図は第5図のA−A線に
おける断面図、第7図は補強枠体の斜視図、第8
図は下部クランプの斜視図、第9図は形崩れした
巻鉄心の一例を示す斜視図である。 5乃至8……補強枠体、9……高強度繊維のテ
ープ、T……素鉄心、S……巻鉄心、T1乃至T4
……段付部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 幅寸法を異にした複数の非晶質磁性薄帯を組合
    せて、その横断面形状が外接円に沿つて複数段に
    分割された状態で矩形状に巻回形成した巻鉄心を
    備えた変圧器において、前記非晶質磁性薄帯を矩
    形状に巻回して形成した素鉄心Tの下部継鉄t1
    と、該継鉄t1の両側から上方に位置する一対の鉄
    心脚t3,t3には、前記素鉄心Tの下部継鉄t1と鉄
    心脚t3,t3とにそれぞれ形成された各段付部T1
    至T4の大きさに対応して、ステンレス鋼材等の
    金属部材をU字状に曲成し、かつ、その外周面に
    耐熱性の絶縁処理を施して設けた複数の補強枠体
    5乃至8を、それぞれ対応する前記素鉄心Tの各
    段付部T1乃至T4において、両側の折曲片を自体
    の弾性力により鉄心脚t3,t3に当接させた状態で
    橋絡部を下部継鉄t1の各段付部T1乃至T4にそれ
    ぞれ嵌め込んで取付け、更に、この素鉄心Tに耐
    熱性の高強度繊維材料をトロイダル状に巻回し、
    前記素鉄心Tと補強枠体5乃至8とを一体的に固
    定して素鉄心Tを矩形状に拘束保持させて巻鉄心
    Sを構成し、この巻鉄心Sを、その鉄心脚S3にコ
    イル10を巻装した状態で下部クランプ11上に
    下部継鉄S1を弧状の載置台12を介して乗載し、
    しかも、前記コイル10の上、下端面にコイル支
    え13,13′を介して上部クランプ14を、前
    記巻鉄心Sの上部継鉄S2に、該継鉄S2との間で空
    間が得られるように載置し、前記上、下部の各ク
    ランプ11,14を連結ボルト15により一体に
    締付して、コイル10を巻鉄心Sに締付力を加え
    ることなく固定するようにしたことを特徴とする
    巻鉄心変圧器。
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