JP2002343647A - 三相巻鉄心 - Google Patents

三相巻鉄心

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JP2002343647A JP2001146442A JP2001146442A JP2002343647A JP 2002343647 A JP2002343647 A JP 2002343647A JP 2001146442 A JP2001146442 A JP 2001146442A JP 2001146442 A JP2001146442 A JP 2001146442A JP 2002343647 A JP2002343647 A JP 2002343647A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音を低減することができると共に鉄心特性
を向上することができる三相巻鉄心を得る。 【解決手段】 外側鉄心3と、外側鉄心3の内側に配設
された互いに隣接する第1の内側鉄心1及び第2の内側
鉄心2とからなる三相巻鉄心において、外側鉄心3の内
周側の弛み発生抑制用補強板11を備え、外側鉄心3の
上部継鉄部A1及び下部継鉄部A2において、補強板1
1を外側鉄心3及び内側鉄心1並びに外側鉄心3及び内
側鉄心2により挟持するように構成した。外側鉄心3の
内周側継鉄部に補強板11を沿わせているので、外側鉄
心の上部継鉄部A1及び下部継鉄部A2の直線部分の広
い範囲にわたり、外側鉄心3の矯正効果を有するため、
交流磁界による電磁鋼板の振動を抑制でき、騒音を低減
することができると共に無負荷損も低減することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】この発明は、三相変圧器、三
相リアクトル等に用いる三相巻鉄心に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の三相巻鉄心の一般的な構
成を示す説明図であり、図7の(a)は正面図、図7の
(b)は側面図である。図において、1及び2は電磁鋼
板を図示しない巻芯に巻回して成形した第1の内側鉄心
及び第2の内側鉄心、3は内側鉄心と同様に成形した外
側鉄心、1a、2a及び3aはステップラップ接合部、
3b及び3cは外側鉄心3の内周側の電磁鋼板に生じた
弛み部分、4及び5は外側鉄心3の内周側と第1の内側
鉄心1及び第2の内側鉄心2の外周側により形成された
空洞部、6は締め付けバンドである。
【0003】また、図8は、ステップラップ接合部1
a、2a及び3aの詳細を示す説明図であり、7は電磁
鋼板、8は間隙である。このように、ステップラップ接
合部1a、2a及び3aにおける電磁鋼板7の突き合わ
せ部分には間隙8が存在する。
【0004】このような三相巻鉄心は、外側鉄心3に第
1の内側鉄心1及び第2の内側鉄心2を内接するように
組み立て、焼鈍し、冷却した後、第1の内側鉄心1及び
第2の内側鉄心2並びに外側鉄心3を分解し、図示しな
い同心状の高圧コイルと低圧コイル内に、第1の内側鉄
心1及び第2の内側鉄心2並びに外側鉄心3を各々のス
テップラップ接合部1a及び2a及び3aを開いて挿入
して組み立て、締め付けバンド6及びコイル固定部品等
を装着して、例えば三相変圧器として使用されるもので
ある。
【0005】図9は、実開昭57−157123号公報
に開示された、従来の三相巻鉄心の別の構成を示す説明
図であり、図7と同一符号は同一又は相当部分を示して
いる。図9において、9及び10は、鉄心の振動数と極
端に離れた固有振動数を持ち、弾性を有する高分子材料
からなる防振スペーサ、A1は上部継鉄部、A2は下部
継鉄部、Bは脚部であり、脚部Bの周囲に図示しないコ
イルが巻装される。
【0006】図9の三相巻鉄心は、第1の内側鉄心1と
外側鉄心3との間及び第2の内側鉄心2と外側鉄心3と
の間に間隙を作り、この間隙に、防振スペーサ9を挿入
すると共に、前記空洞部にも略三角状の防振スペーサ1
0を挿入して構成されるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】三相巻鉄心により三相
変圧器等を構成する場合において、近年、三相巻鉄心に
は、励磁による電磁鋼板の磁歪振動及び交流磁界による
電磁振動等により発生する騒音の低減が強く求められて
いる。
【0008】図7のような構成の従来の三相巻鉄心にお
いては、前記焼鈍中又は鉄心組み立て時に、空洞部4及
び5周りの外側鉄心3の内周側の電磁鋼板に弛み部分3
b及び3cが生じ、弛んだ電磁鋼板は振動し易く、騒音
が大きくなるという問題点があった。
【0009】図9のような構成の従来の三相巻鉄心は、
図7のような従来の三相巻鉄心の問題点を解決するため
になされたものであるが、鉄心の振動数と極端に離れた
固有振動数を有する防振スペーサ9及び10による振動
絶縁効果を利用する都合上、継鉄部と脚部の両方におい
て、第1の内側鉄心1と外側鉄心3との間及び第2の内
側鉄心2と外側鉄心3との間に防振スペーサを挿入する
ための間隙が必要となるため、その分だけ鉄心が大きく
なり、特に脚部が大きくなるとその外側に巻装されるコ
イルの寸法が大きくなるため、製造コストが上昇すると
いう問題点があった。
【0010】また、鉄心の振動数と極端に離れた固有振
動数を有する防振スペーサ9及び10として用いる高分
子材料は鉄等の金属材料と比較して高価であると共に、
前記防振スペーサを挿入するための間隙並びに空洞部4
及び5に多数の防振スペーサ9及び10を挿入するた
め、材料費、加工費、部品点数及び組み立て工数の増加
等により、製造コストが上昇するという問題点があっ
た。
【0011】また、防振スペーサ9を、図9のように分
散して局所的に挿入するため、第1の内側鉄心1及び外
側鉄心3の防振スペーサ9との接触面並びに第2の内側
鉄心2及び外側鉄心3の防振スペーサ9との接触面に集
中荷重がかかり、この集中荷重による鉄心の歪みにより
無負荷損等の鉄心特性が損なわれるという問題点があっ
た。
【0012】この発明は前記のような課題を解決するた
めになされたものであり、騒音を低減することができる
と共に鉄心特性を向上することができる三相巻鉄心を得
ることを目的とする。
【0013】また、製造コストを低減することができる
三相巻鉄心を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係る三相巻鉄
心は、外側鉄心と、この外側鉄心の内側に配設された互
いに隣接する第1の内側鉄心及び第2の内側鉄心とから
なる三相巻鉄心において、前記外側鉄心の内周側の弛み
発生抑制用補強板を備え、前記外側鉄心の内周側継鉄部
において、前記補強板を前記外側鉄心及び第1の内側鉄
心並びに前記外側鉄心及び第2の内側鉄心により挟持し
てなるものである。
【0015】また、この発明に係る三相巻鉄心は、外側
鉄心と、この外側鉄心の内側に配設された互いに隣接す
る第1の内側鉄心及び第2の内側鉄心とからなる三相巻
鉄心において、前記外側鉄心の内周側の弛み発生抑制用
補強板と、この補強板に沿わせた弾性板とを備え、前記
外側鉄心の内周側継鉄部において、前記補強板が前記外
側鉄心側になるように、前記補強板及び弾性板を前記外
側鉄心及び第1の内側鉄心並びに前記外側鉄心及び第2
の内側鉄心により挟持してなるものである。
【0016】また、この発明に係る三相巻鉄心は、外側
鉄心と、この外側鉄心の内側に配設された互いに隣接す
る第1の内側鉄心及び第2の内側鉄心とからなる三相巻
鉄心において、前記外側鉄心の内周側の弛み発生抑制用
補強板と、弾性体とを備え、前記外側鉄心の内周側継鉄
部において前記補強板を前記外側鉄心及び第1の内側鉄
心並びに前記外側鉄心及び第2の内側鉄心により挟持す
ると共に、前記補強板並びに前記第1の内側鉄心及び第
2の内側鉄心で形成される空洞部において前記弾性体を
前記補強板並びに前記第1の内側鉄心及び第2の内側鉄
心により拘持してなるものである。
【0017】また、この発明に係る三相巻鉄心は、外側
鉄心と、この外側鉄心の内側に配設された互いに隣接す
る第1の内側鉄心及び第2の内側鉄心とからなる三相巻
鉄心において、前記外側鉄心の内周側の弛み発生抑制用
補強板を備え、前記外側鉄心のステップラップ側の内周
側継鉄部において前記補強板を前記外側鉄心及び第1の
内側鉄心並びに前記外側鉄心及び第2の内側鉄心により
挟持し、前記外側鉄心のステップラップ接合部を前記補
強板の縦方向長さの略一杯の範囲にわたって設けてなる
ものである。
【0018】また、この発明に係る三相巻鉄心は、前記
補強板が、金属材料、複合材料、制振材料又は積層接着
珪素鋼板からなるものである。
【0019】また、この発明に係る三相巻鉄心は、前記
補強板が、磁性体からなるものである。
【0020】また、この発明に係る三相巻鉄心は、前記
補強板の縦方向長さを、前記外側鉄心の継鉄部の直線部
分の長さと略同一としてなるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1に係る三相巻鉄心の構成を示す説明図で
あり、図において、1及び2は電磁鋼板を図示しない巻
芯に巻回して成形した第1の内側鉄心及び第2の内側鉄
心、3は内側鉄心と同様に成形した外側鉄心、1a、2
a及び3aはステップラップ接合部、4及び5は外側鉄
心3の内周側と第1の内側鉄心1及び第2の内側鉄心2
の外周側により形成される空洞部、6は締め付けバン
ド、11は外側鉄心3の内周側の弛み発生抑制用補強板
である。また、A1は上部継鉄部、A2は下部継鉄部、
Bは脚部、Lは外側鉄心3の継鉄部の直線部分の長さで
ある。脚部Bの周囲に図示しないコイルが巻装される。
【0022】第1の内側鉄心1及び第2の内側鉄心2
は、電磁鋼板を図示しない巻芯に巻回後、略四角状に成
形したものであり、電磁鋼板としては、方向性珪素鋼板
等が用いられる。外側鉄心3は第1の内側鉄心1及び第
2の内側鉄心2と同様に成形したものであり、この外側
鉄心3に第1の内側鉄心1及び第2の内側鉄心2を内接
するように組み立てる。
【0023】以下において、補強板11のY方向の長さ
を「縦方向長さ」、X方向の長さを「横方向長さ」、Z
方向の長さを「厚さ」と呼ぶ。
【0024】補強板11は、上部継鉄部A1及び下部継
鉄部A2に挿入されており、三相巻鉄心製作時に外側鉄
心3の内周側電磁鋼板の弛みの発生を抑制できる剛性を
有し、外側鉄心3及び第1の内側鉄心1並びに外側鉄心
3及び第2の内側鉄心2により挟持される縦方向長さを
持っている。図1の例では、補強板11の縦方向長さ
は、外側鉄心3の継鉄部の直線部分の長さLと略同一と
なっている。例えば、補強板11としては、2〜6mm
程度の厚さの鉄板を用いることができる。
【0025】このような補強板11の形状は、補強板1
1のヤング率並びに補強板11の縦方向長さ、横方向長
さ及び厚さにより決まる剛性が、三相巻鉄心製作時に外
側鉄心3の内周側の弛みの発生を抑制できる剛性となる
ように、例えば実験により決定することができる。補強
板11の厚さは、製造コスト低減及び小形化のために、
なるべく薄くすることが望ましい。
【0026】第1の内側鉄心1及び第2の内側鉄心2並
びに外側鉄心3は、加工劣化による鉄心特性の低下を回
復させるために不活性ガス雰囲気中で高温に加熱して焼
鈍するが、図1のように組み立てた状態で焼鈍する。こ
の時、第1の内側鉄心1及び第2の内側鉄心2並びに外
側鉄心3で形成される空洞部4及び5の外側鉄心3の内
周側(外側鉄心3の内周側継鉄部)に、補強板11を当
てがい、外側鉄心3の内側の電磁鋼板に弛みを生じない
ようにする。前記焼鈍後、第1の内側鉄心1及び第2の
内側鉄心2並びに外側鉄心3を解体し、図示しないコイ
ルに装着するが、外側鉄心3の内周側継鉄部に補強板1
1を当てがい、外側鉄心3の電磁鋼板が内側に弛みを生
じないようにして再び元の形状に復元する。
【0027】図1の構成では、外側鉄心3の内周側継鉄
部に補強板11を沿わせているので、外側鉄心3の内側
の電磁鋼板が補強板11により矯正される。このよう
に、補強板11による容易かつ確実な押さえ付け効果に
より、外側鉄心3の内周側の弛みの発生を抑制できると
共に、図8に示した外側鉄心3のステップラップ接合部
3aにおける電磁鋼板7の突き合わせ部分の間隙8を小
さくすることができる。また、補強板11は、外側鉄心
3及び第1の内側鉄心1並びに外側鉄心3及び第2の内
側鉄心2により挟持される縦方向長さを持っているた
め、外側鉄心の上部継鉄部A1及び下部継鉄部A2の直
線部分の広い範囲にわたり、外側鉄心3の矯正効果を有
する。従って、交流磁界による電磁鋼板の振動を抑制で
き、騒音を低減することができると共に無負荷損も低減
することができる。
【0028】また、補強板11は脚部Bには挿入しない
構成であるため、従来技術の図9の構成と比較して脚部
Bに巻装されるコイルの寸法を小さくすることができる
ため、製造コストを低減することができる。
【0029】また、従来技術の図9の構成のように鉄等
の金属材料と比較して高価な高分子材料からなる防振ス
ペーサを多数用いる構成ではないため、材料費、加工
費、部品点数及び組み立て工数の削減等により、製造コ
ストをさらに低減することができる。補強板11として
鉄板等の比較的安価な金属材料を用いた場合には、特に
製造コストを低減することができる。
【0030】また、補強板11は、その縦方向長さを例
えば図1の構成では外側鉄心3の継鉄部の直線部分の長
さLと略同一としており、すなわち縦方向長さをなるべ
く長くしているため、前記電磁鋼板の矯正効果と共に、
外側鉄心にかかる内側鉄心の荷重の分散効果が大きくな
る。従って、従来技術の図9の構成のような集中荷重に
よる鉄心の歪みが生じないため、鉄心特性を向上させる
ことができる。
【0031】以上の説明においては、補強板11として
鉄等の金属材料を用いる場合を示したが、特に磁性体か
らなる場合は、従来技術の図9の構成のように非磁性体
の防振スペーサ9、10を用いた場合と比較して、磁性
体からなる補強板11挿入部分近傍の鉄心内磁束密度を
低減することができ、無負荷損と騒音をさらに低減する
ことができる。
【0032】また、補強板11に用いられる材料は以上
説明したものに限定されるものではなく、外側鉄心3の
内周側電磁鋼板の弛みの発生を抑制できる材料であれば
よい。例えば、2種以上の素材の物性を活かして複合さ
れた金属基複合材料等の複合材料、制振鋼板等の制振材
料、又は積層接着珪素鋼板等を使用することもできる。
【0033】補強板11として金属基複合材料を用いた
場合には、金属母材に強化繊維等を混入して金属単体よ
りも機械的特性を向上させることができる。例えば強化
繊維を金属母材に混入して比剛性を上げることにより、
補強板11の厚さをより薄くしても外側鉄心3の内周側
電磁鋼板の弛みの発生を抑制できる剛性を確保すること
がでるため、より小形化を図ることができる。
【0034】補強板11として制振鋼板を用いた場合に
は、制振鋼板の振動減衰特性により、補強板11として
鉄板を用いた場合の効果に加えて、さらに電磁鋼板の振
動を抑制でき、騒音を低減することができる。
【0035】図2は、補強板11として用いる積層接着
珪素鋼板の構成を示す説明図であり、図において、12
は補強板として用いる積層接着珪素鋼板、12aは薄板
の短冊状の珪素鋼板である。積層接着珪素鋼板12は、
薄板の短冊状の珪素鋼板12aを接着剤で接着して所定
の厚さに積層しているので、一体化され剛性が高く、か
つ磁気特性の良好なものとなっている。補強板11とし
て積層接着珪素鋼板12を用いた場合は、補強板11と
して鉄板を用いた場合の効果に加えて、積層接着珪素鋼
板12が挿入部分に隣接する鉄心の一部として作用する
ため、積層接着珪素鋼板12挿入部分近傍の鉄心内磁束
密度の低減効果が大きく、無負荷損と騒音をさらに低減
することができる。
【0036】以上の説明においては、補強板11が上部
継鉄部A1と下部継鉄部A2の両方に挿入されている場
合を示したが、騒音等の要求仕様の程度に応じて、補強
板11を上部継鉄部A1と下部継鉄部A2のいずれかの
みに挿入してもよい。
【0037】実施の形態2.図3は、この発明の実施の
形態2に係る三相巻鉄心の構成を示す説明図であり、実
施の形態1の図1と同一符号は同一又は相当部分を示し
ている。図3において、13は例えばゴム材料からなる
弾性板であり、補強板11に沿わせて内側鉄心側に配設
されている。外側鉄心3の内周側継鉄部において、補強
板11が外側鉄心3側になるように、補強板11及び弾
性体13を外側鉄心3及び第1の内側鉄心1並びに外側
鉄心3及び第2の内側鉄心2により挟持している。例え
ば補強板11としては厚さが2〜6mm程度の鉄板、弾
性板13としては厚さが1〜3mm程度のゴム板を用い
ることができる。
【0038】図3のような構成によれば、実施の形態1
と同様の作用効果を奏すると共に、弾性板13により外
側鉄心3及び第1の内側鉄心1の間並びに外側鉄心3及
び第2の内側鉄心2の間にできる隙間の調整が容易とな
り、より確実に外側鉄心3の内周側電磁鋼板の弛みの発
生を抑制することができるため、さらに効果的に交流磁
界による電磁鋼板の振動を抑制でき、騒音を低減するこ
とができると共に無負荷損も低減することができる。
【0039】図4は、この発明の実施の形態2に係る三
相巻鉄心の別の構成を示す説明図であり、図3と同一符
号は同一又は相当部分を示している。図4において、1
3aは三角柱状の弾性体である。外側鉄心3の内周側継
鉄部において補強板11を外側鉄心3及び第1の内側鉄
心1並びに外側鉄心3及び第2の内側鉄心2により挟持
すると共に、空洞部4及び5において三角柱状の弾性体
13aを補強板11並びに第1の内側鉄心1及び第2の
内側鉄心2により拘持しており、このような構成によっ
ても、図3による構成と同様の作用効果を奏する。
【0040】図4においては、三角柱状の弾性体13a
を用いる場合を示したが、空洞部4及び5に挿入する弾
性体は三角柱状に限定されるものではなく、円柱状等他
の形状であってもよい。
【0041】実施の形態3.図5は、この発明の実施の
形態3に係る三相巻鉄心の構成を示す説明図であり、実
施の形態1の図1と同一符号は同一又は相当部分を示し
ている。図5において、3dは外側鉄心3のステップラ
ップ接合部である。また、図6は、ステップラップ接合
部3dの詳細を示す説明図であり、7は電磁鋼板、8は
間隙である。この発明の実施の形態3に係る三相巻鉄心
の構成は、ステップラップ接合部3d以外は実施の形態
1の図1と同様である。
【0042】図5において、外側鉄心3の内周側の弛み
発生抑制用補強板11の縦方向長さは、外側鉄心3の継
鉄部の直線部分の長さLと略同一となっており、補強板
11は、外側鉄心3のステップラップ接合部3d側の下
部継鉄部A2において、外側鉄心3の矯正効果があるた
め、外側鉄心3の弛みを抑制することができ、このよう
な矯正効果が及ぶ範囲一杯にわたってステップラップ接
合部を設けることができる。すなわち、図5において
は、ステップラップ接合部3dは、補強板11の縦方向
長さの略一杯の範囲にわたって設けられている。
【0043】このようにステップラップ接合部を構成で
きる範囲が広くなるため、ステップラップ接合部を図5
及び図6の3dのように広くした場合においては、外側
鉄心3のXZ断面における全断面積に対する接合部の間
隙8の占める比率を大幅に低減することができる。さら
に、前記外側鉄心3の矯正効果により間隙8を狭くする
ことができる。
【0044】従って、実施の形態1と比べて、ステップ
ラップ接合部がある部分の電磁鋼板内の磁束密度を低減
でき、騒音及び無負荷損をさらに低減することができ
る。
【0045】
【発明の効果】この発明に係る三相巻鉄心は、以上説明
したように構成されているので、騒音を低減することが
できると共に鉄心特性を向上することができるという効
果を奏する。また、この発明に係る三相巻鉄心は、製造
コストを低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る三相巻鉄心の
構成を示す説明図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る三相巻鉄心の
補強板として使用される積層接着珪素鋼板の説明図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る三相巻鉄心の
構成を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に係る三相巻鉄心の
別の構成を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る三相巻鉄心の
構成を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に係る三相巻鉄心の
外側鉄心のステップラップ接合部の詳細を示す説明図で
ある。
【図7】 従来の三相巻鉄心の一般的な構成を示す説明
図である。
【図8】 従来の三相巻鉄心のステップラップ接合部の
詳細を示す説明図である。
【図9】 従来の三相巻鉄心の別の構成を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 第1の内側鉄心、2 第2の内側鉄心、3 外側鉄
心、1a、2a、3a、3d ステップラップ接合部、
3b、3c 弛み部分、4、5 空洞部、6締め付けバ
ンド、7 電磁鋼板、8 間隙、11 補強板、12
積層接着珪素鋼板、12a 薄板の短冊状の珪素鋼板、
13 弾性板、13a 三角柱状の弾性体、A1 上部
継鉄部、A2 下部継鉄部、B 脚部、L 外側鉄心継
鉄部の直線部分の長さ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側鉄心と、この外側鉄心の内側に配設
    された互いに隣接する第1の内側鉄心及び第2の内側鉄
    心とからなる三相巻鉄心において、 前記外側鉄心の内周側の弛み発生抑制用補強板を備え、
    前記外側鉄心の内周側継鉄部において、前記補強板を前
    記外側鉄心及び第1の内側鉄心並びに前記外側鉄心及び
    第2の内側鉄心により挟持してなることを特徴とする三
    相巻鉄心。
  2. 【請求項2】 外側鉄心と、この外側鉄心の内側に配設
    された互いに隣接する第1の内側鉄心及び第2の内側鉄
    心とからなる三相巻鉄心において、 前記外側鉄心の内周側の弛み発生抑制用補強板と、この
    補強板に沿わせた弾性板とを備え、前記外側鉄心の内周
    側継鉄部において、前記補強板が前記外側鉄心側になる
    ように、前記補強板及び弾性板を前記外側鉄心及び第1
    の内側鉄心並びに前記外側鉄心及び第2の内側鉄心によ
    り挟持してなることを特徴とする三相巻鉄心。
  3. 【請求項3】 外側鉄心と、この外側鉄心の内側に配設
    された互いに隣接する第1の内側鉄心及び第2の内側鉄
    心とからなる三相巻鉄心において、 前記外側鉄心の内周側の弛み発生抑制用補強板と、弾性
    体とを備え、前記外側鉄心の内周側継鉄部において前記
    補強板を前記外側鉄心及び第1の内側鉄心並びに前記外
    側鉄心及び第2の内側鉄心により挟持すると共に、前記
    補強板並びに前記第1の内側鉄心及び第2の内側鉄心で
    形成される空洞部において前記弾性体を前記補強板並び
    に前記第1の内側鉄心及び第2の内側鉄心により拘持し
    てなることを特徴とする三相巻鉄心。
  4. 【請求項4】 外側鉄心と、この外側鉄心の内側に配設
    された互いに隣接する第1の内側鉄心及び第2の内側鉄
    心とからなる三相巻鉄心において、 前記外側鉄心の内周側の弛み発生抑制用補強板を備え、
    前記外側鉄心のステップラップ側の内周側継鉄部におい
    て前記補強板を前記外側鉄心及び第1の内側鉄心並びに
    前記外側鉄心及び第2の内側鉄心により挟持し、前記外
    側鉄心のステップラップ接合部を前記補強板の縦方向長
    さの略一杯の範囲にわたって設けてなること特徴とする
    三相巻鉄心。
  5. 【請求項5】 前記補強板が、金属材料、複合材料、制
    振材料又は積層接着珪素鋼板からなることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の三相巻鉄心。
  6. 【請求項6】 前記補強板が、磁性体からなることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の三相巻鉄心。
  7. 【請求項7】 前記補強板の縦方向長さを、前記外側鉄
    心の継鉄部の直線部分の長さと略同一としてなることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の三相巻鉄
    心。
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