JP3813350B2 - アモルファス鉄心変圧器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アモルファス鉄心変圧器であり、特にアモルファス材を用いた、アモルファス巻鉄心を有する変圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気特性に優れたアモルファス材を巻鉄心に使用する変圧器が多数提案されている。従来のアモルファス鉄心変圧器は、図7(a)に示すように、アモルファス巻鉄心1´、コイル2´、スペーサ31´、32´からなる。スペーサ31´32´は、巻鉄心1´とコイル2´との間に挿入し、巻鉄心1´とコイル2´を固定していた。アモルファス鉄心変圧器の組立作業では、一般的に、鉄心1´を一括してコイル2´に挿入する。この場合、作業性を高めるには、鉄心1´とコイル2´の窓内の余裕寸法を大きくとる必要が有り、鉄心1´挿入後、鉄心1´コイル2´間に絶縁部材からなるスペーサ31´、32´により、鉄心1´とコイル2´の固定を行っていた(例えば、特願平9−149331号参照)。また、鉄心コイル間や単位鉄心間に間隙部材を挿入することも提案されている(特開昭63−193512号公報、特開平2−117111号公報参照)。
【0003】
従来技術では、鉄心コイル間に絶縁部材からなるスペーサを挿入するため、スペーサの厚さ分だけ、鉄心のヨーク部が長くなり、鉄心材料費アップ、鉄損の悪化等の問題が生じることとなる。そして、スペーサは、コイル1脚について2部材必要であり、さらに鉄心の窓内開口部に挿入を行わなければならず、スペーサ自体の材料費が高くなる、挿入作業性が悪い等の問題があった。また、単位鉄心間に間隙部材を挿入する際にコイルを固定しないと、単位鉄心とコイルとを固定することにはならず、コイル等を固定する部材が別途必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、これらの問題を解決し、鉄心材料、スペーサ用絶縁部材の材料費の低減、組立性の改善、鉄損の低減等を実現し、そして、別途固定部材を必要としないアモルファス鉄心変圧器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アモルファス材薄帯を多層に巻回した複数の単位巻鉄心と該単位巻鉄心を挿入する複数のコイルとを有し、単位巻鉄心をアモルファス材薄帯積厚方向に複数列配置するアモルファス鉄心変圧器において、前記単位巻鉄心と前記コイルとを固定する絶縁スペーサを隣接して配置する単位巻鉄心間に設け、前記絶縁スペーサは巻鉄心係止部を有するアモルファス鉄心変圧器である。
【0006】
また、本発明は、上記絶縁スペーサの幅は、アモルファス材薄帯の幅の80%以上であるアモルファス鉄心変圧器である。
【0007】
そして、本発明は、上記絶縁スペーサの厚さは、30mm以下の寸法であるアモルファス鉄心変圧器である。
【0008】
更に、本発明は、上記絶縁スペーサは、アモルファス材薄帯積厚方向部と幅方向部とからなるH字形であるアモルファス鉄心変圧器である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の発明の実施の形態を説明する。
本発明のアモルファス鉄心変圧器の実施例について、図1〜図6を用いて説明する。図1は、実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立体の斜視説明図である。図2は、実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立体の上面説明図である。図3は、実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立工程説明図である。図4は、スペーサの厚さの影響を示す概念説明図である。図5は、実施例2のアモルファス鉄心変圧器の上面説明図である。図6は、実施例3のアモルファス鉄心変圧器の正面説明図である。
【0011】
実施例1を説明する。本実施例のアモルファス鉄心変圧器の鉄心コイル構造の斜視説明図を図1に、そして、図1の横断面における上面説明図を図2に示す。図示するように本実施例のアモルファス鉄心変圧器は、アモルファス材薄帯を多層に巻回した複数の単位巻鉄心1と単位巻鉄心1を挿入する複数のコイル2とを有し、単位巻鉄心1をアモルファス材薄帯積厚方向に複数列配置する。隣接して配置される単位巻鉄心1間に、絶縁部材でできた鉄心積厚方向スペーサ31を設けることで、単位巻鉄心1間を固定する。鉄心幅方向スペーサ32は、巻鉄心1巻線2間を固定し、巻線2は隣接する巻線2により固定する。この構造により、単位巻鉄心1のヨーク部を従来品より短くでき、鉄心重量の低減による、材料費低減、鉄損改善が可能となる。そして、鉄心積厚方向スペーサ31は、従来例ではコイル1脚について2部材必要であるが、本実施例では1部材で固定できる。
【0012】
次に、本実施例のアモルファス鉄心変圧器の組立におけるスペーサ挿入作業について、図3を用いて説明する。3巻線4単位巻鉄心で説明する。各単位巻鉄心1をU字形とし、巻線2に挿入する(図3a参照)。単位巻鉄心1をすべて挿入(図3b参照)し、次に3枚のスペーサ31を隣接する巻鉄心1間に挿入する(図3c参照)。各単位巻鉄心1の先端を合わせ(図3d参照)てつないで組立体とする(図3e及び図3f参照)。従来例では、スペーサ31´を巻鉄心1´コイル2´間に挿入する(図7b参照)ので、スペーサ31´を6枚必要とし、作業時間が長くなってしまうが、本実施例の変圧器では、スペーサ31は3枚で良いので、挿入作業時間等を短縮することができる。
【0013】
なお、アモルファス鉄心は、応力感受性が高く、鉄心の積厚方向に応力を受けると鉄損が悪化する。そこで、本実施例では鉄心積厚方向スペーサ31の幅寸法(図2におけるa)をアモルファス鉄心を構成するアモルファス材薄帯の幅寸法(図2におけるb)に対して80%以上とすると、局部応力を緩和し、良好な鉄心特性を得ることも可能となる。
【0014】
更に、スペーサの厚さ(図2におけるc)と材料費、加工工数及び鉄心特性との関係について、図4を用いて説明する。材料費は、スペーサが厚くなると増加する。加工工数は、鉄心間の間隙が大きいほど挿入しやすくなる等組立性が良くなるため、スペーサが厚さくなるほど低くなる。鉄心特性は、スペーサの厚さが薄くなると隣接する巻鉄心からの漏洩磁束等の影響を受け、また、スペーサを厚くすると、磁気特性が劣化する。これらの影響を考慮すると、本実施例ではスペーサの厚さ寸法を30mm以下とするのが好ましい。
【0015】
実施例2を説明する。本実施例のアモルファス鉄心変圧器の構造説明図を図5に示す。本実施例では鉄心積厚方向に挿入するスペーサ部と鉄心幅方向に挿入するスペーサ部を一体化してH字形のスペーサ3Bとし、このH字形のスペーサ3Bで単位巻鉄心1とコイル2を固定する。これにより、スペーサを一度に挿入することができるとともに、鉄心積厚方向と鉄心幅方向の2方向とも簡単に固定することができ、組立作業性の改善等が可能となる。
【0016】
実施例3を説明する。本実施例のアモルファス鉄心変圧器の構造説明図を図6に示す。図1における縦断面で示す。本実施例では、鉄心1間に挿入するスペーサ3Cの形状として、巻鉄心係止部31Cを有する。巻鉄心係止部31Cは、スペーサ3Cを単位巻鉄心1間に挿入すると、巻鉄心係止部31Cの幅と等しい鉄心1間寸法のところで、スペーサ3Cを係止する。そのため、必要以上の応力を鉄心にかけることなく挿入することが可能であるとともに、スペーサ3Cが脱落する恐れのない構造を実現できる。なお、スペーサ3Cは、鉄心積厚方向スペーサとして説明したが、鉄心幅方向スペーサ及びH字形のスペーサにおいても、巻鉄心係止部を形成することは可能である。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、鉄心材料、スペーサ用絶縁部材の材料費の低減、組立性の改善、鉄損の低減等を実現し、そして、別途固定部材を必要としないアモルファス鉄心変圧器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立体の斜視説明図。
【図2】実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立体の上面説明図。
【図3】実施例1のアモルファス鉄心変圧器の組立工程説明図。
【図4】スペーサの厚さの影響を示す概念説明図。
【図5】実施例2のアモルファス鉄心変圧器の上面説明図。
【図6】実施例3のアモルファス鉄心変圧器の正面説明図。
【図7】従来例のアモルファス鉄心変圧器の上面説明図及び組立工程説明図。
【符号の説明】
1 単位巻鉄心
2 コイル
3、3B、3C スペーサ
31 鉄心積厚方向スペーサ
32 鉄心幅方向スペーサ
31C 巻鉄心係止部
Claims (4)
- アモルファス材薄帯を多層に巻回した複数の単位巻鉄心と該単位巻鉄心を挿入する複数のコイルとを有し、単位巻鉄心をアモルファス材薄帯積厚方向に複数列配置するアモルファス鉄心変圧器において、
前記単位巻鉄心と前記コイルとを固定する絶縁スペーサを隣接して配置する単位巻鉄心間に設け、前記絶縁スペーサは巻鉄心係止部を有することを特徴とするアモルファス鉄心変圧器。 - 請求項1記載のアモルファス鉄心変圧器において、
上記絶縁スペーサの幅は、アモルファス材薄帯の幅の80%以上であることを特徴とするアモルファス鉄心変圧器。 - 請求項1又は2に記載のアモルファス鉄心変圧器において、
上記絶縁スペーサの厚さは、30mm以下の寸法であることを特徴とするアモルファス鉄心変圧器。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のアモルファス鉄心変圧器において、
上記絶縁スペーサは、アモルファス材薄帯積厚方向部と幅方向部とからなるH字形であることを特徴とするアモルファス鉄心変圧器。
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JP15241798A JP3813350B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | アモルファス鉄心変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15241798A JP3813350B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | アモルファス鉄心変圧器 |
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JPH11345725A JPH11345725A (ja) | 1999-12-14 |
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Family
ID=15540065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15241798A Expired - Lifetime JP3813350B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | アモルファス鉄心変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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- 1998-06-02 JP JP15241798A patent/JP3813350B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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