JPH04161543A - 柱・梁接合部構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、角形鋼管等の閉鎖断面形材を用いた鋼管コン
クリート柱と鉄骨梁との接合に関するものである。

〔従来の技術〕

角形鋼管柱など閉鎖断面形鉄骨柱とＨ形鋼による鉄骨梁
との接合部には、応力の伝達上、ダイアフラムの配置が
必要とされるが、その入れ方により従来の構造は次の３
つに大別される。

その１つは、接合部を貫通する梁の上下フランジ位置で
切断された柱の端面に接合する通しダイアフラム方式で
あり、その２は、梁のウェブ位置で切断された柱内部の
、梁の上下フランジ位置にいれる内ダイアフラム方式で
あり、その３は、柱を切断せずにその外周に接合する外
ダイアフラム方式である。

このうち、通しダイアフラム方式と内ダイアフラム方式
とは接合のために切断された柱を接合後溶接しなければ
ならず、施工に手間がかかることに加え、柱の精度確保
が難しくなる。

外ダイアフラム方式では、ダイアフラムの溶接量が多く
、またそのための加工が面倒で仕上げとの取り合いに難
がある。

そこで、特開昭６３−２１０３２２号公報に示すような
ものがある。

これは第１３図に示すように、角形鋼管の閉鎖断面形鉄
骨柱１の内部にダイアフラムの役割をなすハンドプレー
ト３を配設し、このハンドプレート３を介して鉄骨梁２
の端部のスプリ・ノドティ４を鉄骨柱１の外周面にボル
ト止めした。

このバンドプレー１・３は閉鎖断面形状のもので鉄骨柱
１の内周を周回し、鉄骨梁２の上下フランジの高さに配
置される。

鉄骨造、もしくは鉄骨鉄筋コンクリート造等ラーメン架
構における柱と梁の接合部は特に水平力作用時には大き
なせん断力及び曲げモーメントが働く個所であるが、前
記ハンドプレート３を取り付けることにより梁からの応
力を柱全体に分散させ、円滑に応力を伝達することがで
きる。

〔発明が解決しようとする課題］ しかし、ハンドプレート３が鉄骨柱１内でぴったり接し
て収まらないと、このハンドプレート３にガタッキを生
じ、鉄骨梁２からの力が鉄骨柱１にうまく伝わらないお
それがある。

また、逆に鉄骨柱１内にぴったり収まるような寸法精度
のハンドプレート３とした場合には、余裕がないのでこ
れを鉄骨柱１内にセットする作業が困難である。

さらに、鉄骨柱１の内部にはコンクリート５が充填され
るが、このハンドプレート３とコンクリート５との拘束
については考慮されていない。

本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、柱の切断
を不要化することを前提に、ダイアフラムの役割をなす
接合金物を鉄骨柱内へ容易にセットでき、この接合金物
により梁からの応力を柱全体に円滑に伝達することがで
きるとともに、この伝達にコンクリート耐力を累加でき
る柱・梁接合部構造を提供することにある。

〔課題を解決するための手段］ 本発明は前記目的を達成するため、縦基板体にボルト挿
通孔を設けるとともに内側面に水平リブ部を形成し、こ
の水平リブ部端に前記縦基板体に対向する縦板状アンカ
ー部を設けて柱側の接合金物を構成し、この柱側の接合
金物をその縦基板体の外側面が鋼管柱の内周に接合する
ように鋼管柱内に配し、一方、鉄骨梁端部には接合金物
としてのスプリットティを接合し、鋼管柱の外周面に当
接する該スプリットティと柱内側の接合金物の縦基板体
とを鋼管柱壁を貫通ずるボルトで固定し、鋼管柱内部に
コンクリートを充填することを要旨とするものである。

〔作用〕

請求項第１項記載の本発明によれば、柱側の接合金物は
その縦基板体の外側面が鋼管柱の内周に接合するように
鋼管柱内に配するものなので、比較的簡単に該鋼管柱の
端部開口より奥へ差入れてガタッキを生じることなくセ
ットできる。

そして、梁フランジの引張力はボルトによる引張り接合
と鋼管柱の内側と接合金物の縦基板体との摩擦接合によ
り、鋼管柱側面のウェブ部分に伝達させることになるが
、鋼管柱の面外抵抗は小さく、接合金物による伝達はボ
ルトの摩擦接合耐力が引張り接合の半分なので、これに
アンカー部で得られるコンクリートの耐力を累加してよ
り完全な応力の伝達が得られる。

請求項第２項記載の本発明によれば、作用はほぼ前記請
求項第１項記載の場合と同様であるが、鋼管柱が角型鋼
管柱の場合であり、接合金物はこの角型鋼管柱の隅角部
に収まるので、より強力な摩擦接合かえられる。

〔実施例〕

以下、図面について本発明の実施例を詳細に説明する。

第１図は本発明の柱・梁接合部構造の第１実施例を示す
平面図、第２図は同上Ａ−Ａ断面図で、図中６は角型鋼
管による鋼管柱、７はＨ型鋼による鉄骨梁である。

さきに、本発明で使用する柱側の接合金物８について説
明すると、第３図〜第５図に示すようにこれは後述のご
とく鋼管柱６の隅角部内側に外側面が接合する横断簡略
り字形の縦基板体９にボルト挿通孔としてのタップネジ
ＩＯを穿設するとともに内側面に水平リブ部１１（図示
の例では上下２段）を形成した。

該水平リブ部１１はその延設部としてアーム１２を突出
し、このアーム１２の先端に前記縦基板体９に対向する
縦板状アンカー部１３を設けた。

本実施例ではアンカー部１３は上下のアーム１２で支持
するものであり、アングル形状でこのアーム１２と組合
わさって平面矢印形状をなす。

第６図〜第８図は接合金物８の他例を示すもので、アン
カー部１３はこれを断面矩形の帯板とし、アーム１２と
組合わさって平面丁字形状をなすようにした。

第９図〜第１１図は接合金物８のさらに他例を示すもの
で、横断簡略り字形の縦基板体９に水平リブ部１１を設
ける点は同じであるが、水平リブ部１１の延設部として
アーム形成せずにアンカー部１３をこの水平リブ部１１
に取付けるようにした。

さらに、このアンカー部１３は上下の水平リブ部１１に
それぞれ個別に結合する複数の縦板からなる。

このように、アンカー部１３及びこれを取付ける水平リ
ブ部１１の形状は、種々のものが考えられる。

なお、前記ボルト挿通孔としてのタップネジ１０は、こ
れを縦基板体９にネジ溝を切らない貫通孔をあけ、その
裏側にナツトを溶接もしくは接着剤等により取付けたも
のにかえてもよい。

かかる柱側の接合金物８を、その縦基板体９の外側面が
角型の鋼管柱６の隅角部に接合するように該鋼管柱６内
に配置する。

一方、鉄骨梁゛７の上下フランジ端部には接合金物とし
てのスプリットティ１４を溶接またはボルトにより接合
し、鋼管柱６の外周面に当接する該スプリットティ１４
と柱６の内側の接合金物８の縦基板体９とを鋼管柱６の
壁を貫通するハイテンションボルト１５　（Ｈ，Ｔ、Ｂ
、）で締め付は固定する。

また、鋼管柱６の内部にはコンクリ−目６を充填して鉄
骨コンクリート構造とした。

このようにして、鉄骨梁７のフランジの引張力はハイテ
ンションボルト１５による引張り接合と鋼管柱６の内側
と接合金物８の縦基板体９との摩擦接合により、鋼管柱
６の側面のウェブ部分に伝達させることになる。

ただし、鋼管柱６の面外抵抗は小さく、接合金物による
伝達はハイテンションボルト１５の摩擦接合耐力が引張
り接合の半分なので、前記伝達は完全におこなわれない
おそれもある。

そこで、本発明ではこれにアンカー部１３で得られるコ
ンクリート１６の耐力を累加することによりより完全な
応力の伝達が期待できるものとなる。

第１２図は本発明の他の実施例を示すもので、鋼管柱６
°が円型鋼管柱の場合である。

このように閉鎖断面形鉄骨柱としての鋼管柱の形状が相
違するものでも、その形状に合わせた接合金物８やスプ
リットティ１４を組合わせることで、同様の接合部が得
られるものとなる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明の柱・梁接合部構造は、柱を切
断せずにダイアフラムの役割をなす接合金物を鉄骨柱内
へ容易にセットでき、工場での製作と現場施工の省力化
が図れるものである。

そして、この柱内の接合金物により梁からの応力を柱全
体に円滑に伝達することができるとともに、この伝達に
コンクリート耐力を累加できるので信転すべき接合部が
得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の柱・梁接合部構造の第１実施例を示す
平面図、第２図は同上Ａ−Ａ断面図、第３図は柱側の接
合金物の１例を示す平面図、第４図は同上正面図、第５
図は同上側面図、第６図は柱側の接合金物の他例を示す
平面図、第７図は同上止面図、第８図は同上側面図、第
９図は柱側の接合金物のさらに他側を示す平面図、第１
０図は同」二正面図、第１１図は同上側面図、第１２図
は本発明の第２実施例を示す平面図、第１３図は従来例
を示す縦断側面図である。 ■・・・鉄骨柱 ２・・・鉄骨梁　　　　３・・・バンドプレート４・・
・スプリントティ ５・・コンクリート　６，６１・・・鋼管柱７・・・鉄
骨梁　　　　８・・・接合金物９・・・縦基板体　　　
１０・・・タップネジ１１・・・水平リブ部　　１２・
・・アーム１３・・・アンカー部　　１４・・・スプリ
ットティ１５・・・ハイテンションボルト １６・・・コンクリート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）縦基板体にボルト挿通孔を設けるとともに内側面
   に水平リブ部を形成し、この水平リブ部端に前記縦基板
   体に対向する縦板状アンカー部を設けて柱側の接合金物
   を構成し、この柱側の接合金物をその縦基板体の外側面
   が鋼管柱の内周に接合するように鋼管柱内に配し、一方
   、鉄骨梁端部には接合金物としてのスプリットティを接
   合し、鋼管柱の外周面に当接する該スプリットティと柱
   内側の接合金物の縦基板体とを鋼管柱壁を貫通するボル
   トで固定し、鋼管柱内部にコンクリートを充填すること
   を特徴とした柱・梁接合部構造。（２）横断面略Ｌ字形
   の縦基板体にボルト挿通孔を設けるとともに内側面に水
   平リブ部を形成し、この水平リブ部端に前記縦基板体に
   対向する縦板状アンカー部を設けて柱側の接合金物を構
   成し、この柱側の接合金物をその縦基板体の外側面が角
   型鋼管柱の隅角部に接合するように鋼管柱内に配し、一
   方、鉄骨梁端部には接合金物としてのスプリットティを
   接合し、鋼管柱の外周面に当接する該スプリットティと
   柱内側の接合金物の縦基板体とを鋼管柱壁を貫通するボ
   ルトで固定し、鋼管柱内部にコンクリートを充填するこ
   とを特徴とした柱・梁接合部構造。