JPH04137865U - インクリボンカセツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクリボンの走行不良を生じることなく、
該インクリボンが弛み取り用バネから外れるのを防止す
ることが出来る、インクリボンカセットを提供するこ
と。 【構成】 インクリボン２を巻回してなる一対のインク
リボン巻取・供給ハブ３、３を回転自在に収納した、上
ハーフ１ａ及び下ハーフ１ｂからなるカセット本体１の
前端面に、記録ヘッド挿入用の凹部４と該凹部４へのイ
ンクリボン２の出口５とを設け、またカセット本体１内
の上記出口５寄り位置に、上記インクリボン２の弛みを
取る弛み取り用バネ６を、上記上ハーフ１ａとの間に隙
間８をおいて配置し、且つ上記出口５と上記弛み取り用
バネ６との間に、上記インクリボン２により該弛み取り
用バネ６が撓んだ時にその先端部背面側（上記インクリ
ボン２が摺接しない側）が当接して上記隙間８から上記
インクリボン２が抜け出るのを防止する、インクリボン
外れ防止ピン７を、配置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、インクリボンカセットに係り、詳しくは、インクリボンが走行不良 を起こすことなく、該インクリボンが弛み取り用バネから外れないようにした、 インクリボンカセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

インクリボンカセットは、記録装置への装填時に該記録装置の記録ヘッドが挿 入される凹部を前端面に有した、上ハーフ及び下ハーフからなるカセット本体内 に、一対のインクリボン巻取・供給ハブを回転自在に収納し、また該凹部へのイ ンクリボンの出口寄り位置に、インクリボンの弛みを取る弛み取り用バネを設け て構成されている。

【０００３】 上記弛み取り用バネは、記録動作に上記記録ヘッドにより上記出口から上記凹 部に引き出されたインクリボンを、記録動作終了時に上記カセット本体内に引き 戻して該インクリボンの弛みを防止するもので、通常、上記下ハーフ側に設けら れている。

【０００４】 そして、上記弛み取り用バネと上記上ハーフとの間には隙間が設けられ、上記 弛み取り用バネが該上ハーフの内面に引っ掛かることなく上記凹部への上記イン クリボンの引き出しに伴って容易に撓むようにしてある。

【０００５】 また、上記インクリボンカセットにおいて、上記出口の一方の側壁（上記凹部 から離れた側の側壁）に、上記下ハーフから上記上ハーフに達する高さを有した ガイド壁を、上記カセット本体の前端面から内側に延びるように連設したものが 知られている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、前者のインクリボンカセットは、上記弛み取り用バネと上記上 ハーフとの間に隙間があるため、上記インクリボンが上記凹部に引き出されたと きに上記上ハーフ側に引っ張られると、該インクリボンが上記隙間から抜け出て 上記弛み取り用バネから容易に外れるおそれがあった。

【０００７】 また、後者のインクリボンカセットは、上記ガイド壁により、上記インクリボ ンが上記隙間から抜け出て上記弛み取り用バネから外れるおそれがないものの、 上記インクリボンの走行時（記録動作時）に、上記弛み取り用バネが上記ガイド 壁の内側に撓むため、上記インクリボンが上記ガイド壁の端部に擦られて、イン クリボンンの走行不良を生じるおそれがあった。

【０００８】 従って、本考案の目的は、インクリボンの走行不良を生じることなく、該イン クリボンが弛み取り用バネから外れて使用不能になるのを防止することが出来る インクリボンカセットを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、インクリボンを外部に引き出す出口を有する、上ハーフ及び下ハー フからなるカセット本体内の該出口寄り位置に、インクリボンの弛みを取る弛み 取り用バネを、上ハーフ又は下ハーフとの間に隙間を設けて取り付けたインクリ ボンカセットにおいて、上記出口と上記弛み取り用バネとの間に、上記インクリ ボンにより上記弛み取り用バネが撓んだ時に該弛み取り用バネに当接するように 、上記インクリボンの走行中に該インクリボンが上記隙間から抜け出るのを防止 する、インクリボン外れ防止ピンを、設けたことを特徴とするインクリボンカセ ットを提供することにより、上記目的を達成したものである。

【００１０】

【作用】

本考案のインクリボンカセットによれば、記録動作時にインクリボンに作用す る力（カセット本体からインクリボンを引き出す力）により弛み取り用バネが撓 むと、該弛み取り用バネがインクリボン外れ防止ピンに当接し、該インクリボン 外れ防止ピンが、弛み取り用バネと上ハーフ又は下ハーフとの間の隙間よりイン クリボンが抜け出て該弛み取り用バネから外れるのを防止する。

【００１１】

【実施例】

以下本考案のインクリボンカセットの一実施例を図面を参照して説明する。

【００１２】 図１乃至図４は本考案のインクリボンカセットの一実施例を示すもので、図１ はインクリボン非走行時におけるインクリボンカセットの内部を示す平面図、図 ２は図１に示すインクリボンカセットのインクリボン非走行時における弛み取り 用バネとインクリボン外れ防止ピンとの関係を示す部分拡大斜視図、図３は図１ に示すインクリボンカセットのインクリボン走行時における弛み取り用バネとイ ンクリボン外れ防止ピンとの関係を示す部分平面図、図４は図１に示すインクリ ボンカセットの斜視図である。

【００１３】 本実施例のインクリボンカセットは、図１乃至図４に示すように、インクリボ ン２を巻回してなる一対のインクリボン巻取・供給ハブ３、３を回転自在に収納 した、上ハーフ１ａ及び下ハーフ１ｂからなるカセット本体１の前端面に、記録 ヘッド挿入用の凹部４と該凹部４へのインクリボン２の出口５とを設け、またカ セット本体１内の上記出口５寄り位置に、上記インクリボン２の弛みを取る弛み 取り用バネ６を配置し、且つ上記出口５と上記弛み取り用バネ６との間に、上記 インクリボン２により該弛み取り用バネ６が撓んだ時にその先端部背面側（上記 インクリボン２が摺接しない側）が当接するインクリボン外れ防止ピン７を配置 して構成したものである。

【００１４】 上記弛み取り用バネ６は、例えば、板バネ６ａの先端部表面に上記インクリボ ン２が摺接するフエルト６ｂを設けて構成したもので、該板バネ６ａの基端部が 上記下ハーフ１ｂ側に固定されている。また、上記弛み取り用バネ６と上記上ハ ーフ１ａの内面との間には、該弛み取り用バネ６が該上ハーフ１ａに引っ掛から ずに撓むことができるように、隙間８（図２参照）が設けられている。

【００１５】 また、上記インクリボン外れ防止ピン７は、例えば、略円柱状で、図２に示す ように、上記上ハーフ１ａの内面に垂下した状態で固定されており、記録動作時 に上記インクリボン２に作用する力（上記インクリボン２を引き出す力）により 上記弛み取り用バネ６が撓んでその先端部背面が当接した時に、上記隙間８から 上記インクリボン２が抜け出て上記弛み取り用バネ６から外れるのを防止するも のである。

【００１６】 尚、上記カセット本体１の前端面の左側には、上記凹部４に出たインクリボン ２が再び該カセット本体１内に入るための入口９が設けられている。また、上記 カセット本体１内の前端面側の左右両側位置には、上記インクリボン２にテンシ ョンを付与するテンション付与バネ１０がそれぞれ配置されている。

【００１７】 以上のように構成した本実施例のインクリボンカセットによれば、記録動作時 に、図２に示すように、凹部４内に位置した記録ヘッド１１によりインクリボン ２がカセット本体１の外に引き出されると、該インクリボン２に作用する力によ り弛み取り用バネ６が撓んで、該弛み取り用バネ６の先端部背面がインクリボン 外れ防止ピン７に当接する。このため、仮に、インクリボン２に上ハーフ１ａ側 に引っ張る力が作用しても、該インクリボン２が弛み取り用バネ６と上ハーフ１ ａの内面との間の隙間８から抜け出て、弛み取り用バネ６から外れるようなおそ れはない。

【００１８】 また、この時、インクリボン２は、弛み取り用バネ６のフエルト６ｂに摺接し して走行するため、従来のようにガイド壁に擦られるようなことがなく、走行不 良を生じるおそれもない。

【００１９】 なお、本考案のインクリボンカセットは、上記実施例に示すものに限定される ものではない。例えば、弛み取り用バネ６を上ハーフ１ａの内面側に設け、イン クリボン外れ防止ピン７を下ハーフ１ｂの内面側に設けてもよい。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案のインクリボンカセットは、インクリボンの走行不 良を生じることなく、該インクリボンが弛み取り用バネから外れて使用不能にな るのを防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】インクリボンの非走行時におけるインクリボン
カセットの内部を示す平面図である。

【図２】図１に示すインクリボンカセットのインクリボ
ン非走行時における弛み取り用バネとインクリボン外れ
防止ピンとの関係を示す部分斜視図である。

【図３】図１に示すインクリボンカセットのインクリボ
ン走行時におけるインクリボンカセットの内部を示す平
面図である。

【図４】図１に示すインクリボンカセットの斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ カセット本体 １ａ 上ハーフ １ｂ 下ハーフ ２ インクリボン ５ 出口 ６ 弛み取り用バネ ７ インクリボン外れ防止ピン ８ 隙間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクリボンを外部に引き出す出口を有
   する、上ハーフ及び下ハーフからなるカセット本体内の
   該出口寄り位置に、インクリボンの弛みを取る弛み取り
   用バネを、上ハーフ又は下ハーフとの間に隙間を設けて
   取り付けたインクリボンカセットにおいて、上記出口と
   上記弛み取り用バネとの間に、上記インクリボンにより
   上記弛み取り用バネが撓んだ時に該弛み取り用バネに当
   接するように、上記インクリボンの走行中に該インクリ
   ボンが上記隙間から抜け出るのを防止する、インクリボ
   ン外れ防止ピンを、設けたことを特徴とするインクリボ
   ンカセット。