JPH0411033A - 紡績糸及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、紡績糸及びその製造方法、さらに詳しくは、
均斉変に優れ、清涼感があり、しかも非常に柔らかい風
合いを持った紡績糸及びその製造方法に関するしのであ
る。

〈従来の技術〉 等長ステーブル繊維を用いたリング紡績においては、単
繊維デニールが１デニール以下になると紡績工程でカー
ドへの沈み、捲付、コイリング不良、ネップ発生等多く
の問題点が起こり、低品位の紡績糸しか得られず商品価
値はほとんどない。

単繊維デニールが０．５〜０．３デニールになると、分
繊性不良でカードの通過性が極端に悪くなり、紡出され
るスライバーはネップ多発で欠点の多い糸となる。

ネップは繊度か細いほど、また繊維長が長いほどからみ
易いため多くなる。したがって、繊度が細くなるに従い
、通常繊維長は短かくする。しかし、繊維長が短くなる
と各紡績工程の紡出適正条件の設定（例えばローラーゲ
ージ）が困難となると共に紡績糸の斑変動が著しく大き
くなり、強力低下等全般に低品位となる。

また、風合いも撚を強くするため硬くなり、極細デニー
ル効果もなくなってくる。

特開昭６０−２０９０３２号公報には、ポリエステルに
１．３〜５．０重量％のカオリナイトが添加された繊度
０．１〜４．０デニールで等長ステープルからなること
を特徴とする紡績糸が開示されている。しかしながら、
本発明者らの検討によれば、上記ステーブルを使用して
も単繊維デニールが１デニール以下、特に０，５デニー
ル以下の繊維を用いて紡績を行う場合は、未だに優れた
清涼感を有する柔軟な紡績糸は得られず、又、操業性の
面からも、紡績工程でのトラベラ等の摩耗が目立つなど
問題の多いものであった。

〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、単繊維デニールが１，０デニル以下の
丸断面あるいは異型断面ポリエステル繊維からなるポリ
エステル繊維の等長ステーブル繊維、バリアプルカッタ
ーでカットされたバイアスカットステープル繊維を集束
処理して清涼感があり、かつ、柔らかい紡績糸を提供す
ることであり、従来から困難とされてきた等長ステーブ
ルのリング紡績での工程通過性、特にネップ発生の問題
をなくし、生産性を大きく向上させ、品質的にも従来で
は得られなかった極細デニール繊維使いの紡績糸を提供
することである。

く課題を解決するための手段〉 即ち、本発明は、−次粒子径（中心粒径）か０．４ミク
ロン以下の二酸化チタンの粒子を１．５〜１０重量％含
有し、単繊維デニールが１デニール以下、平均繊維長か
２０〜４５ｍｌ１のポリエステル繊維からなることを特
徴とする紡績糸、あるいは、−次粒子径（中心粒径）が
０．４ミクロン以下の二酸化チタンの粒子を１．５〜１
０重鳳％含有し、単繊維デニルが１デニール以下、平均
繊維長が２０〜４５ｎｍのポリエステル繊維に他の繊維
が７０％以下、好ましくは５０％以下、更に好ましくは
３０％以下含まれていることを特徴とする紡績糸であり
、また、−次粒子径（中心粒径）が０．４ミクロン以下
の二酸化チタンの粒子を１．５〜ｌＯ重量％含有し、単
１維デニールがｌデニール以下のポリエステル繊維であ
って、平均繊維長が２０〜４５ｍｍの等長ステーブル繊
維あるいはバイヤスカットステーブル繊維からなるスラ
イバーを集束処理して紡績することを特徴とする紡績糸
の製造方法である。

尚、本発明における中心粒径とは遠心沈降法によるメジ
アン径を示すものである。

ポリエステルとしては、テレフタル酸まｆ二はそのエス
テル形成誘導体とエチレングリコール、１．４−ブタン
ジオールとの重合体、すなわちポリエチレンテレフタレ
ートまたはポリブチレンテレフタレート、あるいはそれ
らを主体とする共重合体が好ましく用いられる。共重合
酸成分としてはイソフタル酸、スルホイソフタル酸、５
−ナトリウムスルホイソフタル酸、ジフェニルジカルボ
ン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンニ酸なとの脂肪
族ジカルボン酸、ｐ−オキシ安息香酸、ｐ−β−オキン
エトキシ安廖、香酸などのオキシカルボン酸が、ジオー
ル成分としては１．３−プロパンジオール、１．６−ヘ
キサンジオールなどの脂肪族ジオール、１．４−ビス（
β−オキシエトキシ）ベンゼン、ポリエチレングリコー
ル、ポリブチレングリコールなどが挙げられる。

二酸化チタンの粒子を含有するポリエステル繊維は、例
えば中心粒径０３ミクロンの二酸化チタンとエチレング
リコール、テレフタル酸等の混合物（スラリー）をエス
テル化槽へ添加し、続いて重縮合を行ったのち、常法に
より紡糸し、延伸、捲縮を付与して得ることかできる。

この場合、添加する二酸化チタンの粒子が０．４ミクロ
ンを超えると、系が熱ショック等により凝集を起こし易
く、凝集を起こすと再分散させることは不可能である。

したがって、粒子を均一に分散させ、紡糸、延伸時の工
程安定性を改良ならしめるには二酸化チタンの粒子径（
中心粒径）を０．４ミクロン以下、好ましくは０．３ミ
クロン以下にすることが望ましい。

二酸化チタン粒子の添加量は１．５〜ｌＯ重量％、好ま
しくは２〜９重量％さらに好ましくは３〜８重量％の範
囲にあるのが望ましい。１．５重量％未満では、例えば
リング紡績において紡績工程通過性が悪くなり、かつ、
混打綿後あるいはカードスライバ−にネップが発生し欠
点となる。１０重量％以上になると紡糸が極めて困難と
なり、繊維の脆化が起こる点で問題となる。

本発明において使用されるポリエステル繊維は、単繊維
デニールが１デニール以下、特に好ましくは０．５デニ
ール以下という細繊度のものであるが、かかる細繊度繊
維を用いるにも拘らず、紡績工程でのネップが少なく工
程通過性も良好である点か従来技術に比べ本発明の大き
な特徴となっている。

該ポリエステル繊維の平均繊維長は２０〜４５ｆｆｉｍ
、好ましくは２５〜３５Ｉである。この範囲を外れると
紡績工程での通過性か悪く、ネップか発生し易くなる。

また、二酸化チタン含有ポリエステルは０．３５ｄｆ！
／ｇ以上の極限粘度を有することが望ましい。この極限
粘度が０．３５ｄ（！／ｇより小さいと、紡糸での曳糸
性か悪くなる傾向があり好ましくない。ここで、極限粘
度とは３０℃、フェノール／テトラクロルエタン等量混
合溶液中にて測定して得られるものである。

更に、本発明においては、上記の如きポリエステル繊維
を用いて紡績を行なう際に、該繊維の捲縮率が３〜４％
程度の低い捲縮率であっても優れた可紡性を有するもの
であって８％以上の捲縮率を必要としていた従来の紡績
技術からは予想できない特徴を有するものである。

本発明の紡績糸の製造方法については、公知の方法を利
用でき、例えば、リング紡績による場合は、トウを等長
にカットあるいはバリアプルカッターを用いてバイアス
カットして所定の平均繊維長を有する原綿となし、つい
でこの原綿を混打綿機、梳綿機、線条機、粗紡機、精紡
機などの通常の工程に通してスライバー、粗糸、管糸と
することができる。そして、本発明の繊維を用いること
により、混打綿、梳綿工程後のネップは少なく、またロ
ーラー捲付等の工程トラブルもなく、非常に均質で柔ら
かい紡績糸を得ることができる。

また、本発明の紡績糸は、−次粒子径（中心粒径）が０
４ミクロン以下の二酸化チタンの粒子を１．５〜１０重
景％重量し、単繊維デニールか１デニール以下好ましく
は０．５デニール以下、平均繊維く、他の繊維としては
、ポリエステルレーヨン、６ナイロン、６６ナイロン、
アセテート、あるいは綿、麻、ウール等の天然繊維等が
あげられる。

他の繊維と用いる場合は、紡績工程のいずれの工程でミ
ックスして用いてもよく、例えば、線条工程でのスライ
バーミックス、粗紡工程での粗糸ミックスあるいは、紡
績糸（精績糸）同士を用いたしのであってもよい。勿論
、繊維束を紡績糸となす際、連続マルチフィラメント糸
または加工糸と複合することも可能である。

〈実施例〉 以下に実施例によって本発明を具体的に説明するが、本
発明はそれによって同等限定されるものではない。

尚、得られた紡績糸の物性においてＵ％、！Ｐ■は計測
器工業（株）製（Ｍｏｄｅｌ　ＫＥＴ　−８０Ｂ）のＵ
％イブネステスターによって測定した。この値は小さい
方が均斉度に優れていることを示す。また毛羽数は東し
型Ｄ　Ｔ　−１０４のＦ−インデックステスターによっ
て測定した。

実施例１ 極限粘度が０．６ｄｌ！／ｇ、中心粒径が０．２８ミク
ロンの二酸化チタンを３重量％添加したポリエチレンテ
レフタレートを真円口金（丸断面）を用いて弓取速度１
２５０ｍ／分で紡糸し、捲取り、常法により３倍に延伸
し、単繊維繊度０．４５ｄｒ、強度５．９８／ｄ、伸度
１９％、捲縮数１２，８ケ／インチ、捲縮率３．５％の
繊維を得、これを２８ｍＩｍの等長にカットして原綿と
なした。

ついでこの原綿を混打綿機、梳綿機、線条機、粗紡機に
通して粗糸を製造し、ついでリンク精紡機で（１２０／
１）　Ｓ’　（英式綿番手）の紡績糸を製造した。紡績
糸の物性は表１のとおりである。

実施例２ 極限粘度が０．８２ｄ（！／ｇ、中心粒径が０１２５ミ
クロンの二酸化チタンを５重量％添加したポリエチレン
テレフタレートをＴ型口金を用いて引取速度１０５０ｍ
／分で紡糸し捲取り、常法により３．１倍に延伸し、単
繊維繊度０．９５ｄｒ、強度４．８ｇ／ｄ、伸度２９％
、捲縮数１１．８ｇ／インチ、捲縮率１２．４％断面形
状かＴ型の繊維を得、これをカットして繊維長３８１の
原綿とした。ついてにこの原綿を実施例１と同様な工程
を通し、（１００／ｌ）　Ｓ’　（英式綿番手）の紡績
糸を製造した。紡績糸の物性は表１のとおりである。

比較例１ 極限粘度が０．６０ｄＱ／ｇ、中心粒径が０．２８ミク
ロンの二酸化チタンを０４重量％添加したポリエチレン
テレフタレートを真円口金（丸断面）を用いて引取速度
ｔ２ｓｏｍ／分で紡糸し、常法により３倍に延伸し、単
繊維繊度０．４５ｄｒ、強度６．２ｇ／ｄ、伸度２１％
、捲縮数１３．２ケ／インチ、捲縮率８％の繊維を得、
２８ｍｍに等長カットした。ついでこれを実施例１と同
様な工程で紡績糸としたが可紡性悪くネップの多い品位
の低い紡績糸しか得ることができなかった。

比較例２ 中心粒径０，３ミクロンのカオリナイトを使用する以外
は、実施例２と同様にして紡績糸を製造したが、毛羽が
多く品質の高い糸が得られなかった。

また、カオリナイトを０．３ミクロンに粉砕する際、カ
オリナイトが二酸化チタンに比して硬いた島非常に粉砕
のためのエネルギーが必要であり、紡績工程においては
トラベラやガイドの摩耗が目立ち、二酸化チタン含有の
ものと比してそれらの寿命かｌ／２０程に低下し、操業
性の面からも満足ゆくものは得られなかった。

実施例３ 極限粘度が０．６ｄｌ！／ｇ、中心粒径が０．２８・ミ
クロンの二酸化チタンを３重量％添加したポリエチレン
テレフタレートを真円口金（丸断面）を用いて引取速度
１２５０ｍ／分で紡糸し捲取り、常法により３倍に延伸
し単繊維繊度０．４５ｄｒ、強度５．９ｇ／ｄ、伸度１
９％、捲縮数１２，８個／インチ、捲縮率３，５％の繊
維を得、これを２８ｍｍの等長カットして原綿となし又
他方富士紡績（株）製レーヨン原綿セミダル１．５ｄｒ
Ｊ長カツト３８１１１ｆｆｌを前記ポリエステル原綿と
混打綿機においてレーヨン／エステル＝６０／４０て混
綿し実施例１と同様な工程を通しく５（＋／ＩＲ−６０
）の紡績糸を製造した。

紡績糸の物性は表１のとおりである。

以下余白 実施例４ 実施例１の原綿を使用し１２０／Ｉｓ（英式綿番手）用
の粗糸、又実施例２の原綿を使用し、１００／Ｉｓ（英
式綿番手）用の粗糸を各々常法に従って製造し、この両
者を精紡にて同時にサイロスパン紡績法で交撚紡績糸に
した所単繊維０．４５ｄｒの持つソフトタッチ感と他方
単繊維０．９５ｄｒの張り腰感のある両者の特徴を持っ
た紡績糸を得ることができた。

〈発明の効果〉 本発明によれば、均斉度にすぐれ、柔らかな風合い、か
つ、清涼感あるタッチを有し、今までにない高級な衣料
素材として好適な紡績糸が効率よく製造することが可能
になった。

特許出願人　株式会社　り　ラ　し

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）一次粒子径（中心粒径）が０．４ミクロン以下の二
   酸化チタンの粒子を１．５〜１０重量％含有し、単繊維
   デニールが１デニール以下、平均繊維長が２０〜４５ｍ
   ｍのポリエステル繊維からなることを特徴とする紡績糸
   。 ２）一次粒子径（中心粒径）が０．４ミクロン以下の二
   酸化チタンの粒子を１．５〜１０重量％含有し、単繊維
   デニールが１デニール以下、平均繊維長が２０〜４５ｍ
   ｍのポリエステル繊維に他の繊維が７０％以下含まれて
   いることを特徴とする紡績糸。 ３）一次粒子径（中心粒径）が０．４ミクロン以下の二
   酸化チタンの粒子を１．５〜１０重量％含有し、単繊維
   デニールが１デニール以下のポリエステル繊維であつて
   、平均繊維長が２０〜４５ｍｍの等長ステープル繊維あ
   るいはバイヤスカットステープル繊維からなるスライバ
   ーを集束処理して紡績することを特徴とする紡績糸の製
   造方法。