JPH04107703U - 塵芥収集装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】高層建築物へ設置する際でもシュートを一定の
長さにし、塵芥の投入時における落下による衝撃を小さ
くすることで、この衝撃によるゴミ袋などの破壊を極力
抑えてゴミ袋の破壊による塵芥の飛散を防止して衛生的
に使用する。 【構成】中高層建築物Ａを各ブロックＡ１，Ａ２，Ａ３
に分割し、これら各ブロックＡ１，Ａ２，Ａ３に塵芥貯
留タンク１０及びシュート１を設け、吸引装置４０によ
り各塵芥貯留タンク１０内の塵芥を塵芥収容室５０に吸
引収集するように構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、塵芥貯留タンク内を負圧化し、該塵芥貯留タンク内の塵芥を、ドッ キングステーションを介して連通された塵芥収集車の塵芥収容室に吸引収集する 塵芥収集装置に関し、特に中高層建築物に設置する場合に有効な塵芥収集装置に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の塵芥収集装置としては、特開平１−１９７２０５号公報に見ら れるように、各階の投入口から投入された塵芥をシュートを介して塵芥貯留タン クに一時貯留し、塵芥収集車に搭載された吸引装置により塵芥貯留タンクを負圧 化した後、この負圧状態で塵芥貯留タンク内に外気（二次空気）を導入すること で、塵芥貯留タンクに貯留された塵芥を外気とともに塵芥収集車の塵芥収容室に 吸引収集していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のものを、例えば１５階建等の高層建築物に設置した 場合、各階に亘って配設するシュートは高層になればなるほど長くなり、高層階 ではかなり高い位置から塵芥を投入することになる。このため塵芥貯留タンクに 落下した時の衝撃が大きくなり、この衝撃によりゴミ袋などが破壊されてなかの 塵芥や汚汁が塵芥貯留タンク内で飛散することになり、衛生的に好ましくなく悪 臭の原因にもなるという問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本発明の塵芥収集装置は、中高層建築物を適数階ごとに分割した各ブロックの 最下階に塵芥を貯留する塵芥貯留タンクがそれぞれ設置され、これら塵芥貯留タ ンクには、各ブロックの各階に亘って配設されたシュートが連設されるとともに 、ドッキングステーションに連通された輸送管が連設され、一方、上記ドッキン グステーションに接続自在な吸引管を備えた塵芥収容室と、前記塵芥貯留タンク 内を負圧化する吸引装置とを備えた塵芥収集車が設けられ、吸引装置により各塵 芥貯留タンク内の塵芥を塵芥収容室に吸引収集するように構成されたものである 。

【０００５】

【作用】

中高層建築物の適数階を１ブロックとして複数のブロックに分割し、これら各 ブロックの最下階に塵芥貯留タンクをそれぞれ設置するとともに、塵芥貯留タン クにブロックの各階に配設されたシュートを連設し、塵芥を各ブロックごとに塵 芥貯留タンクに貯留させ、各塵芥貯留タンク内の塵芥を吸引装置により順次塵芥 収容室に吸引収集する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

【０００７】 図１は塵芥収集装置の概略の全体構成を示している。 図１において、Ａは高層住宅で、この高層住宅Ａは適数階（本例では５階）を １ブロックとする複数のブロックＡ１，Ａ２，Ａ３に分割されており、これら各 ブロックＡ１，Ａ２，Ａ３の各最下階に塵芥貯留タンク１０がそれぞれ設置され ている。

【０００８】 これら各塵芥貯留タンク１０には、各ブロックＡ１，Ａ２，Ａ３の各階に亘っ て垂直に配設されたシュート１が連設されるとともに、地上適所に設置されたド ッキングステーション３０に連通された輸送管１６が分岐されてそれぞれ連設さ れている。

【０００９】 塵芥貯留タンク１０は、図２に示すように、天面に開口１１が形成されており 、この開口１１にシュート１の下端が連設されている。シュート１には塵芥を投 入するための投入口２が所要階にそれぞれ設けられている。

【００１０】 前記開口１１には該開口１１を開閉する投入ゲート１２が設けられており、投 入ゲート１２はエアシリンダ１３の伸縮によって開閉作動される。また、この投 入ゲート１２の近傍には該投入ゲート１２の開閉を検出するリミットスイッチ等 の検出器（図示省略）が設けられている。

【００１１】 塵芥貯留タンク１０の側壁の下部には排出口１５が形成されており、この排出 口１５に輸送管１６が接続されている。排出口１５の近傍の輸送管１６には該輸 送管１６を開閉する排出ゲート１７が設けられており、排出ゲート１７はエアシ リンダ１８の伸縮によって開閉作動される。この排出ゲート１７の近傍には該排 出ゲート１７の開閉を検出するリミットスイッチ等の検出器（図示省略）が設け られている。

【００１２】 また、塵芥貯留タンク１０の側壁下部には二次空気導入口２０が形成されてい る。この二次空気導入口２０には導入管２１の一端が接続されており、導入管２ １の他端は塵芥貯留タンク１０内に外気を供給できるように配設されている。導 入管２１には該導入管２１を開閉する二次弁２２が設けられている。二次弁２２ の近傍には該二次弁２２の開閉を検出する検出器（図示省略）が設けられている 。

【００１３】 前記輸送管１６の管端は前記ドッキングステーション３０に延設されており、 このドッキングステーション３０において後述する塵芥収集車Ｃの吸引管６０と 着脱自在に接続される。

【００１４】 塵芥収集車Ｃは、吸引装置４０と、塵芥貯留タンク１０から吸引した塵芥を収 容する塵芥収容室５０とを搭載している。

【００１５】 吸引装置４０は、図示しないブロワー等からなり、この吸引装置４０の作動に より塵芥貯留タンク１０及び塵芥収容室５０を負圧化するようになされている。

【００１６】 塵芥収容室５０は、その後端壁が図示しない開閉シリンダにより上端縁を中心 にして後方に開く開閉扉５１になされるとともに、塵芥収容室５０内には前後方 向に摺動自在に排出板（図示省略）が配設され、図示しない排出シリンダの伸縮 動により排出板を後方に摺動させることで該塵芥収容室５０に収容された塵芥を 車輌後方に投棄するように構成されている。

【００１７】 塵芥収容室５０の上部には吸引管６０の基端が接続されており、該吸引管６０ の先端が塵芥収容室５０の後部に垂下されている。吸引管６０は、基端部が旋回 自在に構成されるとともに、水平部が伸縮及び起伏自在に構成され、これら動作 により先端部をドッキングステーション３０に接続する。

【００１８】 塵芥収集車Ｃにはマイコン等からなる図示しない制御装置が設けられている。 この制御装置と塵芥貯留タンク１０側とは図示しない信号ケーブルによりドッキ ングステーション３０を介して接続される。

【００１９】 制御装置は、図示しない操作装置の操作により塵芥貯留タンク１０の前記各検 出器、塵芥貯留タンク１０内もしくは塵芥収容室５０内の負圧値を検出する圧力 検出器（図示省略）などの検出信号に基づいて吸引装置４０の作動及び塵芥貯留 タンク１０の各エアシリンダ１３，１８、二次弁２２の開閉作動を制御するとと もに、吸引管６０の各作動を制御する。

【００２０】 また、前記各エアシリンダ１３，１８は、図示しないエアホースにより前記ド ッキングステーション３０を介して塵芥収集車Ｃに設けられたエア源（図示省略 ）に接続されている。なお、エア源は塵芥貯留タンク１０側に設けてもよい。

【００２１】 次に、以上のように構成された塵芥収集装置の動作を説明する。 投入口２から投入された塵芥はシュート１を介して各ブロックＡ１，Ａ２，Ａ ３に設置された塵芥貯留タンク１０にそれぞれ貯留される。

【００２２】 そして、これら塵芥貯留タンク１０から塵芥を塵芥収集車Ｃに収集する場合、 まず、塵芥収集車Ｃをドッキングステーション３０の近傍に停車させ、塵芥収集 車Ｃの吸引管６０を作動させてドッキングステーション３０で輸送管１６の管端 に接続するとともに、信号ケーブル及びエアホースをドッキングステーション３ ０で接続する。

【００２３】 まず、ブロックＡ１に設置された塵芥貯留タンク１０から塵芥を吸引収集する 場合には、この塵芥貯留タンク１０の投入ゲート１２及び二次弁２２を閉じると ともに、排出ゲート１７を開きこのブロックＡ１の塵芥貯留タンク１０のみ塵芥 収容室５０と連通させ、この後、吸引装置４０を作動させる。これにより吸引装 置４０で塵芥貯留タンク１０内の空気を吸い込み、該塵芥貯留タンク１０内を負 圧化させ負圧値が予め設定された設定値になると、二次弁２２を開いて二次空気 導入口２０から外気（二次空気）を塵芥貯留タンク１０内に流入させる。この流 入した外気は、塵芥貯留タンク１０内で旋回気流を発生させて塵芥を攪拌しなが ら該塵芥とともに排出ゲート１７、輸送管１６、吸引管６０を経て塵芥収容室５ ０に吸引収集される。そして、塵芥貯留タンク１０内の圧力が大気圧になるか、 もしくは所定の吸引時間が経過すると二次弁２２を閉じ、再び塵芥貯留タンク１ ０内を負圧化して上述のように塵芥を吸引収集する。このような動作を適数回繰 り返すことで、ブロックＡ１の塵芥貯留タンク１０内の塵芥を全て塵芥収容室５ ０に吸引収集する。

【００２４】 このようにしてブロックＡ１の塵芥貯留タンク１０における塵芥の吸引収集が 終了すると、ブロックＡ２の塵芥貯留タンク１０、ブロックＡ３の塵芥貯留タン ク１０を上述と同様にして順次吸引収集することで、これら各塵芥貯留タンク１ ０内の塵芥を塵芥収容室５０に収集することができる。

【００２５】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案の塵芥収集装置のように、中高層建築物の適数階を １ブロックとして複数のブロックに分割し、これら各ブロックごとに塵芥貯留タ ンク及びシュートを設けることで、高層建築物へ設置した際でもシュートを一定 の長さにすることができ、所定の高さの範囲で塵芥を塵芥貯留タンクに投入する ことで投入時の落下による衝撃を小さくすることができ、この衝撃によるゴミ袋 などの破壊を防止できる。このためゴミ袋の破壊による塵芥の飛散を防止でき衛 生的に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の塵芥収集装置の概略の全体構成を示す
側面図である。

【図２】塵芥貯留タンク及び塵芥収集車を示す拡大の側
面図である。

【符号の説明】

１ シュート １０ 塵芥貯留タンク １６ 輸送管 ３０ ドッキングステーション ４０ 吸引装置 ５０ 塵芥収容室 ６０ 吸引管 Ａ 高層住宅 Ａ１，Ａ２，Ａ３ ブロック Ｃ 塵芥収集車

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中高層建築物を適数階ごとに分割した各
   ブロックの最下階に塵芥を貯留する塵芥貯留タンクがそ
   れぞれ設置され、これら塵芥貯留タンクには、各ブロッ
   クの各階に亘って配設されたシュートが連設されるとと
   もに、ドッキングステーションに連通された輸送管が連
   設され、一方、上記ドッキングステーションに接続自在
   な吸引管を備えた塵芥収容室と、前記塵芥貯留タンク内
   を負圧化する吸引装置とを備えた塵芥収集車が設けら
   れ、吸引装置により各塵芥貯留タンク内の塵芥を塵芥収
   容室に吸引収集するように構成されたことを特徴とする
   塵芥収集装置。