JPH04107648U - ヘツドレスト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】バックボード５の内面には取付片５５を形成
し、この取付片５５には掛止片５４を固定し、この掛止
片５４をフレーム２の取付杆１に掛止した。 【効果】掛止片５４はバックボード５とは別体からなる
ので、バックボード５に掛止片５４を一体形成する必要
がなく、掛止片５４がバックボード５の内面に形成した
取付片５５に固定しているため、掛止片５４の強度が向
上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車用シート（座席）に備えるヘッドレスト、詳しくは、ツーシー ターシートなど後面に装飾用の合成樹脂製バックボードを有するヘッドレストの 改良に関する。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】

従来、リヤシートを設置しない自動車のシートにあっては、ヘッドレストに後 方乗員の安全性を確保する処置（例えば、緩衝材を後面側に設けるなど）を必要 としない。そのため、ヘッドレストの後面に装飾用の硬質合成樹脂製バックボー ドを設けて、ヘッドレストの外観品質を向上させている。 ところで、このヘッドレストは、図３、４に示す様に、背面側に取付杆１を固 定したフレーム２を一体発泡し且つ略ヘッドレストの外形形状にモールド成形し た発泡体製クッション体３と、このクッション体３を被覆する表皮４と、フレー ム２の取付杆１に掛止し且つクッション体３の背面側に固定するバックボード５ とから成る構造である。 従って、バックボード５には、フレーム２の取付杆１にバックボード５を掛止 するため、バックボード５を抜き加工してバックボード５の内面に掛止片６が形 成されている。 その為、バックボード５の外面には、前述の様に、掛止片６を抜き加工してい るため、抜き加工によりヒケ７が生じ、外観が頗る悪い不具合があった。 また、抜き加工により、バックボード５に掛止片６を形成しているため、掛止 片６が強度的に弱く、バックボード５から掛止片６が折れる虞れがあった。 そこで本考案は、バックボードの外観を向上させると共に、掛止片の強度を向 上させることを目的とする。

【０００３】

【問題点を解決するための手段】

以上の目的を達成するため、本考案に係るヘッドレストは、バックボードの内 面に、取付片を形成し、この取付片に、取付杆に掛止する掛止片を固定したこと を特徴とするものである。 掛止片はバックボードとは別体からなり、掛止片をバックボードの取付片に固 定しているため、バックボードの抜き加工により、バックボードに掛止片を一体 形成する必要がない。 従って、バックボードに抜き加工による、ヒケが生じることもなく、バックボ ードの外面が平面状となる。 又、掛止片はバックボードの取付片に固定しているため、バックボードに抜き 加工によって掛止片を一体形成する場合に比べ、掛止片の強度が向上する。

【０００４】

【実施例】

本考案に係る一実施例を図面に基づいて説明する。 図１、２は本考案の実施例を示し、図中、３はフレーム２を一体発泡した発泡 体製クッション体、４は表皮、５はバックボードを夫々示し、前記クッション体 ３は略ヘッドレストの外形形状にモールド成形されており、この背面側には、フ レーム２に溶接した取付杆１の中央部が露出するように切欠３１が形成されてい る。 フレーム２にはクッション体３の底面より下方に突出するステー２１、２１が 延設され、また、補強杆２２が横方向に架設されている。そして、このクッショ ン体３におけるバックボード５の外周面５ａが突き当たる部分には凹溝３２が設 けてある。

【０００５】 このクッション体３は表皮４によって被覆されており、この表皮４は図１に示 すようにクッション体３におけるバックボード５に被覆される部分を除く部分を 被覆するように袋状に縫製されており、その開口部がクッション体３の背面側に 位置するようにクッション体３を被覆する。

【０００６】 図示するバックボード５は、クッション体３の背面下部、左右側及び底面の夫 々の一部を被覆するように成形されている。 図中、５１はクッション体３の背面下部を被覆する本体、５２、５２は本体５ １の左右より一体に延設し、クッション体３における左、右側面の一部を被覆す る側部、５３は本体５１の下端より一体に延設し、クッション体３における左、 右側面の一部を被覆する底部を示す。

【０００７】 以上のバックボード５の本体５１内面には前記取付杆１に係合してバックボー ド５を固定する略Ｕ字状の掛止片５４、５４が内面の左、右に設けてある。 この掛止片５４はバックボード５とは別体からなり、バックボード５の本体５ １の内面に形成した取付片５５、５５…にねじ８によって取付けられている。 掛止片５４は取付杆１に係合する略Ｕ字状の掛止片５４ａと、この掛止片５４ ａと一体形成し且つ取付片５５、５５に固定するための固定部５４ｂとからなり 、固定部５４ｂの両端に形成した孔５４ｃ、５４ｃにねじ８を挿通して、掛止片 ５４が取付片５５、５５に取付けられている。 取付片５５は本体５１の内面に、取付杆１の方向へ突出して形成されている。 更に、底部５３にはステー２１を挿通するスリット付の通孔５６、５６が開孔さ れている。

【０００８】 斯して、クッション体３を表皮４で被覆すると共にバックボード５の掛止片５ ４を取付杆１に係合させてステー２１、２１をバックボード５の通孔５６、５６ に挿通すると、ヘッドレストが組立られる。

【０００９】 以上のバックボード５は、その本体５１の内面に取付片５５…を形成し、この 取付片５５…に掛止片５４の固定部５４ｂをねじ８によって取付けているため、 掛止片５４を強固に取付けることができ、掛止片５４の取付強度が向上する。 又、掛止片５４はバックボード５とは別体に形成しているため、バックボード ５の抜き加工によって、掛止片５４を加工する必要がない。従って、掛止片５４ の大きさ、形状、強度等をバックボード５と関係なく、自由に設定することがで きるので、掛止片５４自体の強度が向上する。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、バックボードの内面に、取付片を形成し、この取付片に、取 付杆に掛止する掛止片を固定しているため、掛止片がバックボードとは別体から なっている。 従って、バックボードの抜き加工によって、掛止片を形成する必要がないので 、バックボードの外面に抜き加工によって生じるヒケが発生せず、バックボード の外観が向上する。 又、掛止片はバックボードとは別体からなり、バックボードの取付片に固定し ているので、掛止片のバックボードへの取付強度が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案の部分切欠分解斜視図である。

【図２】図１に示す本案の組立後の断面図である。

【図３】従来のヘッドレストの部分切欠分解斜視図であ
る。

【図４】図３に示すヘッドレストの組立後の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 取付杆 ２ フレーム ３ 発泡体製クッション体 ４ 表皮 ５５ 取付片 ５４ 掛止片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 背面側に取付杆を固定したフレームを一
   体発泡し且つ略ヘッドレストの外形形状にモールド成形
   した発泡体製クッション体と、このクッション体を被覆
   する表皮と、前記フレームの取付杆に掛止し且つ前記ク
   ッション体の背面側に固定するバックボードとからな
   り、前記バックボードの内面には取付片を形成し、この
   取付片には前記取付杆に掛止する掛止片を固定したこと
   を特徴とするヘッドレスト。