JPH0410289Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、油圧シヨベル等の車両におけるキヤ
ビンを緩衝支持するキヤブマウント部に特徴を有
するキヤビン支持装置に関するものである。

（従来の技術） 油圧シヨベルについて従来例を説明すると、第
２図に示すように足廻り１上に旋回操作可能に設
けられたスイングフレーム５、該スイングフレー
ム５上に配設された上部構造物３およびキヤビン
４、スイングフレーム５上側から操作可能に突設
されたフロント２等からなり、前記キヤビン４
は、オペレーターが乗り込むため不快感を感じさ
せないで長時間耐えられる居住性が要求されてい
る。

また、前記キヤビン４は、第３，４図に示すよ
うにスイングフレーム５のキヤブベース６上側に
キヤブフロア７を介して連結、支持されていると
ともに、キヤブフレーム６の６ａ部分とキヤブフ
ロア７の７ａ部分およびキヤビン４の４隅下部間
に設けられている従来のキヤビン支持装置は、第
５図に示すようにキヤブフロア７の下側にボス１
２を溶接し、キヤブベース６上、下側にケース１
４，１４を配置して、キヤブフロア７側からボル
ト１３をボス１２、ケース１４、スリーブ１７、
キヤブベース６、ケース１４内に挿入してワツシ
ヤ２０を介しナツト１９で全体を締付け結合する
とともに、キヤブフロア７の端部上に溶接したナ
ツト８にキヤビン４側のブラケツト１１に嵌装し
たワツシヤ２０付のボルト１０を螺着させて、キ
ヤブベース６上にキヤブフロア７を介してキヤビ
ン４を連結、支持した構造とし、キヤブベース６
の上下面側のケース１４，１４内にゴムブツシユ
１５，１５を配設し、またキヤブベース６の上面
とキヤビン４の外枠周辺の下端面間にわたつてラ
バー９を介装して高周波成分を吸収するゴムマウ
ント機構になつている。

（従来技術の問題点） 前記キヤビン支持装置においては、油圧シヨベ
ルの実動時に、スイングフレーム５とキヤブベー
ス６の揺動に伴つてキヤビン４が揺れるのをゴム
ブツシユ１５、ラバー９で緩衝するゴムマウント
機構になつていて、撓みが吸収される構造になつ
ているが、耐久信頼性のあるゴムは、ゴム硬度
Hs72（バネ定数Ｋ＝176Kg・ｆ／mm）位までであ
つて、撓み防止使用範囲が限定され、外力、剛性
の違う種々の機種に対し発生する撓み２mm程度を
任意に吸収できず、また、ゴムはダンピング効果
が小さく急激な撓みを吸収できずに揺れが持続す
るなどの問題点を有し、オペレーターの乗心地悪
化の原因になつている。

（考案の目的、問題点の解決手段） 本案は、前記のような問題点に対処するための
考案であつて、キヤブベース上にキヤブフロアを
介してキヤビンを連結させたキヤビン支持装置に
おいて、前記キヤブベースと前記キヤブフロアと
の間に、それぞれに固定されたキヤツプを介して
支持されるコイルバネと、該コイルバネ内に嵌挿
されて前記キヤツプに支承される防振ゴムで保持
されるシヨツクアブソーバとを配設した構成に特
徴を有し、キヤブベースにコイルバネとシヨツク
アブソーバとを介してキヤビンを連結支持するこ
とにより、ダンピング効果を高め撓みに対する急
激な吸収性能を付与して緩衝支持性能とともにキ
ヤビン乗心地を著しく向上させ前記のような問題
点を解消した車両のキヤビン支持装置を供する点
にある。

（考案の実施例） 第１図に本考案の一実施例を示しており、図中
６は油圧シヨベル等の車両におけるキヤブベー
ス、７はキヤブフロアであつて、キヤブベース６
とキヤビン４が連結されているキヤブフロア７間
に懸架コイルバネ２４とシヨツクアブソーバ２３
を介装して連結し、キヤブ揺れを吸収する構成に
なつている。

さらに詳述すると、チヤンネル材からなるキヤ
ブベース６の下フランジ６ａ上にキヤツプ２２を
上向きに溶接するとともに、キヤブフロア７の下
側にキヤツプ２１を下向きに溶接して、キヤツプ
２２と２１間にコイルバネ２４の両端部を嵌装、
支持させて介装し、筒形のシヨツクアブソーバ２
３の上、下部を、キヤツプ２１とキヤブフロア７
側およびキヤツプ２２とキヤブベース６の下部フ
ランジ６ａ側にそれぞれ嵌挿しワツシヤ２８、ナ
ツト２６，２７でネジ止めし、かつ、シヨツクア
ブソーバ２３とキヤツプ２１，２２の内側間に防
振ゴム２９，２９を介装した構成になつており、
キヤブフロア７の端部上に溶接したナツト８に、
キヤビン４側のフランジ１１にボルト１０を挿入
してネジ止めし、キヤブフロア７にキヤビン４を
連結した構成になつている。なお図中９はキヤビ
ン４の外枠周辺における下端面側に配設された防
振用のラバーであり、前記ボルト１０にもワツシ
ヤ２８が施されている。

（考案の作用効果） このように本考案によるときはキヤブベース６
とキヤブフロア７との間に、それぞれ固定された
キヤツプ２２，２１を介して支持されるコイルバ
ネ２４と該コイルバネ２４内に嵌挿されて、前記
キヤツプ２１，２２に支承される防振ゴム２９，
２９で保持されるシヨツクアブソーバ２３とを配
設したものであるから、スイングフレーム５のキ
ヤブフレーム６にある量の変位が発生すると、ま
ず比較的に柔かいバネ定数のコイルバネ２４が作
動すると同時に防振ゴム２９も作動し、両者２
４，２９の相乗作用である変位量以上になるとシ
ヨツクアブソーバ２３が、前記変位を急激に減衰
させて、その変位量を大幅に減少し、キヤブフロ
ア７の撓みが著しく低減され、減衰伝達されたキ
ヤブフロア７を介してキヤビン４およびシートに
伝達されてキヤビンの揺れが効率よく防止され緩
衝支持性能とともに乗心地が著しく向上し、而も
コイルバネ２４とシヨツクアブソーバ２３とはコ
イルバネ２４を支承するキヤツプ２１，２２に支
承さて取付けられるため、その取付が簡単且つコ
ンパクトに行われる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すキヤビン支持
装置の縦断面図、第２図は油圧シヨベルの側面
図、第３図はキヤブベースとキヤブフロアおよび
キヤビンの展開斜視図、第４図はキヤビン配置を
示す斜視図、第５図は第４図部分の従来例を示
すキヤビン支持装置の縦断面図である。 ４……キヤビン、６……キヤブベース、２３…
…シヨツクアブソーバ、２４……コイルバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤブベース上にキヤブフロアを介してキヤビ
   ンを連結させたキヤビン支持装置において、前記
   キヤブベースと前記キヤブフロアとの間に、それ
   ぞれに固定されたキヤツプを介して支持されるコ
   イルバネと、該コイルバネ内に嵌挿されて前記キ
   ヤツプに支承される防振ゴムで保持されるシヨツ
   クアブソーバとを配設したことを特徴とするキヤ
   ビン支持装置。