JPH0378413B2 - - Google Patents
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- JPH0378413B2 JPH0378413B2 JP22807483A JP22807483A JPH0378413B2 JP H0378413 B2 JPH0378413 B2 JP H0378413B2 JP 22807483 A JP22807483 A JP 22807483A JP 22807483 A JP22807483 A JP 22807483A JP H0378413 B2 JPH0378413 B2 JP H0378413B2
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- chloride resin
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Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Description
本発明は、塩化ビニル樹脂、特にペースト加工
に供される塩化ビニル樹脂の回収方法に関する。 通常塩化ビニル樹脂をペースト加工するに際し
ては、ペースト加工用に製造された塩化ビニル樹
脂(以下樹脂ということがある)を、可塑剤、安
定剤の他、必要に応じて顔料、充てん剤等の配合
剤とともに混合し液状のプラスチゾルとし、成形
工程へ供する方法が採られる。そして液状のプラ
スチゾルを注形、コーテイング、浸漬等の手段で
賦型し、加熱溶融固化させることによつて成形品
を得る。従つて、プラスチゾルの流動特性はペー
スト加工の成形性に極めて重要な影響を及ぼす特
性であるため、配合処方上、とりわけ樹脂の品質
設計上、多大な努力と工夫が施されているのが実
情である。一方、プラスチゾルの流動特性ととも
に、成形品の特性とりわけ外観、強度に与える影
響の大きなものとして、粉体配合剤の液状配合剤
中への分散性があげられる。樹脂を代表として粉
体配合剤が粗大な集合体としてゾル中に残存して
いると、プラスチゾルの流動性に影響を与えるば
かりでなく、プラスチゾルの輸送時の目づまり、
コーテイング加工時の筋引き等のトラブルや、成
形品肌の荒れ、艶消し、さらには強度低下等の問
題を引き起こす。この様なペースト加工上の問題
を考慮して、樹脂は、通常JISふるい325メツシユ
全通の様な微細な粉体として供給されているのが
実情である。そのための樹脂の製造方法として
は、塩化ビニル又は塩化ビニルを主体とする単量
体混合物をラジカル発生型重合開始剤と乳化剤の
存在下、乳化重合あるいは懸濁重合することによ
つて粒径0.05〜5μの球型樹脂の水性分散液を得、
この水性分散液をスプレー乾燥する方法が採られ
ている。 ところが通常のスプレー乾燥では、噴霧された
水分散液中の樹脂粒子は、水分の蒸発に伴つて樹
脂粒子が強固な集合体として乾燥、捕捉されるた
め、製品として出荷するためには粉砕工程を要す
る場合があるし、こうした処理を行つてもプラス
チゾル製造時の簡単な混合では集合粒子の分散を
達成できないことが多い。さらに先に述べた様
に、従来の樹脂は微細な粉体であるため、製品の
袋詰め時、並びにプラスチゾル製造に際しての開
袋投入及び混合時の粉体飛散等、作業環境の低下
を引き起こすばかりでなく、粉体流動性が悪いた
め、自動計量、自動輸送が困難である。 かかる問題点を解決する手段として、アメリカ
国特許第4171428号は、低温の排風温度条件下
(32.2〜54.4℃)でスプレー乾燥し、平均粒径5
〜20μの集塊粒子を作れば、粉体としての取扱い
性、プラスチゾル製造時の分散性を改良し得ると
提案している。しかし、この程度の平均粒径の集
塊粒子では、粉体取扱い性は充分改良し得たとは
言い難く、更に肥大化した集塊粒子を作ることが
望まれている。また、粉体取扱い性とゾル分散性
とを共に良好に保つために低温で乾燥すること
は、装置の巨大化、生産性の低下につながるので
現実的ではない。 本発明者は、こうした問題点を解決するため検
討を重ねた結果、塩化ビニル樹脂の水性分散液か
ら乾燥操作によつて塩化ビニル樹脂粒子を回収す
るに際し、恒率乾燥期間は、塩化ビニル樹脂温度
が40℃以下となる様な入口熱風温度条件下でのス
プレー乾燥により、また、減率乾燥期間は、塩化
ビニル樹脂温度が50℃以下となる様な条件を満足
するスプレー乾燥以外の乾燥手段により乾燥を行
うことにより、改良された粉体取扱い性と通常の
塩化ビニルペースト加工に供し得るゾル分散性と
を有する塩化ビニル樹脂粒子が得られることを見
い出し、本発明に到達した。 恒率乾燥期間とは、被乾燥物の含水率が限界含
水率まで減少する期間であつて、この期間におい
ては、表面付着水が蒸発しているため樹脂温度は
入口空気の湿球温度で決定される。例えば、絶対
温度が0.01KgH2O/Kgの乾燥空気の場合、湿球温
度が40℃となる入口空気温度は130℃である。 また、良好なゾル分散性を確保するためには、
減率乾燥期間(被乾燥物の含水率が限界含水率未
満の期間)は、樹脂温度が50℃以下となるような
条件を保つ必要がある。すなわち、樹脂の含水率
が限界含水率より低くなると樹脂温度は急速に上
昇し、入口空気温度近くなるため、入口空気温度
も50℃以下に保つ必要があるのである。このよう
な制約条件下でスプレー乾燥を継続することは理
論上は可能であるが、装置の巨大化、生産性の低
下につながるため、現実的ではない。 そこで本発明においては、樹脂含水率が限界含
水率以上の点でスプレー乾燥をやめ、減率乾燥期
間となる後段はスプレー乾燥以外の手段によつて
乾燥を行なうことを提案している。 なお、塩化ビニル樹脂の限界含水率は約3%
(ウエツトベース)である。一定の装置サイズ、
入口熱風温度条件下で、スプレー乾燥を恒率乾燥
期間内に終了させるためには、熱風量あるいは供
給液量の調整を行なえばよい。 乾燥樹脂粒子の平均粒径は、充分な粉体取扱い
性を確保するためには、20ミクロン以上とするこ
とが好ましい。上限は特に制限されないが、スプ
レー条件、供給液の粘度等の調整によつて、1〜
2ミリメートル程度のものまで得ることが可能で
あるが、これ以上の粒径になると、乾燥効率の低
下をまねくので、有利とはいえない。 後段の乾燥手段は、通常用いられるもの、例え
ば、流動層乾燥、通気乾燥、回転乾燥、伝導加熱
乾燥等から適宜選択することができる。 本発明の実施に当り前段の乾燥のためのスプレ
ー乾燥機と後段の乾燥のためのスプレー乾燥以外
の乾燥の装置とを別に分けてもよいし、前段部の
スプレー乾燥機の下部に後段部の乾燥機を付加さ
せた装置を用いてもよい。前段と後段を続けて行
うことが肝要なのである。 本発明において用いられる塩化ビニル樹脂の水
分散液は塩化ビニルの単独重合体又は塩化ビニル
を主体とした(通常は70重量%以上)、これと酢
酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレ
ン、ブテン、アクリロニトリル、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル又はマレイン酸など
のオレフイン系単量体との共重合体の水分散液の
ことであつて、通常の加工に供しうるものであれ
ば特に制限されない。必要に応じて増量用塩化ビ
ニル樹脂を含むこともできる。水分散液中の塩化
ビニル樹脂の含量は10〜70重量%である。すなわ
ち、通常の乳化重合、懸濁重合又は微細懸濁重合
などの水性媒体下での重合後の塩化ビニル樹脂の
水分散液をそのまま使用すれば好都合であるが、
必要ならば一部脱水し、或いは水を添加して用い
ることも可能である。樹脂含量が10重量%未満で
あると経済的に不利になり、又、70重量%を越え
ると、水分散液の粘度が上昇し、スプレー乾燥自
体が難しくなる。 本発明によれば、塩化ビニル樹脂を平均粒径が
20μ以上にまで大粒径化することも可能であるの
で、得られた乾燥粒子は取り扱い性が良好であ
り、一方、ペースト加工時には優れたゾル分散性
を示すので極めて有用性の高いものである。 次に実施例により本発明の方法を説明する。な
お、樹脂の粉体性及びゾル特性(ノースフアイン
ネス)について下記に説明する。 安息角 粉体の流動し易さを示すもので数値が小さいほ
ど流動性に優れる。 かさ比重 粉体の見掛の密度であつて、大きい数値である
ほど取扱い性が良好である。 付着性 試料を紙の上に置き水平に振動させた後試料を
捨てて紙上に付着した樹脂量の多少を観察する。
少ないほど良い。 ノースフアインネス 樹脂50gとジ−2−エチルヘキシルフタレート
30gとをらいかい機で混合して得られたゾル中の
樹脂粒子の粒度を示すもので、数値が大きい程細
かい(8が最も細かく0が最も荒い)。 実施例 1 ペースト加工用塩化ビニル樹脂の水性分散液
(固形分含量45重量%)を加圧ノズル式のスプレ
ー装置を有する向流型スプレー乾燥機(塔径2600
mm、塔長4000mm、ノズル開口径0.9mm)を用い、
入口熱風温度90℃、又は140℃、供給液圧10Kg/
cm2で乾燥し、次いでこの乾燥樹脂粒子を熱風循環
式乾燥機内に移し、40℃又は70℃で6時間乾燥し
て樹脂を得た。試験条件及びこの樹脂の特性を表
に示す。 実施例 2 ペースト加工用塩化ビニル樹脂の水性分散液
(固形分含量60重量%)を回転円盤式スプレー装
置を有する並流型スプレー乾燥機(塔径2000mm、
塔長3500mm)を用い、回転円盤の回転速度
9000rpm、表に示す入口熱風温度で乾燥し、次い
でこの乾燥樹脂粒子を熱風循環式乾燥機内に移
し、40℃で6時間乾燥して、樹脂を得た。試験条
件及びこの樹脂の特性を表に示す。
に供される塩化ビニル樹脂の回収方法に関する。 通常塩化ビニル樹脂をペースト加工するに際し
ては、ペースト加工用に製造された塩化ビニル樹
脂(以下樹脂ということがある)を、可塑剤、安
定剤の他、必要に応じて顔料、充てん剤等の配合
剤とともに混合し液状のプラスチゾルとし、成形
工程へ供する方法が採られる。そして液状のプラ
スチゾルを注形、コーテイング、浸漬等の手段で
賦型し、加熱溶融固化させることによつて成形品
を得る。従つて、プラスチゾルの流動特性はペー
スト加工の成形性に極めて重要な影響を及ぼす特
性であるため、配合処方上、とりわけ樹脂の品質
設計上、多大な努力と工夫が施されているのが実
情である。一方、プラスチゾルの流動特性ととも
に、成形品の特性とりわけ外観、強度に与える影
響の大きなものとして、粉体配合剤の液状配合剤
中への分散性があげられる。樹脂を代表として粉
体配合剤が粗大な集合体としてゾル中に残存して
いると、プラスチゾルの流動性に影響を与えるば
かりでなく、プラスチゾルの輸送時の目づまり、
コーテイング加工時の筋引き等のトラブルや、成
形品肌の荒れ、艶消し、さらには強度低下等の問
題を引き起こす。この様なペースト加工上の問題
を考慮して、樹脂は、通常JISふるい325メツシユ
全通の様な微細な粉体として供給されているのが
実情である。そのための樹脂の製造方法として
は、塩化ビニル又は塩化ビニルを主体とする単量
体混合物をラジカル発生型重合開始剤と乳化剤の
存在下、乳化重合あるいは懸濁重合することによ
つて粒径0.05〜5μの球型樹脂の水性分散液を得、
この水性分散液をスプレー乾燥する方法が採られ
ている。 ところが通常のスプレー乾燥では、噴霧された
水分散液中の樹脂粒子は、水分の蒸発に伴つて樹
脂粒子が強固な集合体として乾燥、捕捉されるた
め、製品として出荷するためには粉砕工程を要す
る場合があるし、こうした処理を行つてもプラス
チゾル製造時の簡単な混合では集合粒子の分散を
達成できないことが多い。さらに先に述べた様
に、従来の樹脂は微細な粉体であるため、製品の
袋詰め時、並びにプラスチゾル製造に際しての開
袋投入及び混合時の粉体飛散等、作業環境の低下
を引き起こすばかりでなく、粉体流動性が悪いた
め、自動計量、自動輸送が困難である。 かかる問題点を解決する手段として、アメリカ
国特許第4171428号は、低温の排風温度条件下
(32.2〜54.4℃)でスプレー乾燥し、平均粒径5
〜20μの集塊粒子を作れば、粉体としての取扱い
性、プラスチゾル製造時の分散性を改良し得ると
提案している。しかし、この程度の平均粒径の集
塊粒子では、粉体取扱い性は充分改良し得たとは
言い難く、更に肥大化した集塊粒子を作ることが
望まれている。また、粉体取扱い性とゾル分散性
とを共に良好に保つために低温で乾燥すること
は、装置の巨大化、生産性の低下につながるので
現実的ではない。 本発明者は、こうした問題点を解決するため検
討を重ねた結果、塩化ビニル樹脂の水性分散液か
ら乾燥操作によつて塩化ビニル樹脂粒子を回収す
るに際し、恒率乾燥期間は、塩化ビニル樹脂温度
が40℃以下となる様な入口熱風温度条件下でのス
プレー乾燥により、また、減率乾燥期間は、塩化
ビニル樹脂温度が50℃以下となる様な条件を満足
するスプレー乾燥以外の乾燥手段により乾燥を行
うことにより、改良された粉体取扱い性と通常の
塩化ビニルペースト加工に供し得るゾル分散性と
を有する塩化ビニル樹脂粒子が得られることを見
い出し、本発明に到達した。 恒率乾燥期間とは、被乾燥物の含水率が限界含
水率まで減少する期間であつて、この期間におい
ては、表面付着水が蒸発しているため樹脂温度は
入口空気の湿球温度で決定される。例えば、絶対
温度が0.01KgH2O/Kgの乾燥空気の場合、湿球温
度が40℃となる入口空気温度は130℃である。 また、良好なゾル分散性を確保するためには、
減率乾燥期間(被乾燥物の含水率が限界含水率未
満の期間)は、樹脂温度が50℃以下となるような
条件を保つ必要がある。すなわち、樹脂の含水率
が限界含水率より低くなると樹脂温度は急速に上
昇し、入口空気温度近くなるため、入口空気温度
も50℃以下に保つ必要があるのである。このよう
な制約条件下でスプレー乾燥を継続することは理
論上は可能であるが、装置の巨大化、生産性の低
下につながるため、現実的ではない。 そこで本発明においては、樹脂含水率が限界含
水率以上の点でスプレー乾燥をやめ、減率乾燥期
間となる後段はスプレー乾燥以外の手段によつて
乾燥を行なうことを提案している。 なお、塩化ビニル樹脂の限界含水率は約3%
(ウエツトベース)である。一定の装置サイズ、
入口熱風温度条件下で、スプレー乾燥を恒率乾燥
期間内に終了させるためには、熱風量あるいは供
給液量の調整を行なえばよい。 乾燥樹脂粒子の平均粒径は、充分な粉体取扱い
性を確保するためには、20ミクロン以上とするこ
とが好ましい。上限は特に制限されないが、スプ
レー条件、供給液の粘度等の調整によつて、1〜
2ミリメートル程度のものまで得ることが可能で
あるが、これ以上の粒径になると、乾燥効率の低
下をまねくので、有利とはいえない。 後段の乾燥手段は、通常用いられるもの、例え
ば、流動層乾燥、通気乾燥、回転乾燥、伝導加熱
乾燥等から適宜選択することができる。 本発明の実施に当り前段の乾燥のためのスプレ
ー乾燥機と後段の乾燥のためのスプレー乾燥以外
の乾燥の装置とを別に分けてもよいし、前段部の
スプレー乾燥機の下部に後段部の乾燥機を付加さ
せた装置を用いてもよい。前段と後段を続けて行
うことが肝要なのである。 本発明において用いられる塩化ビニル樹脂の水
分散液は塩化ビニルの単独重合体又は塩化ビニル
を主体とした(通常は70重量%以上)、これと酢
酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレ
ン、ブテン、アクリロニトリル、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル又はマレイン酸など
のオレフイン系単量体との共重合体の水分散液の
ことであつて、通常の加工に供しうるものであれ
ば特に制限されない。必要に応じて増量用塩化ビ
ニル樹脂を含むこともできる。水分散液中の塩化
ビニル樹脂の含量は10〜70重量%である。すなわ
ち、通常の乳化重合、懸濁重合又は微細懸濁重合
などの水性媒体下での重合後の塩化ビニル樹脂の
水分散液をそのまま使用すれば好都合であるが、
必要ならば一部脱水し、或いは水を添加して用い
ることも可能である。樹脂含量が10重量%未満で
あると経済的に不利になり、又、70重量%を越え
ると、水分散液の粘度が上昇し、スプレー乾燥自
体が難しくなる。 本発明によれば、塩化ビニル樹脂を平均粒径が
20μ以上にまで大粒径化することも可能であるの
で、得られた乾燥粒子は取り扱い性が良好であ
り、一方、ペースト加工時には優れたゾル分散性
を示すので極めて有用性の高いものである。 次に実施例により本発明の方法を説明する。な
お、樹脂の粉体性及びゾル特性(ノースフアイン
ネス)について下記に説明する。 安息角 粉体の流動し易さを示すもので数値が小さいほ
ど流動性に優れる。 かさ比重 粉体の見掛の密度であつて、大きい数値である
ほど取扱い性が良好である。 付着性 試料を紙の上に置き水平に振動させた後試料を
捨てて紙上に付着した樹脂量の多少を観察する。
少ないほど良い。 ノースフアインネス 樹脂50gとジ−2−エチルヘキシルフタレート
30gとをらいかい機で混合して得られたゾル中の
樹脂粒子の粒度を示すもので、数値が大きい程細
かい(8が最も細かく0が最も荒い)。 実施例 1 ペースト加工用塩化ビニル樹脂の水性分散液
(固形分含量45重量%)を加圧ノズル式のスプレ
ー装置を有する向流型スプレー乾燥機(塔径2600
mm、塔長4000mm、ノズル開口径0.9mm)を用い、
入口熱風温度90℃、又は140℃、供給液圧10Kg/
cm2で乾燥し、次いでこの乾燥樹脂粒子を熱風循環
式乾燥機内に移し、40℃又は70℃で6時間乾燥し
て樹脂を得た。試験条件及びこの樹脂の特性を表
に示す。 実施例 2 ペースト加工用塩化ビニル樹脂の水性分散液
(固形分含量60重量%)を回転円盤式スプレー装
置を有する並流型スプレー乾燥機(塔径2000mm、
塔長3500mm)を用い、回転円盤の回転速度
9000rpm、表に示す入口熱風温度で乾燥し、次い
でこの乾燥樹脂粒子を熱風循環式乾燥機内に移
し、40℃で6時間乾燥して、樹脂を得た。試験条
件及びこの樹脂の特性を表に示す。
【表】
【表】
表より、本発明における乾燥条件により得られ
た樹脂粒子は、大粒径化され、かつ粉体性が優れ
ているので取扱い性が良好であり、しかも通常の
方法で乾燥された粉末(比較例7)と同等のゾル
分散性を示すことがわかる。
た樹脂粒子は、大粒径化され、かつ粉体性が優れ
ているので取扱い性が良好であり、しかも通常の
方法で乾燥された粉末(比較例7)と同等のゾル
分散性を示すことがわかる。
Claims (1)
- 1 塩化ビニル樹脂の水性分散液から乾燥操作に
よつて塩化ビニル樹脂粒子を回収するに際し、恒
率乾燥期間は、塩化ビニル樹脂温度が40℃以下と
なる様な入口熱風温度条件下でのスプレー乾燥に
より、また、減率乾燥期間は、塩化ビニル樹脂温
度が50℃以下となる様な条件を満足するスプレー
乾燥以外の手段により乾燥を行うことを特徴とす
る塩化ビニル樹脂の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22807483A JPS60120726A (ja) | 1983-12-02 | 1983-12-02 | 塩化ビニル樹脂の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22807483A JPS60120726A (ja) | 1983-12-02 | 1983-12-02 | 塩化ビニル樹脂の回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS60120726A JPS60120726A (ja) | 1985-06-28 |
JPH0378413B2 true JPH0378413B2 (ja) | 1991-12-13 |
Family
ID=16870783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22807483A Granted JPS60120726A (ja) | 1983-12-02 | 1983-12-02 | 塩化ビニル樹脂の回収方法 |
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JP (1) | JPS60120726A (ja) |
Families Citing this family (6)
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JPH0819242B2 (ja) * | 1991-09-30 | 1996-02-28 | 日本ゼオン株式会社 | 塩化ビニル系樹脂プラスチゾルの製造方法 |
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WO1999002572A1 (fr) * | 1997-07-07 | 1999-01-21 | Shin Dai-Ichi Vinyl Corporation | Granules de chlorure de vinyle pour le traitement de pate et leur procedes de production |
-
1983
- 1983-12-02 JP JP22807483A patent/JPS60120726A/ja active Granted
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Publication number | Publication date |
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JPS60120726A (ja) | 1985-06-28 |
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