JPH0375954B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 いわゆるヘリカルスキヤン形のビデオテープレ
コーダ（VTR）において、回転ドラムへのテー
プの巻き付け角をヘツドの角度割より大きくし、
複数のヘツドが同時にテープに対接するオーバー
ラツプ期間を設け、このオーバーラツプ期間に少
くとも一つのヘツドにてPCM化された音声信号
を記録することが提案されている。

第１図はそのような装置の一例を示す。図にお
いて端子１には記録すべき映像信号が供給され、
この映像信号が処理回路２、アンプ３を通じてス
イツチ４，５の一方の固定接点ｖに供給される。
また端子６には記録すべき音声信号が供給され、
この音声信号がPCM・時間軸圧縮回路７、アン
プ８を通じてスイツチ４，５の他方の固定接点ａ
に供給される。

これらのスイツチ４，５の可動接点に得られる
信号がそれぞれスイツチ９，１０の記録側の固定
接点ｒに供給される。そしてこれらのスイツチ
９，１０の可動接点に得られる信号がそれぞれ回
転ヘツド装置に設けられたヘツド１１，１２に供
給され、テープＴに記録される。

ここでヘツド１１，１２は180度の角度割で設
けられると共に、テープＴは220度の角度範囲に
わたつて巻き付けられる。なおテープＴの移送及
びヘツド１１，１２の回転サーボ等は、図示せず
もCTL信号、パルス発生器、後述するタイミン
グ発生回路の出力等により従来周知の方法で行わ
れる。

またテープＴからヘツド１１，１２にて再生さ
れた信号がそれぞれスイツチ９，１０の可動接点
に供給される。そしてこれらのスイツチ９，１０
の再生側の固定接点ｐから再生信号が取り出され
る。

これらのスイツチ９，１０からの再生信号がそ
れぞれスイツチ１３，１４の固定接点ｏ，ｅに供
給される。このスイツチ１３の可動接点に得られ
る信号がアンプ１５、処理回路１６を通じて映像
信号の出力端子１７に取り出される。またスイツ
チ１４の可動接点に得られる信号がアンプ１８、
PCM復調・時間軸伸長回路１９を通じて音声信
号の出力端子２０に取り出される。

さらにクロツク発振器２１が設けられ、この発
振器２１からのクロツク信号がカウンタ２２に供
給される。また記録側の処理回路２からの垂直同
期信号がスイツチ２３の記録側の固定接点ｒに供
給され、このスイツチ２３の可動接点に得られる
信号がカウンタ２２のリセツト端子に供給され
る。このカウンタ２２のカウント値がデコーダ等
からなるタイミング発生回路２４に供給され、こ
の発生回路２４からの信号により各部のスイツチ
４，５等の切換等が制御される。また発生回路２
４からの60Hzに相当する信号がスイツチ２３の再
生側の固定接点ｐに供給される。

さらに第２図はこの装置のタイムチヤートを示
す。図において、まず記録時にはＡに示すような
垂直同期信号がカウンタ２２に供給され、このカ
ウント値がタイミング発生回路２４に供給され
る。そしてこの発生回路２４からの信号にてサー
ボ系が駆動されることにより、ヘツド１１，１２
はそれぞれＢ，Ｃに示す範囲でテープＴに対接さ
れる。またＤに示すウインドウ信号がPCM・時
間軸圧縮回路７に供給され、それ以前の任意の１
垂直期間の長さに相当する音声信号がPCM化さ
れて取り出される。さらにスイツチ４，５がＥに
示すように１垂直期間ごとに互いに逆相に切換ら
れる。なおスイツチ９，１０，２３は接点ｒ側に
切換られている。

これによつて記録時に、例えばヘツド１１に
は、テープＴに対接した最初のオーバーラツプ期
間にPCM信号がスイツチ４の接点ａを通じて供
給され、続く１垂直期間に映像信号がスイツチ４
の接点ｖを通じて供給されて、テープＴ上に記録
される。同様にしてヘツド１２には次のPCM信
号及び映像信号が供給されてテープＴ上に記録さ
れる。

さらに第３図はこのようにして記録されたテー
プ上の記録トラツクパターンを示す。図におい
て、記録トラツクは図面の左側から順に形成され
ると共に、各トラツクは下側から上側に向けて記
録される。そして各トラツクにおいてハツチング
を施した部分にPCM音声信号、施さない部分に
映像信号が記録される。

また再生時には60Hzの信号がカウンタ２２に供
給され、この60Hzの信号はＡに示した垂直同期信
号と同等である。このためサーボ系が記録時と同
等に駆動される。さらにスイツチ１３，１４が上
述のＥのタイミングで互いに逆相に切換られる。
なおスイツチ９，１０，２３は接点ｐ側に切換ら
れている。

これによつて再生時に、ヘツド１１，１２で再
生された信号がスイツチ１３，１４でそれぞれ１
垂直期間ごとに交互に取り出され、スイツチ１３
からは映像信号が連続して取り出され、またスイ
ツチ１４からはPCM信号が順次取り出される。

そしてさらに上述のＤのウインドウ信号が
PCM復調・時間軸伸長回路１９に供給され、こ
の間に供給されるPCM信号から１垂直期間の長
さの音声信号が復調される。

このようにして映像信号及び音声信号の記録再
生が行われる。

ところでこの装置において、スイツチ１４から
は第４図Ｂに示すようにPCM信号が取り出され
る。Ａは上述の60Hzの信号を示す。ここでPCM
信号以外の期間はヘツドはテープから離間してい
る。このため正常な再生信号は得られないが、他
方ヘツドによる再生映像信号の漏洩やその他のノ
イズが重畳されている。そしてこのようなノイズ
がPCM復調・時間軸伸長回路１９に供給される
と、誤動作が生じ後の復調等に悪影響を及ぼす。
そこで上述の装置においてＣに示すような記録時
のウインドウ信号（第３図Ｄ）と同等のウインド
ウ信号を回路１９に供給し、このウインドウ信号
の期間のみ回路１９を駆動させるようにしてい
る。

ところが上述の装置において、テープの伸縮や
テープ走行系の不調などによつていわゆるテープ
ジツタが発生し、再生信号のタイミングが変化す
る。すなわち第５図においてヘツド１１の対接位
置がテープ走行方向にずれると、斜めのトラツク
からの再生信号のタイミングが変化する。そして
これによつてPCM信号のタイミングに例えば±
βの時間変動が生じる。

このため上述の装置において、記録時と同じタ
イミングのウインドウ信号を用いて再生を行う
と、第４図Ｂの右側に示すようにジツタが発生し
た場合にPCM信号の一部がウインドウからはず
れて、正しい再生が行われなくなる。

本発明はこのような点にかんがみ、簡単な構成
で常に正しい再生が行われるようにしたものであ
る。以下に図面を参照しながら本発明の一実施例
について説明しよう。

本発明において、第６図Ａに示す記録時のウイ
ンドウ信号に対して、再生時のウインドウ信号を
Ｂに示すように前後にαずつ広げる。ここでαの
値はジツタ分βの最大値より大きい値とする。

従つてこの装置において、Ｃに示すように再生
PCM信号にジツタがあつても、このPCM信号の
期間に回路１９は駆動されており、正しい再生が
行われる。

なおPCM信号の前後に多少のノイズがあつて
も、回路１９にてPCM信号の始端の同期信号の
後から復調を行うので問題はない。

またタイミングの異なる再生時のウインドウ信
号を形成するには、タイミング信号発生回路２４
にて内蔵されるデコーダのデコード値を変える
か、値の異なるデコーダを切換えて用いればよ
い。

さらに上述の装置において、スイツチ１３，１
４の切換のタイミングを、ウインドウ信号の後縁
になるように多少遅くしてもよい。

こうして映像信号及び音声信号の記録再生が行
われるわけであるが、本発明によれば音声信号を
PCM化して記録再生する際のウインドウ信号を、
再生時に記録時より広げるようにしたので、テー
プジツタが発生した場合にも常に正しい再生を行
うことができる。

なお本発明において、音声信号PCM化してオ
ーバーラツプ期間に記録するための構成は第１図
の例に限られない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は記録再生装置の説明のための
図、第４図、第５図は従来の装置の説明のための
図、第６図は本発明の説明のための図である。 １，６は入力端子、７はPCM・時間軸圧縮回
路、１７，２０は出力端子、１９はPCM復調・
時間軸伸長回路、２４はタイミング信号発生回路
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転ヘツド装置を有し、テープをヘツドの角
   度割より大きい範囲に巻き付けて複数のヘツドが
   同時に対接している期間を設けると共に、この期
   間に少くとも一つのヘツドにてPCM化された音
   声信号を記録するようにした記録再生装置におい
   て、再生時の上記音声信号を検出するウインドウ
   の幅を、記録時の上記音声信号の記録部分と上記
   テープのジツター変動分とを合せた量より広くし
   たことを特徴とする記録再生装置。