JPH036170B2 - - Google Patents
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- JPH036170B2 JPH036170B2 JP60066897A JP6689785A JPH036170B2 JP H036170 B2 JPH036170 B2 JP H036170B2 JP 60066897 A JP60066897 A JP 60066897A JP 6689785 A JP6689785 A JP 6689785A JP H036170 B2 JPH036170 B2 JP H036170B2
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Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はポリフエニレンサルフアイド樹脂(以
下PPSという)から食塩を主体とする不純物を除
去し、高純度のPPSを得る方法に関する。 〔従来の技術〕 PPSは耐熱性、高い寸法安定性、低い溶融粘度
等のすぐれた特性を有するため、ICやLSIの封止
材の分野に期待されているが、現実には殆んど使
用されていない。その最大の理由は通常のPPSは
食塩を主体とする不純物が含まれており、この不
純物によりPPSを使用した製品の耐湿信頼性が充
分でないことである。この耐湿信頼性を向上させ
るためにはPPS中の不純物を除去することが必要
であり、例えば特開昭57−108135号に示されるよ
うにPPSをエチレングリコールとN−メチル−2
−ピロリドンとの混合溶剤で処理する方法や、特
開昭57−108136号に示されるようにPPSの水スラ
リーに炭酸ナトリウム等の薬剤を加え高温高圧下
で処理する方法等が知られている。しかし前者の
方法は多量の容剤を要するのみならず、不純物を
必要な程度まで除去するには少なくとも2回好ま
しくは3〜5回同一操作を繰返す必要がある。ま
た後者の方法は不純物の除去のみならずメルトフ
ローの安定化を目的としたもので、不純物の除去
効果が充分でないものである。このように従来の
技術では満足すべき結果を得ることができない場
合が多かつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は従来技術では手数がかかつたり充分な
効果が得られなかつたPPS中の不純物の除去を、
簡単な方法でしかも効率よく行う方法を提供しよ
うとするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記問題点を解決するもので、粉末状
ポリフエニレンサルフアイド樹脂と下記()〜
()から選ばれる溶剤とを加熱混合し、部分溶
解状態で両者を充分接触させた後、冷却過し、
ポリフエニレンサルフアイド樹脂を溶解しない溶
剤で洗浄することを特徴とするポリフエニレンサ
ルフアイド樹脂からの不純物の除去方法である。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールから選ばれる単独または混合溶剤。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールから選ばれる溶剤とα−ハロゲン化ナフ
タリン、ビフエニル、o−ターフエニル、m−
ターフエニル、ハロゲン化ビフエニルから選ば
れる溶剤との混合溶剤。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリンから選ばれる単独もしくは混合溶剤又は
前記()の混合溶剤とN−メチル−2−ピロ
リドンとの混合溶剤。 () 前記()の溶剤又はN−メチル−2−ピ
ロリドンと水との混合溶剤。 本発明において部分溶解状態でPPSと接触させ
る溶剤量(重量比)はPPSに対して約1.0〜15倍
程度あれば充分である。即ちPPSのスラリー濃度
が50%以下になるように上記溶剤を使用すればよ
い。また上記溶剤に適当量の水を添加してもよ
い。PPSを部分溶解さす温度はPPSの種類、使用
する溶剤の種類及び量によつて異なるが通常100
〜270℃好ましくは150〜250℃であり、部分溶解
状態での溶剤との接触時間は1〜10時間好ましく
は2〜4時間あれば充分である。またPPSを溶解
しない溶剤としては水、芳香族または脂肪族炭化
水素、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤及びそれ
らの混合溶剤をいう。また通常の製造工程で得ら
れるPPSは粉末状であるが、接触面積を大きくす
るために乾式法または湿式法で微粉末状にしてお
くことが好ましい。 本発明方法においては、部分溶解状態でのPPS
と溶剤との接触は通常1回で目的の程度まで充分
不純物を除去できるものであるが、必要に応じて
2回または3回繰返すことによつて更に不純物を
減少させることができるものである。 〔作用〕 PPS中の不純物である食塩等の結晶の周囲には
PPSが付着しているもので単なる水洗等では除去
できないものである。従つて食塩等を溶出させる
にはPPSを溶解ないし膨潤させて食塩等を露出さ
せなければならない。本発明においてはPPSを完
全に溶解または溶融させるのではなく部分的に溶
解させる程度で行うものである。従つてPPSは粉
末状であることが必要であり、更にできるだけ微
粉化しておくことが食塩等の結晶の溶出に好まし
いことである。 本発明において使用するベンジルアルコール、
スルフオラン、グリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等の溶剤は高温時PPS
の一部を溶解すると共に食塩等を溶解する作用を
有するものである。従つてPPS内部に存在する不
純物である食塩等が容易に抽出されるのである。
又食塩等の不純物は上記溶剤に殆んど溶解される
ので通常1回の高温処理で充分である。しかし冷
却固化されたPPSの粒子には不純物を抽出した上
記溶剤が残留し、不純物濃度を高める危険がある
ので、PPSを溶解しない溶剤で洗浄するものであ
る。このPPSを溶解しない溶剤での洗浄によつ
て、高温での食塩等の不純物の抽出は1回で充分
である。 〔実施例、比較例〕 本発明を実施例及び比較例によつて詳細に説明
する。夫々の結果は第2表に記載する。 実施例 1 PPS−(パラジクロルベンゼンと硫化ソーダ
を公知の方法で反応させて得られた粉末状ポリマ
ー、融点286℃、300℃での溶融粘度52ポイズ、粒
度10〜150μ平均35μ)20gとベンジルアルコール
200gを1オートクレーブに仕込み190℃で撹拌
下4時間処理した。冷却後過されたケーキをメ
チルエチルケトン(MEK)100mlで1回、イオン
交換水100mlで2回洗浄した。ポリマーは90℃、
5Torrの真空下で乾燥した。以下の実施例におい
ても同様に乾燥した。 実施例 2〜5 PPS−(PPS−と同様にして得られた粉末
状ポリマー、融点284℃、300℃での溶融粘度63ポ
イズ、粒度10〜170μ平均40μ)及びベンジルアル
コールを第1表に示す割合で41オートクレーブ
に仕込み210℃で撹拌下2時間処理した。冷却後
過されたケーキを実施例1と同様の方法で洗浄
乾燥した。
下PPSという)から食塩を主体とする不純物を除
去し、高純度のPPSを得る方法に関する。 〔従来の技術〕 PPSは耐熱性、高い寸法安定性、低い溶融粘度
等のすぐれた特性を有するため、ICやLSIの封止
材の分野に期待されているが、現実には殆んど使
用されていない。その最大の理由は通常のPPSは
食塩を主体とする不純物が含まれており、この不
純物によりPPSを使用した製品の耐湿信頼性が充
分でないことである。この耐湿信頼性を向上させ
るためにはPPS中の不純物を除去することが必要
であり、例えば特開昭57−108135号に示されるよ
うにPPSをエチレングリコールとN−メチル−2
−ピロリドンとの混合溶剤で処理する方法や、特
開昭57−108136号に示されるようにPPSの水スラ
リーに炭酸ナトリウム等の薬剤を加え高温高圧下
で処理する方法等が知られている。しかし前者の
方法は多量の容剤を要するのみならず、不純物を
必要な程度まで除去するには少なくとも2回好ま
しくは3〜5回同一操作を繰返す必要がある。ま
た後者の方法は不純物の除去のみならずメルトフ
ローの安定化を目的としたもので、不純物の除去
効果が充分でないものである。このように従来の
技術では満足すべき結果を得ることができない場
合が多かつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は従来技術では手数がかかつたり充分な
効果が得られなかつたPPS中の不純物の除去を、
簡単な方法でしかも効率よく行う方法を提供しよ
うとするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記問題点を解決するもので、粉末状
ポリフエニレンサルフアイド樹脂と下記()〜
()から選ばれる溶剤とを加熱混合し、部分溶
解状態で両者を充分接触させた後、冷却過し、
ポリフエニレンサルフアイド樹脂を溶解しない溶
剤で洗浄することを特徴とするポリフエニレンサ
ルフアイド樹脂からの不純物の除去方法である。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールから選ばれる単独または混合溶剤。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールから選ばれる溶剤とα−ハロゲン化ナフ
タリン、ビフエニル、o−ターフエニル、m−
ターフエニル、ハロゲン化ビフエニルから選ば
れる溶剤との混合溶剤。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリンから選ばれる単独もしくは混合溶剤又は
前記()の混合溶剤とN−メチル−2−ピロ
リドンとの混合溶剤。 () 前記()の溶剤又はN−メチル−2−ピ
ロリドンと水との混合溶剤。 本発明において部分溶解状態でPPSと接触させ
る溶剤量(重量比)はPPSに対して約1.0〜15倍
程度あれば充分である。即ちPPSのスラリー濃度
が50%以下になるように上記溶剤を使用すればよ
い。また上記溶剤に適当量の水を添加してもよ
い。PPSを部分溶解さす温度はPPSの種類、使用
する溶剤の種類及び量によつて異なるが通常100
〜270℃好ましくは150〜250℃であり、部分溶解
状態での溶剤との接触時間は1〜10時間好ましく
は2〜4時間あれば充分である。またPPSを溶解
しない溶剤としては水、芳香族または脂肪族炭化
水素、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤及びそれ
らの混合溶剤をいう。また通常の製造工程で得ら
れるPPSは粉末状であるが、接触面積を大きくす
るために乾式法または湿式法で微粉末状にしてお
くことが好ましい。 本発明方法においては、部分溶解状態でのPPS
と溶剤との接触は通常1回で目的の程度まで充分
不純物を除去できるものであるが、必要に応じて
2回または3回繰返すことによつて更に不純物を
減少させることができるものである。 〔作用〕 PPS中の不純物である食塩等の結晶の周囲には
PPSが付着しているもので単なる水洗等では除去
できないものである。従つて食塩等を溶出させる
にはPPSを溶解ないし膨潤させて食塩等を露出さ
せなければならない。本発明においてはPPSを完
全に溶解または溶融させるのではなく部分的に溶
解させる程度で行うものである。従つてPPSは粉
末状であることが必要であり、更にできるだけ微
粉化しておくことが食塩等の結晶の溶出に好まし
いことである。 本発明において使用するベンジルアルコール、
スルフオラン、グリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等の溶剤は高温時PPS
の一部を溶解すると共に食塩等を溶解する作用を
有するものである。従つてPPS内部に存在する不
純物である食塩等が容易に抽出されるのである。
又食塩等の不純物は上記溶剤に殆んど溶解される
ので通常1回の高温処理で充分である。しかし冷
却固化されたPPSの粒子には不純物を抽出した上
記溶剤が残留し、不純物濃度を高める危険がある
ので、PPSを溶解しない溶剤で洗浄するものであ
る。このPPSを溶解しない溶剤での洗浄によつ
て、高温での食塩等の不純物の抽出は1回で充分
である。 〔実施例、比較例〕 本発明を実施例及び比較例によつて詳細に説明
する。夫々の結果は第2表に記載する。 実施例 1 PPS−(パラジクロルベンゼンと硫化ソーダ
を公知の方法で反応させて得られた粉末状ポリマ
ー、融点286℃、300℃での溶融粘度52ポイズ、粒
度10〜150μ平均35μ)20gとベンジルアルコール
200gを1オートクレーブに仕込み190℃で撹拌
下4時間処理した。冷却後過されたケーキをメ
チルエチルケトン(MEK)100mlで1回、イオン
交換水100mlで2回洗浄した。ポリマーは90℃、
5Torrの真空下で乾燥した。以下の実施例におい
ても同様に乾燥した。 実施例 2〜5 PPS−(PPS−と同様にして得られた粉末
状ポリマー、融点284℃、300℃での溶融粘度63ポ
イズ、粒度10〜170μ平均40μ)及びベンジルアル
コールを第1表に示す割合で41オートクレーブ
に仕込み210℃で撹拌下2時間処理した。冷却後
過されたケーキを実施例1と同様の方法で洗浄
乾燥した。
本発明は特定の溶剤の使用により、食塩等の不
純物を含むPPSより1回の加熱処理により80〜98
%という高い効率で不純物を除去できるという効
果を示すものであり、本発明方法により一般電子
部品、ICやLSIへの使用が困難であつたPPSを使
用可能にしたという優れた効果を奏するものであ
る。
純物を含むPPSより1回の加熱処理により80〜98
%という高い効率で不純物を除去できるという効
果を示すものであり、本発明方法により一般電子
部品、ICやLSIへの使用が困難であつたPPSを使
用可能にしたという優れた効果を奏するものであ
る。
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 粉末状ポリフエニレンサルフアイド樹脂と下
記()〜()から選ばれる溶剤とを加熱混合
し、部分溶解状態で両者を充分接触させた後、冷
却過し、ポリフエニレンサルフアイド樹脂を溶
解しない溶剤で洗浄することを特徴とするポリフ
エニレンサルフアイド樹脂からの不純物の除去方
法。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールから選ばれる単独または混合溶剤。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリ
コールから選ばれる溶剤とα−ハロゲン化ナフ
タリン、ビフエニル、o−ターフエニル、m−
ターフエニル、ハロゲン化ビフエニルから選ば
れる溶剤との混合溶剤。 () ベンジルアルコール、スルフオラン、グリ
セリンから選ばれる単独もしくは混合溶剤又は
前記()の混合溶剤とN−メチル−2−ピロ
リドンとの混合溶剤。 () 前記()の溶剤又はN−メチル−2−ピ
ロリドンと水との混合溶剤。 2 ポリフエニレンサルフアイド樹脂が乾式法に
より微粉化されたものである特許請求の範囲第1
項記載の不純物の除去方法。 3 ポリフエニレンサルフアイド樹脂が湿式法に
より微粉化されたものである特許請求の範囲第1
項記載の不純物の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60066897A JPS61225217A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | ポリフエニレンサルフアイド樹脂からの不純物の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60066897A JPS61225217A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | ポリフエニレンサルフアイド樹脂からの不純物の除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61225217A JPS61225217A (ja) | 1986-10-07 |
JPH036170B2 true JPH036170B2 (ja) | 1991-01-29 |
Family
ID=13329175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60066897A Granted JPS61225217A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | ポリフエニレンサルフアイド樹脂からの不純物の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61225217A (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61228023A (ja) * | 1985-04-01 | 1986-10-11 | Kureha Chem Ind Co Ltd | ポリアリ−レンスルフィドの精製法 |
JPH0643490B2 (ja) * | 1986-03-24 | 1994-06-08 | 東都化成株式会社 | ポリフエニレンサルフアイドの精製法 |
JP2814505B2 (ja) * | 1988-12-16 | 1998-10-22 | 東レ株式会社 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
JPH0386287A (ja) * | 1989-08-28 | 1991-04-11 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 粉粒状樹脂の洗浄方法およびその洗浄装置 |
US5128445A (en) * | 1990-06-14 | 1992-07-07 | Phillips Petroleum Company | Method to recover poly(arylene sulfide) polymers with water-polar organic compound |
WO2007097184A1 (ja) | 2006-02-27 | 2007-08-30 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | ガラス繊維強化熱可塑性樹脂組成物および成形品 |
WO2007114056A1 (ja) | 2006-03-30 | 2007-10-11 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | 樹脂組成物およびその成形品 |
CN101617427B (zh) | 2007-02-21 | 2012-07-18 | 旭化成电子材料株式会社 | 高分子电解质组合物、高分子电解质膜、膜电极接合体及固体高分子电解质型燃料电池 |
WO2009110480A1 (ja) | 2008-03-03 | 2009-09-11 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 難燃性樹脂組成物 |
KR101943138B1 (ko) | 2011-09-21 | 2019-01-28 | 도레이 카부시키가이샤 | 고분자 전해질 조성물 성형체, 및 그것을 이용한 고체 고분자형 연료 전지 |
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1985
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