JPH0355358Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は石鹸等を置くための小物置きに係り、
特にタイル壁に埋め込まれるようにして設けられ
る小物置きに関するものである。

［従来の技術］ 従来、石鹸置きとしては吸盤で壁面に取り付け
るようにしたものがある。また、ユニツトバスで
は壁面に石鹸置きを一体的に形成しておく場合が
ある。第６図は後者の一例を示す斜視断面図であ
り、符号２で示す防水床パンは浴槽４を一体的に
構成してあり、その側辺上には壁パネル６が立設
されている。そして、この壁パネル６に石鹸置き
８が設けられている。この石鹸置き８は、例えば
壁パネル６に取付用開口を穿設しておき、金具よ
りなる石鹸置きをこの開口にはめ込む如くして装
着して設けられる。

［考案が解決しようとする問題点］ 前者の如く吸盤で石鹸置きを壁面に取り付ける
場合には、高級感が不足するという基本的な問題
の外、特に壁面がタイルであると水分により吸盤
が滑り、石鹸置きがずり落ち易くなるという問題
がある。

また、後者の如くユニツトバス等において壁面
に石鹸置きを一体的に設ける場合、壁パネルが
FRPの一体成形物である場合には石鹸置きを比
較的取り付け易いものの、壁パネルがタイル壁で
あると、石鹸置き装着口を穿設し、この装着口に
石鹸置きをはめ込んだ後、壁面タイルとこの石鹸
置きとの間の露出した壁面下地上に異形タイルを
張り付けて下地を被い隠すようにせねばならず、
異形タイルが必要となりコスト高である。また、
取り付けの手間もかかる。更に、従来の石鹸置き
はタイル壁との意匠上の統一がなされておらず、
壁面との一体感が不足し、見栄えが悪いという問
題がある。

［問題点を解決するための手段］ 本考案の小物置きは、タイル張り壁面に取り付
けられるものであつて、壁面への取付部と該取付
部から前方へ突出する置部とを有する。そして、
この取付部の幅は壁面タイルの幅と同一又は整数
倍である。更に、少なくとも取付部は壁面タイル
と模様と色彩の双方が一致する。

［作用］ 本考案の小物置きにおいては、その取付部の幅
がタイルと同寸法又は整数倍であるから、タイル
と同寸法又は整数倍の大きさにて壁面に形成され
た凹部にこの取付部をはめ合せる如くして装着す
ることができる。そのため、この小物置きの周囲
に異形タイルを配置することなく壁面下地を被う
ことができる。又、この小物置きの外縁がタイル
目地と一致することになり、しかも少なくとも取
付部は壁面タイルと模様、色彩が一致するもので
あることから壁面と小物置きとの一体感が高ま
り、見栄えが向上する。

［実施例］ 以下図面に示す実施例を参照しながら本考案に
ついて更に詳細に説明する。

第１図は本考案の実施例に係る小物置きの側面
図、第２図は同平面図、第３図は壁面への取付状
態を示す斜視図である。

この小物置き１０は石鹸置きに係るものであ
り、タイル１２が張り付けられた壁面１４に取り
付けられている。符号１６はタイル張り壁面１４
に取り付けられる取付部であり、タイル１２と縦
幅横幅とも同一寸法とされている。符号１８はこ
の取付部１６から前方へ突出する置部であり、本
実施例では直角三角柱を斜面が取付部１６より下
り勾配となるように設置した形状のものであり、
かつこの傾斜面に石鹸の収納スペース２０を穿設
した形状のものである。本実施例では、この置部
１８も取付部１６と同一の横幅とされている。

符号２２は石鹸収納スペース２０の底面に突設
された突起であり、符号２３は該スペース２０か
らの排水路を示す。又、符号２４はスペース２０
の底面に円形に穿設された凹部を示し、シヤンプ
ー等を立設させるためのものである。

本実施例では、取付部１６の前面と置部１８の
上面、側面及び前面がそれぞれタイル１２と模様
及び色彩が一致されたものとなつている。

このように構成された小物置きにおいては、取
付部１６の幅がタイルと同寸法であるから、壁面
１４にこの小物置きを取り付ける場合には、該壁
面１４の１枚のタイルを取りはずしておき、この
部分に小物置きの取付部１６をはめ込む如くして
装着すれば良い。そのため、小物置きとタイルと
の間に間〓が発生せず、この間〓を埋めるための
異形タイルも不要である。従つて、この小物置き
の取り付けが極めて容易である。

更に、取り付け後においては、小物置きの外縁
とタイル１２の目地とが一致することになり、し
かも小物置きの模様及び色彩とタイル１２の模様
及び色彩とが一致することから、壁面の一体感が
高く極めて見栄えの良いものとなる。

なお、本考案では取付部１６の幅がタイルの幅
と一致していれば良く、置部は取付部よりも小さ
くとも良い。

本考案において、少なくとも小物置きの取付部
の模様及び色彩はタイルの模様及び色彩と一致す
るのであるが、この一致とは完全に同一のもので
あつても良く類似するものであつても良い。

上記の実施例では、小物置きの大きさがタイル
１２の大きさと一致されているが、本考案におい
ては取付部の外法寸法はタイルの整数倍であつて
も良い。例えば第３図の破線Ａの如くタイルを図
示のものの２分の１の大きさとした場合には、取
付部の外法横寸法はタイルの横寸法の２倍とな
る。又、破線Ａ，Ｂの如く４分の１の大きさのタ
イルとした場合には、取付部１６は縦及び横とも
タイルの２倍の大きさのものとなる。もちろん、
本考案の小物置きの取付部はタイル大きさのその
他の整数倍としても良い。

第４図は本考案の異なる実施例に係る小物置き
を示すものであり、取付部１６の縦寸法が置部１
８の縦寸法と略一致するものを示す。なおこの小
物置きの平面構成は第２図と一致する。

第５図は本考案の更に別の実施例に係る小物置
きを示す斜視図である。この実施例では置部１８
ａが取付部１６ａから断面Ｔ字形となるように前
方に突出する板状のものとされている。この置部
１８ａの上面には、石鹸の収納用スペース２０ａ
が凹設され、突起２２ａ及び排水路２３ａが設け
られている。そして、取付部１６ａの前面と置部
１８ａの上面、側面及び前面が、タイルと模様、
色彩の双方が一致するようになつている。

なお、本考案の小物置きは、要するに壁面に取
り付けられる取付部と、この取付部から前方に突
出し、石鹸等の小物を置く置部とが設けられてい
れば良く、図示以外の各種形状としても良いこと
は明らかである。

［効果］ 以上の通り、本考案の小物置きはタイルと同寸
法又はその整数倍の取付部を有しており、タイル
張り壁面への取り付けが極めて容易である。又、
取り付け後においては取付部の外縁とタイル目地
とが一致するようになり、しかも少なくとも取付
部の模様、色彩がタイルの模様、色彩と一致する
ことになり、極めて一体感の高いしかも高級感に
優れた構成となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る小物置きの側面
図、第２図は同平面図、第３図は、同取り付け状
態を示す斜視図、第４図は異なる実施例に係る小
物置きの側面図、第５図は更に異なる実施例に係
る小物置きの斜視図、第６図は従来例を示す斜視
図である。 １０……小物置き、１２……タイル、１６……
取付部、１８……置部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タイル張り壁面に取り付けられる小物置きであ
   つて、壁面への取付部と、該取付部から前方へ突
   出する置部とを有し、該取付部の幅は壁面タイル
   の幅と同一又は整数倍であり、かつ少なくとも取
   付部は壁面タイルと模様と色彩の双方が一致する
   ことを特徴とする小物置き。