JPH0351644B2 - - Google Patents

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JPH0351644B2
JPH0351644B2 JP23534086A JP23534086A JPH0351644B2 JP H0351644 B2 JPH0351644 B2 JP H0351644B2 JP 23534086 A JP23534086 A JP 23534086A JP 23534086 A JP23534086 A JP 23534086A JP H0351644 B2 JPH0351644 B2 JP H0351644B2
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JP
Japan
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particles
dispersion
alcohol
water
particle size
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JP23534086A
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English (en)
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JPS6389408A (ja
Inventor
Goro Sato
Michio Komatsu
Hiroyasu Nishida
Yoshitsune Tanaka
Tsuguo Koyanagi
Keiichi Mihara
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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Publication date
Application filed by Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd filed Critical Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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Priority to EP87301219A priority patent/EP0234816B1/en
Priority to DE87301219T priority patent/DE3786933T2/de
Publication of JPS6389408A publication Critical patent/JPS6389408A/ja
Priority to US07/206,863 priority patent/US4925704A/en
Priority to US07/511,197 priority patent/US4987012A/en
Publication of JPH0351644B2 publication Critical patent/JPH0351644B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
発明の技術分野 本発明は、平均粒径0.1〜10μ程度であり粒度分
布がシヤープであり、分散性の良好な黒色系粒子
の製造方法に関する。 発明の技術的背景ならびにその問題点 粒度分布がシヤープな金属酸化物粒子あるいは
金属水酸化物粒子は、セラミツク原料、樹脂用フ
イラー、液晶スペーサなどにその用途が期待され
ている。特に、粒径が0.1μ以上と大きくしかもそ
の粒度分布がシヤープであり、しかも黒色(暗
色)系の金属酸化物粒子あるいは金属水酸化物粒
子は、液晶スペーサ用の絶縁物としての用途が期
待されている。というのは、液晶用のスペーサと
して白色系スペーサを用いる場合よりも黒色系ス
ペーサを用いる場合には、スペーサ自体が目視さ
れることがなく、表示される画像が鮮明になるた
めである。 ところが従来、平均粒径が0.1〜10μの範囲にあ
り、しかも粒度分布が極めてシヤープでかつ黒色
系の金属酸化物粒子あるいは金属水酸化物粒子は
知られていない。ただし、白色系の金属酸化物粒
子あるいは金属水酸化物粒子は知られており、そ
の製造方法としては、たとえばシリカの場合に
は、水硝子から得られる珪酸を粒子成長させるこ
とにより、平均粒径0.005〜0.1μの粒子が液体中
に分散されたシリカゾルを得る方法が知られてい
る。このようにして得られるシリカゾルでは、粒
径が0.05μ以下ではミセルを形成し、粒径が0.05μ
を越えると粒度分布がシヤープになるが、ゾル中
では粒子は単分散しているものは少ない。しかも
この方法でえられる粒子の粒子径を0.1μ以上とす
ることは難かしく、もし0.1μ以上の粒子を得よう
とすると、高温で数日〜数十日という長時間を要
するとともに、粒子成長中に反応系内に新たなシ
ード(核)が発生しやすくなり、このため得られ
る粒子の粒度分布がブロードになるという問題点
があつた。したがつてこの方法では、工業的に
は、0.1μ以上の粒子径を有するとともに粒度分布
がシヤープで単分散したシリカ粒子を得ることは
できない。 また、水−アルコール系溶媒中で金属アルコキ
シドをアルカリ触媒の存在下で加水分解させるこ
とによつて、粒径0.05〜2μ程度の金属酸化物粒子
あるいは金属水酸化物粒子を得る方法も知られて
いる。この方法では、反応系を高温度に保つ必要
がなく、しかも数〜数十時間で粒子径0.1〜2μ程
度の比較的粒度分布がシヤープな粒子が得られる
という長所がある。ところが、この方法では、た
とえばシリカ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒
子などの場合には、反応系における酸化物換算で
の粒子濃度が0.5重量%以下のときにしか上記の
ような粒子は得られず、このため生産性が悪くか
つ多量のアルコールなどの有機溶媒が必要とな
り、製造コストが高いという問題点があつた。し
かも、この方法では、シリカの場合には、得られ
る粒子の粒子径は0.2〜0.3μが限度であつて、こ
れ以上の粒子径の粒子を得ようとすると、粒子同
士が凝集してしまうことがあつた。もし0.5μ以上
の粒子径の粒子を得ようとすると、原料の金属ア
ルコキシドとして、加水分解速度の遅いアルコシ
キドすなわち炭素数5〜7程度を有する長いエス
テル基を有するアルコキシドを用いなければなら
ない。しかしながらこのようなアルコキシドは非
常に高価であり、また加水分解速度が遅いため反
応に長時間を要し、しかも反応系の組成比、反応
温度、撹拌方法、撹拌速度などの影響を受けやす
く、安定した品質の単分散した金属酸化物粒子あ
るいは金属水酸化物粒子を得ることはできないと
いう問題点があつた。 そこで本発明者らは、上記のような問題点を解
決して、粒径が大きくしかも単分散し、かつ粒径
分布がシヤープであつて、その上黒色系の金属酸
化物粒子あるいは金属水酸化物粒子を得るべく鋭
意研究したところ、粒子成長の核となるシードを
用いて特定の条件下に金属アルコキシドの加水分
解を行なわせることによつてシードを成長させ、
得られた粒子を250℃以上の温度で熱処理すれば、
粒径が大きくしかも単分散し、かつ粒度分布がシ
ヤープであつて、その上黒色系の粒子が短時間で
得られることを見出して本発明を完成するに至つ
た。 発明の目的 本発明は上記のような従来技術に伴なう問題点
を解決しようとするものであつて、粒径が大きく
しかも粒度分布がシヤープでかつ単分散され、そ
の上黒色系の金属酸化物粒子あるいは金属水酸化
物粒子を効率よく製造しうるような、黒色系粒子
の製造方法を提供することを目的としている。 発明の概要 本発明に係る黒色系粒子の製造方法は、金属酸
化物あるいは金属水酸化物がシードとして分散さ
れた水−アルコール系分散液に、該分散液をアル
カリ性に保ちながら金属アルコキシドを添加して
加水分解し、前記シード上に金属アルコキシド分
解生成物を付着させて粒子成長を行なわせ、次い
で分散液から分離された粒子を250℃以上の温度
で熱処理することを特徴としている。 本発明では、シードを含む水−アルコール系分
散液に、該分散液をアルカリ性に保ちながら金属
アルコキシドを添加して加水分解し、シード上に
金属アルコキシド分解生成物を付着させ、次いで
得られた粒子を250℃以上の温度で熱処理するこ
とによつて、粒子を製造しているので、大きな粒
径でしかも粒度分布がシヤープでかつ単分散さ
れ、その上黒色系の粒子を効率よく得ることがで
きる。しかも反応系中の酸化物換算の粒子濃度を
高めることができるため、粒子の製造コストを低
下させることができるという効果も得られる。 このようにして得られた本発明に係る黒色系粒
子は、液晶表示装置のスペーサとして用いられる
と、表示される画像が鮮明になるという優れた効
果が得られる。 発明の具体的説明 以下本発明に係る黒色系粒子の製造方法につい
て具体的に説明する。 まず本発明では、金属酸化物あるいは金属水酸
化物がシードとして分散された水−アルコール系
分散液を調製する。水−アルコール系分散液中に
分散されるシードは、金属酸化物粒子あるいは金
属水酸化物粒子であるが、場合によつて他の粒径
の揃つた粒子を用いることもできる。上記のよう
なシードとして用いられる粒子は、0.05〜9μ程度
のなるべく均一な粒径を有していることが好まし
い。 このようなシードが分散された水−アルコール
系分散液は、水−アルコール系混合溶液にシード
を添加してもよくあるいは水−アルコール系分散
液中でシードを生成させてもよい。このうち水−
アルコール系分散液中で金属アルコキシドを加水
分解させて得られるシードが分散された水−アル
コール系分散液が好ましく用いられる。シードの
生成方法は、たとえば粉体及び粉体冶金23,(4),
19〜24(1976)あるいはJournal colloid&
Interface Sci,26,62〜69(1968)に記載されて
いる。 このようにして金属酸化物粒子あるいは金属水
酸化物粒子がシードとして分散された水−アルコ
ール系分散液が得られるが、分散液中のシードが
凝集して合体しないように、この分散液にアルカ
リを加えて安定化された分散液(以下ヒールゾル
と称することがある)とする。もしアルカリを加
えて分散液の安定化を図らないと、シード粒子同
士が凝集して沈殿してくることがある。シード同
士が凝集すると、凝集粒子の接合部分(ネツク
部)にも金属アルコキシド分解生成物の付着が起
こるため、均一な粒径を有する粒子が得られな
い。 分散液の安定化を図るために加えるアルカリと
しては、アンモニアガス、アンモニア水、水酸化
ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、第4級
アンモニウム塩、アミン類などが単独であるいは
組合せて用いられる。 シードが分散された水−アルコール系分散液中
でのアルコール濃度は35〜97重量%であることが
好ましい。ここで用いられるアルコールとして
は、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコールなどの低級アルコールが用
いられる。またこれらの低級アルコールの混合溶
媒を用いることもできる。 また、水−アルコール系分散液として、水およ
びアルコールに加えて、他の有機溶媒を用いるこ
ともできる。このような有機溶媒としては、水お
よびアルコールと相溶性がよく、しかも金属アル
コキシドとの相溶性がよいものが用いられる。 水−アルコール系分散液中でのシードの濃度
は、酸化物換算濃度で0.05〜20.0重量%であるこ
とが好ましい。シードの酸化物換算濃度が0.05重
量%未満であると、後の金属アルコキシド分解生
成物をシードに付着させる工程で、新たなシード
が発生することがあり、得られる粒子の粒度分布
がブロードになるため好ましくない。一方、シー
ドの酸化物換算濃度が20.0重量%を越えると、金
属アルコキシド分解生成物をシードに付着させる
工程で粒子同士で凝集してしまうため好ましくな
い。 次に、上記のようにして得られたアルカリで安
定化されたシードが分散された水−アルコール系
分散液であるヒールゾルに、このヒールゾルをア
ルカリ性に保ちながら金属アルコキシドを添加し
て加水分解し、シード上に金属アルコキシド分解
生成物を付着させてシード粒子を成長させる。 金属アルコキシドとしては、アルコキシドを形
成しうる金属であればどのような金属のアルコキ
シドであつても用いることができる。アルコキシ
ドを形成するエステル基の炭素数は、1〜7程度
望ましくは1〜4程度であることが好ましい。こ
のような金属アルコキシドはアルコールなどで希
釈して用いてもよく、また原液のまま用いてもよ
い。 分散液中に金属アルコキシドを添加するに際し
ては、金属アルコキシドとともに、水−アルコー
ル混合溶液を添加することが好ましい。これらの
金属アルコキシドおよび水−アルコール混合溶液
は、ヒールゾルに徐々に添加することが好まし
い。ヒールゾル中に金属アルコキシドを添加する
と、金属アルコキシドは加水分解し始め、このと
き急激に溶液のPHが変化する。ヒールゾル液が上
記のようなアルカリ性でなくなると、シードが凝
集したりあるいは新しいシードが発生したりする
ことがあり、最終的に得られる粒子の粒度分布が
ブロードになるため好ましくない。このため金属
アルコキシドの添加に際しては、ヒールゾルをア
ルカリ性に保つようにして行なう。ヒールゾルの
PHは、10〜13であることが好ましい。ヒールゾル
をアルカリ性に保つためには、ヒールゾルにアル
カリを添加すればよく、具体的には、添加される
アルカリとして、アンモニアガス、アンモニア
水、アミン類、アルカリ金属水酸化物、第4級ア
ンモニウム塩が単独あるいは組合せて用いられ
る。 金属アルコキシドを加水分解させる際の温度
は、特に限定しないが、水またはアルコールの沸
点以上の温度を採用する場合には、溶液が液相を
保持できるように加圧されることが好ましい。た
だし、反応系内に存在するアルコールなどの臨界
温度以上で金属アルコキシドの分解反応を行なう
ことは、液相内の組成比が変化することがあるの
で、臨界温度未満で行なうことが好ましい。 上記のようにしてシード上に金属アルコキシド
分解生成物を付着させてシード粒子を成長させる
が、反応系内の成長した粒子の濃度は、酸化物換
算濃度で0.05〜20.0重量%さらに望ましくは0.05
〜15.0重量%であることが好ましい。粒子の濃度
が0.05重量%未満であると、生産性が悪くかつ多
量のアルコールが必要となり経済性に劣り、一方
粒子の濃度が20重量%を越えると、シードの粒子
成長中に粒子間の凝集が起こり、得られる粒子の
粒度分布がブロードになるため好ましくない。 シード上に金属アルコキシド分解生成物を付着
させるに際して、反応系中でのアルコール濃度は
35〜97重量%であるようにするのが好ましい。ア
ルコール濃度が35重量%未満であると、添加され
る金属アルコキシドとの相溶性が悪くエマルジヨ
ン化し、シードが凝集したりあるいは球状でない
不定形生成分が得られるため好ましくなく、一方
アルコール溶液が97重量%を越えると金属アルコ
キシドの加水分解速度が遅くなりすぎるため好ま
しくない。反応系中のアルコール濃度は、反応系
中に金属アルコキシドとともに水およびアルコー
ルを添加することにより調節することができ、ア
ルコールはアルコキシドに対して0.4〜1.1モルの
割合で、また水はアルコキシドに対して2.0〜
24.0モルの割合で添加されることが好ましい。 このようにして得られる、水−アルコール系分
散媒に分散された粒子は、球状でその粒子径は
0.1〜10μ程度であり、粒度分布がシヤープ(±σ
≦0.5)であり、分散媒中に分散されている。ま
た、上記のような粒子の製造方法によれば、得ら
れる粒子の粒径を0.1〜10μのうち任意の値に容易
に制御することができる。さらに分散媒中での粒
子の酸化物基準の濃度は0.05〜20.0重量%であ
り、従来の金属アルコキシドを用いた粒子の製造
方法と比較して著しく高くすることが可能であ
る。したがつて粒子の製造効率を高めることがで
きるとともに製造コストの低減も図ることができ
る。 このようにして得られた分散液に分散された粒
子の安定性をさらに高めるために、得られた分散
液中に、アルカリなどの安定剤を添加し熟成を施
こせば、長期間にわたつて分散液中の粒子は凝集
したりすることがない。 次に上記のようにして得られた分散液を常法に
従つて乾燥すると、分散性の良好な球状の粒子が
得られる。この段階で得られる粒子は、まだ白色
系である。次いでこの粒子を、250℃以上、好ま
しくは250〜1000℃の温度で、空気雰囲気中ある
いは不活性ガス雰囲気中で熱処理すると、白色系
の粒子は黒色系に変化して、分散性の良好な黒色
系の粒子が得られる。 白色系の粒子を250℃以上の温度で熱処理する
ことによつて黒色系の粒子に変化するのは、次の
ような理由によるのであろうと考えられる。すな
わち、熱処理前の粒子の内部には、未反応の金属
アルコキシドなどの有機物が存在しており、この
未反応の金属アルコキシドなどの有機物が250℃
以上の温度に加熱されて分解あるいは炭化するこ
とによつて、粒子が黒色化するのであろう。 白色系粒子の熱処理温度は、上述のように250
℃以上、好ましくは250〜1000℃であるが、熱処
理温度が250℃未満であると、白色系粒子の黒色
化は起こるが、黒色化に長時間を要するため好ま
しくなく、一方熱処理温度が1000℃を越えると、
粒子間の焼結が起こることがあるため好ましくな
い。 また一般的に白色系粒子の粒子径が小さい場合
には、250〜1000℃の温度範囲の比較的低温領域
での熱処理によつて黒色化が起こるが、粒子径が
大きくなるほど比較的高温領域での熱処理が必要
となる。 また本発明においては、シードが分散された水
−アルコール系分散液に、金属アルコキシドを添
加する際に、水−アルコール系分散液に、溶解あ
るいは分散する有機物を添加しておき、この有機
物をシード上に金属アルコキシド分解生成物とと
もに付着させ、次いで得られる粒子を250℃以上
の温度に熱処理すると、得られる黒色系粒子の色
調をさらに黒色化することができる。あるいはま
た、分散液を乾燥することによつて得られた白色
系粒子を熱処理する前に、この白色系粒子を有機
物の溶液に含浸して該粒子に有機物を付着させた
後に熱処理することによつても、得られる黒色系
粒子の色調をさらに黒色化することができる。 上記のようにして得られた黒色系粒子は、
JISZ8701−82に準拠して測定した色の三刺激値
X.Y.Zに基いて表示される色の明るさに相当する
Y値が、通常、10%以下の値を有しており、非常
に黒色性に優れている。このため、本発明で得ら
れた黒色系粒子は、セラミツク原料、樹脂用フイ
ラーなどの用途に加えて、液晶用スペーサとして
用いられ、特に液晶用スペーサとして用いられた
場合には、表示される画像が鮮明になるという優
れた効果が得られる。 発明の効果 本発明では、シードを含む水−アルコール系分
散液に、該分散液をアルカリ性に保ちながら金属
アルコキシドを添加して加水分解し、シード上に
金属アルコキシド分解生成物を付着させ、次いで
得られた粒子を250℃以上の温度で熱処理するこ
とによ8て、粒子を製造しているので、大きな粒
径でしかも粒度分布がシヤープでかつ単分散さ
れ、その上黒色系の粒子を効率よく得ることがで
きる。しかも反応系中の酸化物換算の粒子濃度を
高めることができるため、粒子の製造コストを低
下させることができるという効果も得られる。 このようにして得られた本発明に係る黒色系粒
子は、液晶表示装置のスペーサとして用いられる
と、表示される画像が鮮明になるという優れた効
果が得られる。 以下本発明を実施例により説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例 1 エチルアルコール487gと水389gとの混合液を
撹拌しながら35℃に保ち、この混合液にアンモニ
アガス71.7gを溶解させた。この混合液に28%エ
チルシリケート17.4gを加え、その後2時間撹拌
を続けてSiO2換算として0.5重量%に相当するシ
ード粒子が分散した白濁液を得た。 この白濁液に直ちにNaOH、0.03gが溶解した
水溶液3.3gを加え、シード粒子が水−アルコー
ル分散液中に分散したヒールゾル(A)を得た。 得られたヒールゾル(A)のうち97gを撹拌下35℃
に保ち、アンモニアガスでPHを11.5にコントロー
ルしながら、エチルアルコール455gと水886gと
の混合液および28%エチルシリケート570gを同
時に19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、
液中にNaOH1gが溶解した水溶液103gを加え、
これを70℃に加熱して2時間保持し分散液()
を得た。この分散液()を110℃で乾燥し、白
色系粉末粒子を得た。 次に、このようにして得られた白色系粒子を、
空気雰囲気下で350℃で3時間熱処理をしたとこ
ろ、黒色系粒子が得られた。 得られた黒色系粒子の形状を走査型電子顕微鏡
(SEM)により調べ、この写真(7500倍)を第1
図に示す。 次いでシール用樹脂(三井東圧製、エポキシ系
樹脂)100gに、上記のようにして得られた黒色
系粉末粒子1gを分散させてインキ組成物を調製
した。得られたインキ組成物を、2cm×2cmの液
晶表示装置用研摩ガラス基板上に透明電極、配向
膜が形成された積層体の配向膜の周縁にスクーン
印刷機で印刷して、大型液晶表示装置用基板を得
た。 次に、エチルアルコール(EtOH)1に、上
記のようにして得られた黒色系粉末粒子0.01gを
分散させ、この分散液を用いて室温60℃、湿度3
%に保たれた噴霧室内に置かれた大型液晶表示装
置基板上のシール用樹脂が設けられていない部分
に噴霧した。次いでこれを、90℃で30分間予備乾
燥した後、これと、ガラス基板上に透明電極およ
び配向膜が設けられてなる別の大型液晶表示装置
基盤上とを貼り合せ、3Kg/cm2の加圧下で150℃、
1時間加熱して樹脂を硬化させて大型液晶表示装
置用セルを100枚作成した。 このようにして得た大型液晶表示装置用セルの
シール用樹脂が設けられていない部分に、後述す
るような液晶を注入して、大型液晶表示装置を得
た。 実施例 2 実施例1で得られた分散液()114gを撹拌
下35℃に保ち、エチルアルコール63gと水51gを
加えアンモニアガスでPH11.5にコントロールしな
がら、エチルアルコール638gと水814gとの混合
液および28%エチルシリケート325gを同時に19
時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中に
NaOH0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これ
を70℃に加熱して2時間保持しヒールゾル(B)を得
た。このヒールゾル(B)94.5gを撹拌下65℃に保
ち、エチルアルコール116gと水95gを加えアン
モニアガスでPHを11.5にコントロールしながら、
エチルアルコール307gと水438gとの混合液およ
び28%エチルシリケート207gを同時に19時間か
けて徐々に添加した。全量添加後、液中に
NaOH0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これ
を70℃に加熱して2時間保持し分散液()を得
た。この分散液を()を110℃で乾燥し、白色
系粉末を得た。 次に、このようにして得られた白色系粒子を、
窒素雰囲気下で750℃で3時間熱処理をしたとこ
ろ、黒色系粒子が得られた。 次いでシール用樹脂100gに、上記のようにし
て得た黒色系粉末粒子1.5gを分散させてインキ
組成物を調製し、またエチルアルコール1に黒
色系粉末粒子0.05gを分散させて分散液を調製し
た以外は、実施例1と同一にして大型液晶表示装
置を作成した。 実施例 3 実施例2で得られた分散液()1126gを撹拌
下65℃に保ち、この分散液()にエチルアルコ
ール155gと水127gを加えアンモニアガスでPHを
11.5にコントロールしながら、エチルアルコール
164gと水275gとの混合液および28%エチルシリ
ケート156gを同時に19時間かけて徐々に添加し
た。全量添加後、液中にNaOH0.7gが溶解した
水溶液65gを加え、これを70℃に加熱して2時間
保持して、ヒールゾル(C)を得た。 このヒールゾル(C)1324gを撹拌下65℃に保ち、
エチルアルコール185gと水151gを加えアンモニ
アガスでPHを11.5にコントロールしながら、エチ
ルアルコール93gと水150gとの混合液および28
%エチルシリケート82gを同時に19時間かけて
徐々に添加した。全量添加後、液中にNaOH0.6
gが溶解した水溶液58gを加え、これを70℃に加
熱して2時間保持し分散液()を得た。この分
散液()を110℃で乾燥し、白色系粉末粒子を
得た。 次に、このようにして得られた白色系粒子を、
空気雰囲気下で750℃で3時間熱処理をしたとこ
ろ、黒色系粒子が得られた。 次いでシール用樹脂100gに、上記のようにし
た得た黒色系粉末粒子1.8gを分散させてインキ
組成物を調製し、またエチルアルコール1に黒
色系粉末粒子0.1gを分散させて分散液を調製し
た以外は、実施例1と同一にして大型液晶表示装
置を作成した。 実施例 4 実施例1で得られたヒールゾル(A)を撹拌下35℃
に保ち、アンモニアガスでPHを11.5にコントロー
ルしながら、水溶性フエノール樹脂(大日本イン
キ製)9.5gが溶解したエチルアルコール1509g
と水3007gとの混合液および28%エチルシリケー
ト2268gを同時に19時間かけて徐々に添加した。
全量添加後、液中にNaOH2gが溶解した水溶液
204gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持
し分散液()を得た。この分散液()を110
℃で乾燥し、白色系粉末粒子を得た。 次に、このようにして得られた白色系粒子を、
窒素雰囲気下で300℃で1時間熱処理したところ、
黒色系粒子が得られた。 次いでシール用樹脂100gに、上記のようにし
て得た黒色系粉末粒子0.5gを分散させてインキ
組成物を調製し、またエチルアルコール1に黒
色系粉末粒子0.1gを分散させて分散液を調製し
た以外は、実施例1と同一にして大型液晶表示装
置を作成した。 比較例 1〜6 表−1に示したような従来公知のスペーサーを
使用した以外は、実施例1と同一にして大型液晶
表示装置を作成した。 上記のように得られた大型液晶表示装置につい
て、その特性を下記の方法で評価した。 セルの中央部・右側部・左側部をダイヤモン
ドカツターで切断し、液晶層の厚さを電子顕微
鏡で測定した。 映像部のスペーサー粗大粒子(凝集粒子)の
有無を目視し、粗大粒子が一つでも目視された
ものは不良品とした。 なお実施例1、比較例1および比較例4では
Smc*液晶(強誘電性液晶、メルク社製)を用
い、実施例2、比較例2および比較例5では
SBE液晶(メルク社製)を用い、実施例3、比
較例3および比較例6ではTN液晶(メルク社
製)をそれぞれ注入した。得られた大型液晶表示
装置の作動状況を表−2に示す。 なお、各実施例および比較例で用いられた黒色
系粒子および白色系粒子のY値(JISZ8701に準
拠して表わした値)は、次のようにして測定し
た。 S&Mカラーコンピユーター:SM4−CH型
(スガ試験機製)を用い、円柱セル内に粒子を入
れ、45°反射法にて測定した。
【表】
【表】 この表1から、本発明により得られた黒色系粒
子は、0.1〜10μmの直径を有し、粒度分布がシヤ
ープで、しかも黒色系であることがわかる。 また表2から、本発明により得られた黒色系粒
子を液晶スペーサとして用いると、液晶層の厚さ
のばらつきが小さく、作動率が良好で、しかも表
示性能も優れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により得られた粒子の形状を示
す走査形電子顕微鏡写真(7500倍)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属酸化物あるいは金属水酸化物がシードと
    して分散された水−アルコール系分散液に、該分
    散液をアルカリ性に保ちながら金属アルコキシド
    を添加して加水分解し、前記シード上に金属アル
    コキシド分解生成物を付着させて粒子成長を行な
    わせ、次いで分散液から分離された粒子を250℃
    以上の温度で熱処理することを特徴とする黒色系
    粒子の製造方法。
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