JPH0782172B2 - 黒色系粒子およびこの黒色系粒子を含む表示装置 - Google Patents
黒色系粒子およびこの黒色系粒子を含む表示装置Info
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- JPH0782172B2 JPH0782172B2 JP61235341A JP23534186A JPH0782172B2 JP H0782172 B2 JPH0782172 B2 JP H0782172B2 JP 61235341 A JP61235341 A JP 61235341A JP 23534186 A JP23534186 A JP 23534186A JP H0782172 B2 JPH0782172 B2 JP H0782172B2
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、表示装置用スペーサ粒子およびこの粒子を含
む表示装置に関し、さらに詳しくは、特定の方法で製造
されうる粒度分布がシャープな表示装置用スペーサ粒子
およびこの粒子をスペーサとして含む表示装置に関す
る。
む表示装置に関し、さらに詳しくは、特定の方法で製造
されうる粒度分布がシャープな表示装置用スペーサ粒子
およびこの粒子をスペーサとして含む表示装置に関す
る。
発明の技術的背景ならびにその問題点 時計、計算機あるいは壁かけテレビなどの表示装置とし
て、液晶表示装置が広く用いられている。この液晶表示
装置は、わずかな電圧を加えるだけで分子の配列が変っ
て偏向方向が変化する液晶を用いた表示装置であって、
通常、二枚の電極間に液晶層を挟んだ構造を有してい
る。
て、液晶表示装置が広く用いられている。この液晶表示
装置は、わずかな電圧を加えるだけで分子の配列が変っ
て偏向方向が変化する液晶を用いた表示装置であって、
通常、二枚の電極間に液晶層を挟んだ構造を有してい
る。
このような液晶表示装置では、液晶層の厚さはできる限
り薄いことが望ましく、しかも液晶層の厚さにばらつき
がないことが望まれている。もし液晶層の厚さにばらつ
きがあると、液晶層にかかる電界強度に部分的に不均一
さが生じ、このため画像のコントラスト比が場所によっ
て変化して画像にむらが生じてしまう。また、液晶の入
力信号に対する応答速度は、液晶層の厚さおよび電界強
度に応じて変化するが、もし液晶層の厚さが不均一であ
ると、応答速度に差異が生じて鮮明な画像が得られなく
なってしまう。
り薄いことが望ましく、しかも液晶層の厚さにばらつき
がないことが望まれている。もし液晶層の厚さにばらつ
きがあると、液晶層にかかる電界強度に部分的に不均一
さが生じ、このため画像のコントラスト比が場所によっ
て変化して画像にむらが生じてしまう。また、液晶の入
力信号に対する応答速度は、液晶層の厚さおよび電界強
度に応じて変化するが、もし液晶層の厚さが不均一であ
ると、応答速度に差異が生じて鮮明な画像が得られなく
なってしまう。
このため液晶表示装置では、二枚の電極間に薄い絶縁物
からなるスペーサを介在させ、この間に液晶を充填する
ことによって、二枚の電極間に薄く均一な液晶層を形成
していた。
からなるスペーサを介在させ、この間に液晶を充填する
ことによって、二枚の電極間に薄く均一な液晶層を形成
していた。
上記のような液晶表示装置に用いられるスペーサとして
は、研摩剤用の酸化アルミニウムを2〜10μmに分級し
たもの、直径2〜10μmのグラスファイバーを50〜100
μmの長さに切断したもの、あるいはベンゾグアナミン
などの合成樹脂を2〜10μmの球状としたものなどが用
いられてきた。
は、研摩剤用の酸化アルミニウムを2〜10μmに分級し
たもの、直径2〜10μmのグラスファイバーを50〜100
μmの長さに切断したもの、あるいはベンゾグアナミン
などの合成樹脂を2〜10μmの球状としたものなどが用
いられてきた。
このような従来公知のスペーサを用いた液晶表示装置
は、その大きさが小型である場合には特に大きな問題点
は生じてこないが、その大きさが大型になると、以下の
ような問題点がある。
は、その大きさが小型である場合には特に大きな問題点
は生じてこないが、その大きさが大型になると、以下の
ような問題点がある。
(a)用いられる液晶の種類に応じて液晶層の厚みを微
妙に変化させる必要があるが、この微妙な液晶層の厚さ
の変化に対応しうるようにスペーサの形状をコントロー
ルすることができない。
妙に変化させる必要があるが、この微妙な液晶層の厚さ
の変化に対応しうるようにスペーサの形状をコントロー
ルすることができない。
(b)スペーサ粒子の粒度分布が大きく、均一な厚みを
有する液晶層を提供することができず、画像にむらが生
じたりあるいは色調異常をきたすことがある。
有する液晶層を提供することができず、画像にむらが生
じたりあるいは色調異常をきたすことがある。
(c)強誘電性液晶を用いる場合には、液晶層の厚さを
1〜2μm程度にすることが必要であるが、このような
厚みに液晶層の厚さを調節しうるようなスペーサが存在
していない。
1〜2μm程度にすることが必要であるが、このような
厚みに液晶層の厚さを調節しうるようなスペーサが存在
していない。
(d)液晶層中のスペーサ粒子が凝集してスペーサが表
示画像中に目視されたり、あるいは長軸10〜50μmのス
ペーサではスペーサ自体が表示画像中に目視されること
がある。
示画像中に目視されたり、あるいは長軸10〜50μmのス
ペーサではスペーサ自体が表示画像中に目視されること
がある。
(e)スペーサ粒子が球状でないため、スペーサが透明
電極を傷つけたりして表示装置が不良品となることがあ
る。
電極を傷つけたりして表示装置が不良品となることがあ
る。
(f)スペーサが樹脂である場合には、加熱または加圧
によって変形しやすく、均一な液晶層の厚みを提供する
ことができない。
によって変形しやすく、均一な液晶層の厚みを提供する
ことができない。
(g)スペーサが白色系粒子であると、得られる画像
が、スペーサとして黒色系粒子を用いた場合と比較し
て、コントラストの面で劣ってしまうことがある。
が、スペーサとして黒色系粒子を用いた場合と比較し
て、コントラストの面で劣ってしまうことがある。
ところが現状では、表示装置に用いられうるような黒色
系スペーサ粒子は全く知られていない。というのは、た
とえば黒色系顔料粒子をスペーサ粒子として用いようと
すれば、その粒子を均一に調整することは極めて困難で
あり、また着色された樹脂粒子をスペーサ粒子として用
いようとしても上記と同様な問題が生じてしまうためで
ある。
系スペーサ粒子は全く知られていない。というのは、た
とえば黒色系顔料粒子をスペーサ粒子として用いようと
すれば、その粒子を均一に調整することは極めて困難で
あり、また着色された樹脂粒子をスペーサ粒子として用
いようとしても上記と同様な問題が生じてしまうためで
ある。
本発明者らは、このような従来公知の表示装置用のスペ
ーサ粒子に伴なう問題点を解決すべく鋭意検討したとこ
ろ、特定の黒色系粒子がスペーサ用粒子として優れてい
ること、そして特定の方法で得られた粒度分布がシャー
プな黒色系粒子を表示装置のスペーサとして用いればよ
いことを見出して、本発明を完成するに至った。
ーサ粒子に伴なう問題点を解決すべく鋭意検討したとこ
ろ、特定の黒色系粒子がスペーサ用粒子として優れてい
ること、そして特定の方法で得られた粒度分布がシャー
プな黒色系粒子を表示装置のスペーサとして用いればよ
いことを見出して、本発明を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであって、微妙な厚さの変化にも対応
することができ、かつ均一な厚みを有し、しかもスペー
サ粒子同士が凝集することがなく、その上表示される画
像のコントラストを向上させることができるような黒色
系スペーサ粒子およびこの黒色系スペーサ粒子を含む液
晶表示装置を提供することを目的としている。
しようとするものであって、微妙な厚さの変化にも対応
することができ、かつ均一な厚みを有し、しかもスペー
サ粒子同士が凝集することがなく、その上表示される画
像のコントラストを向上させることができるような黒色
系スペーサ粒子およびこの黒色系スペーサ粒子を含む液
晶表示装置を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る表示装置用黒色系スペーサ粒子は、有機物
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、JIS Z 8701に準拠し
て定められる色のXYZ系でY値が10%以下であり、粒子
径が0.1〜10μmであることを特徴としている。
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、JIS Z 8701に準拠し
て定められる色のXYZ系でY値が10%以下であり、粒子
径が0.1〜10μmであることを特徴としている。
また本発明に係る液晶表示装置などの表示装置は、金属
酸化物あるいは金属水酸化物がシードとして分散された
水−アルコール系分散液に、該分散液をアルカリ性に保
ちながら金属アルコキシドを添加して加水分解し、前記
シード上に金属アルコキシド分解生成物を付着させて粒
子成長を行なわせ、次いで分散液から分離された有機物
を含む白色系粒子を250℃以上の温度で熱処理すること
により得られた黒色系粒子を、スペーサとして含むこと
を特徴としている。
酸化物あるいは金属水酸化物がシードとして分散された
水−アルコール系分散液に、該分散液をアルカリ性に保
ちながら金属アルコキシドを添加して加水分解し、前記
シード上に金属アルコキシド分解生成物を付着させて粒
子成長を行なわせ、次いで分散液から分離された有機物
を含む白色系粒子を250℃以上の温度で熱処理すること
により得られた黒色系粒子を、スペーサとして含むこと
を特徴としている。
本発明に係る表示装置用黒色系スペーサ粒子は、有機物
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、黒色顔料および/ま
たは黒色染料で着色されていないのにもかかわらず、JI
S Z 8701で定められるXYZ系で、Y値が10%以下と非常
に黒色であり、しかも粒子径が0.1〜10μmで粒度分布
がシャープである。
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、黒色顔料および/ま
たは黒色染料で着色されていないのにもかかわらず、JI
S Z 8701で定められるXYZ系で、Y値が10%以下と非常
に黒色であり、しかも粒子径が0.1〜10μmで粒度分布
がシャープである。
本発明に係る表示装置は、特定の方法によって得られた
黒色系粒子をスペーサとして含み、このスペーサはシャ
ープな粒度分布を有し、かつ粒子径を任意の大きさに制
御することが可能であり、しかも粒子同士が凝集するこ
とが少ないので、微妙な厚さの変化にも対応でき、かつ
均一な厚みを有し、しかもスペーサ粒子が外部から目視
されることがないという優れた特性を有する表示装置が
得られる。
黒色系粒子をスペーサとして含み、このスペーサはシャ
ープな粒度分布を有し、かつ粒子径を任意の大きさに制
御することが可能であり、しかも粒子同士が凝集するこ
とが少ないので、微妙な厚さの変化にも対応でき、かつ
均一な厚みを有し、しかもスペーサ粒子が外部から目視
されることがないという優れた特性を有する表示装置が
得られる。
また、上記の黒色系スペーサ粒子は球状であるため、透
明電極を傷付けることなく、しかも熱または加圧による
変形が生ずるともない。さらに原料として金属アルコキ
シドを使用しているため、高純度のスペーサが得られる
という効果もある。
明電極を傷付けることなく、しかも熱または加圧による
変形が生ずるともない。さらに原料として金属アルコキ
シドを使用しているため、高純度のスペーサが得られる
という効果もある。
発明の具体的説明 以下本発明に係る表示装置用黒色系スペーサ粒子および
この黒色系スペーサ粒子を含む表示装置について具体的
に説明する。
この黒色系スペーサ粒子を含む表示装置について具体的
に説明する。
本発明に係る表示装置用黒色系スペーサ粒子は、有機物
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、黒色顔料および/ま
たは黒色染料で着色されていないのにもかかわらず、JI
S Z 8701で定められる色のXYZ系で、色の明るさに相当
するY値が10%以下であり、非常に黒色性に優れてい
る。しかもこの黒色系スペーサ粒子は、後述するように
シャープな粒度分布を有し、しかも粒子径は0.1〜10μ
mの範囲で任意の大きさに正確に制御されており、その
上粒子同士が凝集することが少なく球状であり、熱また
は加圧によって変形することもない。さらにこの黒色系
スペーサ粒子は、絶縁性に優れており、しかも原料とし
て金属アルコキシドを用いているため、化学的に高純度
である。
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、黒色顔料および/ま
たは黒色染料で着色されていないのにもかかわらず、JI
S Z 8701で定められる色のXYZ系で、色の明るさに相当
するY値が10%以下であり、非常に黒色性に優れてい
る。しかもこの黒色系スペーサ粒子は、後述するように
シャープな粒度分布を有し、しかも粒子径は0.1〜10μ
mの範囲で任意の大きさに正確に制御されており、その
上粒子同士が凝集することが少なく球状であり、熱また
は加圧によって変形することもない。さらにこの黒色系
スペーサ粒子は、絶縁性に優れており、しかも原料とし
て金属アルコキシドを用いているため、化学的に高純度
である。
これに対して、たとえば黒色系顔料粒子あるいは着色有
機樹脂は、表示装置用黒色系スペーサ粒子として用いる
ことはできない。というのは、これらの粒子は粒度分布
に大きなばらつきがあったり、あるいは熱または加圧に
よって変形してしまうためである。
機樹脂は、表示装置用黒色系スペーサ粒子として用いる
ことはできない。というのは、これらの粒子は粒度分布
に大きなばらつきがあったり、あるいは熱または加圧に
よって変形してしまうためである。
本発明に係る表示装置は、特定の方法で製造された黒色
系粒子をスペーサとして含むことを特徴としている。こ
の黒色系スペーサ用粒子の製造方法について説明する。
系粒子をスペーサとして含むことを特徴としている。こ
の黒色系スペーサ用粒子の製造方法について説明する。
まず、金属酸化物あるいは金属水酸化物がシードとして
分散された水−アルコール系分散液を調製する。水−ア
ルコール系分散液中に分散されるシードは、金属酸化物
粒子あるいは金属水酸化物粒子であるが、場合によって
他の粒径の揃った粒子を用いることもできる。上記のよ
うなシードとして用いられる粒子は、0.05〜9μ程度の
なるべく均一な粒径を有していることが好ましい。
分散された水−アルコール系分散液を調製する。水−ア
ルコール系分散液中に分散されるシードは、金属酸化物
粒子あるいは金属水酸化物粒子であるが、場合によって
他の粒径の揃った粒子を用いることもできる。上記のよ
うなシードとして用いられる粒子は、0.05〜9μ程度の
なるべく均一な粒径を有していることが好ましい。
このようなシードが分散された水−アルコール系分散液
は、水−アルコール系混合溶液にシードを添加してもよ
くあるいは水−アルコール系分散液中でシードを生成さ
せてもよい。このうち水−アルコール系分散液中で金属
アルコキシドを加水分解させて得られるシードが分散さ
れた水−アルコール系分散液が好ましく用いられる。シ
ードの生成方法は、たとえば粉体及び粉体治金23,
(4),19〜24(1976)あるいはJournalcolloid&Inter
face Sci,26,62〜69(1968)に記載されている。
は、水−アルコール系混合溶液にシードを添加してもよ
くあるいは水−アルコール系分散液中でシードを生成さ
せてもよい。このうち水−アルコール系分散液中で金属
アルコキシドを加水分解させて得られるシードが分散さ
れた水−アルコール系分散液が好ましく用いられる。シ
ードの生成方法は、たとえば粉体及び粉体治金23,
(4),19〜24(1976)あるいはJournalcolloid&Inter
face Sci,26,62〜69(1968)に記載されている。
このようにして金属酸化物粒子あるいは金属水酸化物粒
子がシードとして分散された水−アルコール系分散液が
得られるが、分散液中のシードが凝集して合体しないよ
うに、この分散液にアルカリを加えて安定化された分散
液(以下ヒールゾルと称することがある)とする。もし
アルカリを加えて分散液の安定化を図らないと、シード
粒子同士が凝集して沈殿してくることがある。シード同
士が凝集すると、凝集粒子の接合部分(ネック部)にも
金属アルコキシド分解生成物の付着が起こるため、均一
な粒径を有する粒子が得られない。
子がシードとして分散された水−アルコール系分散液が
得られるが、分散液中のシードが凝集して合体しないよ
うに、この分散液にアルカリを加えて安定化された分散
液(以下ヒールゾルと称することがある)とする。もし
アルカリを加えて分散液の安定化を図らないと、シード
粒子同士が凝集して沈殿してくることがある。シード同
士が凝集すると、凝集粒子の接合部分(ネック部)にも
金属アルコキシド分解生成物の付着が起こるため、均一
な粒径を有する粒子が得られない。
分散液の安定化を図るために加えるアルカリとしては、
アンモニアガス、アンモニア水、水酸化ナトリウムなど
のアルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム塩、アミ
ン類などが単独あるいは組合せて用いられる。
アンモニアガス、アンモニア水、水酸化ナトリウムなど
のアルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム塩、アミ
ン類などが単独あるいは組合せて用いられる。
シードが分散された水−アルコール系分散液中でのアル
コール濃度は35〜97重量%であることが好ましい。ここ
で用いられるアルコールとしては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコールなどの低級アルコ
ールが用いられる。またこれらの低級アルコールの混合
溶媒を用いることもできる。
コール濃度は35〜97重量%であることが好ましい。ここ
で用いられるアルコールとしては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコールなどの低級アルコ
ールが用いられる。またこれらの低級アルコールの混合
溶媒を用いることもできる。
また、水−アルコール系分散液として、水およびアルコ
ールに加えて、他の有機溶媒を用いることもできる。こ
のような有機溶媒としては、水およびアルコールと相溶
性がよく、しかも金属アルコキシドとの相溶性がよいも
のが用いられる。
ールに加えて、他の有機溶媒を用いることもできる。こ
のような有機溶媒としては、水およびアルコールと相溶
性がよく、しかも金属アルコキシドとの相溶性がよいも
のが用いられる。
水−アルコール系分散液中でのシードの濃度は、酸化物
換算濃度で0.05〜20.0重量%であることが好ましい。シ
ードの酸化物換算濃度が0.05重量%未満であると、後の
金属アルコキシド分解生成物をシードに付着させる工程
で、新たなシードが発生することがあり、得られる粒子
の粒度分布がブロードになるため好ましくない。一方、
シードの酸化物換算濃度が20.0重量%を越えると、金属
アルコキシド分解生成物をシードに付着させる工程で粒
子同士で凝集してしまうため好ましくない。
換算濃度で0.05〜20.0重量%であることが好ましい。シ
ードの酸化物換算濃度が0.05重量%未満であると、後の
金属アルコキシド分解生成物をシードに付着させる工程
で、新たなシードが発生することがあり、得られる粒子
の粒度分布がブロードになるため好ましくない。一方、
シードの酸化物換算濃度が20.0重量%を越えると、金属
アルコキシド分解生成物をシードに付着させる工程で粒
子同士で凝集してしまうため好ましくない。
次に、上記のようにして得られたアルカリで安定化され
たシードが分散された水−アルコール系分散液であるヒ
ールゾルに、このヒールゾルをアルカリ性に保ちながら
金属アルコキシドを添加して加水分解し、シード上に金
属アルコキシド分解生成物を付着させてシード粒子を成
長させる。
たシードが分散された水−アルコール系分散液であるヒ
ールゾルに、このヒールゾルをアルカリ性に保ちながら
金属アルコキシドを添加して加水分解し、シード上に金
属アルコキシド分解生成物を付着させてシード粒子を成
長させる。
金属アルコキシドとしては、アルコキシドを形成しうる
金属であればどのような金属のアルコキシドであっても
用いることができる。アルコキシドを形成するエステル
基の炭素数は、1〜7程度望ましくは1〜4程度である
ことが好ましい。このような金属アルコキシドはアルコ
ールなどで希釈して用いてもよく、また原液のまま用い
てもよい。
金属であればどのような金属のアルコキシドであっても
用いることができる。アルコキシドを形成するエステル
基の炭素数は、1〜7程度望ましくは1〜4程度である
ことが好ましい。このような金属アルコキシドはアルコ
ールなどで希釈して用いてもよく、また原液のまま用い
てもよい。
分散液中に金属アルコキシドを添加するに際しては、金
属アルコキシドとともに、水−アルコール混合溶液を添
加することが好ましい。これらの金属アルコキシドおよ
び水−アルコール混合溶液は、ヒールゾルに徐々に添加
することが好ましい。ヒールゾル中に金属アルコキシド
を添加すると、金属アルコキシドは加水分解し始め、こ
のとき急激に溶液のpHが変化する。ヒールゾル液が上記
のようなアルカリ性でなくなると、シードが凝集したり
あるいは新しいシードが発生したりすることがあり、最
終的に得られる粒子の粒度分布がブロードになるため好
ましくない。このため金属アルコキシドの添加に際して
は、ヒールゾルをアルカリ性に保つようにして行なう。
ヒールゾルのpHは、10〜13であることが好ましい。ヒー
ルゾルをアルカリ性に保つためには、ヒールゾルにアル
カリを添加すればよく、具体的には、添加されるアルカ
リとして、アンモニアガス、アンモニア水、アミン類、
アルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム塩が単独あ
るいは組合せて用いられる。
属アルコキシドとともに、水−アルコール混合溶液を添
加することが好ましい。これらの金属アルコキシドおよ
び水−アルコール混合溶液は、ヒールゾルに徐々に添加
することが好ましい。ヒールゾル中に金属アルコキシド
を添加すると、金属アルコキシドは加水分解し始め、こ
のとき急激に溶液のpHが変化する。ヒールゾル液が上記
のようなアルカリ性でなくなると、シードが凝集したり
あるいは新しいシードが発生したりすることがあり、最
終的に得られる粒子の粒度分布がブロードになるため好
ましくない。このため金属アルコキシドの添加に際して
は、ヒールゾルをアルカリ性に保つようにして行なう。
ヒールゾルのpHは、10〜13であることが好ましい。ヒー
ルゾルをアルカリ性に保つためには、ヒールゾルにアル
カリを添加すればよく、具体的には、添加されるアルカ
リとして、アンモニアガス、アンモニア水、アミン類、
アルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム塩が単独あ
るいは組合せて用いられる。
金属アルコキシドを加水分解させる際の温度は、特に限
定しないが、水またはアルコールの沸点以上の温度を採
用する場合には、溶液が液相を保持できるように加圧さ
れることが好ましい。ただし、反応系内に存在するアル
コールなどの臨界温度以上で金属アルコキシドの分解反
応を行なうことは、液相内の組成比が変化することがあ
るので、臨界温度未満で行なうことが好ましい。
定しないが、水またはアルコールの沸点以上の温度を採
用する場合には、溶液が液相を保持できるように加圧さ
れることが好ましい。ただし、反応系内に存在するアル
コールなどの臨界温度以上で金属アルコキシドの分解反
応を行なうことは、液相内の組成比が変化することがあ
るので、臨界温度未満で行なうことが好ましい。
上記のようにしてシード上に金属アルコキシド分解生成
物を付着させてシード粒子を成長させるが、反応系内の
成長した粒子の濃度は、酸化物換算濃度で0.05〜20.0重
量%さらに望ましくは0.05〜15.0重量%であることが好
ましい。粒子の濃度が0.05重量%未満であると、生産性
が悪くかつ多量のアルコールが必要となり経済性に劣
り、一方粒子の濃度が20重量%を越えると、シードの粒
子成長中に粒子間の凝集が起こり、得られる粒子の粒度
分布がブロードになるため好ましくない。
物を付着させてシード粒子を成長させるが、反応系内の
成長した粒子の濃度は、酸化物換算濃度で0.05〜20.0重
量%さらに望ましくは0.05〜15.0重量%であることが好
ましい。粒子の濃度が0.05重量%未満であると、生産性
が悪くかつ多量のアルコールが必要となり経済性に劣
り、一方粒子の濃度が20重量%を越えると、シードの粒
子成長中に粒子間の凝集が起こり、得られる粒子の粒度
分布がブロードになるため好ましくない。
シード上に金属アルコキシド分解生成物を付着させるに
際して、反応系中でのアルコール濃度は35〜97重量%で
あるようにするのが好ましい。アルコール濃度が35重量
%未満であると、添加される金属アルコキシドとの相溶
性が悪くエマルジョン化し、シードが凝集したりあるい
は球状でない不定形生成分が得られるため好ましくな
く、一方アルコール溶液が97重量%を越えると金属アル
コキシドの加水分解速度が遅くなりすぎるため好ましく
ない。反応系中のアルコール濃度は、反応系中に金属ア
ルコキシドとともに水およびアルコールを添加すること
により調節することができ、アルコールはアルコキシド
に対して0.4〜1.1モルの割合で、また水はアルコキシド
に対して2.0〜24.0モルの割合で添加されることが好ま
しい。
際して、反応系中でのアルコール濃度は35〜97重量%で
あるようにするのが好ましい。アルコール濃度が35重量
%未満であると、添加される金属アルコキシドとの相溶
性が悪くエマルジョン化し、シードが凝集したりあるい
は球状でない不定形生成分が得られるため好ましくな
く、一方アルコール溶液が97重量%を越えると金属アル
コキシドの加水分解速度が遅くなりすぎるため好ましく
ない。反応系中のアルコール濃度は、反応系中に金属ア
ルコキシドとともに水およびアルコールを添加すること
により調節することができ、アルコールはアルコキシド
に対して0.4〜1.1モルの割合で、また水はアルコキシド
に対して2.0〜24.0モルの割合で添加されることが好ま
しい。
このようにして得られる、水−アルコール系分散媒に分
散された粒子は、球状でその粒子径は0.1〜10μ程度で
あり、粒度分布がシャープ(±σ≦0.5)であり、分散
媒中に分散されている。また、上記のような粒子の製造
方法によれば、得られる粒子の粒径を0.1〜10μのうち
任意の値に容易に制御することができる。さらに分散媒
中での粒子の酸化物基準の濃度は0.05〜20.0重量%であ
り、従来の金属アルコキシドを用いた粒子の製造方法と
比較して著しく高くすることが可能である。したがって
粒子の製造効率を高めることができるとともに製造コス
トの低減も図ることができる。
散された粒子は、球状でその粒子径は0.1〜10μ程度で
あり、粒度分布がシャープ(±σ≦0.5)であり、分散
媒中に分散されている。また、上記のような粒子の製造
方法によれば、得られる粒子の粒径を0.1〜10μのうち
任意の値に容易に制御することができる。さらに分散媒
中での粒子の酸化物基準の濃度は0.05〜20.0重量%であ
り、従来の金属アルコキシドを用いた粒子の製造方法と
比較して著しく高くすることが可能である。したがって
粒子の製造効率を高めることができるとともに製造コス
トの低減も図ることができる。
このようにして得られた分散液に分散された粒子の安定
性をさらに高めるために、得られた分散液中に、アルカ
リなどの安定剤を添加し熟成を施こせば、長期間にわた
って分散液中の粒子は凝集したりすることがない。
性をさらに高めるために、得られた分散液中に、アルカ
リなどの安定剤を添加し熟成を施こせば、長期間にわた
って分散液中の粒子は凝集したりすることがない。
次に上記のようにして得られた分散液を常法に従って乾
燥すると、分散性の良好な球状の粒子が得られる。この
段階で得られる粒子は、まだ白色系である。次いでこの
粒子を、250℃以上、好ましくは250〜1000℃の温度で、
空気雰囲気中あるいは不活性ガス雰囲気中で熱処理する
と、白色系の粒子は黒色系に変化して、分散性の良好な
黒色系の粒子が得られる。
燥すると、分散性の良好な球状の粒子が得られる。この
段階で得られる粒子は、まだ白色系である。次いでこの
粒子を、250℃以上、好ましくは250〜1000℃の温度で、
空気雰囲気中あるいは不活性ガス雰囲気中で熱処理する
と、白色系の粒子は黒色系に変化して、分散性の良好な
黒色系の粒子が得られる。
白色系の粒子を250℃以上の温度で熱処理することによ
って黒色系の粒子に変化するのは、次のような理由によ
るのであろうと考えられる。すなわち、熱処理前の粒子
の内部には、未反応の金属アルコキシドなどの有機物が
存在しており、この未反応の金属アルコキシドなどの有
機物が250℃以上の温度に加熱されて分解あるいは炭化
することによって、粒子が黒色化するのであろう。
って黒色系の粒子に変化するのは、次のような理由によ
るのであろうと考えられる。すなわち、熱処理前の粒子
の内部には、未反応の金属アルコキシドなどの有機物が
存在しており、この未反応の金属アルコキシドなどの有
機物が250℃以上の温度に加熱されて分解あるいは炭化
することによって、粒子が黒色化するのであろう。
白色系粒子の熱処理温度は、上述のように250℃以上、
好ましくは250〜1000℃であるが、熱処理温度が250℃未
満であると、白色系粒子の黒色化は起こるが、黒色化に
長時間を要するため好ましくなく、一方熱処理温度が10
00℃を越えると、粒子間の焼結が起こることがあるため
好ましくない。
好ましくは250〜1000℃であるが、熱処理温度が250℃未
満であると、白色系粒子の黒色化は起こるが、黒色化に
長時間を要するため好ましくなく、一方熱処理温度が10
00℃を越えると、粒子間の焼結が起こることがあるため
好ましくない。
また一般的に白色系粒子の粒子径が小さい場合には、25
0〜1000℃の温度範囲の比較的低温領域での熱処理によ
って黒色化が起こるが、粒子径が大きくなるほど比較的
高温領域での熱処理が必要となる。
0〜1000℃の温度範囲の比較的低温領域での熱処理によ
って黒色化が起こるが、粒子径が大きくなるほど比較的
高温領域での熱処理が必要となる。
また本発明においては、シードが分散された水−アルコ
ール系分散液に、金属アルコキシドを添加する際に、水
−アルコール系分散液に、溶解あるいは分散する有機物
を添加しておき、この有機物を、シード上に金属アルコ
キシド分解生成物とともに付着させ、次いで得られる粒
子を250℃以上の温度に熱処理すると、得られる黒色系
粒子の色調をさらに黒色化することができる。あるいは
また、分散液を乾燥することによって得られた白色系粒
子を熱処理する前に、この白色系粒子を有機物の溶液に
含浸して該粒子に有機物を付着させた後に熱処理するこ
とによっても、得られる黒色系粒子の色調をさらに黒色
化することができる。
ール系分散液に、金属アルコキシドを添加する際に、水
−アルコール系分散液に、溶解あるいは分散する有機物
を添加しておき、この有機物を、シード上に金属アルコ
キシド分解生成物とともに付着させ、次いで得られる粒
子を250℃以上の温度に熱処理すると、得られる黒色系
粒子の色調をさらに黒色化することができる。あるいは
また、分散液を乾燥することによって得られた白色系粒
子を熱処理する前に、この白色系粒子を有機物の溶液に
含浸して該粒子に有機物を付着させた後に熱処理するこ
とによっても、得られる黒色系粒子の色調をさらに黒色
化することができる。
このようにして得られた分散された黒色系粒子をスペー
サとして用いて液晶表示装置などの表示装置を組立てる
には、従来公知の方法をそのまま適用することができ
る。
サとして用いて液晶表示装置などの表示装置を組立てる
には、従来公知の方法をそのまま適用することができ
る。
本発明では、上記のようにして製造された粒子がスペー
サとして用いられて表示装置が提供されるが、表示装置
としては液晶表示装置のほかに、エロクトロクロミック
ディスプレイ(EDC)、プラズマディスプレイ(PDP)、
液晶プリンター、タッチパネル、光変調素子などに用い
られる。
サとして用いられて表示装置が提供されるが、表示装置
としては液晶表示装置のほかに、エロクトロクロミック
ディスプレイ(EDC)、プラズマディスプレイ(PDP)、
液晶プリンター、タッチパネル、光変調素子などに用い
られる。
発明の効果 本発明に係る表示装置用黒色系スペーサ粒子は、有機物
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、黒色顔料および/ま
たは黒色染料で着色されていないのにもかかわらず、JI
S Z 8701で定められるXYZ系で、Y値が10%以下と非常
に黒色であり、しかも粒子が0.1〜10μmで粒度分布が
シャープである。
を含む白色系粒子を250〜1000℃の温度で熱処理するこ
とにより黒色化した粒子であって、黒色顔料および/ま
たは黒色染料で着色されていないのにもかかわらず、JI
S Z 8701で定められるXYZ系で、Y値が10%以下と非常
に黒色であり、しかも粒子が0.1〜10μmで粒度分布が
シャープである。
本発明に係る表示装置は、特定の方法によって得られた
黒色系粒子をスペーサとして含み、このスペーサはシャ
ープな粒度分布を有し、かつ粒子径を任意の大きさに制
御することが可能であり、しかも粒子同士が凝集するこ
とが少ないので、奇妙な厚さの変化にも対応でき、かつ
均一な厚みを有し、しかもスペーサ粒子が外部から目視
されることがないという優れた特性を有する表示装置が
得られる。
黒色系粒子をスペーサとして含み、このスペーサはシャ
ープな粒度分布を有し、かつ粒子径を任意の大きさに制
御することが可能であり、しかも粒子同士が凝集するこ
とが少ないので、奇妙な厚さの変化にも対応でき、かつ
均一な厚みを有し、しかもスペーサ粒子が外部から目視
されることがないという優れた特性を有する表示装置が
得られる。
また、上記の黒色系スペーサ粒子は球状であるため、透
明電極を傷付けることなく、しかも熱または加圧による
変形が生ずることもない。さらに原料として金属アルコ
キシドを使用しているため、高純度のスペーサが得られ
るという効果もある。
明電極を傷付けることなく、しかも熱または加圧による
変形が生ずることもない。さらに原料として金属アルコ
キシドを使用しているため、高純度のスペーサが得られ
るという効果もある。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例に限定されるものではない。
実施例1 エチルアルコール487gと水389gとの混合液を攪拌しなが
ら35℃に保ち、この混合液にアンモニアガス71.7gを溶
解させた。この混合液に28%エチルシリケート17.4gを
加え、その後2時間攪拌を続けてSiO2換算として0.5重
量%に相当するシード粒子が分散した白濁液を得た。
ら35℃に保ち、この混合液にアンモニアガス71.7gを溶
解させた。この混合液に28%エチルシリケート17.4gを
加え、その後2時間攪拌を続けてSiO2換算として0.5重
量%に相当するシード粒子が分散した白濁液を得た。
この白濁液に直ちにNaOH,0.03gが溶解した水溶液3.3gを
加え、シード粒子が水−アルコール分散液中に分散した
ヒールゾル(A)を得た。
加え、シード粒子が水−アルコール分散液中に分散した
ヒールゾル(A)を得た。
得られたヒールゾル(A)のうち97gを攪拌下35℃に保
ち、アンモニアガスでpHを11.5にコントロールしなが
ら、エチルアルコール455gと水886gとの混合液および28
%エチルシリケート570gを同時に19時間かけて徐々に添
加した。全量添加後、液中にNaOH1gが溶解した水溶液10
3gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持し分散液
(I)を得た。この分散液液(I)を110℃で乾燥し、
白色系粉末粒子を得た。
ち、アンモニアガスでpHを11.5にコントロールしなが
ら、エチルアルコール455gと水886gとの混合液および28
%エチルシリケート570gを同時に19時間かけて徐々に添
加した。全量添加後、液中にNaOH1gが溶解した水溶液10
3gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持し分散液
(I)を得た。この分散液液(I)を110℃で乾燥し、
白色系粉末粒子を得た。
次に、このようにして得られた白色系粒子を、空気雰囲
気下で350℃で3時間熱処理をしたところ、表示装置用
黒色系スペーサ粒子が得られた。
気下で350℃で3時間熱処理をしたところ、表示装置用
黒色系スペーサ粒子が得られた。
この黒色系粒子の形状を走査型電子顕微鏡(SEM)によ
り調べ、この写真(7500倍)を第1図に示す。
り調べ、この写真(7500倍)を第1図に示す。
次いでシール用樹脂(三井東圧製、エポキシ系樹脂)10
0gに、上記のようにして得られた黒色系粉末粒子1gを分
散させてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成
物を、2cm×2cmの液晶表示装置用研摩ガラス基板上に透
明電極、配向膜が形成された積層体の配向膜の周縁にス
クーン印刷機で印刷して、大型液晶表示装置用基板を得
た。
0gに、上記のようにして得られた黒色系粉末粒子1gを分
散させてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成
物を、2cm×2cmの液晶表示装置用研摩ガラス基板上に透
明電極、配向膜が形成された積層体の配向膜の周縁にス
クーン印刷機で印刷して、大型液晶表示装置用基板を得
た。
次に、エチルアルコール(EtOH)1に、上記のように
して得られた黒色系粉末粒子0.01gを分散させ、この分
散液を用いて室温60℃、湿度3%に保たれた噴霧室内に
置かれた大型液晶表示装置基板上のシール用樹脂が設け
られていない部分に噴霧した。次いでこれを、90℃で30
分間予備乾燥した後、これと、ガラス基板上に透明電極
および配向膜が設けられてなる別の大型液晶表示装置基
盤上とを貼り合せ、3kg/cm2の加圧下で150℃、1時間加
熱して樹脂を硬化させて大型液晶表示装置用セルを100
枚作成した。
して得られた黒色系粉末粒子0.01gを分散させ、この分
散液を用いて室温60℃、湿度3%に保たれた噴霧室内に
置かれた大型液晶表示装置基板上のシール用樹脂が設け
られていない部分に噴霧した。次いでこれを、90℃で30
分間予備乾燥した後、これと、ガラス基板上に透明電極
および配向膜が設けられてなる別の大型液晶表示装置基
盤上とを貼り合せ、3kg/cm2の加圧下で150℃、1時間加
熱して樹脂を硬化させて大型液晶表示装置用セルを100
枚作成した。
このようにして得た大型液晶表示装置用セルのシール用
樹脂が設けられていない部分に、後述するような液晶を
注入して、大型液晶表示装置を得た。
樹脂が設けられていない部分に、後述するような液晶を
注入して、大型液晶表示装置を得た。
実施例2 実施例1で得られた分散液(I)114gを攪拌下35℃に保
ち、エチルアルコール63gと水51gを加えアンモニアガス
でpH11.5にコントロールしながら、エチルアルコール63
8gと水814gとの混合液および28%エチルシリケート325g
を同時に19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液
中にNaOH0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これを70℃
に加熱して2時間保持しヒールゾル(B)を得た。この
ヒールゾル(B)94.6gを攪拌下65℃に保ち、エチルア
ルコール116gと水95gを加えアンモニアガスでpHを11.5
にコントロールしながら、エチルアルコール307gと水43
8gとの混合液および28%エチルシリケート207gを同時に
19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中にNaOH
0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これを70℃に加熱し
て2時間保持し分散液(II)を得た。この分散液を(I
I)を110℃で乾燥し、白色系粉末粒子を得た。
ち、エチルアルコール63gと水51gを加えアンモニアガス
でpH11.5にコントロールしながら、エチルアルコール63
8gと水814gとの混合液および28%エチルシリケート325g
を同時に19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液
中にNaOH0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これを70℃
に加熱して2時間保持しヒールゾル(B)を得た。この
ヒールゾル(B)94.6gを攪拌下65℃に保ち、エチルア
ルコール116gと水95gを加えアンモニアガスでpHを11.5
にコントロールしながら、エチルアルコール307gと水43
8gとの混合液および28%エチルシリケート207gを同時に
19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中にNaOH
0.7gが溶解した水溶液65gを加え、これを70℃に加熱し
て2時間保持し分散液(II)を得た。この分散液を(I
I)を110℃で乾燥し、白色系粉末粒子を得た。
次に、このようにして得られた白色系粒子を、窒素雰囲
気下で750℃で3時間熱処理をしたところ、黒色系粒子
が得られた。
気下で750℃で3時間熱処理をしたところ、黒色系粒子
が得られた。
次いでシール用樹脂100gに、上記のようにして得た黒色
系粉末粒子1.5gを分散させてインキ組成物を調製し、ま
たエチルアルコール1に黒色系粉末粒子0.05gを分散
させて分散液を調製した以外は、実施例1と同一にして
大型液晶表示装置を作成した。
系粉末粒子1.5gを分散させてインキ組成物を調製し、ま
たエチルアルコール1に黒色系粉末粒子0.05gを分散
させて分散液を調製した以外は、実施例1と同一にして
大型液晶表示装置を作成した。
実施例3 実施例2で得られた分散液(II)1126gを攪拌下65℃に
保ち、この分散液(II)にエチルアルコール155gと水12
7gを加えアンモニアガスでpHを11.5にコントロールしな
がら、エチルアルコール164gと水275gとの混合液および
28%エチルシリケート156gを同時に19時間かけて徐々に
添加した。全量添加後、液中にNaOH0.7gが溶解した水溶
液65gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持して、
ヒールゾル(C)を得た。
保ち、この分散液(II)にエチルアルコール155gと水12
7gを加えアンモニアガスでpHを11.5にコントロールしな
がら、エチルアルコール164gと水275gとの混合液および
28%エチルシリケート156gを同時に19時間かけて徐々に
添加した。全量添加後、液中にNaOH0.7gが溶解した水溶
液65gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持して、
ヒールゾル(C)を得た。
このヒールゾル(C)1324gを攪拌下65℃に保ち、エチ
ルアルコール185gと水151gを加えアンモニアガスでpHを
11.5にコントロールしながら、エチルアルコール93gと
水150gとの混合液および28%エチルシリケート82gを同
時に19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中に
NaOH0.6gが溶解した水溶液58gを加え、これを70℃に加
熱して2時間保持し分散液(III)を得た。この分散液
(III)を110℃で乾燥し、白色系粉末粒子を得た。
ルアルコール185gと水151gを加えアンモニアガスでpHを
11.5にコントロールしながら、エチルアルコール93gと
水150gとの混合液および28%エチルシリケート82gを同
時に19時間かけて徐々に添加した。全量添加後、液中に
NaOH0.6gが溶解した水溶液58gを加え、これを70℃に加
熱して2時間保持し分散液(III)を得た。この分散液
(III)を110℃で乾燥し、白色系粉末粒子を得た。
次に、このようにして得られた白色系粒子を、空気雰囲
気下で750℃で3時間熱処理したところ、黒色系粒子が
得られた。
気下で750℃で3時間熱処理したところ、黒色系粒子が
得られた。
次いでシール用樹脂100gに、上記のようにして得た黒色
系粉末粒子1.8gを分散させてインキ組成物を調製し、ま
たエチルアルコール1に黒色系粉末粒子0.1gを分散さ
せて分散液を調製した以外は、実施例1と同一にして大
型液晶表示装置を作成した。
系粉末粒子1.8gを分散させてインキ組成物を調製し、ま
たエチルアルコール1に黒色系粉末粒子0.1gを分散さ
せて分散液を調製した以外は、実施例1と同一にして大
型液晶表示装置を作成した。
実施例4 実施例1で得られたヒールゾル(A)を攪拌下35℃に保
ち、アンモニアガスでpHを11.5にコントロールしなが
ら、エチルアルコール1500gと水3007gとの混合液および
28%エチルシリケート2268gを同時に19時間かけて徐々
に添加した。全量添加後、液中にNaOH2gが溶解した水溶
液204gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持し分散
液(IV)を得た。この分散液(IV)を110℃で乾燥し、
白色系粉末粒子を得た。
ち、アンモニアガスでpHを11.5にコントロールしなが
ら、エチルアルコール1500gと水3007gとの混合液および
28%エチルシリケート2268gを同時に19時間かけて徐々
に添加した。全量添加後、液中にNaOH2gが溶解した水溶
液204gを加え、これを70℃に加熱して2時間保持し分散
液(IV)を得た。この分散液(IV)を110℃で乾燥し、
白色系粉末粒子を得た。
次に、このようにして得られた白色系粒子を、窒素雰囲
気下で300℃で1時間熱処理したところ、黒色系粒子が
得られた。
気下で300℃で1時間熱処理したところ、黒色系粒子が
得られた。
次いでシール用樹脂100gに、上記のようにして得た黒色
系粉末粒子0.5gを分散させてインキ組成物を調製し、ま
たエチルアルコール1に黒色系粉末粒子0.1gを分散さ
せて分散液を調製した以外は、実施例1と同一にして大
型液晶表示装置を作成した。
系粉末粒子0.5gを分散させてインキ組成物を調製し、ま
たエチルアルコール1に黒色系粉末粒子0.1gを分散さ
せて分散液を調製した以外は、実施例1と同一にして大
型液晶表示装置を作成した。
比較例1〜6 表−1に示したような従来公知のスペーサーを使用した
以外は、実施例1と同一にして大型液晶表示装置を作成
した。
以外は、実施例1と同一にして大型液晶表示装置を作成
した。
上記のように得られた大型液晶表示装置について、その
特性を下記の方法で評価した。
特性を下記の方法で評価した。
セルの中央部・右側部・左側部をダイアモンドカッ
ターで切断し、液晶層の厚さを電子顕微鏡で測定した。
ターで切断し、液晶層の厚さを電子顕微鏡で測定した。
映像部のスペーサー粗大粒子(凝集粒子)の有無を
目視し、粗大粒子が一つでも目視されたものは不良品と
した。
目視し、粗大粒子が一つでも目視されたものは不良品と
した。
なお実施例1、比較例1および比較例4ではSmc*液晶
(強誘電性液晶、メルク社製)を用い、実施例2、比較
例2および比較例5ではSBE液晶(メルク社製)を用
い、実施例3、比較例3および比較例6ではTN液晶(メ
ルク社製)をそれぞれ注入した。得られた大型液晶表示
装置の作動状況を表−2に示す。
(強誘電性液晶、メルク社製)を用い、実施例2、比較
例2および比較例5ではSBE液晶(メルク社製)を用
い、実施例3、比較例3および比較例6ではTN液晶(メ
ルク社製)をそれぞれ注入した。得られた大型液晶表示
装置の作動状況を表−2に示す。
なお、各実施例および比較例で用いられた黒色系粒子お
よび白色系粒子のY値(JIS Z 8701に準拠して表わした
値)は、次のようにして測定した。
よび白色系粒子のY値(JIS Z 8701に準拠して表わした
値)は、次のようにして測定した。
S&Mカラーコンピューター:SM4−CH型(スガ試験機
製)を用い、円柱セル内に粒子を入れ、45°反射法にて
測定した。
製)を用い、円柱セル内に粒子を入れ、45°反射法にて
測定した。
この表1から、本発明に係る表示装置用黒色系スペーサ
粒子は、0.1〜10μmの直径を有し、粒度分布がシャー
プで、しかも黒色顔料および/または黒色染料で着色さ
れていないのにもかかわらず、優れた黒色を有している
ことがわかる。
粒子は、0.1〜10μmの直径を有し、粒度分布がシャー
プで、しかも黒色顔料および/または黒色染料で着色さ
れていないのにもかかわらず、優れた黒色を有している
ことがわかる。
また表2から、上記のような黒色系粒子を液晶スペーサ
として含む表示装置は、液晶層の厚さのばらつきが小さ
く、作動率が良好で、しかも表示性能も優れていること
がわかる。
として含む表示装置は、液晶層の厚さのばらつきが小さ
く、作動率が良好で、しかも表示性能も優れていること
がわかる。
第1図は本発明により得られた粒子の形状を示す走査形
電子顕微鏡写真(7500倍)である。
電子顕微鏡写真(7500倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柳 嗣雄 福岡県北九州市八幡西区春日台1−14−12 (72)発明者 三原 恵一 千葉県松戸市六高台4―92 近鉄ハイツ六 実503号 (56)参考文献 特開 昭59−24829(JP,A) 特開 昭57−189117(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】有機物を含む白色系粒子を250〜1000℃の
温度で熱処理することにより黒色化した粒子であって、
JIS Z 8701で定められる色のXYZ系でY値が10%以下で
あり、粒子径が0.1〜10μmであることを特徴とする表
示装置用黒色スペーサ粒子。 - 【請求項2】金属酸化物あるいは金属水酸化物がシード
として分散された水−アルコール系分散液に、該分散液
をアルカリ性に保ちながら金属アルコキシドを添加して
加水分解し、前記シード上に金属アルコキシド分解生成
物を付着させて粒子成長を行なわせ、次いで分散液から
分離された有機物を含む白色系粒子を250〜1000℃の温
度で熱処理することにより得られる黒色系粒子をスペー
サとして含むことを特徴とする表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61235341A JPH0782172B2 (ja) | 1986-10-02 | 1986-10-02 | 黒色系粒子およびこの黒色系粒子を含む表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61235341A JPH0782172B2 (ja) | 1986-10-02 | 1986-10-02 | 黒色系粒子およびこの黒色系粒子を含む表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6389890A JPS6389890A (ja) | 1988-04-20 |
JPH0782172B2 true JPH0782172B2 (ja) | 1995-09-06 |
Family
ID=16984663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61235341A Expired - Lifetime JPH0782172B2 (ja) | 1986-10-02 | 1986-10-02 | 黒色系粒子およびこの黒色系粒子を含む表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0782172B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1992006402A1 (en) * | 1990-09-29 | 1992-04-16 | Sekisui Fine Chemical Co., Ltd. | A fine sphere, a spherical spacer for a liquid crystal display element and a liquid crystal display element using the same |
KR100327271B1 (ko) | 1994-11-21 | 2002-07-03 | 추후제출 | 코팅된 입자의 제조방법 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57189117A (en) * | 1981-05-19 | 1982-11-20 | Toshiba Corp | Liquid crystal display element |
JPS5924829A (ja) * | 1982-08-02 | 1984-02-08 | Nissan Motor Co Ltd | 液晶表示素子 |
-
1986
- 1986-10-02 JP JP61235341A patent/JPH0782172B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPS6389890A (ja) | 1988-04-20 |
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