JP2529062B2 - シリカ粒子の製造方法 - Google Patents

シリカ粒子の製造方法

Info

Publication number
JP2529062B2
JP2529062B2 JP4204059A JP20405992A JP2529062B2 JP 2529062 B2 JP2529062 B2 JP 2529062B2 JP 4204059 A JP4204059 A JP 4204059A JP 20405992 A JP20405992 A JP 20405992A JP 2529062 B2 JP2529062 B2 JP 2529062B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
silica
particle size
dispersion
seed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4204059A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0648720A (ja
Inventor
龍彦 足立
和彦 阪井
秀和 高木
淳二 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube-Nitto Kasei Co Ltd
Original Assignee
Ube-Nitto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16484074&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2529062(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Ube-Nitto Kasei Co Ltd filed Critical Ube-Nitto Kasei Co Ltd
Priority to JP4204059A priority Critical patent/JP2529062B2/ja
Publication of JPH0648720A publication Critical patent/JPH0648720A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2529062B2 publication Critical patent/JP2529062B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒径精度に優れ、粒子
径分布が単分散のシリカ粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置のスペーサには、従来ガラ
スファイバーチップあるいは合成樹脂の微粒子が用いら
れてきた。しかしながらガラスファイバーチップはファ
イバー径精度には優れているものの、その長さにばらつ
きが大きく、余りに長いものは目視され画質を低下する
おそれがあり、またその端部が鋭利であるため、基板上
に形成された配向膜や保護膜、カラーフィルターあるい
は電気素子などを傷つけてしまうおそれがある。また、
合成樹脂の微粒子は粒径精度が劣るため、液晶表示装置
用スペーサとして要求される性能を満たし得ないことが
ある。従って、より高度のギャップ精度を要求される場
合には、粒径精度が良く、かつ球形で、基板上に形成さ
れた配向膜や保護膜、カラーフィルターあるいはITO
導電膜等の電気素子を傷つけるおそれのないものが要求
される。
【0003】これらの要求を満たすものとして、シリコ
ンアルコキシドを加水分解・重縮合することによって得
られたシリカ粒子が提案されている。このシリカ粒子
は、以下のような利点を有する。 (1)純度が高く、溶出成分による液晶への影響が少な
い。 (2)粒径精度が良く、下式 CV(%)=[微粒子径の標準偏差(μm)]/[平均
粒子径(μm)]×100 で得られるCV値(変動係数)を10%以下とすること
ができる。 (3)ほとんど完全な真球にすることができるため、基
板上に形成された配向膜や保護膜、カラーフィルターあ
るいはITO導電膜等の電気素子などを傷つけるおそれ
がない。 シリカ粒子は上述の利点を有するため、液晶表示装置用
スペーサーを得るためのシリカ粒子の製造方法は、これ
まで数多く提案されている。
【0004】これらの方法は、シリコンアルコキシドを
塩基性アルコール溶媒中で加水分解してシリカ粒子を製
造するものであり、より詳しくは、例えばシリコンアル
コキシド、アルコール、アンモニア水を混合して平均粒
径0.1ないし2.0μm程度の種粒子を調製する工程
と、種粒子をアルコールとアンモニア水の混合溶媒に分
散し、得られた分散液にシリコンアルコキシドを単独で
あるいはシリコンアルコキシド、アルコール、アンモニ
ア水を同時もしくは逐次添加することによって種粒子を
核としてその周囲に非常に微小なシリカ粒子を付着さ
せ、種粒子の成長を図り成長粒子を得る工程とからなる
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの方法
は、特に2〜12μmのような比較的に粒径の大きいシ
リカ粒子を製造しようとする場合、添加したアルコキシ
ドの全量が種粒子の成長に使われず、一部あるいは条件
によっては大部分が新たに発生した核粒子に付着して微
小粒子を生成してしまい、そのために(a)微小粒子を
目的粒子(成長粒子)と分離する工程が必要になり、微
小粒子の径と目的粒子の径とが大きく異なる場合は沈降
速度の差を利用して容易に分離できるが、微小粒子の径
が目的粒子の径の2分の1あるいはそれ以上になった場
合には分級が困難となる、(b)微小粒子が目的粒子に
付着してしまう(以下このような粒子を付着粒子と呼
ぶ)ことがあり、付着粒子の発生によって粒径精度が著
しく低下する、(c)付着粒子が目的粒子と、その容積
差、重量差がほとんど無いため、付着粒子と目的粒子と
を分級することが不可能である、(d)微小粒子の発生
によって、反応に使用したアルコキシドのうちの無視で
きない部分が微小粒子の成長に用いられ、目的粒子が意
図した径にまで成長しない、等数多くの問題点があっ
た。
【0006】本発明の目的は上記の従来のシリカ粒子の
製造方法の問題点を解決し、粒径精度に優れ、粒子径分
布が単分散のシリカ粒子の製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、シリカ種粒子を
アルコールとアンモニア水との混合溶媒に分散させてな
る分散液にシリコンアルコキシドを添加してこれを加水
分解させ、シリカ種粒子の粒径を成長させるシリカ粒子
の製造方法において、シリカ粒子分散液中の全シリカ粒
子の合計表面積と同分散液中の溶液成分の合計容積との
比率をシリコンアルコキシドの添加前と添加後において
所定の値に制御することにより、従来のシリカ粒子の製
造方法における上記問題点が解消することを見い出し、
本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、シリカ種粒子をアル
コールとアンモニア水との混合溶媒に分散させてなる分
散液にシリコンアルコキシドを添加してこれを加水分解
させ、シリカ種粒子の粒径を成長させるシリカ粒子の製
造方法において、シリコンアルコキシドを添加する前の
分散液中の全シリカ種粒子の合計表面積(So)と同分
散液中の溶液成分の合計容積(Vo)との比So/Vo
を300(cm2 /cm3 )以上とし、かつシリコンア
ルコキシドを添加した後の分散液中の成長した全シリカ
粒子の合計表面積(S)と同分散液中の溶液成分の合計
容積(V)との比S/Vを300〜1200(cm2
cm3 )とすることを特徴とするシリカ粒子の製造方法
を要旨とする。
【0009】以下、本発明を詳説する。本発明のシリカ
粒子の製造方法においては、シリカ種粒子をアルコール
とアンモニア水との混合溶媒に分散させてなる分散液
(以下、シリカ種粒子分散液ということがある)を出発
材料として用いる。シリカ種粒子としては、平均粒径が
1〜11μmの単分散(CV値1%以下)のシリカ粒子
を用いるのが好ましい。またこのシリカ種粒子を分散さ
せる分散媒としては、アルコールとアンモニア水との混
合溶媒が用いられるが、アルコールとしては、1価アル
コールが好ましく、その具体例として、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコー
ルなどが挙げられ、特に水と混合しやすいメタノール、
エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノー
ル、tert−ブタノール、tert−アミルアルコー
ルが好ましく用いられる。またアンモニア水は、シリコ
ンアルコキシドの加水分解を促進するために、アンモニ
アが水に対して5〜50重量%となるように添加するの
が好ましい。
【0010】本発明のシリカ粒子の製造方法において、
上記シリカ種粒子分散液に添加され、加水分解されるこ
とによってシリカ種粒子の粒径を成長させるシリコンア
ルコキシドとしては、シリコンテトラメトキシド、シリ
コンテトラエトキシド、シリコンテトラプロポキシド、
シリコンテトラブトキシドなどのシリコンテトラアルコ
キシド[Si−(OR)4 ]およびその部分加水分解物
であるモノヒドロキシシリコントリアルコキシド[HO
−Si−(OR)3 ]、ジヒドロキシシリコンジアルコ
キシド[(HO)2 −Si−(OR)2 ]、トリヒドロ
キシシリコンモノアルコキシド[(HO)3 −Si−
(OR)]を用いることができるが、入手の容易性など
からシリコンテトラアルコキシドを用いるのが好まし
く、特に加水分解反応の制御性の点からシリコンテトラ
メトキシド、シリコンテトラエトキシドおよびこれらの
混合物を用いるのが好ましい。
【0011】シリコンアルコキシドの添加は、シリコン
アルコキシド単独で行なっても良く、シリコンアルコキ
シド以外にアルコール、水、アンモニア水それぞれ単独
もしくはそれらの混合物を、同時にあるいは別々に添加
しても良い。
【0012】なお、シリコンアルキシドの添加速度は、
一義的でないが、0.1g/分から50g/分の範囲が
好ましい。またシリコンアルコキシドの添加量は、シリ
カ粒子分散液に含まれる水の量によって制限される。す
なわちアルコキシドに対する水のモル数が5倍以上、よ
り好ましくは10倍以上50倍以下必要である。しかし
ながらアルコキシド添加終了後、新たに水のみを添加す
る場合、もしくはアルコール、アンモニアおよび水のう
ち少なくとも水を含む混合液を、アルコキシドと同時あ
るいは逐次添加する場合は、加水分解に必要な水が供給
されるので、前記アルコキシドおよび水の添加方法の組
み合わせ方により成長反応をさらに続行させることがで
き、粒径を著しく増大させることが可能となる。したが
って添加されるアルコキシドの量は、それに対する水の
量のモル比によって制限されるのではなく、常に5倍以
上の水が分散液中にあるように添加を工夫すれば良い。
【0013】本発明のシリカ粒子の製造方法は、上述の
ようにシリカ粒子分散液中の全シリカ粒子の合計表面積
と同分散液中の溶液成分の合計容積との比率をシリコン
アルコキシドの添加前と添加後において所定の値に制御
することをポイントとするものであり、具体的には、
(A)シリコンアルコキシドを添加する前の分散液中の
全シリカ種粒子の合計表面積(So)と同分散液中の溶
液成分の合計容積(Vo)との比So/Voを300
(cm2 /cm3 )以上とし、(B)シリコンアルコキ
シドを添加した後の分散液中の成長した全シリカ粒子の
合計表面積(S)と同分散液中の溶液成分の合計容積
(V)との比S/Vを300〜1200(cm2 /cm
3 )とするという条件を満たすことを必須とする。
【0014】上記条件(A)、(B)において、シリカ
粒子の全表面積So、Sは下式により求められる。 So=4π(Do/2)2 ×No S=4π(D/2)2 ×N ここにDo、Dは、種粒子、成長粒子(反応過程で副生
した微小粒子を除く)の平均粒子径であり、これらは均
一分散された分散液からサンプリングした粒子の一部を
電子顕微鏡撮影(5000倍)し、所定個数(例えば1
00個)の粒子の粒子径をノギスにより測定し、その平
均を求めることにより得られる。またNo、Nは、種粒
子の全数および成長粒子(反応過程で副生した微小粒子
を除く)の全数であり、上で得られた平均粒子径Do、
Dから粒子1個の平均体積[(4/3)π(Do/2)
3 、(4/3)π(D/2)3 ]を求め、これと密度
(1.6g/cm3 )から粒子1個の重量を求め、シリ
カ粒子の全重量を粒子1個の重量で除することによって
求められる。なお、本発明により得られるシリカ粒子の
密度は、ピクノメーター法により〜12μmの範囲に
おいていずれも1.6g/cm3 であることにより、こ
の値を採用した。
【0015】また上記条件(A)、(B)におけるV
o、Vは、それぞれシリコンアルコキシド添加前、後に
おけるシリカ粒子分散液からシリカ粒子を除く液体成分
の容積であり、用いられた各液体成分の容積の和を便宜
上使用することができる。しかしシリコンアルキシドを
添加後の容積Vは、シリコンアルコキシドの加水分解反
応が起るため実体積を求めるのが好ましい。このVの実
体積の算出をシリコンテトラアルコキシドを用いた場合
を例にして説明すると以下のとおりである。
【0016】シリコンテトラアルコキシドの加水分解反
応は下式によって表される。 Si(OR)4 +2H2 O→SiO2 +4ROH すなわち、1モルのシリコンテトラアルコキシドに対し
て2モルの水が消費され、1モルのシリカが生成し、4
モルのアルコールが副生するので、各液体成分の容積の
和に4モルのアルコール容積を加え、2モルの水の容積
を差し引くことにより、Vの実体積を求めることができ
る。
【0017】上述のように求められたSo、SおよびV
o、VからSo/Vo、S/Vが求められるが、本発明
のシリカ粒子の製造方法では、上述のようにSo/Vo
が300(cm2 /cm3 )以上という条件(A)、S
/Vが300〜1200(cm2 /cm3 )という条件
(B)という条件を満たす必要がある。
【0018】その理由は、以下のとおりである。すなわ
ち、So/VoおよびS/Vが300未満の場合、シリ
コンアルコキシドが不所望の微小粒子の生成に消費さ
れ、シリコンアルコキシドの有効転化率(種粒子の成長
による成長粒子の形成に用いられる割合)が低下するだ
けでなく、分級に手間がかかる。また微小粒子の生成の
割合も定まらず、成長粒子の粒径も目的とする粒径から
大きくずれることも生じる。一方、S/Vが1200を
越えると、成長粒子に微小粒子が付着しやすくなる。ま
た、成長粒子が2個以上合体したまま成長する割合が増
大し、平均径よりも著るしく肥大した粒子が混入するこ
とになり、液晶表示装置用スペーサーとして使用するこ
とが不可能となる。これに対してSo/Voを300以
上、S/Vを300〜1200に設定すると、シリコン
アルコキシドの有効転化率が著るしく増大し、微小粒
子、付着粒子の副生を抑えて、成長粒子が効率的に生成
するので、その結果、(1)分級操作に要する時間を著
るしく低減できる、(2)分級操作後の成長粒子のCV
値が例えば1%未満と小さい単分散シリカ粒子を得るこ
とができる、等の顕著な効果が得られる。
【0019】得られたシリカ粒子の粒子径は種粒子の粒
子径により変動するが2〜12μmである。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する。
【0021】実施例1 撹拌機を備えた20リットルの反応容器に、平均粒子径
3.94μm、CV値が0.99%のシリカ種粒子が水
に分散した溶液(シリカ濃度=29.2%)990g
(シリカ分289g)を入れ、メタノール4550cm
3 、25%アンモニア水溶液1710cm3 を添加混合
した。反応容器中にあるシリカ種粒子の全表面積(S
o)は、顕微鏡撮影後、ノギスで計測するという、上述
の方法で求めた種粒子の平均粒径(Do)が3.94μ
mであることから、種粒子1個の表面積[4π(Do/
2)2 ]が4.88×10-7cm2 であり、一方、シリ
カ種粒子の全重量をシリカ種粒子1個の重量[4/3π
(Do/2)2 ×d(Do=種粒子の平均粒径=3.9
4μm、d=種粒子の密度=1.6)]で徐するとい
う、前述の方法で求めた全粒子数(No)が5.0×1
12個であることから、2.44×106 cm2 と計算
された。また総液量Voが6960cm3 であることに
より、So/Vo比は395と計算された。次いで反応
容器を30℃の恒温槽内に配置し、20分撹拌したの
ち、シリコンテトラエトキシド(以降TEOSと表す)
1210cm3 を、定量ポンプにより毎分11.7gの
速さで添加した。添加後6時間以上撹拌しながら熟成し
た後、ロータリーエバポレーターによりメタノールおよ
びアンモニアを除去し、シリカ粒子の水分散体とした。
得られたシリカ粒子は、お互いに分布が重なり合わない
2種類の粒径分布をもっていた。すなわち粒子径が大き
い方のモードの粒子(成長粒子)は、おおよその平均粒
子径が5.01μm、小さい方のモードの粒子(微小粒
子)の平均粒子径は0.7μmであった。TEOSが、
大きい方の粒径の粒子の成長に消費された割合は80.
5重量%であり、小さい方の粒径の粒子の発生に消費さ
れた割合は19.5重量%であった。大きい方のモード
の粒子(成長粒子)の平均粒径(D)が5.01μmで
あることから、Sは4.12×106 cm2 であり、最
終的なVは上記のVoにTEOSの4倍モルのエタノー
ルを加え2倍モルの水を引いた体積7761cm3 であ
るので、最終的なS/V比は4.12×106 /776
1=531(cm2 /cm3 )となった。小さい方の粒
子を湿式分級によって完全に取り除いた後、再び粒径分
布を測定したところ、平均粒子径は5.01μm、CV
値は0.73%であった。合着粒子の割合は1%未満で
あり、平均粒子径より著しく大きい粒子は観察されなか
った。得られたシリカ粒子を乾燥し、ピクノメーター法
により密度を測定した結果、1.6であり、多孔質の粒
子であることが判明した。
【0022】実施例2 撹拌機を備えた20リットルの反応容器に、平均粒子径
3.65μm、CV値が0.87%の球状シリカ種粒子
が水に分散した溶液(シリカ濃度=43.4%)145
0g(シリカ分630g)を入れ、メタノール5340
cm3 、25%アンモニア水溶液2000cm3 を添加
混合した。反応容器中にあるシリカ種粒子の全表面積
(So)は、種粒子1個の表面積[4π(Do/
2)2 ]が4.19×10-7cm2 であり、全粒子数
(No)が1.37×1013個であることから、5.7
4×106 cm2 と計算された。また総液量Voが87
90cm3 であることにより、So/Vo比は793と
計算された。以降の操作は、加えるTEOSの容量を1
420cm3 とした他は実施例1と同様の手順で行い、
シリカ粒子の水分散体を得た。得られたシリカ粒子は、
お互いに分布が重なり合わない2種類の粒径分布をもっ
ていた。粒子径が大きい方のモードの粒子(成長粒子)
は、おおよその平均粒子径が4.05μm、小さい方の
モードの粒子(微小粒子)の平均粒子径は0.5μmで
あった。またTEOSが大きい方の粒径の粒子の成長に
消費された割合は94.0重量%であり、小さい方の粒
径の粒子の発生に消費された割合は6.0%であった。
大きい方のモードの粒子(成長粒子)の平均粒径(D)
が4.05μmであることから、Sは9.55×106
cm2 であり、最終的なVは上記のVoにTEOSの4
倍モルのエタノールを加え2倍モルの水を引いた体積9
730cm3 であるので、最終的なS/V比は9.55
×106 /9730=982(cm2 /cm3 )となっ
た。小さい方の粒子を湿式分級によって完全に取り除い
た後、再び粒径分布を測定したところ、平均粒子径は
4.15μm、CV値は0.62%であった。合着粒子
の割合は2%未満であり、平均粒子径より著しく大きい
粒子は観察されなかった。得られたシリカ粒子を乾燥
し、ピクノメーター法により密度を測定した結果、1.
6であり、多孔質の粒子であることが判明した。
【0023】実施例3 撹拌機を備えた20リットルの反応容器に、平均粒子径
4.41μm、CV値が0.91%の球状シリカ種粒子
が水に分散した液(シリカ濃度=53.6%)1600
g(シリカ分860g)を入れ、メタノール4830c
3 、25%アンモニア水溶液1800cm3 を添加混
合した。反応容器中にあるシリカ種粒子の全表面積(S
o)は、種粒子1個の表面積[4π(Do/2)2 ]が
6.11×10-7cm2 であり、全粒子数(No)が
1.06×1013個であることから、6.48×106
cm2 と計算された。また総液量Voが8240cm3
であることにより、So/Vo比は992と計算され
た。以降の操作は、加えるTEOSの容量を1280c
3 とした他は実施例1と同様の手順で行い、シリカ粒
子の水分散体を得た。得られたシリカ粒子は、お互いに
分布が重なり合わない2種類の粒径分布をもっていた。
粒子径が大きい方のモードの粒子(成長粒子)は、おお
よその平均粒子径が4.79μm、小さい方のモードの
粒子(微小粒子)の平均粒子径は0.6μmであった。
TEOSが大きい方の粒径の粒子の成長に消費された割
合は99.9%であり、小さい方のモードの粒径の粒子
の発生に消費された割合は0.1%未満であった。大き
い方のモードの粒子(成長粒子)の平均粒径(D)が
4.79μmであることから、Sは9.52×106
2 であり、最終的なVは上記のVoにTEOSの4倍
モルのエタノールを加え2倍モルの水を引いた体積90
88cm3 であるので、最終的なS/V比は9.52×
106 /9088=1147(cm2 /cm3 )となっ
た。小さい方の粒子を湿式分級によって完全に取り除い
た後、再び粒径分布を測定したところ、平均粒子径は
4.79μm、CV値は0.62%であった。合着粒子
の割合は2%未満であり、平均粒子径より著しく大きい
粒子は観察されなかった。得られたシリカ粒子を乾燥
し、ピクノメーター法により密度を測定した結果、1.
6であり、多孔質の粒子であることが判明した。
【0024】比較例1 撹拌機を備えた20リットルの反応容器に、平均粒子径
4.90μm、CV値が0.85%の球状シリカ種粒子
が水に分散した液(シリカ濃度=12.0%)1080
g(シリカ分130g)を入れ、メタノール8620m
l、25%アンモニア水溶液3950cm3 を添加混合
した。反応容器中にあるシリカ種粒子の全表面積(S
o)は、種粒子1個の表面積[4π(Do/2)2 ]が
7.54×10-7cm2 であり、全粒子数(No)が
1.17×1012個であることから、8.82×106
cm2 と計算された。また総液量Voが13650cm
3 であることにより、So/Vo比は74と計算され
た。以降の操作は、加えるTEOSの容量を2270c
3 とした他は実施例1と同様の手順で行い、シリカ粒
子の水分散体を得た。得られたシリカ粒子は、お互いに
分布が重なり合わない2種類の粒径分布をもっていた。
粒子径が大きい方のモードの粒子(成長粒子)は、おお
よその平均粒子径が5.79μm、小さい方のモードの
粒子(微小粒子)の平均粒子径は0.5μmであった。
TEOSが大きい方の粒径の粒子の成長に消費された割
合は14重量%であり、小さい方の粒径の粒子の発生に
消費された割合は86重量%であった。大きい方のモー
ドの粒子(成長粒子)の平均粒径(D)が5.79μm
であることから、Sは1.41×106 cm2 であり、
最終的なVは上記のVoにTEOSの4倍モルのエタノ
ールを加え2倍モルの水を引いた体積15150cm3
であるので、最終的なS/V比は1.41×106 /1
5150=93(cm2 /cm3 )となった。小さい方
の粒子を湿式分級によって完全に取り除いた後、再び粒
径分布を測定したところ、平均粒子径は5.79μm、
CV値は1.14%であった。合着粒子の割合は1%未
満であり、平均粒子径より著しく大きい粒子は観察され
なかった。
【0025】比較例2 撹拌機を備えた20リットル容器に、平均粒子径3.4
8μm、CV値が0.87%の球状シリカ種粒子が水に
分散した溶液(シリカ濃度=57.6%)1649g
(シリカ分950g)を入れ、メタノール5070cm
3 、25%アンモニア水溶液1900cm3 を添加混合
した。反応容器中にあるシリカ粒子の全表面積(So)
は、種粒子1個の表面積[4π(Do/2)2 ]が3.
96×10-7cm2 であり、全粒子数(No)が3.2
0×1012個であることから、1.02×107 cm2
と計算された。また総液量Voが17410cm3 であ
ることにより、So/Vo比は1335と計算された。
以降の操作は、加えるTEOSの容量を450cm3
した他は実施例1と同様の手順で行い、シリカ粒子の水
分散体を得た。得られたシリカ粒子は、お互いに分布が
重なり合わない2種類の粒径分布をもっていた。粒子径
が大きい方のモードの粒子(成長粒子)3.9μmであ
り、最終的なS/V比は1466であった。またTEO
Sが大きい方の粒径の粒子の成長に消費された割合はほ
ぼ100%であり、小さい方の粒子は無視できるぼと少
なかった。しかしながら粒子表面に微小粒子が付着した
ものが観察され、また合着粒子個数の割合は19.5%
となり、さらに平均粒子径より著しく大きい粒子が観察
された。
【0026】実施例1〜3および比較例1〜2における
種粒子の平均粒子径、CV値、So/Vo及び成長粒子
の平均粒子径、CV値、S/V並びに成長に使用された
テトラエトキシシラン(TEOS)の割合(有効転化
率)、合着率を表1にまとめた。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、液晶表示板用スペーサ
としての使用に適した、粒径精度に優れ、粒子径分布が
単分散のシリカ微粒子を、効率よく製造することができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ種粒子をアルコールとアンモニア
    水との混合溶媒に分散させてなる分散液にシリコンアル
    コキシドを添加してこれを加水分解させ、シリカ種粒子
    の粒径を成長させるシリカ粒子の製造方法において、シ
    リコンアルコキシドを添加する前の分散液中の全シリカ
    種粒子の合計表面積(So)と同分散液中の溶液成分の
    合計容積(Vo)との比So/Voを300(cm2
    cm3)以上とし、かつシリコンアルコキシドを添加し
    た後の分散液中の成長した全シリカ粒子の合計表面積
    (S)と同分散液中の溶液成分の合計容積(V)との比
    S/Vを300〜1200(cm2 /cm3 )とするこ
    とを特徴とするシリカ粒子の製造方法。
JP4204059A 1992-07-30 1992-07-30 シリカ粒子の製造方法 Expired - Fee Related JP2529062B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4204059A JP2529062B2 (ja) 1992-07-30 1992-07-30 シリカ粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4204059A JP2529062B2 (ja) 1992-07-30 1992-07-30 シリカ粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0648720A JPH0648720A (ja) 1994-02-22
JP2529062B2 true JP2529062B2 (ja) 1996-08-28

Family

ID=16484074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4204059A Expired - Fee Related JP2529062B2 (ja) 1992-07-30 1992-07-30 シリカ粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2529062B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100279766B1 (ko) * 1998-07-02 2001-03-02 이병구 열분해 실리카 핵의 입자성장을 위한 실리카 슬러리의 제조방법 및 이 방법에 의해 제조된 실리카 입자
JP2002038049A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Ube Nitto Kasei Co Ltd シリカ系微粒子およびその製造方法
SG191382A1 (en) * 2010-12-27 2013-08-30 Asahi Glass Co Ltd Glass member provided with sealing material layer, electronic device using it and process for producing the electronic device
JP2011202181A (ja) * 2011-07-08 2011-10-13 Ube Nitto Kasei Co Ltd シリカ系微粒子の製造方法
JP6854683B2 (ja) * 2017-03-30 2021-04-07 株式会社フジミインコーポレーテッド シリカゾルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0648720A (ja) 1994-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100711081B1 (ko) 실리카 복합 산화물 입자 및 그 제조 방법
JP5524094B2 (ja) フュームド金属酸化物分散体の製造方法
CA1278417C (en) Process for manufacture of metal oxide
JP5712824B2 (ja) シリカ粒子及びその製造方法
KR20010074514A (ko) 구형 실리콘 미립자 및 이의 제조방법
JPH0159974B2 (ja)
US5223964A (en) Liquid crystal display device having a spacer composed of spherical particles having a particular coefficient of variation in particle diameter and an aggregation ratio
JP2529062B2 (ja) シリカ粒子の製造方法
JPH09142827A (ja) シリカ分散液及びその製造方法
JP4925706B2 (ja) シリカ系複合酸化物粒子の製造方法
JP2006176343A (ja) 多孔質シリカ系粒子の製造方法および該方法から得られる多孔質シリカ系粒子
JP3364261B2 (ja) 金属酸化物微粒子の製造方法
JP2000017074A (ja) ポリオルガノシロキサン微粒子の製造方法
JP3330984B2 (ja) 単分散球状シリカの製造方法
JP3746301B2 (ja) 球状シリカ粒子の製造方法
JPS63310714A (ja) シリカ粒子
JPH10203820A (ja) シリカ粒子の製造方法
JP2880173B2 (ja) 粒子の製造方法
CN114525003A (zh) 一种光学薄膜及其制备方法
JP3123652B2 (ja) 球状シリカの製造方法
JP2003267722A (ja) 無孔質球状シリカ及びその製造方法
JP3556277B2 (ja) 金属酸化物粒子の製造方法
JPH0352047B2 (ja)
JP2722627B2 (ja) シリカ核粒子の成長方法
TWI834643B (zh) 複合氧化物粉末之製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960430

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090614

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees