JPH0349689B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、固定機械テーブルと、少なくとも１
個の可動部材を固定壁要素に接合することによ
り、固定機械テーブルの上に配置されることがで
きる誘電流体のための作業容器とを有しており、
作業容器の底部の少なくとも一部分が、機械テー
ブル板によつて形成され、作業容器の背壁が、本
質的に固定壁要素によつて形成されている放電加
工機械に関するものである。

従来の技術 このような放電加工機械は、既に、1984年12月
５日付けで本出願人によつて出願されたドイツ特
許願第P34 44 390.8号（これに基づいて優先権を
主張の上、昭和60年12月４日付けで特許出願され
た特願昭60−271717号（特開昭61−136729号））
の要旨を形成している。

上記の放電加工機械においては、作業容器の背
壁を形成している固定壁要素は、機械ベースから
空間的に分離されており、また、Ｌ字状の固定部
材を形成するように、機械テーブル板と一体にな
つている。可動部材は、本質的に、横断面がＣ字
形のフレームから成立つており、このフレーム
は、作業容器を形成するために、固定されたＬ字
形部材に対して補足的な部材を構成している。Ｃ
字形のフレームは、機械ベースの上に配置された
垂直案内の上を垂直に可動となつており、これに
より、その上角が、機械テーブル板の下方に降下
されることができるようになつている。このよう
な放電加工機械は、可動の作業容器壁、すなわ
ち、Ｃ字形フレームを下降した後、機械テーブ
ル、又は、クランプテーブルに容易に近付き可能
であるという利点を有しており、放電加工機械の
高安定性を伴つているが、これは、高い工作精度
に対する本質的な前提ともなつている。機械テー
ブルは、機械ベースに直接的に連結されることが
でき、このことは、前記テーブルと前記ベースと
の間に大面積の連結の可能性並びに短い、閉塞さ
れた力束経路の可能性を与える。上記特許出願に
おける容器の背壁を形成している固定壁要素と、
機械ベースの正面との間に設けられる距離は、ま
た、機械ベースの作業容器からの実質的な熱絶縁
の利点をも有している。このことは、機械ベース
の中における熱応力の危険を著しく減少させ、ま
た、加工精度の向上にも寄与をする。Ｃ字形のフ
レーム及びそり下降可能な部分の一体化は、機械
テーブル板の自由な接近性に関連され、機械テー
ブル板を組立て、分解するために必要とされる作
業時間を短縮させる（加工物の位置決め並びに締
付け及び解放を、高精度の要求の維持の下に可能
とさせる。なぜならば、加工精度は、このことに
依存するからである。）上記特許出願の要旨に鑑
み、不必要な説明の重複を避けるために、前記特
許を参照すべきであり、従つて、その明細書は、
本発明の要旨にも向けられているものである。

発明が解決しようとする問題点 このような技術的背景の下に、本発明は、機械
の向上された利用、従つて、生産性の向上のため
に、必要な作業時間を一層短縮させることを一つ
の目的とするものである。同時に、前記の特許出
願の中に記載されている放電加工機の利点が、最
大限に維持されることにある。

問題点を解決するための手段 この目的を達成するために、本発明による放電
加工機械の場合においては、機械テーブル板は、
機械テーブル及び固定壁要素の両方に、シール、
又は、パツキンの介装の下に、作動的に取外し自
在に連結可能となつている。本発明によると、固
定壁要素は、また、機械ベース自体の実際の正面
壁の一部分を形成することもできる。

本発明による解決から生ずる機械テーブル板の
交換性は、機械テーブル板の組立て及び分解が、
放電加工機械が、他の機械テーブル板の上におい
て他の工作物を加工の時間の間に、行なわれるこ
とができるという利点を有している。放電加工機
械の中における工作物の加工の間における他の機
械テーブル板の並列の組立て及び分解は、今後、
「並列装備」と呼ばれる。同じ放電加工機械に対
して数個の交換自在な機械テーブル板の使用は、
今後、「パレツト化」と呼ばれる。

本発明の一つの実施例によると、機械ベースの
前壁と、固定壁要素、すなわち、作業容器の背壁
との間に空間が設けられている。この空間は、本
質的に、前記の特許出願において記載されている
放電加工機械に関して達成されるのと同じ効果を
生じさせる。本発明の他の実施例によると、機械
テーブル板（パレツトとも呼ばれる）と、固定壁
要素、すなわち、容器の背壁との間に設けられる
シール、又は、パツキンは、静力学的シール、又
は、パツキン、特に、いわゆる、膨張シール、又
は、パツキンとして構成される。公知であるよう
に、膨張シールは、流体、例えば、空気、又は、
液体を使用して膨張させることによりシール状態
に持ちきたされることができるものである。基本
的には、膨張シールは、交換自在な機械テーブル
板及び（又は）固定壁要素の中に配置されること
ができる。しかしながら、シールは、固定壁要素
の中に配置されることが望ましい。

機械テーブル板は、若しも、その底部が、機械
テーブルの中に配置された迅速締付け及び中心決
め装置の係合のために設計されているならば、特
に迅速に変更されることができる。好適には、中
心決め装置は、本質的に、基準平面の上に機械テ
ーブル板を固着するために、機械テーブルの上に
間隔を置かれて配置された２個の垂直な中心決め
マンドレルから成り立つていることが望ましい。
迅速締付け装置は、本質的に、Ｔ字形の垂直に案
内される持上げシリンダを有しており、その水平
な脚は、アンダカツト溝の中に係合しており、こ
の溝は、機械テーブル板の底部の上に中心に置か
れ、前部から後部へ延びている。好適には、この
配置は、DIN 55 200の規定を満足させることが
望ましい。これは、機械テーブル板の迅速な交換
を許し、高い中心決め精度を伴つている。その時
には、パレツト、又は、機械テーブル板、例え
ば、放電加工機械に固定された異なつた工作物を
使用することにより、継続的に加工することが、
基本的に可能である。

作 用 本発明による機械の場合には、取り外された機
械テーブル板は、手により前部へ、補助装置によ
つて引くことができ、また、対応する他の対応す
る補助装置により、加工物を締付け、又は、締付
けを外すため並びにその正確な整列のために組立
てステーシヨンに移送されることができ、それか
ら、再び、放電加工機械へ戻されることができ
る。この関係において、自動的に作動をする上昇
可能、降下可能で、回転可能なテーブル板交換機
構に重要性があり、この機構は、機械テーブル板
（パレツト）を２個の支持支柱によつて取上げる
ことができる。この目的で、機械テーブル板の正
面は、その中心に対して対称的に、自動的に加工
する上昇可能な、下降可能な、回転可能なテーブ
ル交換機構（ロボツト）の２個の支持支柱を受取
るために、２個の内孔を設けられている。ロボツ
トは、それから、パレツトを機械テーブルから、
他の補助手段を使用すること無しに、直接的に持
上げるための位置にあり、パレツトを組立て及び
分解ステーシヨンへ移送し、それから、引続き、
放電加工機械へ戻すことができる。

好適には、機械テーブル板は、機械テーブルを
越えて前方及び側方に突出することが望ましく、
これは、液体、腐食材料及び同様のものを、機械
テーブル板の中心下部に配置された迅速締付け及
び中心決め装置に落下させることによる何らかの
汚染を阻止する。これは、工作物の必要な位置決
め精度を確保するために、各パレツトの交換の前
に、迅速締付け及び中心決め装置を清掃する必要
を無くす。

本発明による放電加工機械においては、液体供
給及び排出管路が、好適には、固定壁要素に連結
されることが望ましく、これは、前記特許出願の
場合と同様である。このことは、パレツトを交換
する際に、供給及び排出管路が、外され、それか
ら、再び、固定されなければならないことを必要
としないので、有利である。

実施例 以下、本発明をその実施例を示す添付図面に基
づいて詳細に説明する。

第１図に示されている実施例は、次の事実以外
は、上記の特許出願による放電加工機械と同じで
ある。すなわち、この事実は、この実施例におい
ては、機械テーブル板５が可動部材であり、この
目的のために、機械テーブル３及び作業容器背壁
を形成している固定壁要素６に作動的に取外し自
在に連結されており、固定壁要素６と、機械テー
ブル板５との間には、膨張シール、又は、パツキ
ン５０が配置されていることである。この放電加
工機械は、また、中間スライダ７及び横けた８を
有している機械ベース１を有しており、その正面
の上には、延伸及び引込み可能な主軸スリーブ１
０を有している機械ヘツド９が置かれている。

機械ベース１の前側の上には、安定な機械テー
ブル３が構成されている。容器の排出及び煙ガス
の排出のための２本の管１７，１８が、機械ベー
ス１の中心を貫通している。機械テーブル３の基
準平面１２の中には、それを越えて前方及び側方
に突出して、交換自在な機械テーブル板５が置か
れているが、これはパレツトとも呼ばれている。
テーブル板５は、膨張シール５０により、固定壁
要素６に取外し自在に連結されているが、固定壁
要素６は、テーブル板５に関して垂直に且つ機械
ベース１の正面に対して平行に間隔を置いて置か
れている。機械テーブル板５及び作業容器の背壁
を形成している固定壁要素６は、一緒にＬ字形の
部材を形成している。

機械ベース１の前壁には、機械テーブル３に関
して左右に対称的に固着されている２個の垂直案
内２の上に、可動の一体の構成部材４が取付けら
れている。この構成部材４は、上昇された状態に
おいては、Ｌ字形の部材１３と接合することによ
り、全周を包囲する静力学的に作動をする、例え
ば、空気により作動される他の膨張シール１１の
介装の下に、誘電流体に対する作業容器を形成す
る。可動構成部材４は、垂直前壁１９と、２個の
側壁２０とから成立つている本質的にＣ字形の横
断面を有している。

構成部材１３の固定壁要素６は、その上方部分
の中に、煙ガスの排出のための出口２２を含んで
おり、また、その下方部分は、誘電流体のための
出口２１を有している。これらの２個の出口２１
及び２２は、機械ベース１の中の前述の対応する
管１７，１８に連結されている。その上、固定壁
要素６は、また、作業容器に対して運動上必要な
供給装置及び排出装置のすべてを受取るためのケ
ーシングブロツク２４としても形成されている。
機械ベース１の端壁と、固定壁要素６との間の間
隔２３は、作業容器と機械ベース１との間におけ
る熱絶縁のための空気クツシヨンとして役立つて
いる。

他の点については、上記の特許出願の説明を参
照されたく、その内容は、この範囲まで、本明細
書の内容の一部分をなしているものである。

第３図は、本発明による放電加工機械の実施例
の詳細側面図であるが、これは、前記特許出願に
よる放電加工機械とは、主として、その交換自在
な機械テーブル板５において相違しており、従つ
て、膨張シール５０及び迅速締付け装置３８を有
している。迅速締付け装置３８は、機械テーブル
３の上において基準平面１２内に機械テーブル板
５を固定するのに役立つている。迅速締付け装置
３８は、また、機械テーブル板５を中心決めする
ために、２個の偏心された垂直に配置された中心
決めマンドレル３９をも設けられている（第２
図）。中心決め装置および迅速締付け装置３８は、
本質的に、DIN 55 200に対応している。

第４・１及び４・２図は、１実施例の詳細を示
す正面図であり、一方では、下降された可動部材
４及び取り外された迅速締付け装置３８（第４・
１図）を、また、他方では、上昇された、可動部
材４及び締付けられた迅速締付け装置３８（第
４・２図）を、それぞれ、示すものである。迅速
締付け装置３８は、本質的に、Ｔ字形の、機械テ
ーブル３の中を垂直に案内される流体的に持上げ
られるシリンダ４１から成立つている。シリンダ
４１の水平脚は、溝４０のアンダカツトされた部
分の中を水平に案内されるが、溝４０それ自体
は、機械テーブル板５の底部の上に中心に置か
れ、前部から後部に延びている。

機械テーブル板５の本来の交換は、テーブル板
５が中心決めされた位置から、Ｔ字形の持上げシ
リンダ４１によつて取り外され、中心決めマンド
レル３９によつて上昇された時に、始めて行なわ
れるだけである。その後に、始めて、第５図に示
されるように、パレツト、又は、機械テーブル板
５は、手により、又は、補助装置により前方に引
出され、柱状の、頂部に対応して構成された、ロ
ーラ４２を設けられている他の補助装置４３の上
に引出されることができる。適当な載置器具４４
を使用し、機械テーブル板５は、そこから、クレ
ーンのフツクに取去られ、図示されていない組立
てステーシヨンへ移送されることができる（第６
図）。

機械テーブル３から機械テーブル板５を直接的
に持上げること及び取外しは、また、自動的に機
能する上昇及び加工下降な且つ回転自在なパレツ
ト変更機構、すなわち、ロボツト４５によつて行
なわれることもできる。この目的のために、機械
テーブル板５の正面側の中に対称的に配置された
内孔４６があり、ロボツト４５の支持柱４７を受
取ることができるようになつている（第７図）。
他の補助及び輸送手段は、この場合には、必要と
されない。

発明の効果 本発明は、上記のような構成及び作用を有して
いるので、作業時間を短縮させ、生産性を向上さ
せることが可能である放電加工機械を提供するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の第一実施例を、部分的に機
能群に分解して示す斜視図、第２図は、機械テー
ブル板を迅速締付け及び中心決め装置と共に示す
一部切断正面図、第３図は、交換自在な機械テー
ブル板を有している放電加工機械の１実施例を示
す側面図、第４・１図は、機械テーブル板を有す
る放電加工機械を、作業容器を降下させ、迅速締
付け装置を取外して示す一部切断正面図、第４・
２図は、同じく、作業容器を上昇させ、迅速締付
け装置を作業位置にして示す一部切断正面図、第
５図は、機械テーブル板を変位させる時に、あら
かじめ変位された補助装置と共に機械テーブルの
上に取付けられる機械テーブル板を取外して示す
斜視図、第６図は、機械テーブル板を上昇させ、
運び去る状態を示す斜視図、第７図は、自動的に
機能をする上昇・下降が可能で且つ回転可能な機
械テーブル板変更機構（ロボツト）を、２個の機
械テーブル板（パレツト）が、その支持柱により
支持されて示す斜視図である。 １……機械ベース；３……機械テーブル；５…
…テーブル板；６……固定要素；３８……締付け
装置；３９……中心決め装置；４０……溝；４１
……持上げシリンダ；４５……ロボツト；４６…
…内孔；４７……支持支柱；５０……シール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (a) 固定機械テーブルと (b) 固定機械テーブルの上に配置されることがで
   き、固定部材と、少なくとも１個の可動部材と
   を接合することにより構成されている誘電流体
   のための作業容器と を有しており、 (b1) 固定部材は、作業容器の底部の少なくとも
   一部分を形成している機械テーブル板から成
   り立つており (b2) 固定部材は、更に、作業容器の機械の正面
   に面している背壁を本質的に形成している固
   定壁要素から成り立つており (b3) 固定部材と、少なくとも１個の可動部材と
   の間にシール手段が設けられている 放電加工機械において (c) 機械テーブル板が、機械テーブル及び固定壁
   要素に、取り外し自在に連結されていることと (d) 固定壁要素と、機械テーブル板との間にシー
   ル手段が設けられていることと を特徴とする固定機械テーブル及び下降可能な誘
   電流体用作業容器を有している放電加工機械。 ２ 固定壁要素が、機械の正面から間隔を置かれ
   ている特許請求の範囲第１項記載の固定機械テー
   ブル及び下降可能な誘電流体用作業容器を有して
   いる放電加工機械。 ３ シール手段が、機械テーブル板と、固定壁要
   素との間の界面を制御可能にシールするために膨
   張可能なシールである特許請求の範囲第１項記載
   の固定機械テーブル及び下降可能な誘電流体用作
   業容器を有している放電加工機械。 ４ 機械テーブル板の下側が、機械テーブルの中
   に配置された迅速締め付け及び中心決め装置に係
   合するようにされており、また、中心決め装置
   が、機械テーブル板を基準平面内において固着す
   るために、機械テーブルの上に変位可能な様式で
   配置されている２個の垂直な中心決めマンドレル
   を本質的に有している特許請求の範囲第１項記載
   の固定機械テーブル及び下降可能な誘電流体用作
   業容器を有している放電加工機械。 ５ 機械テーブル板が、その底部の中に前後方向
   のアンダーカツト溝を形成されており、また、迅
   速締め付け及び中心決め装置が、本質的にＴ字形
   の垂直に走行される持ち上げシリンダを有してお
   り、その水平な脚が、機械テーブル板を基準平面
   内に固定するためにアンダーカツト溝と係合され
   るようになつている特許請求の範囲第４項記載の
   固定機械テーブル及び下降可能な誘電流体用作業
   容器を有している放電加工機械。 ６ 機械テーブル板の一つの端面が、中心に関し
   て対称的に配置された箇所において、自動的に作
   動をする、上昇及び下降可能な、回転可能な機械
   テーブル板交換装置の２個の支持支柱を受け取る
   ための２個の内孔を設けられている特許請求の範
   囲第１項記載の固定機械テーブル及び下降可能な
   誘電流体用作業容器を有している放電加工機械。 ７ 機械テーブル板が、機械テーブルを越えて前
   方及び側方に突出している特許請求の範囲第１項
   記載の固定機械テーブル及び下降可能な誘電流体
   用作業容器を有している放電加工機械。