JPH03409B2 - - Google Patents

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JPH03409B2
JPH03409B2 JP59023899A JP2389984A JPH03409B2 JP H03409 B2 JPH03409 B2 JP H03409B2 JP 59023899 A JP59023899 A JP 59023899A JP 2389984 A JP2389984 A JP 2389984A JP H03409 B2 JPH03409 B2 JP H03409B2
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Hajime Akyama
Mutsuo Saito
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はバインダーおよび磁気記録材料に関す
る。さらに詳しくは、微粉末化させ、かつ高磁気
特性化された磁性粉に対して優れた分散性を有
し、さらに優れたカレンダー性を有する磁気記録
材料用バインダーおよび磁気記録材料に関するも
のである。 磁気記録材料用バインダーとして高分子ポリオ
ールおよび低分子ポリオールとポリイソシアネー
トとからのポリウレタン樹脂が提案されている
(特開昭57−60529号、同−60530号、同−60531号
および同−60532号各公報)。 このものは従来用いられてきた比較的粒径の大
きな酸化鉄磁性粉(たとえば粒子長径0.40〜
0.50μm、粒子短径0.05〜0.10μm)に対して良好
な分散性を示したが、微粒子酸化鉄磁性粉(たと
えば粒子長径0.30μ、粒子短径0.04μm)に対して
は必ずしも分散性は良好と言えない。 本発明者はかゝる情況下鋭意検討した結果、本
発明に到達した。すなわち本発明は当量250以上
の高分子ポリオールA1、および必要により当量
30〜250未満の低分子活性水素含有多官能化合物
A2〔但しA1および/またはA2の少くとも一部は
活性水素含有基を有する変性シリコーンオイル
A3である。〕ならびに分子中にカルボキシル基お
よび他の活性水素含有基を有する当量40〜500の
化合物A4からなる活性水素含有化合物Aとポリ
イソシアネートBとからのポリウレタン樹脂Cか
らなる磁気記録材料用のバインダー(第1発明)
ならびに上記バインダーと粒径0.02〜0.70のサイ
ズ(μm)を有する磁性粉とを含有させてなる磁
気記録材料(第2発明)である。 本発明における活性水素含有基を有する変性シ
リコーンオイルA3において、活性水素含有基と
してはヒドロキシル基、アミノ基(NH2基、NH
基)、およびメルカプト基があげられる。 A3の当量(活性水素含有基1個当りの分子量)
は通常100〜10000、好ましくは200〜5000である。
当量が10000を越えるとバインダーの樹脂強度が
不足し、100未満では十分な分散効果を発揮し得
ない。 活性水素含有基を有するシリコーンオイルA3
としてはヒドロキシ変性ポリシロキサン、アミノ
変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキ
サンなどがあげられる。具体的には下記のとおり
である。 〔〕 ヒドロキシ変性ポリシロキサン (1) 末端シラノールポリシロキサン (イ) 末端シラノールポリジメチルシロキサン (ロ) 末端シラノールジフエニルシロキサン 末端シラノールポリジフエニルシロキサ
ン 末端ジフエニルシラノールポリジメチル
−ジフエニルシロキサン (ハ) ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼ
ン (ニ) ポリジメチルシロキサン−シルフエニレン
コポリマー (2) 末端アルコールポリシロキサン 末端カルビノールポリジメチルシロキサン 末端ヒドロキシプロピルポリジメチルシロ
キサン ポリジメチル−ヒドロキシアルキレンオキ
シドメチルシロキサン 〔〕 アミノ変性ポリシロキサン (1) 末端アミノプロピルポリジメチルシロキサン (2) アミノアルキル含有T構造ジメチルシロキサ
ン (3) ビス(アミノプロピルジメチルシリル)ベン
ゼン (4) (N−トリメトキシシリルプロピル)ポリア
ザミド 〔〕 メルカプト変性ポリシロキサン (1) メルカプトプロピル含有T構造ポリジメチル
シロキサン (2) ポリメルカプトプロピルメチルシロキサン 変性シリコーンオイルの詳細については特願昭
58−227755号明細書に一般式(1)〜(14)の化合物
として記載されている。好ましいものも記載され
ている。 本発明における分子中にカルボキシル基および
他の活性水素含有基を有する化合物A4において
他の活性水素含有基としてはOH基、NH2基、
NH基、SH基などがあげられる。化合物A4の当
量〔カルボキシル基以外の活性水素含有基(OH
基、NH2基、NH基、SH基など)1個当りの分
子量〕は通常40〜500である。化合物A4としては
オキシ酸、アミノ酸、メルカプト酸などがあげら
れる。このオキシ酸としては当量が通常40〜400
のオキシ酸たとえば分子中にOH基とCOOH基を
それぞれ1個ずつ有するオキシ酸(脂肪族系のも
のたとえば乳酸;芳香族系のものたとえばベンジ
ル酸、サリチル酸、p−オキシ安息香酸、β−オ
キシナフトエ酸など)、分子中にOH基1個と
COOH基を複数個たとえば2〜4個有するオキ
シ酸(脂肪族系のものたとえばリンゴ酸、クエン
酸;芳香族系のものたとえば4−ヒドロキシイソ
フタル酸など)、分子中にOH基2個とCOOH基
1個を有するオキシ酸(脂肪族系のものたとえば
ジメチロールプロピオン酸(DMPA);芳香族系
のものたとえば4,4−ビス(ヒドロキシフエニ
ル)酪酸、4,4−ビス(ヒドロキシフエニル)
吉草酸など)およびこれら二種以上の混合物があ
げられる。これらのうち好ましいものは2個の
OH基と1個のCOOH基を有するオキシ酸であ
り、特に好ましいものはDMPAである。 またアミノ酸としては活性水素含有基(NH2
基、NH基)の当量が通常50〜500のアミノ酸た
とえば中性アミノ酸(カルボキシル基とアミノ基
を各1個ずつ持つアミノ酸たとえばグリシン、ア
ラニン、チロシン、セリン、システインなど)、
酸性アミノ酸(カルボキシル基2個とアミノ基1
個を持つアミノ酸たとえばアスパラギン酸、グル
タミン酸など)、塩基性アミノ酸(カルボキシル
基1個とアミノ基2個を持つアミノ酸たとえばリ
ジン、オルニチン、アルギニンなど)およびこれ
らの二種以上の混合物があげられる。これらのう
ち好ましいものは中性アミノ酸および塩基性アミ
ノ酸であり特に好ましいものは塩基性アミノ酸で
ある。 またメルカプト酸としては活性水素含有基
(SH基)の当量が通常40〜400のメルカプト酸た
とえばチオグリコール酸、チオジグリコール酸、
チオジプロピオン酸などがあげられる。 これらのオキシ酸、アミノ酸、メルカプト酸な
どは二種以上混合して使用することもできる。 本発明における高分子ポリオールA1としては
ポリエーテルポリオールおよびポリエステルポリ
オールがあげられる。 A1は特願昭58−227755号、同58−23522号およ
び同58−64290号各明細書に記載されている高分
子ポリオールと同様であり、好ましいものも同様
である。 高分子ポリオールA1の当量は通常250〜5000、
好ましくは400〜2000である。当量が250未満では
得られるポリウレタン樹脂の樹脂膜物性が低下し
耐スクラツチ性が不良となる。また当量が、5000
を越えると得られるポリウレタン樹脂の磁性体に
対する分散性および耐摩耗性が低下する。 本発明における必要により用いられる低分子活
性水素含有多官能化合物A2としては、低分子ポ
リオール、アミノアルコールおよび低分子ポリア
ミンからなる群より選ばれる化合物があげられ
る。 A2は特願昭58−227755号、同58−23522号およ
び同58−64290号各明細書に記載されている低分
子活性水素含有多官能化合物と同様であり、好ま
しいものも同様である。 低分子活性水素含有多官能化合物A2の活性水
素含有基(OH基、NH2基、NH基、SH基など)
当量は通常30〜200好ましくは30〜150である。 本発明においては必要によりA1および/また
はA2の一部として式 で示されるスピロ環を有する化合物A5を使用す
ることもできる。このスピロ環を有する化合物
A5は特願昭58−227755号明細書に記載されてい
るスピロ環を有する化合物と同様であり、好まし
いものも同様である。 活性水素含有化合物Aにおいて、A中のA3
量は通常0.01〜10当量%、好ましくは0.02〜5当
量%である。A3が0.01当量%未満では分散性を高
める効果は低下し、10当量%より多いと、バイン
ダー強度の低下やベースフイルムに対する接着性
の低下をきたす。 A中のA4の量は通常0.1〜30当量%(カルボキ
シル基を除いた当量%をいう。以下同様)であ
り、好ましくは0.5〜20当量%である。A4の量が
0.1当量%未満では分散性を高める効果は低下し、
30当量%より多いと磁性塗料粘度が高くなりす
ぎ、塗布が困難となる。 A中のA1の量は通常5〜80当量%、好ましく
は10〜60当量%である。A1が5当量%未満の場
合、生成ウレタン樹脂のフイルム強度が低下し基
材フイルムに対する密着性が低下する。一方、
A1が80当量%を越えると磁性粉の分散性が低下
する。 A中のA2の量は通常0〜90当量%、好ましく
は20〜80当量%である。A2が90当量%を越える
と生成ウレタン樹脂が硬くもろくなり、耐スクラ
ツチ性が低下する。 A中のA5の量は通常0〜45当量%、好ましく
は5〜30当量%である。 A中のA3,A4およびA5の合計量は通常0.1〜55
当量%、好ましくは0.2〜40当量%である。 A3とA5の合計量とA4の当量比は通常100:5
〜100:10000好ましくは100:10〜100:5000であ
る。 A3とA5の当量比は通常100:0〜100:10000、
好ましくは100:100〜100:5000である。 活性水素含有化合物Aの平均の当量は通常100
〜2000、好ましくは200〜1500である。Aの当量
が100未満の場合には生成ポリウレタン樹脂が皮
膜形成能の乏しいもろい樹脂となり、磁気記録材
料用バインダーとして十分でない。一方当量が
2000を越えると生成ポリウレタン樹脂のフイルム
強度が不十分となり、耐摩耗性、耐スクラツチ
性、耐加水分解性などが低下する。 本発明におけるポリイソシアネートBとして
は、芳香族系ポリイソシアネートたとえば芳香族
ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート
の多量体およびポリオールと芳香族ポリイソシア
ネートとのNCO末端ウレタンポリマーがあげら
れる。 また非芳香族系ポリイソシアネートたとえば脂
肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネー
ト、非芳香族系ポリイソシアネートの三量体およ
びポリオールと非芳香族系ポリイソシアネートと
のNCOの末端ウレタンプレポリマーも使用でき
る。 これらの詳細および好ましいものは特願昭58−
227755号、同58−23522号および同58−64290号各
明細書に記載されている。 AとBを反応させるにさいし、そのBとAの当
量比は通常0.6〜1.5、好ましくは0.8〜1.2である。
当量比が0.6未満および1.5を越えるとAとBとの
反応により得られるポリウレタン樹脂の分子量が
低くなり分散性が低下し、また磁気記録材料の耐
スクラツチ性、耐摩耗性、耐加水分解性などが低
下し易い。 上記反応はイソシアネート基に対して不活性な
溶媒の存在下または不存在下に行うことができ
る。この溶媒としてはエステル系溶媒(酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなど)、エーテル系溶媒(ジオキ
サン、テトラヒドロフランなど)、ケトン系溶媒
(シクロヘキサン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトンなど)、芳香族炭化水素溶媒
(トルエン、キシレンなど)およびこれらの二種
以上の混合溶媒があげられる。 反応方法としてはAとBとを一括して反応容器
に仕込み反応させる方法、AとBとを分割して多
段反応をさせる方法、およびあらかじめ混合した
AとBを加熱されたコンテイニユアスニーダー中
を通過させ反応させる方法があげられる。またA
に関してはA1,A2とA3,A4および必要によりA5
を一括して反応させる、または任意の順序で反応
させる〔たとえばA1,A2を先に反応させたのち
A3,A4および必要によりA5を反応させる、また
はその逆〕方法があげられる。 反応温度は通常40〜180℃、好ましくは60〜80
℃である。反応においては、反応を促進させるた
め通常のウレタン反応において用いられる触媒た
とえば錫系触媒(トリメチルチンラウレート、ト
リメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラ
ウレート、ジブチルチンジラウレート、スタナス
オクトエートなど)、鉛系触媒(レツドオレート、
レツド2−エチルヘキソエートなど)などを使用
することもできる。 得られるポリウレタン樹脂Cは数平均分子量が
通常5000〜150000好ましくは5000〜100000、OH
価は通常15以下、NCO含量は通常5%以下であ
る。C中のケイ素含有量は通常0.05〜15重量%、
好ましくは0.5〜10重量%である。 AとBを反応させてなるポリウレタン樹脂Cは
磁気記録材料用バインダーとして用いられるが、
必要により、磁気記録材料用として通常使用され
ている他の高分子材料を併用することができる。
この高分子材料としてはポリ塩化ビニル系、ポリ
ウレタン系、ブタジエン系、アクリル系、ニトロ
セルロース、フエノキシ樹脂、エポキシ樹脂など
があげられる。これらの高分子材料の詳細につい
ては特願昭58−23522号明細書および特願昭58−
64290号明細書に記載されている。 本発明の磁気記録材料用バインダーはこれと磁
性体を含有させることにより磁気記録材料(以下
磁性塗料ということがある)とすることができ
る。 この磁性体としては、酸化鉄たとえばγ−
Fe2O3(r−ヘマタイト)、CrO3(三酸化クロム)
および合金系の磁性体、たとえばCo−γ−Fe2O3
(コバルトフエライトまたはコバルトドープr−
酸化鉄)およびFe−Co−Cr、また純鉄Feがあげ
られる。 磁性体は磁性粉でありその形状としては粒状、
板状および針状である。磁性体のサイズ(μm)
の一例を示せば径が0.01〜0.80たとえば長径0.2〜
0.7、短径0.02〜0.1である。本発明においてはと
くに最近のより一層微粉末化されたγ−Fe2O3
(たとえば粒子長径約0.32〜0.25μmとくに0.28μ
m)、粒子短径0.04〜0.02μmとくに0.03μm)に対
して有用である。 磁性塗料にはポリウレタン樹脂を架橋させるた
め架橋剤を用いることができる。この架橋剤とし
てはNCO含有化合物および活性水素含有化合物
があげられる。NCO含有化合物としてはポリイ
ソシアネート〔変性MDI(ミリオネートME・保
土谷化学製〕、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジ
イソシアネートなど〕およびNCO末端プレポリ
マー〔ポリイソシアネート(TDI,MDIなど)
とポリオール(低分子ポリオール、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオールなど)との
NCO末端プレポリマーたとえばデスモジユール
L(バイエル製)、コロネートL(日本ポリウレタ
ン製)など〕があげられる。また活性水素含有化
合物としてはポリアミン〔トリレンジアミン
(TDA)、4,4′−ジアミノジフエニルメタン
(MDA)、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジクロロ
ジフエニルメタンなど)およびポリオール、ポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオールな
ど)があげられる。 架橋剤の添加量はポリウレタン樹脂に対し通常
0〜25重量%、好ましくは2〜15重量%である。
25重量%を越えるとフイルムの可撓性が低下し易
い。 その他必要により分散剤(レシチン、アニオ
ン、ノニオン、カチオン界面活性剤たとえばドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダなど)および潤滑
剤(高級脂肪酸エステルたとえばステアリン酸ブ
チル)を加えることもできる。 磁性塗料には粘度調整のため溶媒が用いられ
る。この溶媒としてはポリウレタン樹脂生成反応
の個所で監載したのと同様の溶媒すなわちエステ
ル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、エー
テル系溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフランな
ど)、ケトン系溶媒(シクロヘキサン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、芳
香族炭化水素溶媒(トルエン、キシレンなど)お
よびこれらの混合溶媒を用いることができる。こ
れらのうち好ましいものはケトン系と芳香族炭化
水素系の混合溶媒である。 磁性塗料中のポリウレタン樹脂Cの含有量は塗
料の重量に基づいて通常5重量%以上、好ましく
は10〜40重量%である。Cを5重量%以上含ませ
ることにより本発明の目的を十分に達成すること
ができる。 磁性塗料中の磁性体の量は通常30〜80重量%で
ある。 磁性塗料を製造する方法としてはバインダー、
溶媒および磁性体を必要により予じめプレミキサ
ーなどで混合したのち混合分散機(ボールミルな
ど)で分散させ、過する方法があげられる。 この磁性塗料は磁気記録媒体用支持体フイルム
に適用され、磁気記録媒体(磁気テープなど)を
作成することができる。この支持体フイルムとし
ては、紙、セロハン、アセテート、ポリエステル
(PET)、強化ポリエステル、ポリイミドなどの
フイルムがあげられる。これらのフイルムのうち
よく用いられるのはポリエステルフイルムであ
る。 磁性塗料を支持体フイルムに適用する場合、塗
布厚は通常数μから数十μである。適用法として
はドクターブレード法、転写印刷法(グラビア
法、リバースロール法など)などの塗布法があげ
られる。 磁性塗料を塗布されたフイルムは以後たとえば
配向、乾燥、表面加工、切断、巻取りなどの工程
を経て磁気記録媒体とされる。 磁気記録媒体は支持体フイルムと磁性層(磁性
体バインダー)からなるものが一般的であるが、
支持体フイルムと磁性層の間に中間層(下塗層)
を設けたもの、支持体フイルムの両面に磁性層を
有するもの、磁気特性の異なる磁性層を重視した
もの、磁性層の上に保護層を設けたものなどもあ
る。 本発明の磁気記録材料用バインダーおよび磁気
記録材料はポリウレタン樹脂Cを含有するもので
あり、特に微粉末化された高磁性γ−酸化鉄(γ
−Fe2O3など)の分散性がきわめて良好である。
また記録材料は耐摩耗性および耐スクラツチ性の
すぐれた磁気フイルムを与える。またバインダー
の基材フイルムに対する密着性も良好で、磁気塗
料の安定性も良く、磁気記録材料用バインダーお
よび磁気記録材料としてすぐれた効果を奏する。 本発明のバインダーおよび材料はたとえばオー
デイオテープ、ビデオテープ、コンピユータテー
プ、データレコーダテープ、ビデオシート、磁気
デイスク、磁気カード用の磁気記録材料用バイン
ダーおよび磁気記録材料として有用である。 以下実施例により本発明をさらに説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部を示す。なお実施例中におけるバイ
ンダー、磁性塗料および磁気フイルムは特にこと
わらない限り下記の方法によつた。 (1) バインダー 下記のような方法でポリウレタン樹脂を製造し
これをバインダーとした。 温度計、撹拌装置、チツソ流入管および還流冷
却器を装備した反応容器中に、活性水素含有化合
物A、ポリイソシアネートBおよび溶剤を仕込
み、濃度50%で反応させた。反応温度はBが
MDIおよびTDIの場合は60〜80℃、IPDIの場合
は90〜120℃であつた。反応時間は約12時間であ
つた。ただし、実施例では溶剤を省略して各成分
のモル比で示した。 従つてOHVおよびNCO%の値は固形分100%
換算のものである。 (2) 磁気記録材料(磁性塗料) r−Fe2O3磁性粉、バインダー〔ポリウレタン
樹脂C〕、併用樹脂、分散剤などの添加剤および
溶剤を用い以下の処方でまた以下に述べる手順で
混合分散させて磁性塗料Dを作成した。 Γ プレミツクス γ−Fe2O3磁性粉(粒子長径0.30μm、短径
0.04μm) 100部 レシチン 2部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 75部 シクロヘキサノン 25部 上記処方で混合分散をプレミキサー(ボールミ
ル)を用いて10時間行いプレミツクスを得た。 Γ 磁性塗料 上記プレミツクスに樹脂その他を加えて下記処
方で混合分散させ磁性塗料を得た。 プレミツクス 252部 ポリウレタン樹脂C 30部 ニトロセルロース(ダイセル製セルライン)
5部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部 ノニオン系界面活性剤(サンノプコ製テンロ
70) 1部 混合分散はボールミル中で10〜80時間行い、一
定時間ごとに磁性塗料Dを取出して評価した。 (3) 磁気フイルム 作成した磁性塗料を15μmのポリエステルフイ
ルム上にバーコーターを用いて固形分の塗布厚が
5〜6μとなるように塗布し、直ちにこれを6000
エルステツドの平行磁場を通して磁場配向させ
た。次いで70〜80℃の循風乾燥機中に約30分放置
して溶剤を除去した。この状態でカレンダーにか
け、表面を平滑にした(カレンダー回数1〜6
回)、さらにこれを40〜50℃の恒温槽内に40時間
静置して磁性層を硬化させ磁気フイルムEを得
た。 実施例 1 平均分子量1000ポリカプロラクトンポリオール
1モル、末端シラノールポリジフエニルシロキサ
ン(分子量1200)0.05モル、ネオペンチルグリコ
ール1モル、ジメチロールプロピオン酸0.5モル
およびトリメチロールプロパン0.5モルの混合物
とTDI3.2モルを反応させてわずかに末端OH基を
有するポリウレタン樹脂C1(OHV7.7)を得た。
このC1をバインダーとして使用し、磁性塗料D1
を作成した。さらにこの塗料D1をポリエステル
フイルム上に塗布・乾燥・硬化して磁気フイルム
E1を得た。 実施例 2 平均分子量2000のポリテトラメチレングリコー
ル1モル、ビス(アミノプロピルジメチル)シロ
キサン ジメチロールプロピオン酸1モル、1.4−ブタン
ジオール1モル、スピログリコール1モルの混合
物とHDI4.95モルを反応させてわずかに末端OH
基を有するポリウレタン樹脂C2(OHV6.9)を得
た。このC2をバインダーとして使用し、磁性塗
料D2および磁気フイルムE2を作成した。 実施例 3 平均分子量2500のアジピン酸と1.4−ブタンジ
オールのポリエステルポリオール1モル、1.4−
ブタンジオール2モル、ジメチロールプロピオン
酸1モル、末端カルビノールポリジメチルシロキ
サン(分子量2400)0.1モル、の混合物とMDI4モ
ルを反応させてわずかに末端OH基を有するポリ
ウレタン樹脂C3(OHV8.1)を得た。このC3を用
い、磁性塗料D3および磁気フイルムE3を作成し
た。 比較例 1 平均分子量1000のポリテトラメチレングリコー
ル1モル、1.4−ブタンジオール2モルおよびト
リメチロールプロパン0.4モルの混合物とMDI3.5
モルとを反応させわずかに末端OH基を有するポ
リウレタン樹脂C′1(OHV6.2)を得た。このC′1
用い、磁性塗料D′1および磁気フイルムE′1を作成
した。 試験例 1 実施例1〜3および比較例1で得られた磁気テ
ープについて磁性粉末の分散状態を顕微鏡で観察
した結果を以下に示す。このとき顕微鏡の観察は
倍率500倍でテープ表面の平滑性の度合を目視に
より観察して、平滑性のよい、非常によく磁性粉
の分散された5から、平滑性の悪い磁性粉の分散
の悪い1まで5段階に分けて評価を行つた。結果
を表−1に示す。
【表】 さらに、実施例1〜3および比較例1により得
られた磁気テープE1〜E3およびE′1の磁性塗膜面
をカレンダーにかけて表面加工したときの光沢度
を調べた。ただしこの時、塗料の分散時間は20時
間とした。光沢度の良いものほど分散性が優れて
いると云える。結果を表−2に示す。測定機は日
本電色工業(株)製デジタル変角光沢計VC−ID型を
用いた。測定角度75゜の正反射率を標準ガラス板
の反射率を100とした場合の各試料の反射率相対
値(%)で表示している。
【表】 試験例 2 実施例1〜3および比較例1により得られた磁
気フイルムE1〜E3およびE′1について、塗料分散
時間を40時間、カレンダー回数を6回に固定し、
以下の試験を行つた。 (i) 磁性塗料の沈降係数測定 磁性塗料D2gをメチルエチルケトン/トルエ
ン=1/1混合溶液で希釈し、これを目盛付き試
験管に移し、タツチミキサーで1分間再分散した
後静置して、磁性粉の沈降速度を測定した。全液
量中の1/2まで沈降する時間を測定し、塗料の安
定性を分散性の目安とした。この時間が短かすぎ
ても長すぎても良好な分散をしているとは言えな
い。 (ii) 角型比Br/Bmの測定 坂田製作所のB−Hカーブトレーサーを使用し
磁気フイルムE1〜E3,E′1の配向方向の飽和磁束
密度Bmと残留磁束密度Brを測定し、両者の比
Br/Bmを求めた。これが1に近いほど磁気特性
の良いテープと言える。 (iii) 密着性 磁気フイルムE1〜E3,E′1をセロテープはくり
テストを実施した。ポリエステルフイルムから磁
性層がはくりしなければ良である。 (iv) 耐スクラツチ性 磁気フイルムE1〜E3,E′1の耐スクラツチテス
トの結果を示す。測定機は東洋精機(株)製の鉛筆硬
度試験機を用いた。測定値は各試料の磁性塗膜が
ベースフイルム表面からはがれる鉛筆の硬度で表
示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 当量250以上の高分子ポリオールA1、および
    必要により当量30〜250未満の低分子活性水素含
    有多官能化合物A2〔但しA1および/またはA2
    少くとも一部は活性水素含有基を有する変性シリ
    コーンオイルA3である。〕ならびに分子中にカル
    ボキシル基および他の活性水素含有基を有する当
    量40〜500の化合物A4からなる活性水素含有化合
    物AとポリイソシアネートBとからのポリウレタ
    ン樹脂Cからなる磁気記録材料用のバインダー。 2 BとAの当量比が0.6〜1.5である特許請求の
    範囲第1項記載のバインダー。 2 Cの数平均分子量が5000〜150000である特許
    請求の範囲第1項記載のバインダー。 3 A3の活性水素含有基が、OH基、NH3基、
    NH基およびSH基からなる群より選ばれる基で
    ある特許請求の範囲第1項または第2項記載のバ
    インダー。 4 A3が、当量100〜10000の変性ポリシロキサ
    ンである特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれ
    か記載のバインダー。 5 C中のケイ素含有量が0.05〜30重量%である
    特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか記載の
    バインダー。 6 A4の他の活性水素含有基が、OH基、NH2
    基、NH基およびSH基からなる群より選ばれる
    基である特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれ
    か記載のバインダー。 7 A4がオキシ酸、アミノ酸およびメルカプト
    酸からなる群より選ばれる化合物である特許請求
    の範囲第1項〜第6項のいずれか記載のバインダ
    ー。 8 A4がA中に0.1〜30当量%存在する特許請求
    の範囲第1項〜第7項のいずれか記載のバインダ
    ー。 9 C中のカルボキシル基含有量が0.1〜15当
    量/104gである特許請求の範囲第1項〜第8項
    のいずれか記載のバインダー。 10 当量250以上の高分子ポリオールA1および
    必要により当量30〜250未満の低分子活性水素含
    有多官能化合物A2〔但しA1および/またはA2
    少くとも一部は活性水素含有基を有する変性シリ
    コーンオイルA3である。〕ならびに分子中にカル
    ボキシル基および他の活性水素含有基を有する当
    量40〜500の化合物A4からなる活性水素含有化合
    物AとポリイソシアネートBとからのポリウレタ
    ン樹脂Cからなる磁気記録材料用のバインダーと
    粒径0.01〜0.80のサイズ(μm)を有する磁性粉
    とを含有させてなる磁気記録材料。
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