JPH0340065B2 - - Google Patents

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JPH0340065B2
JPH0340065B2 JP13630282A JP13630282A JPH0340065B2 JP H0340065 B2 JPH0340065 B2 JP H0340065B2 JP 13630282 A JP13630282 A JP 13630282A JP 13630282 A JP13630282 A JP 13630282A JP H0340065 B2 JPH0340065 B2 JP H0340065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はメツキ膜接着強度、溶融押出性および
機械的性質のすぐれた表面金属化ポリエステル樹
脂成形品を与えることのできるメツキ用ポリエス
テル樹脂組成物に関するものである。 ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテ
レフタレートに代表される芳香族ポリエステル樹
脂は、機械的性質、耐熱性および耐薬品性などが
すぐれているため、電気部品、自動車部品および
機械部品などの種々の用途に用いられている。さ
らにこれら芳香族ポリエステル樹脂成形品に金属
的外観を付与した金属メツキ品は、芳香族ポリエ
ステル樹脂自体の特性を保持しているため、従来
のABS樹脂やポリプロピレンの金属メツキ品に
ないすぐれた性能を有しており、新規な分野への
用途拡大が期待されている。 一般にプロスチツクのメツキ処理は(1)前処理、
(2)粗表面化処理(エツチング)、(3)感応性付与処
理(センシタイジング)、(4)活性化処理(アクチ
ベーチング)、(5)無電解メツキおよび(6)電気メツ
キの各工程を順次経ることにより行なわれてお
り、上記(3)工程以降が通常メツキ工程と呼ばれて
いる。なかでも上記(2)の粗表面化処理は以降のメ
ツキ工程で付与される金属メツキ膜の密着性を左
右する重要な工程で、プラスチツクの種類に応じ
て種々の手段が用いられており、例えばABS樹
脂では成形品をクロム酸−硫酸混合に浸漬するこ
とによる化学エツチング法が確立されている。 熱可塑性ポリエステル樹脂のメツキにおける粗
表面化手段としては、成形品を水酸化アルカリ溶
液に浸漬する方法(特開昭53−6874号公報)、成
形品をフエノール溶液に浸漬後、さらにアルカリ
水溶液に浸漬する方法(特開昭53−6875号公報)、
および成形品をアルコール、アルカリ、水の混合
溶液で処理する方法(特開昭54−68877号公報)
などが知られているが、これらの方法では成形品
表面を十分に浸食できず、予めポリエステル樹脂
にガラス繊維や炭酸カルシウムなどの充てん剤を
含有せしめる必要があり、それでもなお望ましい
粗表面化が達成できないため、メツキ品のメツキ
膜接着力が劣り、実用的にすぐれた表面金属化ポ
リエステル樹脂成形品を得ることができない。 本発明者らは芳香族ポリエステルの金属メツキ
による表面金属化において、メツキ膜の接着強度
を一層改善することを目的として検討した結果、
芳香族ポリエステルと少割合の脂肪族ポリエステ
ルの配合物からなる成形品にアルカリ溶液による
粗表面化処理を施こし、次いで通常のメツキ処理
を施こすことにより、脂肪族ポリエステルが選択
的にエツチングされ、メツキ膜接着強度が向上す
ることを先に知見した。しかしながらこの方法に
よれば、メツキ膜接着強度の平均値は大巾に向上
するものの、部分的な接着強度のバラツキが大き
く、部位によつては接着強度が著しく低い個所が
あるため、これがメツキ膜のフクレやハガレの原
因となること、芳香族ポリエステル樹脂自体の機
械的物性、特に耐衝撃性げ低下すること、および
バラス効果が大きいため溶融押出し性が不良にな
ることなどの実用上好ましくない問題点を有して
いることが判明した。これらの欠点は成形時に樹
脂が金型内をフローすることによつて各部位に
種々の成形歪を作るため、含有される脂肪族ポリ
エステルの分散が不均一になることおよび分散し
た脂肪族ポリエステルと芳香族ポリエステル樹脂
との界面親和力が之しいことに起因しているもの
と考えられる。 そこで本発明者らはメツキ膜接着強度のバラツ
キがなく、均一にすぐれたメツキ膜接着強度を有
し、さらに耐衝撃性に代表される、機械的物性と
溶融押出し性がすぐれた表面金属化成形品を与え
得るポリエステル樹脂組成物を得るべくさらに検
討を続けた結果、芳香族ポリエステル樹脂に対し
て脂肪族ポリエステルとエポキシ化合物および/
またはグリシジル基含有オレフイン系共重合体を
併用配合した組成物により上記目的が効果的に達
成できることを見出し本発明に到達した。 すなわち本発明は、芳香族ポリエステル樹脂
100重量部に対して脂肪族ポリエステル1〜100重
量部とエポキシ化合物および/またはグリシジル
基含有共重合体0.01〜80重量部を含有せしめてな
るメツキ用ポリエステル樹脂組成物を提供するも
のである。 本発明で用いる芳香族ポリエステル樹脂とは、
60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であるジカル
ボン酸成分およびジオール成分を主成分とする重
合体または共重合体である。ここでいう芳香族ジ
カルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル
酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス
ー安息香酸、ビス(p−カルボキシフエニル)メ
タン、アントラセンジカルボン酸、4,4′−ジフ
エニルジカルボン酸およびこれらのエステル形成
性誘導体などが挙げられる。なお、ジカルボン酸
成分は40モル%以下の範囲でアジピン酸、セバシ
ン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸などの脂
肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
などの脂環式ジカルギン酸およびこれらのエステ
ル形成性誘導体の少なくとも1種を共重合成分と
して含有することができる。またジオール成分と
しては炭素数2〜20の脂肪族グリコール、すなわ
ちエチレングルコール、プロピレングルコール、
1,4−ブタンジオール、ネオピンチルグルコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、デカメチレングリコールシクロヘキ
サンジメタノール、シクロヘキサンジオールな
ど、あるいは分子量400〜6000の長鎖グリコール、
すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1,3
−プロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどおよびそれらのエステル形成性誘導
体が挙げられ、これらは二種以上を併用すること
ができる。 これらの芳香族ポリエステル樹脂の具体例とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポ
リプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート・イソ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート・デカ
ンジカルボキシレート、ポリヘキサメチレンテレ
フタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレ
フタレートおよびこれらの混合物などが挙げられ
るが、これらの中でも良好な機械的特性を有する
ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレ
フタレートがとくに好ましく使用される。 またこれらの芳香族ポリエステル樹脂は0.5%
のo−クロロフエノール溶液を250℃で測定した
ときの相対粘度が1.2〜2.0、とくに1.3〜1.85の範
囲にあるものが好適である。 本発明で用いる脂肪族ポリエステル樹脂とは、 (イ) ラクトンの開環重合により得られるポリラク
トン、(ロ)ポリエステルオリゴマーとラクトンの
反応により得られるポリエステル−ポリラクト
ンブロツク共重合体、(ハ)ジカルボン酸成分、ジ
オール成分およびラクトンの重縮合反応により
得られる共重合ポリエステルおよび(ニ)脂肪族ジ
カルボン酸とジオール成分を主成分とする全脂
肪族ポリエステルから選ばれた少なくとも1種
である。 ここで(イ)ポリラクトンとは一般式 〔−O(−CR1R2)−CO〕−n (式中のR1およびR2は水素、メチル基、エチ
ル基、mは2〜5、nは5〜1500の整数)で示
され、具体的にはポリ(β−プロピオンラクト
ン)、ポリ(γ−ブチロラクトン)およびポリ
(ε−カプロラクトン)などが挙げられる。 (ロ) ポリエステル−ポリラクトンブロツク共重合
体とは両末端に水酸基を有するジカルボン酸と
ジオールから生成した重縮合オリゴマ−とラク
トンとを反応させたプレポリマーを二官能アシ
ル化剤の存在下に高重合度化するなどの方法に
より得られる重合体であり、具体的にはポリエ
チレンアジペートーポリラクトンブロツク共重
合体、ポリエチレンセバケートーポリラクトン
ブロツク共重合体、ポリエチレンアゼラートー
ポリラクトンブロツク共重合体、ポリブチレン
テレフタレートーポリラクトンブロツク共重合
体、ポリエチレンテレフタレートーポリラクト
ンブロツク共重合体およびポリブチレンテレフ
タレート・イソフタレートーポリラクトンブロ
ツク共重合体などが挙げられる。 (ハ) 共重合ポリエステルとしては、具体例にはポ
リーε−カプロラクトンブチレンテレフタレー
トおよびポリ−ε−カプロラクトンブチレンセ
バケートテレフタレートなどが挙れられる。 なお、ここで上記(ロ)および(ハ)においてジカル
ボン酸成分の50モル%以上を芳香族ジカルボン
酸が占める場合は、全体の50モル%以上がラク
トン化合物からなることが必要である。 (ニ) 全脂肪族ポリエステルとは50モル%以上が脂
肪族ジカルボン酸であるジカルボン酸成分およ
びジオール成分を主成分とする重合体または共
重合体であり、ここでいう脂肪族ジカルボン酸
としてはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸、オクタドデカンジオン
酸およびこれらのエステル形成性誘導体などが
挙げられる。なおジカルボン酸成分は50モル%
未満の範囲で芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカ
ルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体
などを共重合成分として含有することができ
る。なお芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボ
ン酸およびジオール成分の具体例は前期芳香族
ポリエステル樹脂における例示と重複するので
説明を省略する。しかして(ハ)全脂肪族ポリエス
テルの具体例としてはポリエチレンセバケー
ト、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンテ
レフタレート・セバケート、ポリブチレンテレ
フタレート・デカンジカルボキシレート、ポリ
エチレンテレフタレート・アジペートおよびポ
リエチレンテレフタレート・セバケートなどが
挙げられる。 これらの脂肪族ポリエステル樹脂の中では、ポ
リ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンテレフ
タレート(ε−カプロラクトン)ブロツク共重合
体、ポリブチレンテレフタレート・セバケートお
よびポリテレフタレート・デカンジカルボキシレ
ートがとくに好ましく使用される。 脂肪族ポリエステル樹脂の添加量は、芳香族ポ
リエステル樹脂100重量部に対して1〜100重量
部、とくに3〜60重量部が好ましく、1重量部未
満ではメツキ膜接着強度の改良効果が不十分であ
り、100重量部を越えると芳香族ポリエステル樹
脂自体の機械的性質や耐熱性が低下するため好ま
しくない。 本発明で用いるエポキシ化合物とは、エポキシ
シランやエポキシ基を1個以上有するモノまたは
ポリエポキシ化合物であり、それらの具体例とし
てはα−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、α−グリシドキシプロピルメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシランなどのエポキシシラン、ビス
フエノールA型エポキシ化合物、ビスフエノール
F型エポキシ化合物、レゾルシン型エポキシ化合
物、テトラヒドロキシフエニルメタン型エポキシ
化合物、ノボラツク型エポキシ化合物、ビニルシ
クロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエン
オキシドなどの脂環化合物型エポキシ化合物、フ
エニルグリシジルエーテル、O−フエニルフエニ
ルグリシジエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル化
合物、エポキシ化ポリブタジエン、トリグリシジ
ルイソシアヌレートなどのポリエポキシ化合物、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒド
ロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロ
フタル酸ジグリシジルエステル、オクタデカンジ
カルボン酸ジグリシジルエステルなどのグリシジ
ルエステル化合物、などが挙げられる。 またグリシジル基含有オレフイン系共重合体と
はα−オレフイン50〜99.5重量%とα,β−不飽
和カルボン酸のグリシジルエステル50〜0.5重量
%および酢酸ビニル0〜49.5重量%とからなる共
重合体である。ここでいうα−オレフインとはエ
チレン、プロピレン、ブテン−1などであり、エ
チレンが好ましく使用される。また、α,β−不
飽和カルボン酸のグリシジルエステルとは一般式 (式中のRは水素原子または低級アルキル基を示
す)で表わされる化合物であり、具体的にはグリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジルエタクリレートなどが挙げられ、
なかでもグリシジルメタクルレートが好ましく使
用される。 グリシジル基を有するオレフイン系共重合体に
おけるα,β不飽和カルボン酸のグリシジルエス
テルの共重合量は0.5〜50重量%、とくに1〜20
重量%が適当であり、0.5重量%以下では本発明
の効果が得られず、また50重量%以上では溶融混
練時に組成時がゲル化し易くなるため好ましくな
い。 グリシジル基を有するオレフイン系共重合体の
具体例としては、エチレン/グリシジルメタクリ
レート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリ
ケート/酢酸ビニル共重合体が挙げられる。 これらのエポキシ化合物およびグリシジル基含
有共重合体は2種以上併用してもちいることがで
きる。 これらのエポキシ化合物および/またはグリシ
ジル基含有共重合体の配合量は芳香族ポリエステ
ル樹脂100重量部に対して0.01〜80重量部であり、
とくにエポキシ化合物については0.01〜20重量部
が、グリシジル基含有オレフイン系共重合体につ
いては1〜70重量部の範囲から選択するのが好ま
しい。これらの配合量が0.01重量部以下ではメツ
キ膜接着強度のバラツキ改良効果、および機械的
性質と溶融押出性の改良効果が小さく70重量部以
上では、芳香族ポリエステル本来が有する耐熱性
などの特性を阻害するため好ましくない。なおこ
れらのエポキシ化合物および/またはグリシジル
基含有オレフイン系共重合体の添加時期は、溶融
押出性改善効果を発揮させるために、組成物の溶
融混合前または溶融混合中の段階から選択すべき
である。 なお、エポキシ化合物を添加する際には、さら
にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムやドデ
シルスルホン酸ナトリウム塩のような有機スルホ
ン酸金属塩およびラウリル硫酸エステル・ナトリ
ウム塩のようなアルコールの硫酸エステル塩など
を少量併用添加することができ、これらの添加に
よりメツキ接着強度のバラツキ改良効果および機
械的性質改効果がより一層発揮される。 本発明の組成物を調製する際にはさらに酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ
素、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、炭酸
マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウ
ム・マグネシウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸
バリウム、タルク、カオリン、クレー、シリカ、
マイカ、アスベスト、サイロイド、アルミナ、ガ
ラスバルーン、シラスバルーンなどの充てん剤を
添加することができ、これにより一段とすぐれた
メツキ膜密着強度を期待することができる。ただ
し、これら充てん剤の添加量は芳香族ポリエステ
ル樹脂100重量部に対し3〜300重量部、とくに5
〜200重量部の範囲が好ましい。また通常の他の
添加剤、例えば滑剤、離型剤、核剤、可塑剤、難
燃剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔剤、染料、繊
維状強化剤および他の熱可塑性樹脂などを必要に
応じて添加することもできる。 本発明のメツキ用ポリエステル樹脂組成物の製
造方法は例えば、芳香族ポリエステル樹脂、脂肪
族ポリエステル樹脂、エポキシ化合物および/ま
たはグリシジル基含有オレフイン系共重合体およ
びその他の所望の添加剤を予備混合して、または
せずに、スクリユー押出機などに供給し、溶融押
出しする方法などが採用される。 本発明のポリエステル樹脂組成物は、任意の成
形手段例えば射出成形、押出し成形、ブロー成
形、真空成形などにより所望形状のメツキ用ポリ
エステル樹脂成形品にすることができる。 本発明の組成物から得られ組成品をメツキする
に際しては、まず必要に応じて成形品表面の油膜
をふきとるなどの予備処理を施こし、次いでアル
カリ溶液を用いて粗表面化することが重要であ
る。 粗表面化処理に用いるアルカリ溶液とは、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシ
ウムなどのアルカリ成分を、水、フエノール類、
アルコール類などの溶媒にまたはこれらの混合溶
媒に5〜50%濃度に溶解した溶液であり、なかで
も水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムの水溶
液が好ましく用いられる。 この粗表面化処理(アルカリエツチング)条件
は30〜95℃のアルカリ溶液に成形品を1〜120分
間浸漬し、次いで十分洗浄するのが望ましい。 アリカリエツチング処理が終了後、成形品を十
分水洗した後、さらにPH3以下の酸性水溶液で
表面処理(中和処理)を行なつてもよい。この場
合の酸成分としては硫酸、塩酸などの鉱酸を用い
ることができる。このように粗表面化処理したポ
リエステル樹脂成形品に、ついで通常のメツキ処
理を施すことにより、メツキ膜接着強度が均一に
すぐれ、かつ表面外観の良好で機械的性質のすぐ
れた表面金属化ポリエステル成形品が得られる。 メツキ処理もたとえば塩化第1スズ溶液による
センシタイジング−塩化パラジウム溶液によるア
クチベ−チングー無電解銅またはニツケルメツキ
−電気メツキの各工程またはキヤタリステイング
−アクセルレーテイング−無電解メツキ−電気メ
ツキの各工程からなる通常の化学メツキ方法を適
用することができる。 以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに説
明する。 実施例 1 相対粘度1.575のポリブチレンテレフタレート
(PBT)100重量部に対し、第1表に示した脂肪
酸ポリエステル樹脂、エポキシ化合物またはグリ
シジル基含有共重合体および他の添加剤を第1表
の割合で配合し、250℃に設定したスクリユー押
出機により溶融混練−チツプ化した。 次にこのチツプを250℃に設定した射出成形機
に供し、金型温度80℃の条件で80mm×80mm×3mm
の角板試験片およびモールドノツチ付き21/2″×
1/2″×1/8″の衝撃試験片を成形した。 次いで上記各試験片を70℃の30%水酸化ナトリ
ウム水溶液に3分浸漬し、さらに30℃の2%塩酸
水溶液に10秒間浸漬した後、流水中で十分に洗浄
して、粗表面化した試験片を得た。 この粗表面化した試験片につき、以下に示す方
法によりメツキ処理を施こした。 センシタイジング……試験片を、塩化第1ス
ズ30g、塩酸(38%)60c.c.および水1000c.c.から
なる溶液に25℃で2〜5分間浸漬。 水洗。 アクチベーテイング……試験片を塩化パラジ
ウム0.1g、塩酸(38%)10c.c.および水1000c.c.
からなる溶液に25℃で1〜3分間浸漬。 水洗。 無電解銅メツキ……試験片を硫酸銅(5水和
物)10g、ホルマリン(37%)40c.c.、水酸化ナ
トリウム10g、ロツシエル塩20gおよび水1000
c.c.からなる化学銅メツキ液(PH10.0〜1.15)
に25〜30℃で10分間浸漬。 水洗。 電気メツキ(光沢銅メツキ)……試験片を濃
硫酸50g、硫酸銅(5水和物)200g、光沢剤
(UBAC#1荏原コージライト(株)製品)4c.c.およ
び水1000c.c.からなる酸性銅メツキ浴中におき、
温度25〜30℃、電流密度4A/dm2の条件下に
60分間電気メツキして、厚み約60μの銅メツキ
膜を形成。 水洗。 電気メツキ(光沢ニツケルメツキ)……光沢
銅メツキ後試験片をホウ酸40g、塩化ニツケ
ル・6水和物50g、硫酸ニツケル・7水和物
300g、光沢剤(アサヒライトN−1、アサヒ
ライトN−2、上村長兵衛商店、200c.c.、1c.c.)
および水1000c.c.からなるニツケルメツキ浴中に
おき、温度50℃、電流密度5A/dm2の条件下
に7分間電気メツキして、厚み7μのニツケル
メツキ膜を形成。 水洗。 〓 電気メツキ(クロムメツキ)……光沢ニツケ
ルメツキ後試験片を硫酸5g、酸化クロム250
gおよび水1000c.c.からなる、クロムメツキ浴中
におき、温度50℃、電流密度40A/dm2の条件
下に1分間メツキして、厚み0.25μのクロムメ
ツキ膜を形成。 80mm×80mm×3mm角板試験片については電気
メツキ(光沢銅メツキ)まで施したメツキ品とし
てメツキ膜接着力およびバラツキを測定した。メ
ツキ膜接着力は1cm巾の接着面を20mm/分の速度
で90°の方向にT剥離する際の力量(g)を測定
することにより行なつた。 モールドノツチ付き21/2″×1/2″×1/8″の衝撃
試験片については〓電気メツキ(クロムメツキ)
まで施したメツキ品としてから、ノツチなしのI
Zod衝撃強さを測定した。 なお押出機による溶融混練時の押出機に対する
全組成物仕込量X1gと得られたペレツト量X2gを
評量し、X2/X1×100(%)により、溶融押出性
を評価した。これらの結果を第1表に示す。 なお第1表中のポリエステルの略号は次のもの
を意味する。 PCL:ポリ(ε−カプロラクトン)MW40000 PB(T/D):ポリブチレンテレフタレート・デ
カンジカルボキシレート(T/Dモル比 40/
60) PB(T/S):ポリブチレンテレフタレート・セ
バケート(T/Sモル比 40/60) EP819:“エピコート819”シエル化学(株)製ビスフ
エノールA型エポキシ化合物。 E/GMA:エチレン/グリシジルメタクリレー
ト(重合比90/10)共重合体 E/GMA/VA:エチレン/グリシジルメタク
リレート/酢酸ビニル(重合比82/12/6)共
重合体
【表】
【表】 第1表の結果から明らかなように、本発明の組
成物からなる表面金属化ポリエステル樹脂成形品
は、PBT単独、PBT脂肪族ポリエステルおよ
びPBTエポキシ化合物またはグリシジル量含
有オレフイン系共重合体からなる成形品に比較し
て、メツキ膜接着強度、耐衝撃性および溶融押出
性が均衡にすぐれている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 芳香族ポリエステル樹脂100重量部に対し、
    脂肪族ポリエステル樹脂1〜100重量部とエポキ
    シ化合物および/またはグリシジル基含有オレフ
    イン系共重合体0.01〜80重量部を含有量せしめて
    なるメツキ用ポリエステル樹脂組成物。
JP13630282A 1982-08-06 1982-08-06 メツキ用ポリエステル樹脂組成物 Granted JPS5927946A (ja)

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