JPH0339595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、網戸枠の各コーナーに用いて、網戸
枠の高さ及び幅方向の寸法を調整できるようにし
た網戸におけるコーナーブロツク構造に関する。

［従来技術及び考案が解決しようとする問題点］ 一般に、網戸のなかには、窓枠の寸法に合せて
調整できるようにしたものがある。しかるに従
来、網戸の寸法調整を行なうには、網戸の縦框に
コーナーピースを上下方向に出没自在に嵌着し、
該コーナーピースと上框とを上下同時に調整する
ようにして高さ方向の調整を行なうか、あるいは
上框にコーナーピースを左右方向出没自在に嵌着
し、該コーナーピースと縦框とを左右同時調整す
ることによつて幅方向の調整を行なうようにした
ものに過ぎず、高さ方向と幅方向の両方向を調整
できるようにしたものはなかつた。そこで、上記
二種のものを組合せることも考えられるが、一度
に両方向の調整をした場合に、コーナー部分にど
うしても〓間が生じ見苦しくなると共に、安定が
得られないこととなり問題となつていた。

［問題を解決する手段］ 本考案は上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を
一掃することができる網戸におけるコーナーブロ
ツク構造を提供することを目的として創案された
ものであつて、四周枠組みされた枠体内に網を張
設してなる網戸において、上記枠を固定枠と可動
枠との二重枠構造にして高さ及び幅方向の建付け
寸法を調整可能に構成すると共に、枠体のコーナ
ー部に取付けるコーナーブロツクを一対のブロツ
クピースからなる二分割型とし、両ブロツクピー
スを、高さあるいは幅方向いずれか一方の建付け
寸法の調整では両ブロツクピースが枠体に対して
共に調整方向に移動し、他方の建付寸法の調整で
は一方のブロツクピースはそのままで他方のブロ
ツクピースが調整方向に移動する関係で連繋せし
めたことを特徴とするものである。

そして本考案は、この構造によつて、高さ方向
及び幅方向の調整を同時に行なつたとしてもコー
ナー部に間〓が生じたりすることがないようにし
たものである。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、１は網戸であつて、該網戸
１は上下枠２及び左右の縦枠４と各コーナーの後
述するコーナーブロツク６を用いて構成された枠
体Ａ内に網７を張設することによつて構成されて
いる。即ち、これら各枠のうち上枠２、縦枠４は
固定枠２ａ，４ａと可動枠２ｂ，４ｂの二重枠構
造としてあつて、各可動枠２ｂ，４ｂには案内す
るための長孔８が穿つてあり、この長孔８に固定
枠側にねじ込むねじ杆９を嵌めておき、ねじ杆９
に沿つて可動枠２ｂ，４ｂを上下方向、あるいは
左右方向にスライドして調整を行なつた後、ねじ
杆９の締付けで固定枠２ａ，４ａに可動枠２ｂ，
４ｂを固定することで寸法調整ができるようにな
つている。一方、前記コーナーブロツク６は、二
個のブロツクピースａ，ｂによる分割型によつて
構成されるものであるが、一方のブロツクピース
ａには挿入片１２と、上枠の可動枠２ｂに取付け
るねじ孔１３を穿つた取付片１４と、挿入片１２
の両側に設けた横方向の案内片１５，１５を設け
て形成され、取付片１４を可動枠２ｂにねじ杆１
６を用いて取付けるようになつている。また、他
方のブロツクピースｂは、前記挿入片１２が嵌合
する凹部１７と前記案内片１５が嵌合する溝１８
と、縦枠側可動枠４ｂに形成の突起条片１０に係
合する係合溝１１とを設けて形成されている。そ
してコーナーブロツク６は、幅方向は嵌合凹部１
７に嵌まる挿入片１２を凹部１７に沿つてブロツ
クピースｂをスライド調整させ、また高さ方向は
両ブロツクピースａ，ｂが突起条片１０に沿つて
スライド調整させることによつて、可動枠２ｂ，
４ｂによる幅方向、及び高さ方向調整に合せて自
由に調節できるようになつている。

叙述の如く構成された本考案の実施例におい
て、いま、網戸１の建付け寸法を調整するに、高
さ方向の調整の場合は、上枠側可動枠２ｂを前述
したように上下調整した場合、コーナーブロツク
６は、両ブロツクピースａ，ｂが一体化した状態
で縦枠側可動枠４ｂの突起条片１０に沿つて上下
スライドすることで調整されることとなる。（第
５図Ａ参照）一方、幅方向の調整の場合は、縦枠
側可動枠４ｂを前述したように左右幅方向に調整
した場合、コーナーブロツク６は、一方のブロツ
クピースａはそのままで、他方のブロツクピース
ｂが凹部１７を基準として左右方向にスライドす
ることで調整されることになる。この様に本考案
にあつては、コーナーブロツク６は、高さ及び幅
方向の調整をそれぞれできるものであるが、さら
に両方向の調整を一度にした場合において、コー
ナーブロツク６は幅方向には他方のブロツクピー
スｂのみがスライド移動し、高さ方向には両ブロ
ツクピースａ，ｂが共にスライド移動することに
なり、従つて従来の如くコーナー部分に隙間が生
じてしまうようなことが全くない。

尚、本考案は上記実施例に限定されるものでは
ないことは勿論であり、両ブロツクピースの連繋
関係は、高さ方向の調整では共に移動し、幅方向
の調整では他方のものが移動するようにしたので
はなく、その逆の関係、即ち、高さ方向の調整で
は他方のものが移動し、幅方向の調整では共に移
動するようにしても良いものである。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成したも
のであるから、網戸を建付け寸法に合せて高さ及
び幅方向の両方向に調整した場合に、コーナーブ
ロツクを構成する各ブロツクピースが、いずれか
一方の調整に対しては共に移動し、他方の調整に
対しては他方のブロツクピースのみが移動するこ
ととなり、従つて従来隙間が生ぜざるを得なかつ
たコーナー部においても何ら隙間が生じることが
なく、もつて外観を損うことがない許りでなく、
防虫効果の如何なく発揮し得ることとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る網戸におけるコーナーブロ
ツク構造の一実施例を示したものであつて、第１
図は網戸の正面図、第２図は網戸の横断面図、第
３図は網戸の縦断面図、第４図Ａ，Ｂ，Ｃはコー
ナーブロツクの平面図、正面図、側面図、第５図
Ａは高さ方向だけ調整した時の網戸の一部正面
図、Ｂは幅方向だけを調整した網戸の一部正面
図、Ｃは高さ及び幅方向を同時に調整した網戸の
正面図、第６図Ａはコーナーブロツクの平面図、
Ｂは正面図、Ｃは底面図、Ｄは側面図、ＥはＸ−
Ｘ断面図、第７図はコーナーブロツクの分解図で
ある。 図中、１は網戸、２は上下枠、４は縦枠、２
ａ，４ａは固定枠、２ｂ，４ｂは可動枠、６はコ
ーナーブロツク、７は網、８は長孔、９，１３，
１６はねじ杆、１０は突起条片、１１は係合溝、
１２は挿入片、１４は取付片、１５は案内片、１
７は凹部、１８は溝、ａ，ｂはブロツクピースで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四周枠組みされた枠体内に網を張設してなる網
   戸において、上記枠を固定枠と可動枠との二重枠
   構造にして高さ及び幅方向の建付け寸法を調整可
   能に構成すると共に、枠体のコーナー部に取付け
   るコーナーブロツクを一対のブロツクピースから
   なる二分割型とし、両ブロツクピースを、高さあ
   るいは幅方向いずれか一方の建付け寸法の調整で
   は両ブロツクピースが枠体に対して共に調整方向
   に移動し、他方の建付寸法の調整では一方のブロ
   ツクピースはそのままで他方のブロツクピースが
   調整方向に移動する関係で連繋せしめたことを特
   徴とした網戸におけるコーナーブロツク構造。