JPS5915358Y2 - 引違い建具用上部風止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、引違い建具の召合せ部における室外から室内
への風の急激に吹込みを防ぐ上部風止装置に関する。

従来、かかる上部風止装置として、可撓性がある帯板の
両端部を上方に彎曲させた形の風止板を上梓のレール間
内面に取付けて、その中央部を引違い建具を閉じた際内
外方向に重合う召合せ框の上部に弾接させたもの等が考
案されている。

しかし、この従来装置では、引違い建具との弾接強さに
もよるが、引違い建具に常に接してその摺動抵抗となり
スムーズな開閉かで゛きなくなるばかりで゛なく、戸車
にさらに荷重をかけることになってその寿命が短くなる
おそれがあり、それ故、引違い建具との弾接強さの調節
が必要となるがそれも仲々難しかった。

また引違い建具との弾接により気密性が得られても、風
止板と召合せ框との間を通り雨水が室外側圧力を受けて
室内側へ浸入するおそれがあり、水蜜性の点でも問題が
あった。

本考案は、前記従来の問題点を解決するために考案され
たもので、その特徴は従来のような引違い建具との弾接
方式によらず風の吹込み経路に緩衝空間部を形成して吹
込み圧力を減する緩衝方式％式％ 以下、本考案を図示する実施例により説明する。

本上部風止装置を形成する上部風止板１は、引違い建具
８，８を閉じた際内外方向に重合う召合せ框１３．１３
の頂面位置で、上枠４の引違い建具８，８を摺動ガイド
するレール５，５間内面に取付けられている。

なおこのレール５，５基部には、レール間の上枠内面１
０との間に係合溝１１を形成するレール方向の突状１２
が対設されている。

上部風止板１は、取付板３と、この取付板３に所定間隔
で垂設されている一対の舌片２，２と、この両舌片２，
２間中央位置の取付板３から下向きに突設している外れ
止め１５とを備えている。

舌片２は、その見込み巾がレール５，５間の寸法と合致
しており、切れ目６による短冊並設形状に形成された合
成樹脂製等の可撓性を有するものである。

そして両舌片２，２の所定間隔は、召合せ框１３の見付
は寸法よりも幾分小さい間隔である。

またこの各舌片２，２の取付板３への垂設基部両側端に
は、切欠き７が形成されている。

外れ止め１５は、その突出量が召合せ框１３の頂面との
間に適宜間隙を保持する大きさに、また両舌片２，２対
向方向の寸法が対向舌片２，２間の寸法の略キに、さら
に両建具８，８が離脱しようとした時に両召合せ框１３
．１３の煙返し部１３ ａ 、１３ ａが当接するよう
にそれぞれ形成されている。

なおこの外れ止め１５は建具の高さ調節に際し、また上
枠４が下がり過ぎる場合に召合せ框１３の上部に当るこ
とがあるため、その取外しができるよう図示する如く例
えば外れ止め下部１５Ａを取付板３に固定の外れ止め上
部１５Ｂに対し着脱自在にしておくことが好ましい。

本上部風止装置は、前述した上部風止板１の取付板３を
上枠４の係合溝１１，１１へ切欠き７と突条１２との係
合によりスライド挿入し、かつ突条１２を加締めて取付
板３を固定するなどにより当該上枠４のレール間内面１
０に上部風止板１を取付け、かつ引違い建具８，８を閉
じた際内外方向に重合う召合せ框１３．１３の上部に各
舌片２を摺接させて、対向した舌片２，２をして風の吹
込み経路に中央部で挟まり両舌片２，２近傍で大きくふ
くらむ緩衝空間部１４を形成せしめたものである。

舌片２と引違い建具８との摺接保持は当該引違い建具８
の戸車に具備せしめた高さ調節機構を使って行なわれて
いる。

そして本上部風止装置は、上枠４のレール間内面１０の
セット位置に上部風止板１を取付けた後引違い建具８の
高さ調節により当該上部風止板１の舌片２と当該引違い
建具８の召合せ框１３とを摺接させる２ステップ作業で
従来のように摺接強さ調節を要することなく、また取付
けに特別は用具を要することなく簡易かつ確実にでき、
従来に比して組立作業の能率化が図れ、また使用パーツ
数を低減しつる。

また、使用に際しては、従来のように引違い建具８の軽
快な摺動性を損うことがなく、また戸車の寿命にも影響
を与えない。

それでいて、対向した舌片２，２をして風の吹込み経路
に形成せしめた緩衝空間部１４により、第５図に示すよ
うに外圧Ｐ２と内圧Ｐ。

との間に中間圧Ｐ１を設けて圧力差をＰ２−Ｐｌとし、
圧力差Ｐ２−Ｐｏのときに比し風の吹込みを小さくでき
る点で風の急激な吹込みが防止でき、また、風に雨水が
伴っていても急激な吹込みの防止効果と相俟って、前段
の舌片２側から浸入した雨水は後段の舌片２側に進む力
を失い、しかも緩衝空間部１４内に滞留することなく、
内外方向に重合った召合せ框１３．１３に存在する上下
方向の隙間等を通り、下方に排出される点で雨水の室内
側への浸入が防止でき、したがって従来に比し気密性お
よび水密性を高めうる。

さらに、対向する舌片２，２間に外れ止め１５が取付け
うるばかりでなく、そのカバー効果として外観性をすっ
きりさせつる。

なお、この実施例では舌片２を２枚用いたが、２枚以上
であってもよく、この場合風の吹込み経路に緩衝空間部
１４を複数形成させて、より水密性および気密性を高め
ることができる。

この考案は、以上のような構成からなり、次に述べる効
果を有する。

■ 風止め片が左右一対の可撓性ある舌片で構成し、か
つ、その舌片は切れ目によって各々短冊状を戊している
ので、可撓性が高まり引違い建具の上端面との摺接抵抗
が皆無に近くなり、引違い建具の開は閉めを重くするよ
うなことがない。

また戸車の寿命を早めるような荷重をかけることもない
。

■ 対向する一対の舌片と外れ止めとによって、風の吹
込み経路に緩衝空間部を形成しているため、室外側の外
圧と室内側の内圧との間に両舌片で仕切られた部分にお
ける中間圧を設けて風の吹込み時における圧力差を小さ
くしているので、風雨の急激な吹込みが防止できる。

さらに対向舌片で仕切られている緩衝空間部が、外れ止
めによって中央部で挟まり、両舌片近傍で大きくふくら
む空間部にしているため、この空間部内においても風雨
の勢力は一段と弱められることになるので、風の吹込み
防止効果が絶対であるのみならず、雨風時における雨水
のしぶき込みも確実に防止できるものである。

■ 風止め板を取付けるだけで、風止めと、外れ止めの
両方の機能を満足させることができると共に、外れ止め
部は風止板内に納められているので上梓部の外観を見苦
しくすることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は窓の正面図、第２図、第３図は要部を示す第１
図のＡ−Ａ線、Ｂ−Ｂ線拡大断面図、第４図は要部の一
部破断斜視図、第５図は作用説明用概要因である。 １・・・・・・上部風止板、２・・・・・・舌片、３・
・・・・・取住板、４・・・・・・上枠、５・・・・・
・レール、６・・・・・・切れ目、７・・・・・・切欠
き、８・・・・・・引違い建具、１０・・・・・・レー
ル間内面、１１・・・・・・係合溝、１２・・・・・・
突条、１３・・・・・・召合せ框、１３ａ・・・・・・
煙返し部、１４・・・・・・緩衝空間部、１５・・・・
・・外れ止め（１５Ａ・・・・・・下部、１５Ｂ・・・
・・・上部）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 見込み巾が上梓レール５，５間の寸法と合致した切れ目
   ６による短冊並設形状を威しており、召合せ框１３の見
   付は寸法よりも幾分小さい間隔で取付板３に垂設した可
   撓性を有する一対の舌片２，２と、前記取付板の両舌片
   ２，２間中央位置に召合せ框１３の頂面との間に適宜間
   隔を保持する大きさで下向きに突設しており、舌片対向
   方向の寸法が対向舌片２，２間の寸法の略士に形成され
   ている外れ止め１５とを備える上部風止板１を舌片対向
   方向がレール５，５の方向になるよう上枠４のレール５
   ．５間内面１０に取付けて威ると共に、引違い建具８．
   ８を閉じた際内外方向に重り合う召合せ框１３．１３の
   頂面に前記上部風止板１の舌片２，２を摺接させて、対
   向した舌片２，２をして風吹込み経路に、中央部で挟ま
   り両舌片２，２近傍で大きくふくらむ緩衝空間部１４を
   形成してなることを特徴とする引違い建具用上部風止装
   置。