JPS6118140Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、新・旧窓枠間の間隙を覆う外額縁
を、手数簡素に固定することを目的とする旧窓枠
と外額縁との固定装置の提供に関する。

従来、老朽化等により旧窓枠を新窓枠に換装す
る際には、換装容易化や安全確保のため、旧窓枠
や建造物基台に残存せしめたまま該旧窓枠の中に
新窓枠を取付け、更に、新・旧窓枠間の間隙を室
外方向から覆うべく外額縁を設けていた。

そして、一般に外額縁の旧窓枠方向端は自由端
とされ、外額縁と、旧窓枠の室外方向面とはパツ
キン等を介して、単に当接されているのみで固定
されているものではなかつた。

然し乍ら、上記の如き状態では、外額縁の取付
けは不安定であり、外額縁と旧窓枠間からの雨水
の浸入の原因となる等種々の問題を生じていた。
一方、外額縁を固定する手段は存在するが、その
固定手段並びに、固定手数が煩雑である等の問題
を有していた。

本考案はかかる従来の問題点に鑑みて案出され
たものであり、従つてその特徴とするところは、
旧窓枠が建造物基台に残存せしめられて、該旧窓
枠の中に新窓枠が取付けられ、且つ新・旧窓枠間
の間隙を室外方向から覆う外額縁が設けられるも
のにおいて、上記外額縁２０と旧窓枠２とのいず
れか一方に、被係止部２７を有する断面コの字状
の係止突起２６が設けられ、他方に、係止突起２
６が内嵌される係止溝２２が設けられ、係止溝２
２内に、被係止部２７と係合して係止突起２６の
係止溝２２からの離脱を防止する係止部２４が設
けられ、係止突起２６及び係止溝２２内に、係止
突起２６の内面と係止溝２２の底面とに接当して
係止突起２６を係止溝２２からの離脱方向に付勢
するパツキン材３２が弾発状に設けられた点にあ
る。

以下、本考案の実施例を説明すると、建造物基
台１には旧窓枠２が残存せしめられており、該旧
窓枠２は旧上枠３、旧下枠及び一対の旧堅枠で四
角形に枠組みされ、旧窓枠２の中には新窓枠４が
取付けられている。該新窓枠４は窓本体５に応じ
た規格で四角形に枠組みされたもので、上枠６、
下枠７及び一対の堅枠８，８で構成される。該
上・下枠６，７と堅枠８，８とはその断面構成が
略同一であるため、便宜上、専ら上枠６と旧上枠
３部について以下説明する。

上記上枠６の旧上枠３対向面には、その室の内
外方向両端で、開口部を相互に対向せしめた溝部
９，９が長手方向に沿つて形成され、案内レール
１０，１０とされている。

１１はアンカ金具であり、矩形状の基板１２
と、該基板１２の対向辺の中間部を切起して形成
した一対の翼片１３，１３を具備し、上記翼片１
３，１３と基板１２間に案内レール１０，１０が
夫々挾挿され、アンカ金具１１は該案内レール１
０，１０の長手方向に摺動自在とされている。そ
して、基板１２の上面には切起された連結材１４
が突設されている。

１５は取付台であり、旧上枠３に外部から打設
可能の基礎ボルト１６で固着された固着片１７
と、該固着片１７から上枠６方向へ直角に折曲延
設された取付片１８と、で構成されている。そし
て、該取付片１８は前記連結材１４の突出片と固
着具１９を介して連結されている。

２０は外額縁であり、旧上枠３と上枠６との間
隙を室外方向から覆うもので、該間隙に沿つて延
設される立設板２１と、該立設板２１の上部に一
体成形され旧窓枠２の室外方向面に対向して開口
する断面略コの字状の係止溝２２を有する係止突
起２６を有する係止突起部材２５とで構成され、
立設板２１下端は上枠６上面に一体的に固着され
ている。上記係止突起２６の先端部には、矢先形
状の被係止部２７が形成されている。

２３は係止溝部材であり、その一片が旧窓枠２
の室外方向面に固着され、他片に、係止突起２６
が内嵌される係止溝２２が、旧窓枠２の室外方向
に対して開口状に形成されている。係止溝２２の
開口端内縁には、断面三角形状の係止部２４が形
成され、係止突起２６を係止溝２２に内嵌した際
に、被係止部２７と係止部２４とが係合すること
により、係止突起２６の係止溝２２からの離脱が
係止される。又、少くとも係止溝２２の係止部２
４を設けた側の一片は弾性・可撓部材とされ、係
止部２４と被係止部２７との係合過程で、被係止
部２７が係止部２４の矢先形状傾斜面を摺動する
際、係止溝２２の開口幅は拡開せしめられること
となる。そして、係止突起２６が係止溝２２に内
嵌状に係止された状態では、係止突起２６端面が
係止溝２２底面に当接せしめられて、係止溝部材
２３は係止突起部材２５に対して固定される。こ
れら両部材２３，２５は上枠６全長に亘る通し材
とされ、金属材の他、弾性・可撓性材料で成形さ
れる。３２はパツキン材で、係止突起２６及び係
止溝２２内に弾発状に介装され、係止突起２６の
内面と係止溝２２の底面とに接当して係止突起２
６を係止溝２２からの離脱方向に付勢する。

２８は内額縁であり、旧上枠３と上枠６の間隙
を室内方向から覆うもので、上枠６室内方向面と
旧上枠３下面にタツピングネジ等で夫々各片を固
着された第１アングル材２９と、一片の端部が上
枠６の舌片３０に、他方の端部が第１アングル材
２９に固着された第２アングル材３１とで構成さ
れ、双方のアングル材２９，３１を通し材として
も良いが、第１アングル材２９は通常短片材とさ
れている。

尚、外額縁２０は押出成形、板金成形等の工作
過程を経て製造されるアルミ材等の金属や、弾
性・可撓性樹脂材等であつてもよく、上枠６に一
体成形されるものの他、アンカ金具１１若しくは
連結材１０に固着されるものでもよい。更に、旧
窓枠２の解釈は、鉄金属等で成形された枠自体の
他、該枠を保持する枠近傍の建造物基台１を含む
ものである。又、係止突起２６と係止溝２２とは
係脱自在に係止するものでもよい。

本考案によれば、外額縁２０と旧窓枠２が係止
突起２６と係止溝２２で係止固定されたことか
ら、外額縁２０の固定は手数簡素になされたので
あり、従来、外額縁２０を旧窓枠２にボルト・ナ
ツト等の固定手段で固定していたことに比して、
極めて外額縁２０の取付固定が容易であり、又、
構成簡素であることとも相俟つて実用的効果の大
なる考案である。又、係止突起２６及び係止溝２
２内に、係止突起２６の内面と係止溝２２の底面
とに接当して係止突起２６を係止溝２２からの離
脱方向に付勢するパツキン材３２が弾発状に設け
られたので、パツキン材３２により、係止突起２
６と係止溝２２間のシールを良好に行うことがで
きると共に、係止突起２６と係止溝２２間のがた
つきをなくすことができ、旧窓枠２に外額縁２０
をがたつきなく確実に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は新窓枠に
よる窓を室内側から見た全体正面図、第２図は第
１図のＡ−Ａ線矢視側面断面図である。 １……基台、２……旧窓枠、４……新窓枠、２
０……外額縁、２２……係止溝、２６……係止突
起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旧窓枠２が建造物基台１に残存せしめられて、
   該旧窓枠２の中に新窓枠４が取付けられ、且つ
   新・旧窓枠４，２間の間隙を室外方向から覆う外
   額縁２が設けられるものにおいて、上記外額縁２
   ０と旧窓枠２とのいずれか一方に、被係止部２７
   を有する断面コの字状の係止突起２６が設けら
   れ、他方に、係止突起２６が内嵌される係止溝２
   ２が設けられ、係止溝２２内に、被係止部２７と
   係合して係止突起２６の係止溝２２からの離脱を
   防止する係止部２４が設けられ、係止突起２６及
   び係止溝２２内に、係止突起２６の内面と係止溝
   ２２の底面とに接当して係止突起２６を係止溝２
   ２からの離脱方向に付勢するパツキン材３２が弾
   発状に設けられたことを特徴とする旧窓枠と外額
   縁との固定装置。