JPH0431428Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は取付板の固定装置に関するものであ
る。さらに詳しくは、自動ドアでは無目内に設置
されたチヤンネル材に、ドアを開閉自在に吊下げ
るとともに、モータ、プーリ、制御ボツクスなど
の自動ドア駆動機構が取付板を介して取付けられ
る。このようなときにチヤンネル材に、取付板を
固定金具を用いて簡単に取付られるようにした取
付板の固定装置に関するものてある。

「従来の技術」 一般に、自動ドアでは、第４図および第５図に
示すように、無目の内部に、アルミニウム等で押
出し成形されたチヤンネル材１が水平に固着さ
れ、このチヤンネル材１と一体のレール２に、開
閉ドア３の上端の吊枠４に設けた吊車５を乗せて
走行させることによつてドア３を開閉するように
構成されている。

しかるに、前記チヤンネル材１には、取付板６
を取付け、この取付板６に、ドア３を自動開閉す
るためのモータ、プーリ、制御ボツクスなどの地
動ドア駆動機構が固着される。従来、取付板６を
チヤンネル材１に取付けるには、第４図および第
５図に示すように、取付板６の下端縁部７を、チ
ヤンネル材１の底板部８に一体に突出形成した突
条部９に、背面から密着させつつ上端縁部１０
を、チヤンネル材１の上板部１１の下面に一体に
形成した溝１２に嵌め込み、つぎに、ボルト１３
をねじ込んで、このボルト１３の先端をチヤンネ
ル材１の背板１４に強く当てて取付板６を突条９
の背面と溝１２に圧接して仮止めし、仮止め後、
逆Ｌ字状の固定金具１５の上端突起１６を取付板
６の係合孔１７に差込み、ボルト１８を固定金具
１５の孔１９を通し、取付板６のねじ孔２０にね
じ込んで突条部９を挾着することによつて固定し
ていた。

「考案が解決しようとする問題点」 従来は、１個の固定金具１５につき１個のボル
ト１８を使用し、かつ突起１６と係合孔１７との
間や固定金具１５の下端部とチヤンネル材８の底
板部８との間に隙間が生じるため、ボルト１８の
締め付けに伴い固定金具１５も回つて傾斜して取
付けられてしまう。ボルト１８を強く締めつける
ときにこの現像が生じるので、手で押えながらボ
ルト１８を締めつけても仲々真直にはならず極め
て見苦しく、作業性が悪いという欠点があつた。
また、仮止め用のボルト１３は、あまり強く締め
ると、チヤンネル材１や取付板６が変形し、ま
た、このボルト１３は、長いものが必要なためそ
の頭が取付板６から突出してモータ等の取付けに
邪魔になるなどの問題があつた。

「問題点を解決するための手段」 本考案はこのような従来の欠点を解決するため
になされたもので、無目内に設置されたチヤンネ
ル材に、自動ドア駆動機構取付板を固定金具で固
定するようにした固定装置において、前記取付板
には、少なくとも上下２個所にそれぞれ位置決め
係合部とねじ孔を形成し、前記固定金具には、前
記位置決め係合部とねじ孔に臨ませた位置に位置
決め突起とねじ挿入孔を形成し、前記チヤンネル
材に形成した上下の突条部を、その裏面と正面か
ら前記取付板と前記固定金具とで挾みつつねじで
圧着してなるものである。

「作用」 取付けに際しては、まず取付板をチヤンネル材
の上下の突条部の裏面から当てがいつつ、この突
条部を挾みつけるように正面から固定金具を当て
がう。このとき、位置決め突起が位置決め係合部
に嵌合する。この状態でねじを締めつける。ねじ
をゆるく締めた状態では、取付板は左右方向に自
由に移動できるので、正確な位置にセツトした上
でねじを固く締めつける。なお、固定金具の突条
部と接する面には、接触時の摩擦抵抗を大きくす
るため、ローレツトのような凹凸部を形成するこ
とが望ましい。

「実施例」 以下、本考案の一実施例を図面について説明す
る。

２１は無目２２内に取付けられたチヤンネル材
で、このチヤンネル材２１はアルミニウムの押出
成形加工によるもので、上板部２３の下面には、
嵌め込み溝２４となるように２つの突条部２５
ａ，２５ｂが垂下形成され、また底板部２６に
は、前記一方の突条部２５ａの垂直線に一致する
位置に突条部２７が植立形成され、この突条部２
７の途中から手前方向には、嵌め込み溝２８を有
するおどり止め案内突条部２９が形成され、さら
に、前記底板部２６の前端部にはレール３０が形
成されている。

つぎに、３１は自動ドア駆動機構のうちプーリ
３２を取付ける取付板で、この取付板３１の上端
部近くと、下端部近くにそれぞれ位置決め係合部
３３，３３とねじ孔３４，３４が形成されてい
る。この位置決め係合部３３，３３とねじ孔３
４，３４は、所定間隔をもつて少なくとも２個所
に形成される。

３５は取付板３１を固定するための固定金具
で、この固定金具３５は、上下端でクランク状に
折曲されており、折曲の程度は、前記チヤンネル
材２１の突条部２５ａ，２７の厚さより小さくす
る。また、この折曲端部３６，３６の内側にはロ
ーレツトなどのように摩擦抵抗を増大させるため
の凹凸部３７，３７が形成され、さらに、前記取
付板３１の位置決め係合部３３，３３とねじ孔３
４，３４に一致した位置に、切起しによる位置決
め突起３８，３８とねじ挿入孔３９，３９とが形
成されている。

なお、第１図において、４０は開閉ドアで、こ
の開閉ドア４０の上框４１には、左右両端付近
に、吊枠４２を介して吊車４３が取付けられ、前
記レール３０に乗つて走行しつつ開閉するように
構成され、また、前記チヤンネル材２１の外側の
無目２２の下端には、嵌殺ドア４４が設けられて
いる。

以上のような構成において取付板３１を取付け
るには、まず、取付板３１の下端縁部４５を下部
突条部２７の背部へ位置させつつ上端縁部４６を
上部突条部２５ａ，２５ｂ間の嵌め込み溝２４に
嵌める。つぎに、固定金具３５の位置決め突起３
８，３８を、取付板３１の位置決め係合部３３，
３３に嵌めつつ、上下の突条部２５ａ，２７に正
面側から当てがう。この状態で２本のねじ４７，
４７をねじ挿入孔３９，３９に通してねじ孔３
４，３４にねじ込む。ねじ４７，４７がゆるく締
められている状態では、取付板３１は左右方向に
自由に移動できるので、所定の位置へ移動した上
でねじ４７，４７を固く締めつける。

つぎに、第３図は他の実施例を示すもので、こ
の例では、固定金具３５の上下部に、それぞれ２
個ずつの位置決め突起３８，３８，３８，３８を
設けている。したがつて、取付板３１にも上下部
に２個ずつの位置決め係合部３３，３３，３３，
３３を形成することになる。しかし、取付板３１
の両端部では、上下に１個ずつの位置決め係合部
３３，３３とし、他の位置決め係合部は取付板３
１の側縁を利用して位置決め突起３８，３８を密
着せしめるようにしてもよい。

「考案の効果」 本考案は上述のように構成したので、固定金具
は取付板を固定した後も常に垂直な状態にあつて
見苦しくなることはない。また仮止めの長いボル
トを必要としないので取付板にモータ、プーリ、
制御ボツクス等を取付けるのに邪魔になることが
ない。さらに、固定金具に凹凸部を形成すること
によつてより一層確実に固定できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による取付板の固定装置の一実
施例を示す縦断面図、第２図は固定金具と取付板
の分解斜視図、第３図は固定金具と取付板の他の
実施例の分解斜視図、第４図は従来の取付板の固
定装置の縦断面図、第５図は同上Ａ−Ａ線断面図
である。 ２１……チヤンネル材、２２……無目、２４…
…嵌め込み溝、２５ａ，２５ｂ，２７……突条
部、３０……レール、３１……取付板、３２……
プーリ、モータ、制御ボツクスなどの自動ドア駆
動機構、３３……位置決め係合部、３４……ねじ
孔、３５……固定金具、３６……折曲端部、３７
……凹凸部、３８……位置決め突起、３９……ね
じ挿入孔、４０……開閉ドア、４１……上框、４
２……吊枠、４３……吊車、４４……嵌殺ドア、
４７……ねじ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 無目内に設置されたチヤンネル材に、自動ド
   ア駆動機構取付板を固定金具で固定するように
   した装置において、前記取付板には、少なくと
   も上下２個所にそれぞれ位置決め係合部とねじ
   孔を形成し、前記固定金具には、前記位置決め
   係合部とねじ孔に臨ませた位置に位置決め突起
   とねじ挿入孔を形成し、前記チヤンネル材に形
   成した上下の突条部を、その裏面と正面から前
   記取付板と前記固定金具とで挟みつつねじで圧
   着してなることを特徴とする取付板の固定装
   置。 (2) 固定金具は上下端部をクランク状に折曲した
   ものからなる実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の取付板の固定装置。 (3) 固定金具は突条との接触部に摩擦抵抗を大き
   くするための凹凸部を形成したものからなる実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の取付板の固
   定装置。