JPH0339063Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 この考案は抽出しユニツトに関する。

〈従来技術〉 従来より、発泡樹脂シートに非発泡樹脂フイル
ムをラミネートさせた板材を用いて容器を形成す
ることは既に周知のことである。そして、上記板
材の用途として容器以外のものにも利用すること
が考慮されてきたが、板材の厚みとなる切断面は
発泡樹脂の地肌が露出するため、外観体裁上の点
で用途が非常に制約される嫌いがあつた。特に小
物収納を目的とする抽出しユニツトにおいては外
側になるケースおよび抽出しさらには抽出しを仕
切るための仕切板等の何れについても板材の切断
面が外側に多く露出すると表面に化粧フイルムが
ラミネートされていても外観を損なうおそれがあ
つた。

〈目的〉 そこでこの考案における抽出しユニツトにあつ
ては、上記した外観上の不体裁を解消できるよう
なものを提供しようとしており、その構成は、発
泡樹脂シートの少なくとも表面に非発泡樹脂フイ
ルムをラミネートさせてある板材を折曲して角形
に組立ててあるケースと、上記同様の板材を周側
材として折曲して組立て、これに底材を取付けて
ある抽出しと、上記同様の板材を折曲してある仕
切板とからなり、上記ケースおよび仕切板は幅の
広い板材に、これと一体の幅の狭い２枚の板材を
折曲して突き合わせた二重板材からなり、ケース
は幅の狭い板材の突き合わせ部が内側になるよう
折曲形成され、さらにケース内側には仕切用溝が
形成されてあり、この仕切用溝に仕切板を幅の狭
い板材の突き合わせ部がケース内方に隠れるよう
挿入し、上記抽出しを仕切れるよう構成してある
ことを特徴とするものである。

〈実施例〉 次いで、この考案の実施例について図を参照し
ながら以下に説明する。

１０はケース、２０は抽出し、３０は仕切板で
ある。そしてケース１０と、抽出し２０の周側材
２１さらには仕切板３０を形成するための板材に
ついては、発泡ポリスチレンその他の発泡樹脂シ
ートＳの少なくとも表面に非発泡樹脂フイルムＦ
をラミネートさせてあるものを用いてある。図で
は両面ラミネートの場合を示してある（第３図お
よび第４図参照）。

先ずケース１０および仕切板３０は、幅の広い
板材ａ，a′に、これと一体の幅の狭い２枚の板材
ｂ，ｂ，b′，b′を折曲して突き合わせた二重板材
からなり、ケース１０はこの二重板材を折曲して
角形に組立ててあり、他方仕切板３０は二重板材
のままである。またケース１０は幅の狭い板材
ｂ，ｂの突き合わせ部ｃが内側になるよう折曲形
成され、さらにケース１０の内側には仕切用溝１
１が形成されてある。この仕切用溝１１に仕切板
３０を幅の狭い板材b′，b′の突き合わせ部c′がケ
ース１０の内方に隠れるよう挿入し、上記抽出し
２０を仕切れるようにしてある。図中１２はケー
ス１０の角形への折曲用溝である。

次に、抽出し２０は上記板材詳しくは発泡樹脂
シートＳの少なくとも表面に非発泡樹脂フイルム
Ｆをラミネートさせてある板材を周側材２１とし
て折曲して組立て、これに発泡樹脂シート、非発
泡樹脂シート、厚紙材等からなる底材２２を取付
けてあるもので、周側材２１には正面中央にて板
材端部を短かく折曲したＶ形のツマミ２３を形成
して実施してある。このツマミ２３は板材両端の
突き合わせ部付近において少なくともラミネート
フイルムだけを残して板材に折曲用カツトを行な
えば形成できることになる。また抽出し２０の底
材２２については、周側材２１に対して熱融着、
接着、或は周溝への嵌入等既知の取付け方で取付
けられている。

なお、ケース１０、抽出し２０の周側材２１お
よび仕切板３０となる板材の端部接合も接着、熱
融着等既知の取付け方で接合され、各折曲部分は
少なくとも表面のラミネートフイルムＦを残して
形成したＶ形、Ｗ形の溝部にて形成されている。
さらに、図示しないが、ケース１０の背側にカバ
ー板を取付ける場合もある。

〈効果〉 上記のごときこの考案の抽出しユニツトによれ
ば、抽出しの周側材、抽出しを収容させるケース
と、抽出しを仕切るための仕切板の、何れもが発
泡樹脂シートの少なくとも表面に非発泡樹脂フイ
ルムをラミネートさせてある板材を折曲して形成
してあり、しかもケースおよび仕切板は幅の広い
板材に、これと一体の幅の狭い２枚の板材を折曲
して突き合わせた二重板材からなり、ケースは幅
の狭い板材の突き合わせ部が内側になるよう角形
に折曲形成され、さらにケース内側の仕切用溝に
挿入されてある仕切板は、幅の狭い板材の突き合
わせ部がケース内方に隠れるように挿入されてあ
るもので、周側材外面がラミネートフイルム面と
なる抽出しをも含め、何れもラミネートフイルム
面を外部へ露出させることができ、発泡樹脂シー
トの切断面の露出をできる丈避けて外観的体裁を
良好にした抽出しユニツトを提供できることにな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は組立前の状態を示すケースと、抽出し
および仕切板の組合せ前の斜視図、第２図は組合
せ後の斜視図、第３図は前図−線の拡大断面
図、第４図は第２図−線の拡大断面図であ
る。 １０……ケース、２０……抽出し、２１……抽
出しの周側材、２２……抽出しの底材、２３……
ツマミ、３０……仕切板、Ｓ……板材中の発泡樹
脂シート、Ｆ……板材中のラミネートしたフイル
ム、ａ，a′……幅の広い板材、ｂ，ｂ，b′，b′…
…幅の狭い板材、ｃ，c′……幅の狭い板材の突き
合わせ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発泡樹脂シートの少なくとも表面に非発泡樹脂
   フイルムをラミネートさせてある板材を折曲して
   角形に組立ててあるケースと、上記同様の板材を
   周側材として折曲して組立て、これに底材を取付
   けてある抽出しと、上記同様の板材を折曲してあ
   る仕切板とからなり、上記ケースおよび仕切板は
   幅の広い板材に、これと一体の幅の狭い２枚の板
   材を折曲して突き合わせた二重板材からなり、ケ
   ースは幅の狭い板材の突き合わせ部が内側になる
   よう折曲形成され、さらにケース内側には仕切用
   溝が形成されてあり、この仕切用溝に仕切板を幅
   の狭い板材の突き合わせ部がケース内方に隠れる
   よう挿入し、上記抽出しを仕切れるよう構成して
   あることを特徴とする抽出しユニツト。