JPH0335560Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、単片状態の帳票、台帳、通知書、
複写帳票、記入欄付写真、カード等の各種形態の
単片の記入用紙を電子計算装置のプリンタやタイ
プライタ等で安定した状態で連続給送して印字が
行える記入用紙給送用シートに係わる考案であ
る。

従来技術 従来、写真やハガキ等各種カード類、複写帳票
類、特にサイズの小さな単片の記入用紙類をプリ
ンタ、タイプライタ等で印字するために連続シー
トあるいは、所定形状のサイズを有する単片シー
ト上に記入用紙を直接糊等で貼付し、記入用紙を
給送し印字する方法が試みられていた。

しかしながら、所定形状のサイズを有する単片
シートや連続シート上へ貼付したたとえば写真、
カード、伝票等が給送中脱落しないように接着剤
で貼付することは、大変な手間を要するばかり
か、それらカード、写真、伝票等を剥がす時に折
れ曲がつたり、さらに接着面に接着剤が付着した
り、その一部が接着剤により剥離損傷する等の欠
点は、さけられないものであつた。

また、複数枚からなる複写帳票等においては、
この複写帳票の綴部が印字移送方向前辺部であれ
ば、給送可能であるが、帳票の綴部が印字移送方
向に対して、側辺部や後辺部であると帳票の上辺
が捲れて正常な印字が行なえず、移送不可能であ
つた。

さらに、プリンタやタイプライタ等で記入用紙
給送用シートに貼付したカード、写真等に印字す
る際、特にプラテンの径が小さい場合等は、プラ
テンに写真やカードが記入用紙給送用シートと共
に巻きつく時、写真やカード等の移送前辺部が盛
り上がつて剥がれたり、プリンタヘツドや送りガ
イド等に引つかかり、写真やカード等が破損する
等の事故を生じはなはだ不都合なものであつた。

考案が解決しようとする問題点 この考案は、上記の点に鑑み単片状態の記入用
紙を電子計算装置のプリンタあるいは、タイプラ
イタ等に安定した状態で給送し印字作業を行なう
ことができ、記入用紙の取付け取外しが簡単にで
き、さらにくり返し使用できる記入用紙給送用シ
ートを提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この考案は、上記目的を達成するために、上紙
と下紙が少なくとも記入用紙の長さ間隔ごとに印
字移送方向と直交する向きに設けた記入用紙保持
用接着部を有した重ね合わせシートであつて、こ
の重ね合わせシートの両側に移送用孔が設けられ
てなるとともに、記入用紙を重ね合わせシートに
保持した状態で移送しながら記入用紙に印字する
ための窓を設けてなり、該窓は重ね合わせシート
の移送方向に向つて舌片形となる切込みを上紙に
設け、この切込みによつて構成される舌片と下紙
とが接着されて設けられてなる記入用紙給送用シ
ートである。

実施例 次にこの考案の一実施例を示す図面に基づいて
この考案を説明する。

第１図は、この考案に係る記入用紙給送用シー
ト１を印字欄を有する写真Ｐの記入用紙に印字す
るための例として実施した例を示す記入用紙給送
用シート１の平面説明図で、第２図は、第１図の
Ｘ−Ｘ線断面図である。

この記入用紙給送用シート１は、下紙２とこの
下紙２より幅挾の透明フイルムからなる上紙３と
が一側辺（図面中左側）を揃えて重ね合わされて
なり、さらにこの上紙２と下紙３の間には記入用
紙として印字される写真Ｐの大きさより若干大き
なコ字状に塗布された接着剤４，５，６からなる
接着部７，８，９により、ポケツト１１を有する
重ね合わせシートが形成されてなるものである。
そして、この記入用紙給送用シート１の両側に
は、プリンタの用紙移送用トラクタピンに係合す
る移送用孔１３が設けられている。

一方、印字される写真Ｐは、写真Ｐの裏面に印
字欄１５を設けたものやとくに写真Ｐの表面であ
れば、部分的に印字欄１５を設けてなるもので、
たとえば第３図イの如くこの印字欄１５′は筆記
性を有する紙１６を貼付したり、第３図ロに示す
ごとく塗料１７を塗布し、印字欄１５″を設けた
りして、印字し易く構成されたものを使用する。
そして、記入用紙給送用シート１の上紙３には、
写真Ｐを記入用紙給送用シート１のポケツト１１
に固定した状態で移送しながら印字するための窓
２１を設けてなり、この窓は重ね合わせシートの
移送方向に向つて上紙３と下紙２の接着部９の近
傍または接着部９に達する位置を基部とした舌片
形となる切込み１８を設け、この切込み１８によ
つて構成される舌片１９と下紙２とが接着剤２０
によつて接着されて設けられてなるものである。

そして、舌片１９の形状は、この舌片１９によ
つて形成される窓２１においてポケツト１１に挿
入される写真Ｐが、挿入方向に対向する窓２１の
辺２３に突き当つて引つかからないように写真Ｐ
の挿入方向に対して垂直とならない角度に設けら
れるとともに窓２１の隅が破れないようかどを尖
らせずアールを付けている。

また、この記入用紙給送用シート１には、ポケ
ツト１１の２つおきの間に折り兼切取用ミシン目
２４が設けられて、連続する記入用紙給送用シー
ト１がジグザグに折りたためるようになつてい
る。

尚、ジグザグに折りたたまれた単位ごとの記入
用紙給送用シート１には、周囲にプリンタセツト
時に打ち出し位置を確認するための目盛２９が付
されている。

作 用 したがつて、この考案の記入用紙給送用シート
１は、構成されているので使用に際して、記入用
紙給送用シート１のポケツト１１に写真Ｐを写真
Ｐの印字欄１５が窓２１より表出するように写真
Ｐの表、裏および移送方向の向きを確認して、第
１図の印方向に上紙３より幅広に形成された下
紙２上を滑らせて挿入することができ、窓２１の
辺２３（図面左側辺）は挿入方向に対して垂直に
ならない角度で設けてあるので、写真Ｐは窓２１
の辺２３に引つかかることなく、きわめて容易に
差し込むことができる。

また、上紙３を実施例で示した如く透明または
半透明状の材質で構成することにより、記入用紙
給送用シート１に差し込んだ写真Ｐが所定の位置
に確実に差込まれているかがさらに確認容易とな
る。

そして、プリンタの用紙移送用トラクタピンに
両側の用紙移送用孔１３をセツトし、印字を開始
すれば、ポケツト１１に保持された写真Ｐは、位
置ズレすることなく、しかも写真Ｐの印字移送方
向に対向する前辺２５は、ポケツト１１に覆われ
ており、さらに記入用紙給送用シート１の上紙３
に設けられた窓２１は、シートの移送方向に向つ
て切込みによつて設けられた舌片１９が下紙２に
接着して写真Ｐの下に入り込む状態となるので、
移送方向に対向する窓２１の後辺部２２側は、突
き出ることはなく印字移送中写真Ｐの前辺２５や
窓２１の後辺部２２が捲れて、プリンタヘツドや
送りガイド等に引つかかつたりして破損する等の
事故は生ぜずきわめてスムーズに印字作業を行な
うことができる。

尚上記実施例においては、上紙３と下紙２を接
着する接着剤４，５，６は、コ字状に塗布してな
るものであるが、第４図に示す如く、接着部２６
をほぼ記入用紙Ｆの幅間隔ｙに設けておけば、用
紙移送方向において、それぞれとなりあう接着部
２６は、記入用紙Ｆの前辺２７側と後辺２８側か
ら保持することができるものである。

また、印字移送方向と直交する向きに設ける接
着部は、必ずしも線状に設けずとも、接着部に達
して設けられた窓の後辺部が印字に伴つて移送さ
れるときに実質的に捲れたり、剥がれたりしてプ
リンタヘツドや送りガイド等に引かからない程度
であれば点状に羅列されるものであつてもよく、
瞭間を有していても何らさしつかえない。

さらに、記入用紙を記入用紙給送用シートに挾
み込み易くするために、上記実施例において重ね
合わせシートは、右側辺がわを上紙を下紙より幅
狭に設けたが、下紙を上紙より幅狭にして構成す
るものであつてもよく、第５図に示す如く特にプ
ラテン３１の後部から用紙をフイードする型のプ
リンタ３４等によつては、用紙移送トラクタ３０
付近では記入用紙給送用シート１′は裏返しとな
るので、幅広の上紙３の上を滑らせて記入用紙
F′を容易に挿入することができる。また、記入用
紙給送用シートの表裏両面どちらかでも挿入し易
くするために上紙と下紙の重ね合わせシートにお
いて、右側は上紙を下紙より幅方向を短くし、左
側は下紙を上紙より幅方向を短く構成してもよ
い。

また、記入用紙を記入用紙給送用シートに挾み
込み易くするためには、必ずしも上紙と下紙の幅
は異なるサイズにしなくてもよく、第６図に示す
如く、略同サイズの上紙３″と下紙２″を重ね合わ
せ接着し、ポケツト１１″の横に縦の切込み３１
を設ければ記入用紙F″の挿入口３２は、容易に
設けられる。また、切込み３１の左側に上紙３″
と下紙２″を接着する接着部３３を設ければ、さ
らに差込易い挿入口３２となる。

考案の効果 以上の如く、この考案の記入用紙給送用シート
は、上紙と下紙の間に少なくとも記入用紙の長さ
間隔ごとに、印字移送方向と直交する向きに設け
た記入用紙保持用接着部を有した重ね合わせシー
トであつて、印字用の窓を設けるにあたつて印字
移送方向に向つて上紙と下紙の接着部の近傍また
は、接着部に達する位置を基部とした舌片形とな
る切込みを上紙に設け、この切込みによつて構成
された舌片と下紙とを接着して設けた簡単な構成
で、記入用紙は、記入用紙給送用シートに簡単に
取付け取外しすることができ、印字移送中も記入
用紙や記入用紙給送用シートの印字用紙が捲れて
プリンタヘツドや送りガイド等に引かかつたりし
て破損することなく、きわめてスムーズで安定し
た印字作業が達成できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は記入用紙給送用シートの平面説明図、
第２図は第１図のＸ−Ｘ線断面説明図、第３図は
この考案で使用する印字欄付写真の平面説明図、
第４図イ，ロは記入用紙給送用シートの他の実施
例を示す平面説明図、第５図は記入用紙給送用シ
ートの他の実施例を示す斜視説明図、第６図は記
入用紙給送用シートの他の実施例を示す平面説面
図。 １は記入用紙給送用シート、２，２″は下紙、
３，３′，３″は上紙、７，８，９，２６，３３は
接着部、１３は移送用孔、２１は窓、２２は後辺
部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連続する上紙と下紙が重ねられ、記入用紙をこ
   の上紙と下紙で挾んで固定するために、上紙と下
   紙の間に少なくとも記入用紙の長さより広い間隔
   ごとに印字移送方向と直交する向きに設けた記入
   用紙保持用接着部を有した重ね合わせシートであ
   つて、この重ね合わせシートの両側には、移送用
   孔が設けられてなるとともに記入用紙を重ね合わ
   せシートに固定した状態で移送しながらこの記入
   用紙に印字するための窓を設けてなり、該窓は重
   ね合わせシートの移送方向に向つて上紙と下紙の
   接着部の近傍または、接着部に達する位置を基部
   とした舌片形となる切込みを上紙に設けこの切込
   みによつて構成された舌片と下紙とを接着してな
   ることを特徴とする記入用紙給送用シート。