JPS6119026Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は収納具付帳票に関する。

従来より荷物の運送、配達等に当つて、運送用
送り状や百貨店のお届け伝票等にみられる如く、
裏面にカーボンインキ等を施して複写可能とした
複数枚綴りの帳票が用いられている。この帳票は
荷物を一体で運送、配達されるためその運送途中
での破損、紛失や風雨に曝されることによる汚損
等の問題があり、そのため従来は帳票をビニール
袋に入れてその保護を図つていた。しかしながら
この場合、ビニール袋からの帳票の出入れやビニ
ール袋の荷物への貼着作業が面倒であつたり、帳
票がビニール袋から脱落、紛失する等の不具合が
あつたが、この従来の欠点を解消した収納具付帳
票を本出願人はすでに提案している（実願昭56−
109604号）。この収納具付帳票は、帳票の破損、
汚損を防止し、確実に収納固定し、かつ取扱いが
簡便な画期的なものである。しかしながら最近事
務処理の確実化、簡略化のため帳票を機械的に処
理する必要が生じて来ており、帳票印刷時機械読
取用番号が少なくとも１枚の帳票に予め印刷形成
され、丁合機にて帳票製造時にクラツシユ印刷に
より他の帳票に目視用番号を印刷し、印刷後、両
者の番号を照合する必要があるが、機械読取用番
号が印刷されている帳票は収納具内に収納されて
いるため番号のマツチングを確認することが困難
であつた。

本考案は従来の収納具付帳票をさらに改良した
機械処理用としても適合可能な収納具付帳票を提
供することも目的とする。

すなわち本考案は、裏面に接着剤層を形成し、
かつ該接着剤層に剥離紙を貼着してなる基材と該
基材を被覆するごとく重合する被覆材よりなる袋
状収納具内に複数枚綴りの帳票を収納固定してな
る収納具付帳票において、前記帳票には所定事項
記入欄が印刷形成され、かつ前記帳票の少なくと
も１枚には機械読取用番号が印刷形成されてお
り、該機械読取用番号の近傍となる前記基材の箇
所に切込線からなる切込部を設けて前記収納具付
を一部開放可能に形成し、前記機械読取用番号を
確認可能としたことを特徴とする収納具付帳票を
要旨とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。

第１図および第４図には本考案の１実施例であ
る収納具付帳票１が示されている。この収納具付
帳票１は、基材２および被覆材３よりなる開口部
４を有する袋状の収納具５と該収納具５に収納固
定されている複数枚綴りの帳票６よりなり、全体
として横長矩形状である。収納具５の基材２は例
えば紙又は合成樹脂フイルムからなり、該基材２
の裏面には接着剤層７が形成され、該接着剤層７
に剥離紙８が貼着されており、剥離紙８には必要
に応じて所要位置にハーフカツトの如き切込み９
が設けられている。被覆材３は基材２の上面を被
覆する如く重合し、基材２の上下端部１０，１１
および一側端部１２と整合されて接着剤１３等に
より固定され、その結果開口部４を有する袋状の
収納具５が構成される。被覆材３は例えば紙、合
成樹脂フイルム、それらの複合材、または例えば
樹脂コート層を設けたもの等から構成され、裏面
に複写カーボンインキ層が形成され、表面には品
名欄、荷受人、荷送人住所氏名欄等の所定事項記
入欄１４および目視用番号欄１５が印刷形成され
ている。

収納具５の基材２の開口部４側上部、即ち、後
述する機械読取用番号１９の近傍となる基材２の
箇所には長手辺に沿つて切込線からなる切込部１
６が設けられており、この切込部１６によつて基
材２の上隅部に破断部１７が形成される。この切
込部１６は、例えば第１図に示されるように一直
線状の切込線からなるものであり、また、この他
に特に図示しないがミシン目状の切込線からなる
ものあつても、さらには破断された状態の切込線
からなるものであつてもよい。この切込部１６に
よつて、第４図に示すように収納具５の一部を開
放状態とすることができる。すなわち、切込部１
６によつて形成される基材２の破断部１７から剥
離紙８を剥がすとこの破断部１７は被覆材３と固
着しているので被覆材３を基材２から引離せば破
断部１７のみ被覆材３側に移り、収納具５の上隅
部１８が開放状態となり、後述する帳票６各葉の
いずれかに印刷形成されている機械読取用番号１
９が現われ、これを確認することができる。

帳票６は複数枚綴りとなつており、各葉は一側
端で糊着け（図示せず）されており、収納具５に
収納され、一側端を接着剤２０等により固着され
ている。帳票６各葉の裏面には複写用カーボンイ
ンキ層（図示せず）が形成され、表面には被覆材
３と同様の所定事項記入欄（図示せず）および目
視用番号欄（図示せず）が印刷形成されている。
また帳票６の少なくとも１枚、例えば最下葉６ａ
の収納具５の開口部４側上端部には機械読取用番
号１９が印刷により形成されている。帳票６各葉
の固定側端部には、短手辺に沿つて切取用のミシ
ン目２３が設けられている。帳票６各葉の寸法は
収納具５と同様の寸法でよいかまたは帳票６を収
納具５より長く構成することができるが、後者の
場合、第１図および第２図に示すように帳票６の
収納具５より張出している部分（張出部２４）を
下葉に向うに従つて段階的に寸法を異ならせるよ
う構成してもよく、この場合には張出部２４がイ
ンデツクス的効果を有する。

本考案は必要に応じて第１図〜第４図に示すよ
うに被覆材３の上に更に上部帳票２５，２６を貼
着することもできる。上部帳票２５，２６は例え
ば紙からなり、表面には被覆材３の所定事項記入
欄１４および目視用番号欄１５と同一内容、構成
の所定事項記入欄２７，２８および目視用番号欄
（図示せず）が印刷形成され、裏面には複写用カ
ーボンインキ層（図示せず）が形成されており、
その一側端が例えば接着剤により被覆材３に接着
固定される。

上記の如き構成を有する本考案の収納具付帳票
１を実際に製造及び使用するに当つては、先ず、
被覆材３の目視用番号欄１５に丁合機の印刷部に
より目視用番号をクラツシユ印刷するがこの目視
用番号は被覆材３に形成されている複写カーボン
インキ層によつて帳票６の最上葉６ｂ以下各帳票
に順次複写される。この後収納具５の基材２に形
成されている切込部１６に沿つて基材２の破断部
１７を剥離紙８から剥がすと収納具５は一部開放
状態となり、帳票６の最下葉６ａを残して被覆材
３および帳票６の各葉を上方に繰ると最下葉６ａ
に予め印刷形成されている機械読取用番号１９が
現われ、この番号１９と丁合機の印刷部により印
刷された目視用番号を照合して一致しているかど
うか確認する。確認後、被覆材３の記入欄１４に
必要事項を記入すると帳票６の各葉に順次複写さ
れる。上部帳票２５，２６を設けた場合には、上
部帳票２５の記入欄２７に必要事項を記入すると
上部帳票２６、被覆材３、帳票６の各葉に順次複
写される。必要事項記入後の上部帳票２５，２６
はミシン目２９，３０に沿つて切取られ控帳票と
して保管される。必要事項記入後収納具付帳票１
は運送用荷物に貼着されるが、このとき剥離紙８
を基材２から剥がして接着剤層７を介して荷物に
貼着される。収納具５は、荷物に貼着された状態
では基材２の破断部１７も荷物に貼着されている
ため完全な袋状を形成している。運送途中、運送
に携わる幾人かの業者によつて相当する帳票６各
葉が順次切取られる。この場合、張出部２４があ
れば切取りが容易になる。

本考案の他の実施例として第５図に示すように
収納具５の基材２に設けられている切込部１６を
剥離紙８に連続して設けてもよい。また本実施例
では切込部１６は収納具５の基材２の開口部４側
に設けた場合を例示して説明したが必らずしも開
口部４側に設けなくてもよい。

以上説明したように、本考案の収納具付帳票
は、帳票に印刷形成された機械読取番号を帳票を
収納具に収納したまま簡単に確認できるので機械
処理を必要とする帳票にも適用することができる
ものである。またこの収納具付帳票は収納具裏面
に予め接着剤層を設けてあるので、運送用荷物に
貼着する際は剥離紙を剥がして簡単に貼付けるこ
とができ、また帳票は収納具内に収納・固定され
ているので脱落、紛失する虞れはなく、さらに収
納具により汚損、破損を防止できる等種々の利点
を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
本考案の１実施例である収納具付帳票を示す一部
切欠平面図、第２図は第１図の−線に沿う縦
断面図、第３図は第１図の−線に沿う縦断面
図、第４図は第１図の収納具付帳票の収納具の開
放状態を示す要部平面図、第５図は本考案の他の
実施例である収納具付帳票を示す要部縦断面図で
ある。 １……収納具付帳票、２……基材、３……被覆
材、５……収納具、６……帳票、７……接着剤
層、８……剥離紙、１６……切込部、１９……機
械読取用番号。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 裏面に接着剤層を形成し、かつ該接着剤層に剥
   離紙を貼着してなる基材と該基材を被覆するごと
   く重合する被覆材よりなる袋状収納具内に複数枚
   綴りの帳票を収納固定してなる収納具付帳票にお
   いて、前記帳票には所定事項記入欄が印刷形成さ
   れ、かつ前記張票の少なくとも１枚には機械読取
   用番号が印刷形成されており、該機械読取用番号
   の近傍となる前記基材の箇所に切込線からなる切
   込部を設けて前記収納具を一部開放可能に形成
   し、前記機械読取用番号を確認可能としたことを
   特徴とする収納具付帳票。