JPH0235497Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は百貨店、物品販売店、問屋、運輸業者
等で、配送物品の配送業務に使用する配送伝票に
関するものである。

従来一般に前記のような物品の配送管理を行う
には、数枚の伝票が、それぞれ、その配送段階毎
に１枚づつまたは適宜枚数を切取つて保管するこ
とが必要とされているが、すべての伝票が物品と
一緒に配送経路を経るものではなく物品と別個と
なつて移送保管されるものである。そのため伝票
と配送物品との照合、伝票の取扱、整理、保管上
不都合な点が多いのが実状である。

本考案はそれらの点を考慮し、配送伝票と物品
との照合および配送経路に従つて配送伝票の整
理、保管を簡便、確実に行うことができる配送伝
票を得ようとすることを目的とするものである。

本考案の要旨とするところは、前記の目的にお
いて、所定の配送伝票の左端側辺に当る綴じ合わ
せ部分の内側に、伝票切取り用ミシン目を入れた
複数枚の配送伝票を、それらの左端側辺の綴じ合
わせ部分で接着剤などにより綴じ合わせ、その最
下位の配送伝票の綴じ合わせ部分の裏面側に、配
送伝票よりも上側辺および下側辺が大きく、しか
も綴じ合わせ部分と反対側すなわち右端側辺が短
かいサイズからなり、かつ所定の面に接着剤と剥
離紙とを有する透明シートを重ね合わせ、この透
明シートの部分を前記最下位の配送伝票の裏面側
に接着剤により綴じ合わせ、かつ透明シートの前
記最下位の配送伝票の裏面に接する短かい部分に
は剥離紙を透明シートが展開されたときの裏面に
接着（粘着剤も同じく裏面側に塗着する）して設
け、それに連続する透明シートの長い部分には、
剥離紙を透明シートが展開されたときの表面に接
着（粘着剤も同じく表面側に塗着する）して設
け、かつこの長い部分を短かい部分に対し反転自
在に折り重ねうるようにして成る配送伝票の構成
に存するものである。

つぎに図面に示す実施例について本考案を説明
すれば、第１図、第２図は示すように、表面側に
届先の住所、氏名、依頼者の住所、氏名等の記載
欄１をそれぞれ設けた例えば物品貼付用、依頼者
控用、運賃請求用、発送元控用、配達用となる各
配送伝票Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅを重ね合わせ、左端
側辺の綴じ合わせ部分２を接着剤３により一体的
に綴じ合わせるとともに、最上位の物品貼付用の
配送伝票Ａを除く各配送伝票Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅの綴
じ合わせ部分２の内側に沿つそれぞれ切取り用ミ
シン目４を入れ、各配送伝票よりも上側辺および
下側辺がそれぞれ大きく、しかも左端側辺の綴じ
合わせ部分２と反対側の右端側辺が短かいサイズ
からなり、かつ所定の面に粘着剤５と剥離紙６，
６′とを有する透明シート７を重ね合わせ、この
透明シート７の部分を最下位の配送伝票Ｅの左端
側辺に対し接着剤８により一体的に綴じ合わる。

透明シート７は第１図、第２図に示すように、
最下位の配送伝票Ｅに接する部分は短かく、この
短かい部分には透明シート７が展開されたときの
裏面側に剥離紙６′をそれに対応して透明シート
面に塗着してある粘着剤５に対し剥離自在に貼付
し、（第４図、第５図）、また最上位の配送伝票Ａ
に接する部分は長く、この長い部分には透明シー
ト７が展開されたときの表面側に剥離紙６をそれ
に対応して透明シート面に塗着してある粘着剤５
に対し剥離自在に貼付して設ける。（第４図、第
５図）。なおこの透明シート７の長い部分の右端
側辺は各配送伝票Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅの右端側辺
よりも短かくすることが必要である。（第４図、
第５図）。

また透明シート７の長い部分は、短かい部分に
対し、第３図の実線位置にて示すように裏面側に
向け反転し配送伝票の必要時まで保管しておいて
もよい。なおこの透明シート７の反転自在の折り
部１０には透明シートの折り曲げが容易となると
ともに、折り部１０が隆起しないように、１条ま
たは複数条の型押しなどによる筋目を付けておく
のがよい。

上述の実施例において、各配送伝票の重ね合わ
せ順序は物品配送の流れに従つて必要な順序に重
ね合わせる。また右端側辺の長さは伝票の切取り
順に従つて順次異なる構成としておくのがよい。

各配送伝票はノーカーボン複写、カーボン複写
などにより下位の配送伝票に複写記載されるもの
となし、切取用ミシン目４はすべての配送伝票に
入れてもよく、また透明シート７に塗着する粘着
剤５のパターンは上端部、下端部、ロの字形、コ
の字形としてもよい。さらに配送伝票右端側辺の
透明シート７からの露出部は配送伝票の右端側辺
をつまんで外方に引張ることによりミシン目４か
ら切取つて引抜くことが容易にできる程度の面積
を有していればよい。

透明シート７に貼付する剥離紙６，６′は不透
明のものでも、また半透明、透明のものでもよ
い。後者の場合では配送伝票の複類および一度に
多くの配送伝票を記入した際それらの仕訳に便利
である。

上述のように構成された本考案の配送伝票を使
用するには、物品配送の依頼時に最上位の配送伝
票Ａの記載欄１に住所、氏名等の所要事項を記載
したのち、配送伝票Ｂ，Ｃの右端側辺をつかみ、
切取り用ミシン目４により綴じ合わせ部分２から
切取り、配送伝票Ｂ，Ｃを依頼者に交付する。

ついで透明シート７の長い部分を配送伝票の上
面に位置させたのち残りの配送伝票を第７図に示
す配送物品梱包９の所定面に置き、その状態にて
透明シート７の短かい部分の剥離紙６′のみを剥
離し、その部分の露出した粘着剤５によつて配送
伝票を物品梱包９の所定面に透明シート７の短か
い部分の接着によつて貼着する。

ついで第６図に示すように綴じ合わせ部分２を
手指にて押えながら、透明シート７の長い部分を
捲くり上げ、透明シート７の長い部分の剥離紙６
をその左端側辺をつかんで右方向に引張り剥離紙
６を除去する。このようにして透明シート７の長
い部分の表面側に塗布されている粘着剤５を露出
させ、ついでこの露出した粘着剤５により第７図
に示すように配送伝票Ａ，Ｄ，Ｅを透明シート７
と一体的に配送物品梱包９の面に確実に貼付する
ことができる。

配送物品梱包９の配送時には配送伝票Ｄを切取
つて発送元での控え用となし、配送伝票Ａの記載
により物品を届先に納品した後は配送伝票Ｅを切
取り用ミシン目４から切取り、受領印捺印などし
た後、発送元に持ち帰つて保管し、物品伝票Ａは
受取人の控えとするものである。

本考案の構成によるときは配送伝票の記載欄１
は所要事項の記入に当つては透明シート７をいち
いちめくつて記入する必要がなく、このため記入
が容易に行うことができ、また透明シート７の上
表面の長い部分を全面的に反転して最下位の配送
伝票の下方に重ね合わせた場合においても透明シ
ート７をいちいちめくつてから配送伝票に記載す
るという煩らわしさが省かれるので、配送伝票へ
の記載が容易にかつ明確に行うことができる。

また透明シート７を反転した際に、透明シート
７の長い部分の表面に貼付した剥離紙６と、短か
い部分の裏面に貼付した剥離紙６′とがその端側
辺が密接するようにした場合には、その間に段差
が生じないようにすることができるから、配送伝
票への記載が正確に行うことができる利便があ
る。

また本考案の構成によれば、配送伝票を物品梱
包９の面に貼付するには、先ず配送伝票を物品梱
包９の面上に置き、透明シート７の短かい部分の
剥離紙６′を剥離し、その部分の粘着剤５を露出
させてそのまま押えつければ、直ちに配送伝票を
物品梱包９の面に確実に貼着することができ、つ
いで透明シート７の長い部分の剥離紙６を剥離し
て、残りの配送伝票Ａ，Ｄ，Ｅを透明シート７に
て被掩し、剥離紙６を剥離して貼着すればよいか
ら、配送伝票の物品梱包９の面への貼着が正確な
位置を保つて体裁良く行うことができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による配送伝票の一部剥離斜視
図、第２図は第１図Ｘ−Ｘにおける断面図、第３
図は透明シートの長い部分を反転した状態を示す
断面図、第４図は第１図の状態から透明シートを
展開したときの状態を示す斜視図、第５図は第４
図の状態における本考案の配送伝票の構成を説明
するための側面図、第６図は配送伝票を物品梱包
の面に貼着しようとするときの状態を示す斜視
図、第７図は配送伝票を物品梱包の面に貼着した
状態を示す斜視図である。 １……記載欄、２……綴じ合わせ部分、３……
接着剤、４……切取り用ミシン目、５……粘着
剤、６，６′……剥離紙、７……透明シート、８
……接着剤、９……物品梱包、１０……折り部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定の配送票の綴じ合わせ部分に切取り用ミシ
   ン目を有する複数枚の配送票をそれらの一端側の
   綴じ合わせ部分で綴じ合わせてなる配送票組と、
   配送票組の上側辺および下側辺より大きいサイズ
   の透明シートからなり、配送票組の綴じ合わせ部
   側を透明シートの右端部寄りの表面側に綴じ合わ
   せてなる配送伝票において、透明シートの配送票
   組との綴じ合わせ部分に沿つて折り部を設け、折
   り部を境とする透明シートの右側表面の折り部に
   沿つた裏面および左側表面の少くとも上側辺およ
   び下側辺に粘着剤とそれらを覆う剥離紙を設けて
   なると共に、透明シートの折り部より左側の左右
   方向のサイズは折り部より配送票組表面側へ反転
   した際配送票組の記載欄を覆うサイズからなるこ
   とを特徴とする配送伝票。