JPH0538953Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は、デパート、運送会社などの配送業
務において配送品に添付して用いる封筒型の配送
伝票に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来、デパート、運送会社などの配送業務にお
いて、配送事項を記入した後直ちに配送品などに
貼着できる封筒型の配送伝票が各種使用されてい
る。

しかしながら、従来の配送伝票は、実公昭57−
3010号公報に開示されている如く、記入の際カバ
ーシートを巻くりながら記入しなければならず不
便であつたばかりか、カバーシート裏面に貼り付
けられている剥離シートをはがし、粘着剤を露出
させ、最上位の配送伝票に貼着しながらその上下
辺部を配送品に貼着しなければならず、多少の熟
練と手間を要していたばかりか、大量の配送品の
取り扱いに比例して、不用な剥離シートが大量に
発生し、不経済であつた。しかも、床に落ちた剥
離シートを誤つて踏むと、剥離シートの表面に塗
布されているワツクスなどの作用により滑つて転
倒することがあり、剥離シートの処置に苦慮して
いた。

また、特開昭58−18297号公報で開示されてい
る発明においても、配送事項の記入の点が改良さ
れ、それと同時に配送品への貼着が行い易いよう
改良されたものの、不要な剥離シートの発生を防
ぐ点については何ら考慮されておらず、上述の考
案と同様の欠点を有していた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ そこで、この考案においては、配送事項の記入
および配送品への貼着が行い易く、しかも貼着に
際して剥離するシートを不要とすることなく、経
済的に安全かつ便利に使用できるようにした配送
伝票を提供することを目的として開発したもので
ある。

＜問題点を解決させるための手段＞ 次に、この考案にかかる配送伝票の実施例を示
す図面に基づいてこの考案を説明すると、配送伝
票１は、第１図の平面状態説明図、第２図、第３
図の断面状態説明図で示すように、封筒２の外形
を構成する封筒上紙３と封筒下紙４との間に、１
枚または複数枚の配送票５，５…を位置させ、左
側で綴じ込んで構成されている。

上述における封筒上紙３は、配送票５，５…の
主体部を被覆した状態で配送品に貼着する配送表
示用のもので、表面に配送事項の記入欄P₁、算
用数字による管理ナンバーN₁およびこのナンバ
ーをバーで表わしたバーコードナンバーN₂など
が設けられ、裏面の対向する上、下の２辺または
上、下よおび左側の３周辺に沿つて不乾燥性の粘
着剤Ａが塗布されてなり、封筒下紙４は、依頼人
控票、営業店控票などの配送票の一種で封筒上紙
３と略同寸大か封筒上紙３より左および／または
右辺側が若干突出した大きさで、表面に上記記入
欄P₁の所定部分と対応して記入欄P₂が設けられ、
かつこの記入欄P₂を除き上記粘着剤Ａと対応し
てワツクス、シリコンなどの剥離剤Ｆが塗布され
てなり、封筒上紙３が封筒下紙４より剥離容易に
重なり合わされ封筒状態としてなる。

また、上述の複数枚の配送票５，５…は、封筒
２の右側より階段上に表出する大きさで、表面に
前記記入欄P₁の所定部と対応して記入欄P₃が設
けられ、左側に引き抜き用にミシン目６が設けら
れ、この外側が接着剤Ｂにより綴じ合わされ一体
化され、綴じ合わされた左側端部が封筒上紙３裏
面に設けられた最端部側の粘着剤Ａよりも内側に
位置して、封筒上紙３の裏面内側に設けられた粘
着剤Ａにより綴じ込まれてなる。

なお、上述の配送伝票１は、封筒上紙３の記入
欄P₁への記入において記入欄P₂，P₃の所定カ所
へ複写記入が行えるよう複写構成としてなり、ま
た封筒上紙３の材質は、通常の上質紙または複写
用紙に替えて、雨、水および引き裂きに対する強
度を増した合成紙、PP（ポリプロピレン）シー
ト、PET（ポリエチレンテレフタレート）シート
などの合成樹脂シートまたは、これらの不透明性
や記入性を増すために表面および／または裏面に
印刷を施した印刷シートあるいは用紙を合成樹脂
シートの裏面および／または裏面に貼着一体化し
た合成シートからなる。また封筒下紙４は封筒上
紙３から剥離しやすいよう端部に沿つてまたはコ
ーナにスリツトＳを設け、また、封筒下紙４、配
送票５の左端側にそれらの整理保存のための綴じ
穴H₁，H₂を設けるとよい。

この考案の他の実施例においては、第４図に示
す如く、封筒２内の上部側に配送票５，５…を寄
せて綴じ合わせ、封筒上紙３の下部側に、配送方
面、通知事項またそれらをコード化したバーコー
ドを大書記入、または印刷記入、あるいはそれら
が大書記入または印刷記入されたラベルを貼付す
るための記入欄P₄を設けて構成することもでき、
この構成においては封筒２の右側開口部の下部が
余分に開かないように開口側の封筒上紙３の裏面
に粘着剤Ａを、封筒下紙４の表面に剥離剤Ｆを塗
布して構成するとよい。

また、封筒上紙３と略同寸大で、上記記入欄
P₄と対応する位置に広告、取扱い説明などを印
刷した依頼人控表、営業店控票など、配送事項記
入後、封筒２から分離する配送票５′を封筒２の
表面側に重ね合わせ、左側において封筒２と分離
可能に合わせ構成してもよい。

＜作用＞ 上述の如くしてなるこの考案の配送伝票１は、
配送依頼に際して、配送事項を記入欄P₁に記入
すれば記入欄P₂，P₃に複写記入され、配送品へ
の貼着に際して、一方で封筒上紙３と配送票５，
５…を掴み、他方で封筒下紙４を掴み引き離せ
ば、第５図の如く、封筒上紙３の粘着剤Ａと封筒
下紙４の剥離剤Ｆの部分で剥離する。封筒下紙４
が剥離された封筒上紙３の裏面は粘着剤Ａが露出
し、この面を下にして第６図に示す如く、配送品
Ｄの上に置き封筒上紙３の周辺を軽く押えれば、
配送票５，５…が封筒上紙３の上、下辺の粘着剤
Ａの内側に位置し、左端部側が封筒上紙３の裏面
に接着された状態で貼着される。一方剥離した封
筒下紙４には、必要事項が複写記入されているの
で依頼人へ依頼控として渡すことも営業店控とし
て使用することもできる。

また、配送処理中において集荷場、中継店、配
送先などで配送票５，５…を抜き取る際、階段上
として表出している配送票５，５…の端部を引張
れば配送票５，５…の上、下辺は粘着剤Ａの内側
にあり引き抜き用のミシン目６から切れるので、
容易に引き抜き使用することができる。

＜考案の効果＞ 上述のようにこの考案に係る配送伝票は、封筒
下紙が封筒上紙表面の粘着剤を保護する構成と共
に表面が複写記入される構成としてなり配送業務
に用いられるので、配送伝票を大量に取り扱う営
業店などにおいても従来の如く床に落とし放置さ
れることがなく、作業中に誤つて封筒下紙を踏み
転倒する恐れもなくなり安全に使用でき、かつ棄
てる必要がないのでその処理の手間も省け使用上
の効率が上がり、便利であると共に、封筒下紙が
従来の剥離シートを兼ねているので、その分の材
料が省け経済的であると共に、封筒上紙、配送
表、封筒下紙とで封筒を構成し一体化されている
ので持ち運び移動時の取扱いおよび記入時の取扱
いが容易であるなどの効果を有する。

その上、本願考案においては、配送票が封筒上
紙の裏面に接着されているだけでなく、配送票の
所定３辺が封筒上紙の裏面の所定３辺より内側に
位置し、さらに、この所定３辺側の粘着剤より内
側に位置して封筒上紙の裏面に接着されているた
め、封筒上紙と共に配送品に貼着された配送票を
抜き取る際、抜き取る側と反対の封筒上紙の端部
側の粘着剤は、配送票の左端（右端）よりさらに
左端（または右端）に位置しているので、配送票
の左端（または右端）に加わつた力を最左端（ま
たは右端）の封筒上紙の粘着剤の配送品との貼着
により押えることになり、手で封筒上紙の左端
（または右端）を押さえることなく、または軽く
押えるだけで配送票を容易に抜き取ることができ
る効果を有しているものであります。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係る配送伝票の実施例を示す
ものであり、第１図、第４図は平面状態の説明
図、第２図は第１図のＸ−Ｘ線断面状態の説明
図、第３図は第１図のＹ−Ｙ線断面状態の説明
図、第５図および第６図は第１図の配送伝票の使
用状態説明図である。 １は配送伝票、２は封筒、３は封筒上紙、４は
封筒下紙、５は配送票、Ａは粘着剤、Ｆは剥離
剤、P₁，P₂，P₃は記入欄である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面に配送事項の記入欄P₁が設けられ、裏面
   の対向する２辺または３辺に沿つて不乾燥性の粘
   着剤が塗布された封筒上紙と、表面に上記記入欄
   P₁の所定部分と対応して複写記入可能な記入欄
   P₂が設けられ、かつ上記粘着剤と対応して剥離
   剤が設けられた封筒下紙とが剥離容易に重ね合わ
   されてなる封筒内に、表面に前記記入欄P₁の所
   定部分と対応して複写記入可能な記入欄P₃が設
   けられ、対向する２辺が封筒上紙裏面の対向する
   ２辺の粘着剤の内側に位置し、他の辺の１辺が封
   筒上紙裏面の他の辺の１辺より内側でかつこの辺
   側の粘着剤の内側に位置して封筒上紙の裏面の上
   記他の１辺側に接着され、この接着部分より内側
   に引き抜き用のミシン目が設けられた配送票が設
   けられてなる配送伝票。