JP3688364B2 - 配送伝票とその使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、宅配荷物や郵便小包み等に使用する複写式の配送伝票と、その使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のこの種の配送伝票の一例の構成を示す斜視図である。配送伝票10は、プリンタ等で印字可能に図中上下方向にミシン目等で連接された連続帳票の1葉である。配送伝票10は、控え票11と、荷札票12と、到着整理票13と、客用控え票14と、受領書15とから構成されている。
【0003】
控え票11は、この例では4枚の伝票11a〜11dから構成されている。控え票11は、例えば伝票11aを依頼主控えとして、伝票11bを発送整理票として、伝票11cを運賃料金請求書兼領収書として、伝票11dを勘定整理票として使用する。控え票11は、図中左側外縁部が切りとり可能に荷札票12上に重ねられている。控え票11の裏面(図中斜線部領域)には、例えば黒色又は藍色等の複写用カーボン層が設けられ、上側の伝票から下側の伝票に情報の複写が可能となるように形成されている。
【0004】
荷札票12は、上側帳票12aと下側帳票12bとから構成されている。上側帳票12aと下側帳票12bとは、図中右側外縁部が開口されて略袋状に接着されている。到着整理票13、客用控え票14、及び受領書15は、この略袋状に形成された荷札票12内に抜き取り可能に配置されている。到着整理票13、客用控え票14、及び受領書15がこのように配置されているのは、運送中等において配送伝票10本体からこれらの伝票が脱落することを防止するためである。到着整理票13、客用控え票14、及び受領書15は、その抜き取りを容易にするために、図中右側外縁部が荷札票12の右端部から露出している。
【0005】
また、荷札票12の上側帳票12a、到着整理票13、及び客用控え票14のそれぞれの裏面には、上記控え票11の裏面と同様の複写用カーボン層等が設けられており、上側の伝票から下側の伝票に情報の複写が可能となるように形成されている。
【0006】
控え票11a上に筆圧またはドットプリンタの印字圧が作用すると、複写用カーボン層により、控え票11b〜11d,荷札票12の上側帳票12a、さらには到着整理票13、客用控え票14、及び受領書15上に、控え票11aに記録された情報(文字等)が選択的に転写される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来の配送伝票10では、以下の課題があった。
この配送伝票10が用いられる物流過程では、配送物が着店に到着した後に、上述の荷札票12,到着整理票13,客用控え票14,及び受領書15の少なくとも4枚の伝票の使用が不可欠である。
従って、荷札票12は、到着整理票13、客用控え票14、及び受領書15を収納するために、袋状に形成する必要があった。このため、荷札票12は、2つの帳票(12a,12b)から構成しなければならなかった。
【0008】
しかし、配送伝票10のコストを低減するために、配送伝票10に用いる帳票の枚数を極力削減したいという要請がある。
本発明の課題は、上述の要請に応えるべく、配送伝票に使用する帳票の枚数を削減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数枚の伝票が分離可能に重ねられ、上側の伝票に記録された情報が選択的に下側の伝票に複写される配送伝票であって、一対の対向する第1外縁部及び第2外縁部を有する荷札票と、前記荷札票上に配置され、前記荷札票の前記第1外縁部及び前記第2外縁部より内側に位置する第1外縁部及び第2外縁部を有する受領票と、前記受領票の前記第1外縁部及び前記第2外縁部を、前記荷札票と剥離可能に接着する第1の接着剤部と、前記受領票上に配置され、前記荷札票の前記第1外縁部及び前記第2外縁部と重なる第1外縁部及び第2外縁部を有する到達整理票と、前記荷札票と前記到達整理票との前記第1外縁部及び前記第2外縁部同士を剥離可能に接着する第2の接着剤部と、前記第2の接着剤部により接着された前記荷札票と前記到達整理票との間であって前記受領票の上側又は下側に配置される客用控え票とを備え、前記荷札票、前記受領票、前記到達整理票及び前記客用控え票は、厚み方向において重なる第3外縁部を有し、前記荷札票、前記受領票、前記到達整理票及び前記客用控え票の前記第3外縁部を接着する第3の接着剤部と、前記第3の接着剤部の内側に形成され、前記荷札票、前記受領票、前記到達整理票及び前記客用控え票を前記第3接着剤部から分離可能にする裁断部とを備え、前記受領票は、前記荷札票の第4外縁部より内側に位置する第4外縁部を有し、前記第1の接着剤部は、前記受領票の前記第4外縁部と前記荷札票とを剥離可能に接着し、前記到達整理票は、前記荷札票の前記第4外縁部と重なる第4外縁部を有し、前記第2の接着剤部は、前記荷札票と前記到達整理票との前記第4外縁部同士を剥離可能に接着すること、を特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の配送伝票において、荷札票の下面側には、配送伝票を配送物に貼付するための第4の接着剤部を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1に記載の配送伝票の使用方法であって、前記配送伝票を、配送物に貼付して配送する配送過程において、前記配送伝票から前記到達整理票及び前記客用控え票を分離して配送先に配送物を配送し、その配送物を配送先に渡すことができなかったときは、前記客用控え票を前記荷札票と前記受領票との間に収納することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明による配送伝票の第1の実施形態である配送伝票20を示す分解斜視図である。配送伝票20は、図5で示した配送伝票10と同様に、プリンタ等で印字可能に図中上下方向にミシン目等で連接された連続帳票の1葉である。
配送伝票20は、荷札票22と、その上部に順次重ねられた受領書25と、客用控え票24と、到着整理票23と、控え票11とから構成されている。各伝票の図中左側の1辺と、控え票11及び荷札票22の図中右側の1辺には、ミシン目1により裁断可能に形成されたマージナル部2が設けられている。マージナル部2には、プリンタの帳票搬送部と係合するためのスプロケット孔3が形成されている。
【0016】
本実施形態においては図示を省略するが、各伝票上には、図5の配送伝票10と同様にそれぞれ配送物の届先,依頼元,品名等を記載する記録領域と、さらには商品名等の配送物に関する属性情報を符号化したバーコードが設けられている。これらの各記録領域は、全ての伝票において同一のものを設けても良く、あるいは用途等に応じて異なるものを設けても良い。
【0017】
控え票11は、図5で示したものと同様のものであり、4枚の伝票11a〜11dから構成されている。配送伝票20の最上部に位置する控え票11の伝票11aから受領書25までの裏面側には、上側の伝票に記録された情報を下側の伝票に複写するための情報複写層(図示せず)が設けられている。情報複写層としては、従来例で示したものと同様のカーボン方式や、発色剤と顕色剤とを用いたノンカーボン方式があげられる。
【0018】
各伝票の素材としては、紙材や樹脂フィルム等が用いられる。この実施形態では、控え票11、客用控え票24、及び荷札票22は、紙材から形成されており、到着整理票23及び受領書25は、樹脂フィルムから形成されている。このように構成するのは、到着整理票23及び受領書25は、物流過程において、表面が露出している時間が多く、他の伝票以上に機械的強度を必要とするからである。なお、伝票を樹脂フィルムから形成する場合には、表面に印刷適性、筆記(印字適性)、及び押印適性等を付与することが必要である。
【0019】
到着整理票23と荷札票22とは、略同一の大きさに形成されている。また、客用控え票24及び受領書25は、到着整理票23及び荷札票22より小さく形成されている。すなわち、到着整理票23〜荷札票22までの伝票が重ねられたときに、客用控え票24及び受領書25の図中上下側及び右側の外縁部が、到着整理票23及び荷札票22のそれより内側に位置するように形成されている。
【0020】
荷札票22には、上下側及び右側の外縁部を囲むように、接着剤部22aが設けられている。そしてさらに、接着剤部22aの内側を囲むように、接着剤部22bが形成されている。接着剤部22a及び22bは、接着後に剥離が可能な性質を有するものである。しかし、接着剤部22a及び22bは、接着後にきれいに剥離することができる必要はなく、若干の材料破壊を伴って剥離することができるような性質のものでも良い。
また、各伝票の図中左側のマージナル部2上には、接着剤部(いわゆるライン糊;図示せず)が設けられている。
【0021】
なお、荷札票22は、タック紙であり、その下面の略全領域には、接着剤部(図示せず)が形成されている。接着剤部は、配送伝票20を配送物に貼付するためのものである。その接着剤部上には、接着剤部を保護するための剥離シート(図示せず)が貼付されている。
【0022】
接着剤部22a及び22bは、版を用いて1回で塗布形成される。また、各伝票の図中左側のマージナル部2上には、いわゆるライン糊が塗布される。
そして、受領書25が荷札票22上に重ねられると、荷札票25の図中上下側外縁部及び右側外縁部と荷札票22の接着剤部22bとが剥離可能に接着される。また、上述したように、受領書25の外形は荷札票22より小さく形成されているので、受領書25と荷札票22の接着剤部22aとは接着されない。そして、受領書25の上側には客用控え票24が重ねられる。さらに、その上側に到着整理票23が重ねられると、到着整理票23の図中上下側外縁部及び右側外縁部と荷札票22の接着剤部22aとが剥離可能に接着される。
一方、隣接する伝票間において、各伝票の図中左側のマージナル部2は、いわゆるライン糊により接着される。従って、客用控え票24を含めて、各伝票は、マージナル部2で綴じられる。
【0023】
図2は、図1の配送伝票20のうち、到着整理票23、客用控え票24、受領書25、及び荷札票22を示す外観斜視図である。また、図3は、図2のA−A断面を示す断面図である。
上述のように各伝票が綴じられることにより、荷札票22と到着整理票23とは、接着剤部22aにより略袋状に綴じられ、その内部に客用控え票24及び受領書25が配置される。また、荷札票22と受領書25とは、接着剤部22bにより略袋状に綴じられる。
【0024】
以上の構成により、配送伝票20は、従来の配送伝票10と比較して、荷札票22を2つの帳票から形成しないので、配送伝票20の帳票の使用枚数を少なくすることができる。また、接着剤部22a及び22bの形成は、いわゆるライン糊と比較して製造上困難であるが、荷札票22上にのみ設ければ良く、1回の工程で形成することができるので、製造コストを低減することができる。
【0025】
次に、配送伝票20の使用方法の一実施形態について説明する。
先ず、控え票11a上の領域に、配送物の届先,依頼元,品名等の情報(文字,バーコード等)がドットプリンタにより印字される。なお、配送物の届先等の情報は、手書きによる記録でも良い。
【0026】
控え票11の伝票11aに筆圧またはプリンタによる印字圧が作用すると、情報複写層によって、伝票11b〜11d、さらには、その下側の到着整理票23、客用控え票24、受領書25、及び荷札票22上に情報が複写される。
所定の情報が記録された配送伝票20は、荷札票22の裏面に貼付された剥離シートが剥離されて配送物に貼付される。
配送物の取扱い店は、客用控えとして伝票11aを分離し、依頼主に渡す。控え票11の分離は、ミシン目1を裁断することにより行われる。さらに配送物の物流過程において、配送物の着店に至るまでの間に、伝票11b〜11dが使用される。従って、着店から配送物が受取人に配送されるときは、到着整理票23が最上部に位置している。
【0027】
着店において、配送者(例えば、運送会社の運転手)は、到着整理票23の接着剤部22aによって荷札票22と接着されている領域を剥離するとともにミシン目1を裁断して到着整理票23を分離し、さらに、客用控え票24のミシン目1を裁断して客用控え票24を分離する。
配送物に貼付された配送伝票20は、荷札票22と受領書25のみとなる。配送者は、受取人に配送物を渡し、受取人によって受領書25に配送物を受け取ったことを証明するための押印をしてもらう。また、客用控え票24を受取人に渡す。そして、受領書25の接着剤部22bにより接着されている領域を剥離するとともにミシン目1を裁断して、受領書25を分離する。
【0028】
図4は、本発明による配送伝票の第2の実施形態の要部を示す外観斜視図である。図4では、控え票11の図示を省略している。この実施形態では、受領書25の図中上下側の外縁部がその下側の荷札票22と剥離可能に接着されている。また、到着整理票23の図中上下側の外縁部が荷札票22の上下側の外縁部と剥離可能に接着されている。従って、受領書25と荷札票22、及び到着整理票23と荷札票22との図中右側外縁部は、開口されている。
このように形成すれば、配送物の受取人が不在のときに、既に分離した客用控え票24を、受領書25と荷札票22との間の袋状部分に収納しておくことができるようになる。
【0029】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、均等の範囲内で以下のような種々の変形が可能である。
(1)控え票11は、4枚から構成したが、使用態様に応じて何枚でも良い。
(2)客用控え票24は、必ずしも設けられるものではない。
(3)接着剤部22a及び22bは、4辺の全ての外縁部を剥離可能に接着するように設けても良い。また、このときは、必要に応じて、マージナル部2へのいわゆるライン糊を設けることを省略しても良い。
(4)客用控え票24を荷札票22と受領書25との間に配置しても良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような種々の効果がある。
(1)配送伝票に使用する帳票の枚数を少なくすることができる。また、製造コストを低減することができる。
また、荷札票と受領票、又は、荷札票と到達整理票との密着度を高めることができ、配送中等における伝票の剥がれ等を確実に防止することができる。さらに、各伝票を第3外縁部で確実に綴じておくことができる。
【0031】
このとき、第4の伝票を、他の伝票に剥離可能に接着させておくことなく、設けることができる。また、伝票の全ての外縁部を分離可能に接着させておくことができる。
(2)配送伝票の貼付対象物に対して、第4の接着剤部により接着剤等を用いることなく貼付することができる。
【0032】
(3)従来のように、荷札となる伝票を袋状に形成してなくても、配送先の控え用としての客用控え票を収納しておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による配送伝票の第1の実施形態である配送伝票20を示す分解斜視図である。
【図2】図1の配送伝票20のうち、到着整理票23、客用控え票24、受領書25、及び荷札票22を示す外観斜視図である。
【図3】図2のA−A断面を示す断面図である。
【図4】本発明による配送伝票の第2の実施形態の要部を示す外観斜視図である。
【図5】従来の配送伝票の一例の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ミシン目
2 マージナル部
3 スプロケット孔
11(11a〜11d) 控え票
20 配送伝票
22 荷札票
23 到着整理票
24 客用控え票
25 受領書
Claims (3)
- 複数枚の伝票が分離可能に重ねられ、上側の伝票に記録された情報が選択的に下側の伝票に複写される配送伝票であって、
一対の対向する第1外縁部及び第2外縁部を有する荷札票と、
前記荷札票上に配置され、前記荷札票の前記第1外縁部及び前記第2外縁部より内側に位置する第1外縁部及び第2外縁部を有する受領票と、
前記受領票の前記第1外縁部及び前記第2外縁部を、前記荷札票と剥離可能に接着する第1の接着剤部と、
前記受領票上に配置され、前記荷札票の前記第1外縁部及び前記第2外縁部と重なる第1外縁部及び第2外縁部を有する到達整理票と、
前記荷札票と前記到達整理票との前記第1外縁部及び前記第2外縁部同士を剥離可能に接着する第2の接着剤部と、
前記第2の接着剤部により接着された前記荷札票と前記到達整理票との間であって前記受領票の上側又は下側に配置される客用控え票とを備え、
前記荷札票、前記受領票、前記到達整理票及び前記客用控え票は、厚み方向において重なる第3外縁部を有し、
前記荷札票、前記受領票、前記到達整理票及び前記客用控え票の前記第3外縁部を接着する第3の接着剤部と、
前記第3の接着剤部の内側に形成され、前記荷札票、前記受領票、前記到達整理票及び前記客用控え票を前記第3接着剤部から分離可能にする裁断部とを備え、
前記受領票は、前記荷札票の第4外縁部より内側に位置する第4外縁部を有し、
前記第1の接着剤部は、前記受領票の前記第4外縁部と前記荷札票とを剥離可能に接着し、
前記到達整理票は、前記荷札票の前記第4外縁部と重なる第4外縁部を有し、
前記第2の接着剤部は、前記荷札票と前記到達整理票との前記第4外縁部同士を剥離可能に接着すること、
を特徴とする配送伝票。 - 請求項1に記載の配送伝票において、
荷札票の下面側には、配送伝票を配送物に貼付するための第4の接着剤部を備えること
を特徴とする配送伝票。 - 請求項1に記載の配送伝票の使用方法であって、
前記配送伝票を、配送物に貼付して配送する配送過程において、
前記配送伝票から前記到達整理票及び前記客用控え票を分離して配送先に配送物を配送し、その配送物を配送先に渡すことができなかったときは、前記客用控え票を前記荷札票と前記受領票との間に収納すること
を特徴とする配送伝票の使用方法。
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JP29264695A JP3688364B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 配送伝票とその使用方法 |
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JP29264695A JP3688364B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 配送伝票とその使用方法 |
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JPH09131983A JPH09131983A (ja) | 1997-05-20 |
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JP29264695A Expired - Lifetime JP3688364B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 配送伝票とその使用方法 |
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- 1995-11-10 JP JP29264695A patent/JP3688364B2/ja not_active Expired - Lifetime
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