JPH0333096Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、カーステレオ装置、通信機等の車載
機器と、自動車等の車体に設けられている車載機
器着脱ケースとのロツク装置に関し、さらに詳言
すれば車載機器の盗難防止と車載機器の車体外で
の利用とを可能としたロツク装置に関する。

（従来技術） 車載機器と車体に固定された車載機器着脱ケー
スとの従来のロツク装置は、たとえば第６図に示
す如くロツク装置により車載機器着脱ケース１に
設けた穴２からロツク爪３を突出させて車載機器
４と車載機器着脱ケース１とをロツクして、車載
機器の盗難を防止している。また車載機器４を車
載機器着脱ケース１から外すためにはたとえばロ
ツク解除金具５を挿入してロツク爪３を車載機器
４内にまで凹ませてロツクを解除し、車載機器４
を車載機器着脱ケース１から外すことを可能にし
ていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかし上記の如き従来のロツク装置において
は、ロツク解除のためにロツク解除金具をどこか
に保管しておかねばならない問題点がある外、同
じ様な形状の金具にて容易にロツク装置のロツク
を解除することができて、車載機器が盗まれる問
題点があつた。

本考案はロツク解除金具を不必要とし、かつ所
定期間にのみロツク解除をなし得るロツク装置を
提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記の問題点を解決するために、車体
に設けられた車載機器着脱ケースと前記車載機器
着脱ケースに挿入された車載機器とをロツクする
車載機器のロツク装置において、通電により前記
ロツクを解除する電気的アクチユエータと、エン
ジンスイツチをオフ状態にしたときから設定期間
前記電気的アクチユエータに通電する通電期間制
限手段と、係合穴を有しかつ車載機器に固着され
た係合板と、車載機器着脱ケースに回動可能に設
けられ、前記係合穴に弾性的に係合しかつ前記電
気的アクチユエータの通電により直接的に前記係
合穴との係合が解除されるロツク爪とを備えた。

（作用） 上記の如く構成した本考案において、エンジン
スイツチをオフ状態にしたときから設定期間の
み、電気的アクチユエータに通電されることにな
つて、この設定期間中のみロツク爪が回動させら
れて、ロツク爪と係合穴との係合は直接的に解除
され、車載機器着脱ケースと車載機器との係合は
解除される。

したがつて、エンジン運転中、またはアクセサ
リへの通電中はロツクが解除されることはなく、
大きな加速度が加わつても車載機器が飛び出して
来ることはなく安全である。またエンジンスイツ
チをオフ状態にした後、短時間乗員が車外に出る
様なときも、前記設定期間経過すればロツクがな
された状態となり、車載機器が盗まれる様なこと
はない。さらにまた、前記設定期間内に車載機器
と車載機器着脱ケースとのロツクが解除されるた
め、この間に車載機器を車載機器着脱ケース外に
引き出すことができる。したがつて車外に携行す
ることもでき、盗まれることはなくなる。

（実施例） 以下、本考案を実施例により説明する。

第１図は本実施例を示す模式分解図を、第２図
および第３図は作動状態を示すための縦断面図を
示す。

車載機器着脱ケース１は図示しない車体に固定
してあり、車載機器着脱ケース１に車載機器４を
ロツクするロツク装置Ｌがねじ６等の適宜手段に
より固定してある。ロツク装置Ｌにはロツク爪３
を備えたロツク体８が軸８ａに枢着され回動可能
に設けてある。ロツク体８の一端にはコイルバネ
９の端部が当接させられ、ロツク体８はコイルバ
ネ９により付勢されてストツパ１０に当接するま
で、図において反時計方向に回動させられる。ま
た、ロツク体８の一端に、ソレノイド１１とプラ
ンジヤ１２とで構成される電磁アクチユエータＭ
のプランジヤ１２の先端が固定してあつて、電磁
アクチユエータＭに通電したときコイルバネ９の
力に抗してプランジヤ１２を吸引し、ロツク体８
を図において時計方向に回動させる。

一方、車載機器４には電磁アクチユエータＭに
非通電のときロツク爪３が挿入されその先端が突
出して係合する係合穴１３を設けた係合板１４が
ねじ１５等の適宜手段により固定してあり、車載
機器４を車載着脱ケース１に挿入したときは車載
機器４に固定したコネクタ１６が車載機器着脱ケ
ース１に固定したコネクタ１７に装入されて電気
的に接続状態になるようにしてある。

さらに、第４図に示す如く車輌のエンジンスイ
ツチ２０のオフ接点を介して電源２１の電圧を時
定数回路２２に供給して、時定数回路２２の出力
をソレノイドドライバ２３に印加し、エンジンス
イツチ２０の可動片をオフ接点位置にしたときか
ら時定数回路２２で定まる期間、ソレノイド１１
を励磁して、プランジヤ１２を付勢するように構
成されている。

いま、エンジンスイツチ２０がイグニツシヨン
オン状態のときおよび前記時定数回路２２で定ま
る期間を除いてエンジンスイツチ２０がオフ状態
にされたときはソレノイド１１は無励磁状態であ
る。したがつてこの期間においては第２図に示す
如く、コイルバネ９の力によりロツク体８は反時
計方向に回動させられた位置にあり、ロツク爪３
は係合穴１３に挿入され、ロツク爪３の先端は係
合板１４から突出した状態になる。したがつて車
載機器４は車載機器着脱ケース１に挿入された状
態でロツクされる。

また、第５図に示す如くエンジンスイツチ２０
がオフ状態にされた直後から時定数回路２２で定
まる所定期間ｔ、たとえば10秒間、ソレノイド１
１は励磁され、プランジヤ１２はコイルバネ９の
力に抗して吸引され、ロツク板８は時計方向に回
動され、ロツク爪３は第３図に示した如く係合穴
１３から外れた状態になる。この状態において車
載機器４は車載機器着脱ケース１から引き抜くこ
とができる。

なお、上記した実施例において、エンジンスイ
ツチ２０はイグニツシヨンオン状態位置とオフ状
態位置がある場合を示したが、さらにヘツドライ
ト等のアクセサリに電圧を供給する位置があるエ
ンジンスイツチの場合、第４図のオン接点位置に
代つてエンジンスイツチのアクセサリ接点位置と
してもよい。また電磁アクチユエータＭを駆動す
るための回路をコネクタ１６と１７とを介して接
続することもできる。

（考案の効果） 以上説明した如く本考案によれば、車載装置と
車載装置着脱ケースとがエンジンスイツチをオフ
状態にしたときから設定期間のみ車載機器着脱ケ
ースと車載機器着脱ケースに挿入された車載機器
とのロツクは解除状態となる。前記設定期間以外
においては車載機器を車載機器着脱ケース、すな
わち車体から外すことはできず、車輌に加えられ
る加速度が大きい場合、極端な場合追突された様
な場合にも車載機器が車載機器着脱ケースから飛
び出してくる様なことはなくなる。

また、乗員が車を短時間離れる時、エンジンス
イツチをオフ状態にした後、設定期間経過すれば
上記の如く車載機器は車載機器着脱ケースにロツ
クされて、盗まれるようなこともない。なお、こ
の場合、上記の設定期間内においてはまた乗員は
車輌の近傍に居るのが普通であり、この設定期間
に車載機器が盗まれることはない。なお、エンジ
ンスイツチのオフ状態はイグニツシヨンオン状態
位置からであつてもアクセサリ接点のオン状態位
置からであつてもよい。

さらにまた、乗員が車を長時間離れるときは、
前記設定期間の間、車載機器と車載機器着脱ケー
スとのロツクが解除されることを利用して、この
間に車載機器を前記設定期間内に車載機器着脱ケ
ースから外し、車外に持出すことができ、盗難に
あうことはなく、車載機器を携行して車外におい
て使用をすることもできる。

さらに本考案によれば車載機器内に回路がスイ
ツチ等を必要としないため、車載機器着脱ケース
にロツク装置Ｌが、車載機器に係合板１４が取付
可能になつていれば、後から簡単にロツク機構を
追加することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の構成を示す模式分
解図。第２図および第３図は本考案の一実施例を
示す縦断面図であつて、第２図はロツク状態時
を、第３図はロツク解除状態時を示す。第４図は
本考案の一実施例の駆動回路図。第５図は本考案
の一実施例の駆動回路による電磁アクチユエータ
の駆動状態を示す波形図。第６図は従来例の説明
のための斜視図。 １……車載機器着脱ケース、４……車載機器、
７……ロツク爪、８……ロツク体、１１……ソレ
ノイド、１２……プランジヤ、２０……エンジン
スイツチ、２２……時定数回路、２３……ソレノ
イドドライバ、Ｌ……ロツク装置、Ｍ……電磁ア
クチユエータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体に設けられた車載機器着脱ケースと前記車
   載機器着脱ケースに挿入された車載機器とをロツ
   クする車載機器のロツク装置において、通電によ
   り前記ロツクを解除する電気的アクチユエータ
   と、エンジンスイツチをオフ状態にしたときから
   設定期間前記電気的アクチユエータに通電する通
   電期間制限手段と、係合穴を有しかつ車載機器に
   固着された係合板と、車載機器着脱ケースに回動
   可能に設けられ、前記係合穴に弾性的に係合しか
   つ前記電気的アクチユエータの通電により直接的
   に前記係合穴との係合が解除されるロツク爪とを
   備えたことを特徴とする車載機器のロツク装置。