JPH0323906Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車のフードロツクステイ取付構造
に関するものである。

（従来の技術） 従来のフードロツクステイとしては第５，６図
に示すようなものが知られている。第５，６図に
おいて、フロントクロスメンバ１にはフードロツ
クステイ２の下端をボルト・ナツト３により固定
してある。一方ラジエータコアサポート４の前側
壁中央部にはレインフオース５をスポツト溶接に
より接合してあり、このレインフオース５の前面
にフード６のストライカ７と係脱するフードロツ
ク本体８をボルト・ナツト９により固定してあ
る。フードロツク本体８は、フード６やレインフ
オース５の取付誤差を吸収できるように建付調整
自在になつている。また、このフードロツク本体
８の前面にフードロツクステイ２の上端がボルト
１０により固定してある。この類似構造は例えば
実開昭55−32276号公報に示されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながらこのような従来のフードロツクス
テイ取付構造にあつてはフードロツクステイ上部
が自由端となつて車幅方向にふらつくのでフード
ロツク本体に固定する場合作業者がステイ上部を
片手で把持して位置決めしなくてはならず、作業
性が非常に悪く、またフードロツクステイの左右
方向位置精度が悪く、これによりフードロツクス
テイに取付けられているラジエータグリル・アツ
パーエプロンの取付位置もばらつくという問題点
があつた。

（問題点を解決しようとする手段） 本考案はこのような従来のフードロツクステイ
取付構造における問題点を解決するためになされ
たものであり、本考案のフードロツクステイ取付
構造はラジエータコアサポートに一体のフードロ
ツクレインフオースに取付けたフードロツク本体
とフロントクロスメンバとの間をフードロツクス
テイにより連結する構造において、前記フードロ
ツク本体をフードロツクレインフオースに対する
取付面から遠い側において包囲するコ字状部分を
フードロツクステイの上端に設け、このコ字状部
分を車幅方向に位置決めする掛合部を前記コ字状
部分とフードロツクレインフオースとの間に設け
たことを特徴とするものである。

（実施例） 以下に図面を参照して本考案のフードロツクス
テイ取付構造を詳述する。

第１，２図は本考案の一実施例を示す図であ
る。簡明のため前述の従来例に対応する部材には
同一の符号を付す。第１，２図においてフロント
クロスメンバ１にはフードロツクステー２の下端
をボルト・ナツト３により固定する。一方ラジエ
ータコアサポート４の前側壁中央部にはレインフ
オース５をスポツト溶接により接合し、このレイ
ンフオース５の前面にフード６のストライカ７と
係脱するフードロツク本体８をボルト・ナツト９
により固定する。フードロツクステー２の上端に
はフードロツク本体８をフードロツクレインフオ
ース５に対する取付面から遠い側において包囲す
るようにしたコ字状部分１１を設け、このコ字状
部分１１の両側にレインフオース５に向つて突出
する突起１２を設け、レインフオース５の突起１
２に対応する位置に掛合孔１３を設け、この突起
１２と掛合孔１３とを掛合させることによりコ字
状部分１１を車幅方向に位置決めする掛合部が構
成される。フードロツクステー２の上端のコ字状
部分１１はボルト１０によりフードロツク本体８
に固定する。

次に斯る実施例構造の取付手順を説明する。こ
の構造においてフードロツク本体８はレインフオ
ース５に取付け、建付調整を行なつた後ボルト・
ナツト９を締付けて固定し、この後フードロツク
ステー２をボルト・ナツト３によりフロントクロ
スメンバ１に固定するとともにボルト１０により
フードロツク本体８に取付けるがこの際フードロ
ツクステイ２の上端のコ字状部分１１に設けた突
起１２を掛合孔１３に掛合させることによりフー
ドロツクステイ２の上端位置がレインフオース５
に対して精度よく位置決めされる。なおフードロ
ツクステイ２のボルト１０の取付孔はフードロツ
ク本体８側の建付調整に対応するようにばか穴に
する。このようにこの取付構造ではフードロツク
ステイ２の上端部が左右方向に位置決めされるの
でフードロツクステイ２に取付けるラジエータグ
リル、アツパエプロン等の部材の位置決めおよび
取付けも容易となる。さらに、フードロツク本体
８をフードロツクステイ２のコ字状部分１１で包
囲しているため、フードロツク本体８をチツピン
グ等から保護することができ、防錆上も有利とな
る。

第３，４図は本考案の他の実施例を示す図であ
る。この実施例ではフードロツクステイ２のコ字
状部分１１の両側に形成したフランジ部１４がレ
インフオース５に設けたフランジ部１５とにより
掛合孔を構成しこれらの掛合によりフードロツク
ステイ２の上端の位置めを行なうようにしたもの
である。

この実施例においても前述の実施例と同様の効
果を得ることができる。

（効果） 以上詳述したように本考案のフードロツクステ
イ取付構造はラジエータコアサポートに一体のフ
ードロツクレインフオースに取付けたフードロツ
ク本体とフロントクロスメンバとの間をフードロ
ツクステイにより連結する構造において、前記フ
ードロツク本体をフードロツクレインフオースに
対する取付面から遠い側において包囲するコ字状
部分をフードロツクステイの上端に設け、このコ
字状部分を車幅方向に位置決めする掛合部を前記
コ字状部分とフードロツクレインフオースとの間
に設けた構成としたためフードロツクステイの左
右方向位置精度が向上し、フードロツクステイに
取付けられるラジエータグリル、アツパエプロン
も正確かつ容易に位置決めして取付けることがで
き、またフードロツクステイによりフードロツク
を覆う構造としたためフードロツクの防錆性能を
向上させることができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のフードロツクステイ取付構造
を示す車両前部の縦断面図、第２図は第１図の取
付構造の斜視図、第３図は本発明の他の実施例の
斜視図、第４図は第３図のａ−ａ線断面図、第５
図は従来のフードロツクステイ取付構造を示す車
両前部の縦断面図、第６図は第５図のフードロツ
クステイ取付構造の正面図である。 １……フロントクロスメンバ、２……フードロ
ツクステイ、４……ラジエータコアサポート、５
……レインフオース、８……フードロツク本体、
１１……コ字状部分、１２……突起（掛合部）、
１３……掛合孔（掛合部）、１４，１５……フラ
ンジ部（掛合部）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ラジエータコアサポートに一体のフードロツク
   レインフオースに取付けたフードロツク本体とフ
   ロントクロスメンバとの間をフードロツクステイ
   により連結する構造において、 前記フードロツク本体をフードロツクレインフ
   オースに対する取付面から遠い側において包囲す
   るコ字状部分をフードロツクステイの上端に設
   け、このコ字状部分を車幅方向に位置決めする掛
   合部を前記コ字状部分とフードロツクレインフオ
   ースとの間に設けたことを特徴とするフードロツ
   クステイ取付構造。