JPH032241A - ポリオレフィン―植物繊維系成形用組成物 - Google Patents

ポリオレフィン―植物繊維系成形用組成物

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JPH032241A
JPH032241A JP1137718A JP13771889A JPH032241A JP H032241 A JPH032241 A JP H032241A JP 1137718 A JP1137718 A JP 1137718A JP 13771889 A JP13771889 A JP 13771889A JP H032241 A JPH032241 A JP H032241A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリオレフィン−植物繊維系成形用組成物に関
し、更に詳しくはポリオレフィンと変性ポリオレフィン
との混合組成ポリオレフィンまたは変性ポリオレフィン
と植物繊維または粉末を主成分とし、無機物添加剤を好
適に配合、混練して得られる産業資材等の用途に適する
成形用組成物に関する。
[従来の技術] ポリオレフィンから得られる成形物は優れた物性を有し
ているが、剛性の不足が欠点となっており、かかる欠点
の解消が望まれる。
このため木粉、もみがら、木材パルプ等の植物繊維また
は粉末をポリオレフ謙ンに配合することが行なわれてい
るが、このようにして得られた成形物の剛性は確かに向
上しているが、引張強度、耐衝撃性などのプラスチック
成形物にとって極めて重要な物性がポリオレフィン単独
の場合よりも著しく低下してしまうという欠点がある。
この原因はポリオレフィンと植物繊維充填剤との極性が
著しく異なるため、第1には成形物中で両者の界面での
接着性が劣悪であるということ、及び第2にはポリオレ
フィン中での植物繊維充填剤の分散が不均一であるとい
うことに基づいている。このため、植物繊維充填剤の添
加可能量が、低いものとなっている。
ポリオレフィンと植物繊維とからなる成形用組成物の上
述の欠点を解消するために、特公昭5856534号公
報には、ポリオレフィン−植物繊維系組成物にロジン系
物質や石油樹脂及び可塑剤、更には合成ゴムや無機充填
剤を添加し、これによりポリオレフィン中の植物繊維の
分散性を改良し、成形物の機械的強度等を向上させるこ
とが開示されているが、この特許公報に記載の方法は、
ポリオレフィン及び植物繊維以外にロジン系物質や石油
樹脂及び可塑剤、更には合成ゴムや無機充填剤等多種の
物質を用いるものであり、成形物製造工程が煩雑になり
、また成形物のコストも上昇するという欠点がある。
またポリオレフィン−植物繊維系組成物の上述の欠点を
改良するために、無水マレイン酸変性ポリオレフィンを
ポリオレフィンと完全に置き換えて使用することも提案
されている。この変性ポリオレフィン−植物繊維系組成
物から得られた成形物は、例えば両者の配合比1/1で
優れた剛性、引張強度、耐衝撃性を有するが、組成物中
で半分の量を占めるポリオレフィン成分が無水マレイン
酸変性ポリオレフィンであるため組成物の価格、ひいて
は成形物の価格が著しく高くなるという欠点がある。
また、これら欠点を解消するため、特開昭645145
1号公報には、少量の無水マレイン酸変性および無水イ
ンコン酸変性ポリオレフィンを多量の未変性ポリオレフ
ィンに添加することが提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、ポリオレフィンと植物繊維系複合材料を製造す
るさいの問題点の一つに、植物繊維中に存在する水分か
らポリオレフィン−植物繊維混練系組成物中に水分が混
在し、水分による悪影響がある。即ち水分存在下で成形
すると、成形品の表面にシルバーマークを生じさせたり
、水分の拡散に伴う気泡が成形物中に包含される等の問
題がある。また、植物繊維などリグノセルロースが樹脂
酸を含み、また容易に加水分解されるアセチル基を含有
するなどの理由でポリオレフィン−植物繊維混練系組成
物が酸性を呈し、混練機や成形金型を腐食させたり、く
もらせるといった問題もある。
従来の提案においては、これらの問題についてなんら解
決されていなかった。
従って、本発明の目的は上記した従来のポリオレフィン
−植物繊維系成形用組成物の欠点を解消し、さらに、剛
性、引張強度、耐衝撃性などの物性を向上させ、極めて
優れた成形物の安価な製造を可能にするポリオレフィン
−植物繊維系成形用組成物の提供にある。
発明者らは、上記の目的を達成するため種々の検討を加
えた結果、ポリオレフィン成分および植物繊維を所定の
割合で含有する成形用組成物に、適切な手法で無機物添
加剤を添加すると、成形物の剛性、引張強度、耐衝撃性
等を向−トさせると共に、ポリオレフィン−植物繊維系
組成物中の水分を除去し、しかも組成物の酸性を中和し
、場合Gこより塩基性にもし得ることを見い出し、本発
明を完成させた。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明によれば、ポリオレフィンと変性ポリオレ
フィンとの混合組成ポリオレフィンまたは変性ポリオレ
フィン40〜70重量部及び植物繊維または粉末60〜
30重量部とからなる主成分と、咳主成分の2.5〜6
0重是%の無機物添加剤とからなることを特徴とするポ
リオレフィン植物繊維系成形用組成物が提供される。
以下、本発明のポリオレフィン−植物繊維系成形用組成
物について更に詳細に説明する。
本発明の組成物は、40〜70重量部のポリオレフィン
と変性ポリオレフィンとの混合組成ポリオレフィンまた
は変性ポリオレフィンのポリオレフィン成分と60〜3
0重足部の植物繊維とを主成分とするものである。ポリ
オレフィン成分と植物繊維との配合比の範囲は、ポリオ
レフィンおよび植物繊維のそれぞれが持つ特性を生かし
、それを成形物に具現させるためである。また本発明に
おいては、ポリオレフィンよりも安価な植物繊維を多く
添加することができるため、成形物のコストダウンをは
かることができる。
本発明の組成物におけるポリオレフィンとは、エチレン
、プロピレンなどのオレフィンの重合によって得られ、
無水マレイン酸などで変性処理のなされていないポリオ
レフィン、例えばアイソタクチック構造を主成分とした
ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、エチレン−プロピレン共重合体を意味する。なお
、オレフィンをしかるべき量の非オレフイン系コモノマ
ーと共重合することにより得られた共重合体もポリオレ
フィンとして使用しうる。これらポリオレフィンのうち
、ポリプロピレンを用いるのが特に好ましい。
また、本発明の組成物は、その100重量部中に30〜
60重量部の植物繊維を含むものであり、このような多
量の植物繊維を含んでいても組成物を均一なものとする
ものであり、各種成形法に適用することができ、成形時
における組成物粘度は特に限定されない。従って、ポリ
オレフィンのメルトインデックスは、特に限定されるも
のでないが、射出成形に適用するときには、射出成形時
のフロー特性を向上させるために、ポリオレフィンのメ
ルトインデックス(Ml)が20〜150、特に30〜
130のものを用いるのが好ましい。
射出成形にMIが20未満、例えば9のポリオレフィン
を用いた場合には、均一な組成物を得ることは困難であ
り、射出成形のフロー特性も悪い。
これらのポリオレフィンは数多く市販されており、その
いずれも使用することができる。
また本発明の変性ポリオレフィンは、主鎖の分子中の水
素の一部を不飽和カルボン酸及びその誘導体で置換した
ものであり、誘導体にはカルボキシル基の金属塩も含む
ものである。また、公知のビニルトリエトキシシラン、
メタアクリロイルオキシトリメトキシシラン等のビニル
シラン化合物で置換したものである。これらの変性ポリ
オレフィンのうち、例えば(無水)マレイン酸、(無水
)イタコン酸、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシ
エチルメタクリレートなどの変性剤で置換して得られる
ものが好ましい。なお、上記のく無水)マレイン酸とは
無水マレイン酸とマレイン酸の両者を、(無水)イタコ
ン酸とは無水イタコン酸とイタコン酸の両者を意味する
変性ポリオレフィンを製造するための変性剤の好ましい
使用量は、ポリオレフィン100重量部に対し、(無水
)マレイン酸の場合は、0.1〜3重量部、(無水)イ
タコン酸の場合は、0.1〜4重量部、グリシジルメタ
クリレートの場合は、0゜3〜5重量部、ヒドロキシエ
チルメタクリレートの場合は、0.3〜5重量部、ビニ
ルシラン化合物の場合は、0.1〜5重量部である。ま
た、変性剤と共に、ter t−ブチルパーオキシベン
ゾエート等の開始剤が通常用いられる。その好ましい添
加量は、ポリオレフィン100重量部に対し0.1〜0
゜5重量部である。
本発明のポリオレフィンとの混合組成または変性ポリオ
レフィン単独組成において、これらの変性ポリオレフィ
ンの変性部分が、ポリオレフィン鎖と植物繊維との界面
に局在して相溶化剤として働き、これらの界面接着性を
改善すると共に、溶融分散状態を改良する機能を持つと
推定される。
すなわち、その変性剤による官能基が植物繊維中の水酸
基とエステル化反応によるグラフト結合[(無水)マレ
イン酸又は(無水)イタコン酸変性の場合コ、又は付加
反応(エーテル化反応)によるグラフト結合(グリシジ
ルタメクリレート変性の場合)又は水素結合(ヒドロキ
シエチルメタクリレートの変性の場合)を形成する。こ
の場合、エステル化反応等の化学結合によるグラフト結
合と単なる水素結合とでは、前者の方が後者よりも結合
が強固となり、しかもポリオレフィン成分と植物繊維間
の結合性も強固となる。従って本発明の組成物で用いら
れる変性ポリオレフィンとしては、(無水)マレイン酸
または(無水)イタコン酸変性ポリオレフィンが特に好
ましい。
上記の通り、変性ポリオレフィンは植物繊維と反応し、
ポリオレフィン鎖と植物繊維とを均一に分散するため、
ポリオレフィンと変性ポリオレフィンとの混合組成にお
ける変性ポリオレフィンの添加量が少量であっても、得
られた成型物の物性は著しく向上する。本発明の混合組
成ポリオレフィンにおいては、通常、ポリオレフィン/
変性ポリオレフィン比は97/3〜60/40である。
この比率が97/3を超えると、変性ポリオレフィンの
量が少なすぎ、変性ポリオレフィンの効果を十分に発揮
することができない。また比率を60/40未満として
も、変性ポリオレフィンの量の増加に見合う効果の上昇
は得ることができず、コスト的にも不利になり易い。従
って、混合組成ポリオレフィンを用いる場合は、上記範
囲のポリオレフィン/変性ポリオレフィン比のものが、
成形品物性のバランスが優れ、経済価値も含め工業上有
用といえる。
本発明における組成物のポリオレフィン成分は、上記の
ように変性ポリオレフィンとポリオレフィンとの混合組
成ポリオレフィンまたは変性ポリオレフィン単独のもの
であるが、他のポリマー例えばポリアミド等を、目的と
する成形品の性状、用途等に応じ添加することもできる
本発明の組成物において用いられる植物繊維としては、
木材パルプ、木粉、もみがら、リンターリンターパルプ
、微細粉された新聞紙、雑誌、ダンボール等の故紙等を
使用することができる。しかし、夾雑物が含まれず、安
定供給できる点でリファイナーグランドパルプ(RGP
)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプ
を用いるのが特に好ましい。
これら植物繊維は、特に表面処理は必要ないが、要すれ
ばシランカップリング剤、チタンカップリング剤及び脂
肪酸アミド等の界面活性剤等を使用し、表面処理して用
いてもよい。
本発明における無機物添加剤は、酸化チタン、酸化亜鉛
またはアルカリ金属、好ましくナトリウムまたはカリウ
ム、アルカリ土金属酸化物、好ましくはマグネシウム、
カルシウムまたはバリウム、等の酸化物、炭酸塩または
水酸化物等が用いられる。これら無機物添加剤は、酸変
性ポリオレフィンを使用したときに一部アイオノマーを
生成し、無機物添加剤自体がポリオレフィン−植物繊維
混練系組成物中の水分と反応して水酸化物となり除水効
果を発揮するものであり、またアルカリ性である等の物
性を有するものが好ましい。例えば、酸化マグネシウム
(MgO)は水が存在すると成形条件下で反応して水酸
化マグネシウム[Mg (OH) z]を生ずる。従っ
て、結果的に本発明組成物の主成分中の植物繊維からの
水分が除去され、それと共に組成物は塩基性になる。ま
たMg (OH) zは同時に難燃剤としても作用し、
成形体に使用したときにも有効となる。
また、変性ポリオレフィンが無水マレイン酸変性ポリオ
レフィンや無水イタコン酸変性ポリオレフィンの場合、
それら変性ポリオレフィンの酸無水物基はMgOと反応
し、その結果カルボキシレートイオン(−COO−)を
生じる。そのカルボキシレートイオンとMg2°とは強
く相互作用することとなり、Mg24による架橋が生じ
、アイオノマー系が生成される。そのため、本発明の組
成物を用いた複合材料成形物の強度は向上することにも
なる。
酸変性以外の変性ポリオレフィンを使用するときは、ア
イオノマー化は特に考慮する必要はない。
本発明における無機物添加剤として具体的には、酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化亜
鉛、酸化バリウム等が好ましい。
これら無機物添加剤は、単独でもよいし、2種以上組み
合わせて用いてもよい。
無機物添加剤は前述した様に、組成物中の水を混練およ
び成形時に除去する目的、混練時に組成物の酸性を中和
ないし塩基性に変えることができ、従来のポリオレフィ
ン−植物繊維系組成物において問題とされていた混練機
や成形金型の腐食やくもりを防止することができる。さ
らに複合材料成形物の強度を増大させるという効果も得
ることができる。
本発明の成形用組成物の製造に際しては、変性ポリオレ
フィンとポリオレフィンとの混合組成ポリオレフィンま
たは変性ポリオレフィン及び植物繊維からなる主成分と
無機物添加物とを、バンバリーミキサ−、ロールミキサ
ー、ニーダ−1押出機、高速回転ミキサー等の通常の装
置を用いて混合、混練すればよい。この場合、好ましく
は、混合組成ポリオレフィンまたは変性ポリオレフィン
及び植物繊維の主成分を予め混練した後に、無機物添加
剤を混練するのがよい。
即ち、前記のようにMgO等の無機物添加剤が変性ポリ
オレフィンと反応するということは、複合材料中で相溶
化剤として機能する変性ポリオレフィン量を減らし、つ
いには消滅させて、ポリオレフィン−植物繊維系複合材
料の強度を低減させるおそれもある。そのため、変性ポ
リオレフィンとMgo等の無機物添加剤を当初から混練
系に存在させることを避け、混合組成ポリオレフィンま
たは変性ポリオレフィン及び植物繊維からなる主成分を
予め混練し、次いで、MgO等の無機物添加剤を加える
のが好ましい。但し、前記の通り酸変性以外の変性ポリ
オレフィンを使用するときは、アイオノマー化は特に考
慮する必要はない。
本発明においては、これらの成分の混合に際して、他の
無機物例えば、タルク、雲母、金属粉や、有機または無
機繊維等の充填剤や、カーボンブラック等の着色剤等の
プラスチック用各種添加剤を本発明の目的を損なわない
範囲で添加してもよい。
本発明の成形用組成物は、変性ポリオレフィンとポリオ
レフィンとの混合組成ポリオレフィンまたは変性ポリオ
レフィンのポリオレフィン成分及び植物繊維からなる主
成分系にMgO等の無機物添加剤が添加されており、該
無機物添加剤の添加量および添加順序などを適切にすれ
ば、無機物添加剤の添加量が少量であるにも拘らず、得
られた成形物は、従来の無機物添加剤を欠く対応の組成
物よりも優れた引張強度、引張伸度、剛性、耐衝撃性を
有するものとなる。また、水分の存在や混練組成物が酸
性であるという組成物の特性およびそれが混練・成形時
に与える悪影響を除去することができる。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜6および比較例1 ポリプロピレン(PP;宇部興産■製ポリプロJ130
G)  35重量部、無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン(MPP;宇部興産■ポリプロJ 130Gより得た
0、84%変性物)15重量部およびラジアータバイン
・リファイナーグランドパルプ(RGP) 50重量部
の組成の混合物100重量部に対し、それぞれ0.1重
量部のアンチオックスS、イルガノックス1010 、
およびBHT酸化防止剤、および5〜50重量部の酸化
マグネシウム(MgO)を秤り取り、それらすべての混
合物をニーダー(ラボプラストミルLPM 18〜12
5;東洋精機製作所@製)中に、170°C、ブレード
回転数10rpmの条件下で10分間を要して投入し、
引続いて180°CC150rpの条件で10分間混練
した。混練物を190°Cで数分予熱後190°C21
3kgf/c+flの条件下で30秒の直圧成形を行い
、厚さ0.4 mmのフィルム状試片を得た。それぞれ
得られたフィルムについて引張試験を行い、引張強度(
σB)、ヤング率(E)および引張破壊ひずみ(εB)
を得た。
結果を第1表にまとめて示した。
なお、第1表にはそれぞれの混練物5gを50m2の蒸
留水に分散させ48時間放置した後の上澄液のpH測定
値を最右欄に示している。用いた蒸留水のpHは8.0
2であった。?IgO添加に伴うpH値値化化より、混
練組成物は本来酸性であるが、5%のMgO添加により
、十分中和し得ることが分かる。
(以下、余白) 比較例2および3 ポリプロピレン(PP)  (宇部興産■製ポリプロJ
 130G)と酸化防止剤(添加量は実施例1と同じ)
のみを実施例1と同条件で成形して得られた試料、およ
びPPとPPに対し10%量のMgOおよび酸化防止剤
(添加量は実施例1と同じ)を共に混練成形して得られ
た試料について引張試験を1行い、その結果、を第2表
に比較例2および3としてそれぞれ示した。いずれの場
合もMPPは存在しないが、MgOを含有する系の引張
強度はMPPを含有しないPPのみのフィルムのそれよ
りも小さくなる。このことはMPPが存在しない場合ア
イオノマー系を生成しないことを示すことが明らかであ
る。
(以下、余白) 比較例4 RGPのみを欠く複合系すなわち、PP、 MPPおよ
びMgOの70:30:10(重量部)の混練成形物(
酸化防止剤を含有)を得た。その引張強度特性を第2表
に示した。MPPが加わることにより比較例3に比べ、
引張強度が著しく増加することから、MPPとMgOの
存在がアイオノマー系を生成することを示しているとい
える。
実施例7〜9 PPとMPPの合計を50重里部とし、両者の比率を第
2表の実施例7〜9記載のように変化させ、50重量部
(同重量)のRGPと混合し、その合計重量に対し10
重回置のMgOおよび酸化防止剤(前記と同様に添加)
を加え、全体をよく混合した上で実施例1と同様に混練
・成形してフィルム状試片をそれぞれ得た。それらの試
片について得られた引張強度特性を第3表に示した。こ
れらの値及び第1表の実施例2の結果から、同一量のl
’1gOが存在する場合、MPP 量が増加するほど引
張強度の大きなフィルムが得られることが分かる。
実施例1O 実施例7との対応で混練機への各要素試料の投入時期に
差をつけて混練した後、成形して得られたフィルム状試
片の強度について検討した。
すなわち、まず47.5重量部のppと2.5重量部の
MPPを、180℃、ブレード回転数1Orpmという
混線条件下で1分間を要して投入し、次いでRGP50
重量部を同じ条件下で8分間を要して投入、次い180
°CC150rpで6分間混練した後、再び180 ’
C,10rpmという条件に戻し、pp及びMPPとR
GPの合計量の10重品%相当量のMgOを2分間を要
して投入した。引続き、180°CC150rpという
条件下で3分間混練したのち、実施例1と同様に成形し
、フィルム状試片を得た。
それについて得られた引張強度特性を第3表に示した。
実施例7と比較して、実施例10の場合は著しく引張強
度が増大していることが分かる。このことは、MPPが
十分RGPと反応したのちに、MgOを加えることが複
合材料強度を高めるごとを示している。すなわち、MP
PとMgOの反応により、前者の相溶化剤としての機能
(RGPにグラフトする機能)が損なわれることを裏付
ける結果となっており、それを避けるように、MgOを
主成分混練後に添加するという手段が、複合材の強度を
高めることがわかる。
(以下、余白) [発明の効果] 本発明のポリオレフィン−植物繊維成形用組成物は、そ
の成形物の引張強度、引張伸度及び曲げ強度が低いとい
う従来のポリオレフィン−植物繊維系成形用組成物の欠
点が著しく改良される上、優れた曲げ弾性率(剛性)、
曲げ強度、引張強度、引張伸度、耐衝撃性を有する成形
物を得るご・とができる。
さらに、従来のポリオレフィン−植物繊維系組成物にお
いて問題とされていた混練機や成形金型の腐食やくもり
を防止すると共に、成形品表面のシルバーマークの発生
も抑制することができる上に、製造コストも従来より低
廉とすることができ、工業上付用なものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリオレフィンと変性ポリオレフィンとの混合組
    成ポリオレフィンまたは変性ポリオレフィン40〜70
    重量部及び植物繊維または粉末60〜30重量部とから
    なる主成分と、該主成分の2. 5〜60重量%の無機物添加剤とからなることを特徴と
    するポリオレフィン−植物繊維系成形用組成物。
  2. (2)変性ポリオレフィンが(無水)マレイン酸変性ポ
    リプロピレン、(無水)イタコン酸変性ポリプロピレン
    、グリシジルメタクリレート変性ポリプロピレンまたは
    ヒドロキシエチルメタクリレート変性ポリプロピレンで
    ある請求項(1)記載の組成物。
  3. (3)該混合組成ポリオレフィンのポリオレフィンが、
    ポリプロピレンであり、変性ポリオレフィンが、(無水
    )マレイン酸変性ポリプロピレン、(無水)イタコン酸
    変性ポリプロピレン、グリシジルメタクリレート変性ポ
    リプロピレンまたはヒドロキシエチルメタクリレート変
    性ポリプロピレンである請求項(1)記載の組成物。
  4. (4)無機物添加剤が、酸化マグネシウム、酸化カルシ
    ウム、及び酸化亜鉛の1種または2種以上である請求項
    (1)、(2)または(3)記載の組成物。
  5. (5)該混合組成ポリオレフィンまたは変性ポリオレフ
    ィン、及び植物繊維または粉末を予め混練した後、無機
    物添加剤を添加、混練してなる請求項(1)、(2)、
    (3)または(4)記載の組成物。
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