JPH0515844A - 塗装された軟質自動車部材 - Google Patents

塗装された軟質自動車部材

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JPH0515844A
JPH0515844A JP17259591A JP17259591A JPH0515844A JP H0515844 A JPH0515844 A JP H0515844A JP 17259591 A JP17259591 A JP 17259591A JP 17259591 A JP17259591 A JP 17259591A JP H0515844 A JPH0515844 A JP H0515844A
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Yoshihiro Sobashima
島 好 洋 傍
Sadao Kitagawa
川 貞 雄 北
Yuuta Kumano
野 勇 太 熊
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装工程の簡略化、作業環境の改善、コスト
の低減化を図る。 【構成】 下記の(a)成分〜(e)成分から成り、曲
げ弾性率(JIS−6703)が10,000kg/cm2
以下である樹脂組成物成形体の表面に塗膜が直接形成さ
れていることを特徴とする塗装された軟質自動車部材。 (a)成分:プロピレン・エチレンブロック共重合体 30〜70重量部 (b)成分:エラストマー 70〜30重量部 (c)成分:末端に水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物 0.1〜25重量部 (d)成分:エチレン・カルボキシル基(酸無水物を含む)含有不飽和化合物 共重合体又はそのアイオノマー 0.1〜25重量部 (e)成分:フィラー 0.01〜7重量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形体表面に塗料が直
接塗布された軟質自動車部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、バンパー、スポイラー、マッドガ
ード、サイドモール、ホイールキャップ等の外装部材や
インストルメントパネル、レバー、ノブ、内張り等とし
て使用されているプロピレン系軟質樹脂製の自動車部材
は、多くの場合その全体又は一部に塗装仕上げがなされ
て実用に供されている。しかし、これらプロピレン系軟
質樹脂製の自動車部材は、その素材自体の構造中に極性
基を有していないことから、直接塗料を塗布した場合に
実用レベルの塗料付着強度を得るのが困難であった。こ
のため、該自動車部材は多くの場合予め成形した自動車
部材の表面にプライマーを塗布(プライマー塗布法)し
たり、プラズマ処理を施す(プラズマ処理法)こと等に
よって塗料付着性能を向上させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな塗装方法においては、従来から以下に示すような問
題点があった。すなわち、プライマー塗布法において
は、高価なプライマーを使用しなければならないこと
や、塗装工程数が多くなること等から、塗装コストが高
くなるといった欠点がある。更に、プライマー中の溶媒
を揮発させる必要があること等から火災が発生するなど
の危険性を伴うので安全性にも問題があった。一方、プ
ラズマ処理法においては、高度の真空状態が必要である
ために、高価な装置を設置しなければならず、しかも、
バッチ方式のためにコストの上昇を避けることができな
かった。更にプラズマ処理後の表面は不安定で、異物に
接触すると塗料の付着性が低下するため、塗膜性能にバ
ラツキが生じ易く、取扱いが非常に不便であった。従っ
て、プロピレン系軟質樹脂製の自動車部材の塗装に於け
るプライマー塗布や、プラズマ処理の工程を省略するこ
とができれば、塗装工程の簡略化、作業環境の改善、コ
ストの低減化等を図ることが可能となることから、これ
までにもこれらの工程の省略を達成しようと多くの研究
がなされてきた。しかしながら、結局未だにこの目的を
達成するに至っておらず、プロピレン系軟質樹脂製自動
車部材はこの様なプライマー塗布やプラズマ処理等を省
くことが出来ず、これら処理を行なってから塗装が施さ
れている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕本発明者等は、前記課題を達成するため
に、鋭意種々の研究を重ねた結果、少量のフィラーを含
む特定な材料及び組成のプロピレン系軟質樹脂組成物を
用いて成形した自動車部材が、塗料を直接塗布したにも
拘らず、機械的強度、耐温水性及び塗料付着性能を有
し、かつ、比重や剛性の増加を殆ど伴わず、軟質樹脂と
しての物性を損うことがないとの知見を得て本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の塗装された軟質自動車
部材は、下記の(a)成分〜(e)成分から成り、曲げ
弾性率(JIS−6703)が10,000kg/cm2
下である樹脂組成物成形体の表面に塗膜が直接形成され
ていることを特徴とするものである。 (a)成分:エチレン含量が20〜70重量%である常
温キシレン可溶分を4〜30重量%含み、共重合体全体
のMFRが1〜200g/10分かつエチレン含量が3
〜21重量%であるプロピレン・エチレンブロック共重
合体: 30〜70重量部 (b)成分:エチレン系エラストマー、水素添加スチレ
ン・ブタジエンブロック共重合体及び水素添加スチレン
・イソプレンブロック共重合体から選ばれた少なくとも
一種のエラストマー: 70〜30重量部、(a)成分
と(b)成分との合計量100重量部に対して、 (c)成分:末端に水酸基を有するジエンポリマー又は
その水素添加物:0.1〜25重量部 (d)成分:エチレンとカルボキシル基(酸無水基を含
む)含有不飽和化合物との共重合体又は、エチレンとカ
ルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合物との
共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部が遷移金
属陽イオンで中和されたアイオノマーから選ばれた少な
くとも一種: 0.1〜25重量部 (e)成分:比表面積が37,000cm2 /g以上、長
さが実質的に15μm以下、平均粒径が0.8〜3.0
μmかつ平均アスペクト比が5以上のタルク、平均直径
が2μm以下かつ平均アスペクト比が5以上のほう酸ア
ルミニウムウィスカー、同チタン酸カリウムウィスカ
ー、同硫酸マグネシウムウィスカー〔マグネシウムオキ
シサルフェートウィスカーMgSO・5Mg(OH)
・3HO〕、同酸化チタンウィスカー、同炭酸カル
シウムウィスカー及び炭酸カルシウムから選ばれた少な
くも一種のフィラー: 0.01〜7重量部
【0006】〔発明の具体的説明〕 〔I〕樹脂組成物成形体 (1)構成成分 (a)成分:プロピレン・エチレンブロック共重合体 本発明において用いられる(a)成分のプロピレン・エ
チレンブロック共重合体としては、エチレン含量が20
〜70重量%である実質的に非晶性の常温キシレン可溶
分を4〜30重量%、好ましくは6〜25重量%含有
し、共重合体全体のMFR(230℃、2.16kg)が
1〜200g/10分、好ましくは2〜100g/10
分かつエチレン含量が3〜21重量%、好ましくは3〜
18重量%の樹脂を挙げることができる。ここでエチレ
ン含量は赤外線吸収スペクトル分析法等により測定され
る値であり、また常温キシレン可溶分は、2gの試料を
沸騰キシレン500g中に20分間浸漬して溶解させた
後に室温まで冷却し、析出した固相をガラスフィルター
で濾過、乾燥して求めた固相重量から逆算した値であ
り、MFRはJIS−K7210に準拠して測定したも
のである。ここで常温キレン可溶分が多い共重合体は塗
装強度が向上するので有利である。この共重合体樹脂中
のエチレン含量及び常温キシレン可溶分が上記範囲に満
たないものは、自動車部材として用いた際に耐衝撃性が
劣ったものとなり、他方、上記範囲を上回るものは、そ
の剛性が不足したものとなる。またMFRは成形性及び
衝撃性等の機械的強度の低下が生じるなどの理由により
上記範囲に限定される。この共重合体樹脂の製造には、
通常の立体規則性触媒が用いられる。このプロピレン・
エチレンブロック共重合体は、本発明の効果を著しく損
なわない範囲内で他の不飽和単量体{例えばブテン‐
1、ヘキセン‐1等のα‐オレフィン;酢酸ビニルの如
きビニルエステル;ビニルトリメトキシシランの如き不
飽和シラン化合物;(メタ)アクリル酸(エステル)、
無水マレイン酸等の不飽和有機酸又はその誘導体等}を
含有する(グラフト型、ランダム型、ブロック型の何れ
でも構わない)三元以上の共重合体であってもよい。
【0007】(b)成分:エラストマー 本発明において(b)成分のエラストマーとしては、エ
チレン・プロピレン二元共重合ゴム(EPM)やエチレ
ン・プロピレン・非共役ジエン三元共重合ゴム(EPD
M)、エチレン・ブテン‐1二元共重合ゴムやエチレン
・プロピレン・ブテン‐1三元共重合ゴム等のエチレン
系エラストマー、水素添加スチレン・ブタジエンブロッ
ク共重合体及び水素添加スチレン・イソプレンブロック
共重合体から選ばれた少なくとも一種のものを用いるこ
とができる。エチレン・プロピレン二元共重合ゴム(E
PM)はプロピレン含量が20〜55重量%、好ましく
は25〜55重量%で、ムーニー粘度(ML1+4 100
℃)が10〜100、特に15〜90のものが好適であ
る。エチレン・プロピレン・非共役ジエン三元共重合ゴ
ム(EPDM)では、沃素価が20以下、特に18以下
のものが好ましい。エチレン・ブテン‐1二元共重合ゴ
ムはブテン‐1含有量が5〜30重量%、好ましくは1
0〜25重量%のものが好適である。エチレン・プロピ
レン・ブテン‐1三元共重合ゴムは、プロピレン含有量
が20〜55重量%、好ましくは25〜50重量%及び
ブテン‐1含有量が3〜15重量%、好ましくは5〜1
2重量%のものが好適である。ここで、各成分の含量
は、赤外線吸収スペクトル分析法やNMR法等の常法に
より測定される値である。また、これらのゴムの結晶化
度は30%以下のものが好ましい。これらの製法や形状
は特に限定されない。水素添加スチレン・ブタジエンブ
ロック共重合体および水素添加スチレン・イソプレンブ
ロック共重合体は、それぞれ完全または部分水素添加さ
れたもので、いわゆるスチレン・エチレン・ブチレン・
スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロ
ピレン・スチレンブロック共重合体と表現されるもので
ある。通常その水添率は95%以上であるが、99%以
上のものが好ましい。また、スチレン含量は5〜50重
量%が好ましく、特に15〜50重量%のものが好まし
い。これらエラストマーの上記物性範囲内のものは、塗
装性能や物性バランスが特に好ましい。
【0008】(c)成分:末端に水酸基を有するジエン
ポリマー又はその水素添加物 本発明において用いられる(c)成分としては末端に水
酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物を挙げ
ることができ、そのうち、末端に水酸基を有するジエン
ポリマーには、例えばポリヒドロキシポリブタジエンな
どがある。具体的には末端に少なくとも一個の水酸基を
有し、分子量が200〜100,000、好ましくは5
00〜50,000、特に好ましくは800〜10,0
00の、常温で液体、半固体、固体のポリマーが含まれ
る。1分子当りの平均水酸基数は一般に1〜10、特に
1.5〜5のものが好ましく、水酸基価が一般に15〜
250、好ましくは25〜125(KOHmg/g)のも
のが好ましい。該末端に水酸基を有するジエンポリマー
は、1,3‐ジエンを原料に用いて、周知の方法、例え
ばラジカル重合法、アニオン重合法等によって製造する
ことができる。具体的には例えば特開昭51−7139
1号公報に記載される方法等を挙げることが出来る。こ
れをラジカル重合によって製造する場合には、過酸化水
素を重合開始剤として用いてジエン系モノマーを重合す
ることにより容易に得られる。また、アニオン重合によ
り製造する場合には、共約ジエンを周知の方法に従っ
て、アニオン重合触媒、例えばアルカリ金属または有機
アルカリ金属化合物を用いて重合させることにより得ら
れた両末端の少なくとも一つにアルカリ金属が結合した
構造のリビングポリマーに、例えばモノエポキシ化合
物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、
もしくはハロゲノアルキレンオキシド、ポリエポキシド
等を反応させれば良い。これらポリマーの原料モノマー
としては少なくとも1種類の共役ジエンモノマーが使用
される。共役ジエンモノマーとしては、1,3‐ブタジ
エン、1,3‐ペンタジエン、イソプレン、クロロプレ
ン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン、1‐フェ
ニル‐1,3‐ブタジエン等を挙げることができる。前
記末端に水酸基を有するジエンポリマーの水素添加物と
しては、上述の末端に水酸基を有するジエンポリマー
を、通常の方法、例えば特開昭51−71391号公報
に記載の方法などで水素添加することによって得られる
ものである。水素添加の程度は、ポリマー中に含まれる
二重結合を全部または部分的に水素添加したものであっ
てもよいが、特にヨウ素価が通常0〜20、特に0〜5
(g/100g)のものが好ましい。これらの末端に水
酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物は、そ
れぞれ単独でも、複数の混合物としても使用することが
出来る。
【0009】(d)成分:エチレン・不飽和カルボン酸
共重合体やアイオノマー このエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレン
と不飽和カルボン酸との共重合体である。この不飽和カ
ルボン酸としては、炭素数3〜8の不飽和カルボン酸、
具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
無水マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレ
イン酸モノエチルエステル等が用いられる。これらの不
飽和カルボン酸の中で、アクリル酸、メタクリル酸が特
に好んで用いられる。このエチレン・不飽和カルボン酸
共重合体は、エチレンと上記の様な不飽和カルボン酸に
加えて第3成分を含んでいても良く、この様な第3成分
としては、アクリル酸エチル、アクリル酸i‐ブチル、
アクリル酸n‐ブチル、メタクリル酸メチル等の不飽和
カルボン酸エステル、酢酸ビニル等のビニルエステルが
用いられる。これらエチレン・不飽和カルボン酸共重合
体としては、エチレン含量が50〜99重量%、好まし
くは70〜98重量%、また不飽和カルボン酸は50〜
1重量%、好ましくは30〜2重量%の量で存在してい
ることが望ましい。またエチレン・不飽和カルボン酸共
重合体がエチレン成分及び不飽和カルボン酸成分に加え
て第3成分を含む場合には、第3成分は0〜40重量
%、好ましくは0〜30重量%の量で存在していること
が望ましい。また、アイオノマーは、エチレン・不飽和
カルボン酸共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一
部が遷移金属陽イオンで中和されたものである。本アイ
オノマーを製造するための遷移金属陽イオンとしては、
Na+ 、K+ 、Mg++、Ca++、Zn++、等の1価また
は2価の陽イオンが好ましく、特にZn++を用いること
が好ましい。このアイオノマーの上記遷移金属陽イオン
による中和度は5〜100%、特に10〜90%の範囲
が好適である。更にこれらのエチレン・不飽和カルボン
酸共重合体又はアイオノマーのMFR(190℃、2.
16kg)は0.1〜400g/10分のものが好まし
い。
【0010】(e)成分:フィラー 本発明において用いられる上記(e)成分のフィラー
は、比表面積が37,000cm2 /g以上、好ましくは
40,000cm2 /g以上、長さが実質的に15μm以
下、好ましくは10μm以下、平均粒径が0.8〜3.
0μm、好ましくは0.8〜2.5μm、且つ平均アス
ペクト比が5以上、好ましくは6以上のタルク、平均直
径が2μm以下、好ましくは1.5μm以下、且つ平均
アスペクト比が5以上、好ましくは10以上のほう酸ア
ルミニウムウィスカー、同チタン酸カリウムウィスカ
ー、同硫酸マグネシウムウィスカー〔マグネシウムオキ
シサルフェートウィスカーMgSO・5Mg(OH)
・3HO〕、同酸化チタンウィスカー及び同炭酸カ
ルシウムウィスカー、炭酸カルシウムから選ばれた少な
くとも一種のフィラーである。ここで、タルクの長さが
「実質的に」とは、殆どのタルク粒子がこの範囲にある
ものを言う。タルクは、例えばタルク原石を衝撃式粉砕
機やミクロンミル型粉砕機で粉砕し、更にミクロンミ
ル、ジェット型粉砕機で微粉砕した後、サイクロンやミ
クロンセパレーター等で分級調整し製造する。ここで原
石は中国産が金属不純物成分が少ないので好ましい。さ
らに、比表面積、長さ、平均アスペクト比が上記範囲外
で且つ平均粒径が上記範囲を超えるタルクを用いると、
塗装自動車部材の衝撃強度や塗装外観が劣り、一方、平
均粒径が上記範囲より小さくなるとタルクを分散させる
ことが困難となり衝撃強度や塗装外観がかえって悪化
し、好ましくない。また、ほう酸アルミニウムウィスカ
ー、チタン酸カリウムウィスカー、硫酸マグネシウムウ
ィスカー、酸化チタンウィスカー、炭酸カルシウムウィ
スカーの好ましいものは平均直径が1.5μm以下且つ
平均アスペクト比が10以上のものである。これらは、
平均直径が上記範囲を超えるものは、塗装自動車部材の
外観や、高温時の寸法安定等が劣り不適である。これら
フィラーの中で、タルク、ほう酸アルミニウムウィスカ
ー、硫酸マグネシウムウィスカー〔マグネシウムオキシ
サルフェートウィスカーMgSO・5Mg(OH)
・3HO〕の単独使用が好ましく、また、タルクの単
独使用、タルクと上記各ウィスカーとの併用がより好ま
しく、特に、タルクの単独使用、タルクとほう酸アルミ
ニウムウィスカー、タルクと硫酸マグネシウムウィスカ
ー〔マグネシウムオキシサルフェートウィスカーMgS
・5Mg(OH)・3HO〕との併用が好まし
い。ここで、平均粒径の測定は液相沈降方式の光透過法
によるもので、測定装置としては、例として島津制作所
製SA−CP型があり、また、比表面積は、空気透過法
によるもので、測定装置としては、例として島津製作所
製SS−100型がある。長さとアスペクト比は顕微鏡
法等により、測定される。これらフィラーは界面活性
剤、カップリング剤等で表面処理を施したものでも良
い。表面処理したフィラーは、自動車部材の強度や塗装
性の更なる向上に有効である。 (2)量 比 本発明においては上記(a)成分〜(e)成分の配合割
合が特に重要である。
【0011】上記(a)成分の配合量は前記(b)成分
との合計量100重量部中に30〜70重量部、好まし
くは55〜65重量部の割合にて使用される。従って、
(b)成分の配合量は前記(a)成分との合計量100
重量部中に70〜30重量部、好ましくは45〜35重
量部の割合にて使用される。該(a)成分の配合量が上
記範囲を超えると、すなわち(b)成分の配合量が上記
範囲未満では塗装強度や衝撃強度が劣り、また、(a)
成分の配合量が上記範囲未満、すなわち(b)成分の配
合量が上記範囲を超えると耐熱剛性や表面硬度が劣る様
になり不適である。上記配合量が好ましい範囲の場合は
塗装性能や機械的強度の点で良好となるので好ましい。
上記(c)成分の配合量は、前記(a)成分と(b)成
分の合計量100重量部に対して0.1〜25重量部で
あり、好ましくは0.1〜18重量部であり、特に好ま
しくは0.5〜12重量部である。上記範囲未満では塗
料の付着性の再現性が乏しかったり、塗装強度が弱かっ
たりする。また、上記範囲を超えると不経済であるばか
りか、該ポリマーのブリードアウトが生じる為、かえっ
て塗装強度が低下する。上記(d)成分の配合量は、前
記(a)成分と(b)成分の合計量100重量部に対し
て0.1〜25重量部、好ましくは0.1〜18重量部
であり、上記範囲未満では塗装強度が劣り、また、上記
範囲を超えると耐熱剛性や表面硬度が劣る様になり不適
である。上記(e)成分の配合量は前記(a)成分と
(b)成分の合計量100重量部に対して0.01〜7
重量部、好ましくは0.1〜6重量部、特に好ましくは
0.5〜5重量部である。上記範囲未満では塗装自動車
部材の塗装性が劣り、また、上記範囲を超えると塗装自
動車部材の傷つきによる白化が起こるので不適当であ
る。
【0012】(3)付加的成分 上記本発明の樹脂組成物成形体は通常着色する為の顔料
が配合されたり、更に他の各種性能の向上をはかる為、
上記必須の構成成分(a)成分〜(e)成分の他に、炭
化水素系ゴム用軟化剤(平均分子量300〜1,00
0)、各種可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、
分散剤等の各種添加剤を添加することも出来る。更に本
発明の効果を著しく損なわない範囲内で前記各(a)〜
(e)成分以外の各種樹脂、各種エラストマー、ガラス
繊維、ガラスバルーン、炭素繊維等の各種フィラー等の
配合材を配合することができる。特に、以下に述べる
(f)成分〜(h)成分の3成分は、上記付加的配合成
分の中でも特に好ましいものである。
【0013】(f)成分:エチレン重合体 上記本発明の樹脂組成物成形体において付加的成分とし
て用いられるエチレン重合体としては、低密度ポリエチ
レン(分岐状エチレン重合体)や中密度、高密度ポリエ
チレン(直鎖状エチレン共重合体)を挙げることができ
る。特に耐熱性の点から好ましいものは中密度、高密度
ポリエチレン(直鎖状エチレン共重合体)である。上記
直鎖状エチレン共重合体は、密度が0.915〜0.9
40g/cm3 、好ましくは0.920〜0.935g/
cm3 であり、MFR(190℃、2.16kg)が0.5
〜200g/10分、好ましくは10〜150g/10
分のエチレンとα‐オレフィンとの直鎖状エチレン共重
合体である。ここでα‐オレフィンとしては、ブテン‐
1、ヘキセン‐1、4‐メチルペンテン‐1、オクテン
‐1等であり、これらを2種以上併用しても良い。ま
た、このような直鎖状エチレン共重合体の製造方法とし
ては、圧力5〜2,500kg/cm2 、温度50〜300
℃の条件下でチーグラー型触媒、バナジウム型触媒、カ
ミンスキー型触媒等の触媒を使用して、エチレンとα‐
オレフィンを共重合する方法が採られる。例えば、特公
昭56−18132号公報等に記載される方法が知られ
ている。ここで、前記密度範囲以外のものや、前記MF
R範囲以外のものは、自動車部材の塗装性能が劣り好ま
しくない。このような(f)成分のエチレン共重合体の
配合量は、前記(a)成分と(b)成分の合計量100
重量部に対して一般に3〜25重量部、好ましくは3〜
20重量部、特に好ましくは3〜15重量部である。
(f)成分の配合量が上記範囲未満では塗装強度が劣
り、また、上記範囲を超えると物性バランスが劣る様に
なり不適当である。
【0014】(g)成分:有機スズ化合物 本発明の樹脂組成物成形体において付加的成分として使
用される有機スズ化合物としては、次式で表されるもの
である。 (R,R,R,R:炭素数1〜12の飽和炭化
水素基であり、それぞれが同じでも異なってもかまわな
く、好ましくは炭素数が3〜12の飽和炭化水素基であ
る。 Y,Y:脂肪酸、マレイン酸誘導体、メルカプタ
ン、メルカプト酸等であり、それぞれが同じでも異なっ
てもかまわなく、好ましくは、脂肪酸、マレイン酸誘導
体である。 X:酸素原子、硫黄原子、マレイン酸等であり、好ま
しくは、酸化原子、マレイン酸である。 n:0または1〜30の整数であり、好ましくは0また
は1〜25の整数、特に好ましくは、0または1〜20
の整数である。) これらの有機スズ化合物の具体例としては、モノブチル
・スズ・トリメチルマレート、モノブチル・スズ・トリ
オクチルマレート、ジブチル・スズ・ジラウレート、ジ
ブチル・スズ・ラウレート・メチルマレート、ジブチル
・スズ・ジオレイルマレート、ジブチル・スズ・ジメチ
ルマレート、ジブチル・スズ・マレート、ジブチル・ス
ズ・メトキシメチルマレート、ジブチル・スズ・ジオク
チルマレート、ジブチル・スズ・ジオクチル・チオグリ
コレート、ジブチル・スズ・ジラウリル・メルカプタイ
ド、トリベンジル・スズ・オクチルマレート、トリベン
ジル・スズ・トリメチルマレート等を挙げることができ
る。そして、これらの有機スズ化合物は、それぞれ単独
でも、複数種混合した混合物として使用することもで
き、通常、市販のものの中から適宜選んで使用すること
ができる。このような(g)成分の有機スズ化合物の配
合量は一般に0.01〜5重量部、好ましくは0.05
〜4重量部、特に好ましくは0.1〜3重量部である。
(g)成分の配合量が上記範囲未満では塗装強度が劣
り、また、上記範囲を超えるとブリードアウトが生じる
ため、かえって塗装強度が低下する。
【0015】(h)成分:第3級アミン化合物 本発明の樹脂組成物成形体において、付加的成分として
使用される第3級アミン化合物とは、第3級アミン構造
を有する低分子化合物から、高分子化合物までを指す。 第3級アミン構造を有する低分子化合物 第3級アミン構造を有する低分子化合物としては、その
分子量が約1,000以下のものを指す。具体的な例と
しては、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノプロピ
ルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、テトラグア
ニジン、1,8‐ジアザビシクロ‐(5,4,0)‐7
‐ウンデセン、N,N‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)
ラウリルアミン、及び、テトラキス(N‐メチル‐2,
2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)1,2,
3,4‐ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられ
る。これらのものは、市販されるものの中から適宜選ん
で用いることができる。
【0016】第3級アミン構造を有する高分子化合物 第3級アミン構造を有する高分子化合物としては、その
分子量が1,000以上で、常温で液体、半固体、固体
のポリマーが含まれる。この第3級アミン構造を有する
高分子化合物としては、第3級アミノ基含有変性オレフ
ィン重合体を挙げることができる。第3級アミノ基含有
変性オレフィン重合体とは、構造的な見地から、分岐状
あるいは線状の炭素鎖中に、不規則あるいは規則的に、
第3級アミノ基含有不飽和化合物が、共重合していた
り、第3級アミン構造を有する側鎖がグラフトしている
構造を有するもの全般を指す。具体的には、第3級アミ
ノ基含有不飽和化合物の含量が0.1〜50重量%、好
ましくは0.5〜40重量%、特に好ましくは1〜40
重量%を示すものであり、JIS−K6760に準拠し
て測定したメルトフローレート(MFR)が、0.1〜
1,000g/10分のものが好ましく、特に好ましく
は0.5〜700g/10分のものである。
【0017】この第3級アミノ基含有変性オレフィン重
合体は、第3級アミノ基含有不飽和化合物を用いて、周
知の方法によって製造することができる。例えば高圧ラ
ジカル重合法による製造の場合、エチレン、第3級アミ
ノ基含有不飽和化合物およびラジカル重合開始剤を、例
えば圧力1,000〜3,000気圧、温度90〜30
0℃に保たれた反応帯域中に、エチレン:第3級アミノ
基含有不飽和化合物の比が1:0.0001〜1:0.
1となるように連続的に供給して、転化率3〜20%に
てエチレン共重合体とし、反応帯域から該共重合体を連
続的に取り出すことによって製造される。また、含浸グ
ラフト重合法による製造の場合には、オレフィン系ポリ
マーのペレットと反応させる第3級アミノ基含有不飽和
化合物およびラジカル重合開始剤を、水溶液中に懸濁さ
せ、第3級アミノ基含有不飽和化合物と開始剤を、オレ
フィン系ポリマーのペレットに含浸させてから、開始剤
の分解温度まで加熱し、ペレット内でグラフト反応を起
こし、変性させることによって製造される。
【0018】このような第3級アミノ基含有不飽和化合
物としては、次式で表される。 (R:水素または、炭素数1〜4の飽和炭化水素基で
あり、好ましくは水素原子、または、炭素数が1〜2の
飽和水素基である。 R:炭素数2〜12の飽和炭化水素基であり、好まし
くは炭素数2〜6の飽和炭化水素基である。 R、R:炭素数1〜12の飽和炭化水素基であり、
好ましくは、炭素数1〜6、特に好ましくは1〜3の飽
和炭化水素基である。またここでR、Rは同じでも
異なっていてもよい。 X:酸素原子または−NR−、硫黄原子であり、好ま
しくは、酸素原子、−NR−である。 R:水素原子または炭素数1〜12の飽和炭化水素基
であり、好ましくは水素原子または炭素数1〜6の飽和
炭化水素基である。 これら第三級アミン化合物の具体例としては、2‐(ジ
メチルアミノ)エチルアクリレート、2‐(ジエチルア
ミノ)エチルアクリレート、2‐(ジメチルアミノ)エ
チルメタクリレート、2‐(ジエチルアミノ)エチルメ
タクリレート、2‐〔ジ(t‐ブチル)アミノ〕エチル
アクリレート、2‐〔ジ(t‐ブチル)アミノ〕エチル
メタクリレート、3‐(ジメチルアミノ)‐プロピルア
クリルアミド、および3‐(ジメチルアミノ)‐プロピ
ルメタクリルアミド等を挙げることができる。
【0019】また上記第三級アミノ基含有不飽和化合物
と共重合する場合のオレフィン系モノマー成分として
は、エチレン、プロピレン、1‐ブテン等のα‐オレフ
ィン類が挙げられるが、これらの中では、特にエチレン
が好ましい。また上記第三級アミノ基含有不飽和化合物
をグラフトさせる場合の幹ポリマーとして用いられるオ
レフィン系重合体成分としては、前記オレフィン系樹脂
((a)成分)および後記オレフィン系エラストマー
((e)−成分)等を挙げることができ、これらの中
では、ポリエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂およびエ
チレン系エラストマーが好ましい。また第三級アミノ基
含有変性オレフィン系重合体を製造する際に、上記第三
級アミノ基含有不飽和化合物と共重合することのできる
モノマー成分としては、メチルアクリレート、エチルア
クリレート、ブチルアクリレート、メチルメタアクリレ
ート等の不飽和カルボン酸エステル;スチレン、α‐メ
チルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合
物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリ
ル化合物;2‐ビニルピリジン、4‐ビニルピリジン等
のビニルピリジン;メチルビニルエーテル、2‐クロル
エチルビニルエーテル等のビニルエーテル;塩化ビニ
ル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル:酢酸ビニル等の
ビニルエステル:アクリルアミド等を挙げることがで
き、これらを用いて、三元系、あるいはさらに多元系変
性ポリオレフィンとして用いることも可能である。そし
てこれらの変性ポリオレフィンは、それぞれ単独でも、
複数種混合した混合物としても使用することができる。
以上挙げた第三級アミン化合物の中では使用に際して、
ブリードアウトする心配の少ない第三級アミノ基含有変
性オレフィン系重合体が好ましい。第三級アミン化合物
の配合量は、0.01〜20重量部、好ましくは0.0
5〜18重量部、特に好ましくは0.1〜17重量部の
範囲内である。上記範囲未満では塗装強度が劣り、上記
範囲を超えると物性バランスが劣るようになり不適当で
ある。これら(f)〜(h)成分は、それぞれ単独で
も、(f)と(g)、(f)と(h)、(g)と
(h)、または(f),(g),(h)の組合せでもよ
く、自動車部材の塗装性能を一段と向上せしめることが
できる。また、その他の成分として炭化水素系ゴム用軟
化剤は加工性、柔軟性のコントロールを行うために重要
な役割を持つものである。炭化水素系ゴム用軟化剤は、
芳香族環、ナフテン環およびパラフィン鎖三者の組み合
わせ混合物であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素中の
50%以上を占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフ
テン環炭素数が30〜45%のものがナフテン系、芳香
族炭素数が30%より多いものが芳香族系と呼ばれ、区
分されている。これらの中で好ましいものはパラフィン
系であり、本発明においては実施例に(i)成分として
記載した。
【0020】〔II〕樹脂組成物成形体の製造 上記必須の構成成分の(a)成分〜(e)成分を、場合
により付加的成分の(f)成分〜(h)成分の各成分を
配合してなる樹脂組成物は、例えば一軸押出機、二軸押
出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラ
ストグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用いて混練し
て得られるのが一般的である。各成分の分散を良好にす
る混練方法を選ぶのが好ましく、一般に二軸押出機を用
いて混練される。この様にして得られた樹脂組成物を用
いて成形することによって軟質自動車部材としての成形
体が得られる。成形は、通常の方法によって行うことが
出来る。すなわち、射出成形、圧縮成形、押出成形(シ
ート成形、ブロー成形)等のいずれの成形方法であって
も構わないが、中でも射出成形が好ましい。
【0021】〔III 〕塗 装 上記の様にして得られた成形体の表面に、塗料を直接塗
布して、該表面に塗膜を直接、形成させる。塗装法とし
ては、従来の塗装工程からプライマー塗布工程を除いた
工程にて行なうことが出来る。また、塗膜の付着力を高
める為に行われているプラズマ処理工程も省略すること
が出来る。即ち、表面改質工程を施していない成形体に
直接、塗料を塗布できるものである。ただ、塗料を塗布
する前に脱脂処理などの補助的な表面処理を施すことは
構わない。このような脱脂処理とは、一般に塗料を塗布
する直前に行われている通常の操作で、これによって成
形体の成形から塗装前までの工程で不可避的に成形体の
表面に付着する手垢や機械油等を洗浄除去することが出
来る。具体的には、有機溶剤液またはその蒸気、水、水
蒸気、酸、アルカリ液或は界面活性剤水溶液等による洗
浄法があり、これらの中では、有機溶剤の蒸気を用いた
洗浄、水・温水又はアルカリ液や中性洗剤等を添加した
水・温水を用いた洗浄やアルコール洗浄等が好んで用い
られる。塗料の塗布手段としては、スプレーによる吹き
付け、はけ塗り、ローラーによる塗布などがあるが、い
ずれの方法も採用することが出来る。塗料としては、一
般に広く用いられる塗料、例えば、アクリル系塗料、エ
ポキシ系塗料、ポリエステル系塗料、ウレタン系塗料、
アルキッド系塗料、メラミン系塗料等を挙げることが出
来る。この中ではアクリル系塗料、メラミン系塗料、ポ
リエステル系塗料、ウレタン系塗料を用いることが好ま
しい。
【0022】本発明の塗装された軟質自動車部材は、塗
料が一般に10〜100μm、好ましくは15〜70μ
mの厚さで塗布され、その塗膜は通常500g/cm以
上、特に700〜2,000g/cmの剥離強度で強固に
付着し、然も塗装性能のうち実質的に極めて重要な耐温
水性が優れているのに加え、日光に直接暴露される非塗
装部分の耐候性も高水準であるため、フェンダー、ドア
パネル、バンパー、スポイラー、マッドガード、サイド
モール、ホイールキャップ、インストルメントパネル、
トリム、コンソール、ハンドルパッド等の自動車部材と
して高い実用性を有する。
【0023】
【実施例】以下に実施例および比較例を示して、本発明
をより具体的に説明する。なお、ここで使用した原材料
及び塗装方法及び評価法は次に示すとおりである。 (1)原材料 (a)成分 a−1: エチレン含量が40重量%である常温キシレ
ン可溶分を14重量%含み、共重合体全体のエチレン含
量が9重量%かつMFRが40g/10分であるプロピ
レン・エチレンブロック共重合体 a−2: エチレン含量が30重量%である常温キシレ
ン可溶分を16重量%含み、共重合体全体のエチレン含
量が7.5重量%かつMFRが10g/10分であるプ
ロピレン・エチレンブロック共重合体 a−3: エチレン含量が30重量%である常温キシレ
ン可溶成分を16重量%含み、共重合全体のエチレン含
量が12重量%かつMFRが80g/10分であるプロ
ピレン・エチレンブロック共重合体 a−4: 曲げ弾性率が13,000kg/cm2 、かつM
FRが25g/10分のポリプロピレン a−5: エチレン含量が13.8重量%、JIS−K
7203に準拠して測定した曲げ弾性率が13,000
kg/cm2 、かつASTM−D1238に準拠して測定し
たMFRが11g/10分で、シラン化合物含有量が
2.2重量%であるビニルトリメトキシシラングラフト
・プロピレン・エチレンブロック共重合体(三菱油化社
製 商標“リンクロンXPM700B”)
【0024】(b)成分 b−1: ムーニー粘度ML1+4 (100℃)47、プ
ロピレン含量26重量%のエチレン・プロピレン共重合
ゴム(EPM)
【0025】(c)成分 c−1: ヨウ素価が1.0(g/100g)かつ水酸
基価が83.7(KOHmg/g)のジエンポリマーの水
素添加物(主原料をブタジエンとして製造された分子量
が約2,900、水酸基価約84のジエンポリマーを水
添して製造したもの。)
【0026】(d)成分 d−1: アクリル酸含量が20重量%かつMFR(1
90℃、2.16kg)が、300g/10分であるエチ
レン・アクリル酸共重合体 d−2: アクリル酸含量が15重量%かつ平均分子量
が3,000であるエチレン・アクリル酸共重合体
【0027】(e)成分 e−1: 比表面積が34,000〜39,000cm2
/g、平均粒径が1.5〜2.0μmのタルク e−2: 平均直径が0.2〜0.5μm、繊維長が1
0〜20μmのチタン酸カリウムウィスカー e−3: 比表面積が10,000〜11,500cm2
/g、平均粒径が0.15〜0.30μmの炭酸カルシ
ウム
【0028】(f)成分 f−1: 密度0.958g/cm3 、MFR(190
℃、2.16kg)が20g/10分のエチレン重合体
【0029】(g)成分 g−1: ジブチル・スズ・ジラウレート
【0030】(h)成分 h−1: アデカ・アーガス社製光安定剤「Mark
LA62」で、その構造は下式に示す構造を有する化合
物である。
【化1】 (式中のR10、R11、R12、R13は次式または−C13
27を表わすものであり、これらR10、R11、R12、R13
のうち少なくとも1つが、N‐メチル‐2,2,6,6
‐テトラメチル‐4‐ピペリジル基であり、残りが炭素
数13の飽和炭化水素基を示すものである。) h−2: 高圧ラジカル重合法により得られた、2‐
(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート含有率が30
重量%、JIS−K6760に準拠して測定したMFR
が2g/10分のエチレン・2‐(ジメチルアミノ)エ
チルメタクリレート共重合体。
【0031】h−3: 下記に示す含浸グラフト重合法
によるEDMA(2)の合成にて得られた幹ポリマーの
ポリエチレンに2‐(ジメチルアミノ)エチルメタクリ
レートおよびスチレンがグラフトしたグラフト共重合体
で2‐(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート含有率
が15重量%、スチレン含有率が25重量%、JIS−
K6760に準拠して測定したMFRが2g/10分の
物性値を示すグラフト共重合体である。含浸グラフト重合法によるh−3の合成 容量10リットルのオートクレーブで、JIS−K67
60に準拠して測定したMFRが100g/10分の線
状低密度ポリエチレンのペレット1080g、2‐(ジ
メチルアミノ)エチルメタクリレート270g、スチレ
ン450g、ベンゾイルパーオキサイド6.5g、分散
剤としてリン酸カルシウム〔Ca(PO〕21
gを水4リットル中に加えて懸濁させた。次いで、該懸
濁液の温度を50℃に3時間保ち、これら2‐(ジメチ
ルアミノ)エチルメタクリレート、スチレン、ベンゾイ
ルパーオキサイドを前記ポリエチレンのペレットに含浸
させた。その後、8時間かけて94℃まで徐々に温度を
上昇させながら反応を行なった。反応終了後、得られた
ペレットを水洗し、遠心分離器で水分を除去し、80℃
で12時間減圧乾燥を行なった。得られたポリマーの2
‐(ジメチルアミノ)エチルメタクリレートの含有量は
15重量%、スチレン含有量は25重量%、MFRは2
g/10分を示すものであった。
【0032】(i)成分 i−1: 平均分子量746、環分析0%のパラフィン
オイル。
【0033】(2)塗布方法 (前処理、焼付け処理)成形した平板を次の前処理、す
なわちトリクロロエタン蒸気での20秒間脱脂処理
(TCE処理)全くの無洗浄(無処理)を各々行った
後、エアーガンを用いて塗料を塗布した。焼付け乾燥を
終了後、48時間室温で放置し、塗装性試験を行った。 (塗 料)市販ポリエステルウレタン系塗料を用いて塗
装を行った。 (塗 布)各塗料を各々調合して、エアースプレーガン
を用いて、塗膜厚さが約30μm及び約100μmにな
るようスプレー塗布した。
【0034】(3)評 価 〔機械的強度評価〕 (曲げ弾性率)成形体試片についてJIS−K7203
に準拠して測定した。測定温度は23℃である。 (傷つき試験)試験用シートを100円硬貨でこすり、
その跡を肉眼により観察し、傷つきによる白化具合の確
認を行った。 〔塗料付着性評価〕 (碁盤目剥離)片刃カミソリを用い約30μm厚に塗装
した試験片の表面に直行する縦横11本ずつの平行線を
1mm間隔で引いて碁盤目を100個作る。その上にセロ
ハン粘着テープ(JIS−Z1522)を充分圧着し、
塗膜面と約30度に保ちながら手前に一気に引き剥し、
碁盤目に囲まれた部分の状態を観察し、剥離しなかった
碁盤目の数を記録した。 (ピール強度)約100μm厚に塗装した試験片の表面
に片刃カミソリにて1cm幅で直線カットを施し、その塗
膜の帯状部分を引張試験機にて50mm/分の速度にて1
80゜裏返す形で引張り、その剥離する際の荷重を読み
取った。 (耐温水試験)40℃の温水中に240時間浸水後、ゴ
バン目試験により評価した。
【0035】〔実施例1〜22及び比較例1〜9〕
(a)成分(粉末)、(b)成分、(c)成分、(d)
成分、(e)成分、(f)成分、(g)成分、(h)成
分及び(i)成分を表1〜表3に示す割合で配合し、更
にトリス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニル)フォスフ
ァイト及び3,9‐ビス[2‐{3‐(3‐t‐ブチル
‐4‐ハイドロキシ‐5‐メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ}‐1,1‐ジメチルエチル]‐2,4,8,
10‐テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンを
(a)成分〜(e)成分合計100重量部に対して各々
0.1重量部、カーボンブラックのマスターバッチを同
3.0重量部、オレイン酸アミドを同0.3重量部各々
配合し、高速ミキサーにて充分混合した。然る後、高速
2軸押出機を用いて210℃の温度条件にて混練造粒
し、得られた着色ペレットをスクリューインライン式射
出成形機へ供給して塗装性及び耐候性評価用シート(1
00mm×100mm×3mm)及び物性評価用試片を210
℃で成形した。その評価結果を表1〜表6に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】
【発明の効果】本発明の塗装された軟質自動車部材は、
従来のプロピレン系軟質樹脂で成形された自動車部材と
異なり、成形体表面に何等の改質処理を施さずに塗料を
直接塗布するので、塗装工程の簡略化、作業環境の改
善、コストの低減化等を図ることができ、しかも、得ら
れた製品は機械的強度、耐温水性を含めた実用充分な塗
料付着性能を有しており、バンパー、スポイラー、マッ
ドガード、サイドモール、ホイールキャップ、インスト
ルメントパネル等の自動車部材として使用できる優れた
ものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】(e)成分:フィラー 本発明において用いられる上記(e)成分のフィラー
は、比表面積が37,000cm/g以上、好ましく
は40,000cm/g以上、長さが実質的に15μ
m以下、好ましくは10μm以下、平均粒径が0.8〜
3.0μm、好ましくは0.8〜2.5μm、且つ平均
アスペクト比が5以上、好ましくは6以上のタルク、平
均直径が2μm以下、好ましくは1.5μm以下、且つ
平均アスペクト比が5以上、好ましくは10以上のほう
酸アルミニウムウィスカー、同チタン酸カリウムウィス
カー、同硫酸マグネシウムウィスカー〔マグネシウムオ
キシサルフェートウィスカーMgSO・5Mg(O
H)・3HO〕、同酸化チタンウィスカー及び同炭
酸カルシウムウィスカー、炭酸カルシウムから選ばれた
少なくとも一種のフィラーである。ここで、タルクの長
さが「実質的に」とは、殆どのタルク粒子がこの範囲に
あるものを言う。タルクは、例えばタルク原石を衝撃式
粉砕機やミクロンミル型粉砕機で粉砕し、更にミクロン
ミル、ジェット型粉砕機で微粉砕した後、サイクロンや
ミクロンセパレーター等で分級調整し製造する。ここで
原石は中国産が金属不純物成分が少ないので好ましい。
さらに、比表面積、長さ、平均アスペクト比が上記範囲
外で且つ平均粒径が上記範囲を超えるタルクを用いる
と、塗装自動車部材の衝撃強度や塗装外観が劣り、一
方、平均粒径が上記範囲より小さくなるとタルクを分散
させることが困難となり衝撃強庶や塗装外観がかえって
悪化し、好ましくない。また、ほう酸アルミニウムウィ
スカー、チタン酸カリウムウィスカー、硫酸マグネシウ
ムウィスカー、酸化チタンウィスカー、炭酸カルシウム
ウィスカーの好ましいものは平均直径が1.5μm以下
且つ平均アスペクト比が10以上のものである。これら
は、平均直径が上記範囲を超えるものは、塗装自動車部
材の外観や、高温時の寸法安定等が劣り不適である。こ
れらフィラーの中で、タルク、ほう酸アルミニウムウィ
スカー、硫酸マグネシウムウィスカー〔マグネシウムオ
キシサルフェートウィスカーMgSO・5Mg(O
H)・3H0〕の単独使用が好ましく、また、タル
クの単独使用、タルクと上記各ウィスカーとの併用がよ
り好ましく、特に、タルクの単独使用、タルクとほう酸
アルミニウムウィスカー、タルクと硫酸マグネシウムウ
ィスカー〔マグネシウムオキシサルフェートウィスカー
MgSO・5Mg(OH)・3HO〕との併用が
好ましい。ここで、平均粒径の測定は液相沈降方式の光
透過法によるもので、測定装置としては、例として島津
制作所製SA−CP型があり、また、比表面積は、空気
透過法によるもので、測定装置としては、例として島津
製作所製SS−100型がある。長さとアスペクト比は
顕微鏡法等により、測定される。これらフィラーは界面
活性剤、カップリング剤等で表面処理を施したものでも
良い。表面処理したフィラーは、自動車部材の強度や塗
装性の更なる向上に有効である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】(2)量 比 本発明においては上記(a)成分〜(e)成分の配合割
合が特に重要である。上記(a)成分の配合量は前記
(b)成分との合計量100重量部中に30〜70重量
部、好ましくは55〜65重量部の割合にて使用され
る。従って、(b)成分の配合量は前記(a)成分との
合計量100重量部中に70〜30重量部、好ましくは
45〜35重量部の割合にて使用される。該(a)成分
の配合量が上記範囲を超えると、すなわち(b)成分の
配合量が上記範囲未満では塗装強度や衝撃強度が劣り、
また、(a)成分の配合量が上記範囲未満、すなわち
(b)成分の配合量が上記範囲を超えると耐熱剛性や表
面硬度が劣る様になり不適である。上記配合量が好まし
い範囲の場合は塗装性能や機械的強度の点で良好となる
ので好ましい。上記(c)成分の配合量は、前記(a)
成分と(b)成分の合計量100重量部に対して0.1
〜25重量部であり、好ましくは0.1〜18重量部で
あり、特に好ましくは0.5〜12重量部である。上記
範囲未満では塗料の付着性の再現性が乏しかったり、塗
装強度が弱かったりする。また、上記範囲を超えると不
経済であるばかりか、該ポリマーのブリードアウトが生
じる為、かえって塗装強度が低下する。上記(d)成分
の配合量は、前記(a)成分と(b)成分の合計量10
0重量部に対して0.1〜25重量部、好ましくは0.
1〜18重量部であり、上記範囲未満では塗装強度が劣
り、また、上記範囲を超えると耐熱剛性や表面硬度が劣
る様になり不適である。上記(e)成分の配合量は前記
(a)成分と(b)成分の合計量100重量部に対して
0.01〜7重量部、好ましくは0.1〜6重量部、特
に好ましくは0.5〜5重量部である。上記範囲未満で
は塗装自動車部材の塗装性が劣り、また、上記範囲を超
えると塗装自動車部材の傷つきによる白化が起こるので
不適当である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】(3)評 価 〔機械的強度評価〕 (曲げ弾性率)成形体試片についてJIS−K7203
に準拠して測定した。測定温度は23℃である。 (傷つき試験)試験用シートを100円硬貨でこすり、
その跡を肉眼により観察し、傷つきによる白化具合の確
認を行った。 〔塗料付着性評価〕 (碁盤目試験)片刃カミソリを用い約30μm厚に塗装
した試験片の表面に直行する縦横11本ずつの平行線を
1mm間隔で引いて碁盤目を100個作る。その上にセ
ロハン粘着テープ(JIS−Z1522)を充分圧着
し、塗膜面と約30度に保ちながら手前に一気に引き剥
し、碁盤目に囲まれた部分の状態を観察し、剥離しなか
った碁盤目の数を記録した。 (剥離強度(ピール強度)約100μm厚に塗装した試
験片の表面に片刃カミソリにて1cm幅で直線カットを
施し、その塗膜の帯状部分を引張試験機にて50mm/
分の速度にて180°裏返す形で引張り、その剥離する
際の荷重を読み取った。 (耐温水試験)40℃の温水中に240時間浸水後、碁
盤目試験により評価した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】〔実施例1〜22及び比較例1〜9〕
(a)成分(粉末)、(b)成分、(c)成分、(d)
成分、(e)成分、(f)成分、(g)成分、(h)成
分及び(i)成分を表1〜表6に示す割合で配合し、更
にトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフ
ァイト及び3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル
−4−ハイドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ}−1,1・ジメチルエチル]−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンを
(a)成分〜(e)成分合計100重量部に対して各々
0.1重量部、カーボンブラックのマスターバッチを同
3.0重量部、オレイン酸アミドを同0.3重量部各々
配合し、高速ミキサーにて充分混合した。然る後、高速
2軸押出機を用いて210℃の温度条件にて混練造粒
し、得られた着色ペレットをスクリューインライン式射
出成形機へ供給して塗装性及び耐候性評価用シート(1
00mm×100mm×3mm)及び物性評価用試片を
210℃で成形した。その評価結果を表1〜表6に示
す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】
【表1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】
【表2】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B60R 19/03 2105−3D C08K 5/17 KEV 7167−4J 5/56 KFQ 7167−4J 7/04 KFT 7167−4J C08L 23/00 LCN 7107−4J 23/26 LDP 7107−4J 53/00 LLY 7142−4J 53/02 (72)発明者 北 川 貞 雄 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 熊 野 勇 太 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(a)成分〜(e)成分から成り、
    曲げ弾性率(JIS−6703)が10,000kg/cm
    2 以下である樹脂組成物成形体の表面に塗膜が直接形成
    されていることを特徴とする塗装された軟質自動車部
    材。 (a)成分:エチレン含量が20〜70重量%である常
    温キシレン可溶分を4〜30重量%含み、共重合体全体
    のMFRが1〜200g/10分かつエチレン含量が3
    〜21重量%であるプロピレン・エチレンブロック共重
    合体: 30〜70重量部、 (b)成分:エチレン系エラストマー、水素添加スチレ
    ン・ブタジエンブロック共重合体及び水素添加スチレン
    ・イソプレンブロック共重合体から選ばれた少なくとも
    一種のエラストマー: 70〜30重量部、 該(a)成分と(b)成分との合計量100重量部に対
    して、 (c)成分:末端に水酸基を有するジエンポリマー又は
    その水素添加物:0.1〜25重量部、 (d)成分:エチレンとカルボキシル基(酸無水基を含
    む)含有不飽和化合物との共重合体又は、エチレンとカ
    ルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合物との
    共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部が遷移金
    属陽イオンで中和されたアイオノマーから選ばれた少な
    くとも一種:0.1〜25重量部、 (e)成分:比表面積が37,000cm2 /g以上、長
    さが実質的に15μm以下、平均粒径が0.8〜3.0
    μmかつ平均アスペクト比が5以上のタルク、平均直径
    が2μm以下かつ平均アスペクト比が5以上のほう酸ア
    ルミニウムウィスカー、同チタン酸カリウムウィスカ
    ー、同硫酸マグネシウムウィスカー〔マグネシウムオキ
    シサルフェートウィスカーMgSO・5Mg(OH)
    ・3HO〕、同酸化チタンウィスカー、同炭酸カル
    シウムウィスカー及び炭酸カルシウムから選ばれた少な
    くも一種のフィラー: 0.01〜7重量部、
  2. 【請求項2】樹脂組成物成形体がさらに下記(f)成分
    〜(h)成分の少なくとも一種を配合したものである請
    求項1に記載の塗装された軟質自動車部材。 (f)成分:エチレン重合体: 3〜25重量部 (g)成分:有機スズ化合物: 0.01〜5重量部 (h)成分:第3級アミン化合物: 0.01〜20重
    量部
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0841276A (ja) * 1994-07-29 1996-02-13 Mitsubishi Chem Corp 塗装用プロピレン系樹脂組成物
JPH09254724A (ja) * 1996-03-25 1997-09-30 Toyoda Gosei Co Ltd 車両用グリルガード
JP2006070135A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Advanced Plastics Compounds Co 熱可塑性エラストマー組成物およびその成形体
JP2006321907A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン樹脂組成物
JP2007056145A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Asahi Kasei Chemicals Corp 熱可塑性樹脂組成物

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