JP3115330B2 - 塗装を施した自動車用部材 - Google Patents

塗装を施した自動車用部材

Info

Publication number
JP3115330B2
JP3115330B2 JP40380990A JP40380990A JP3115330B2 JP 3115330 B2 JP3115330 B2 JP 3115330B2 JP 40380990 A JP40380990 A JP 40380990A JP 40380990 A JP40380990 A JP 40380990A JP 3115330 B2 JP3115330 B2 JP 3115330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
component
parts
ethylene
whiskers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP40380990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04216832A (ja
Inventor
島 好 洋 傍
川 幸 彦 市
公 穂 小瀬垣
川 貞 雄 北
野 勇 太 熊
藤 良 一 伊
井 泉 石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP40380990A priority Critical patent/JP3115330B2/ja
Publication of JPH04216832A publication Critical patent/JPH04216832A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3115330B2 publication Critical patent/JP3115330B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車部品用成形体表
面に直接塗料が塗布された塗装を施した自動車用部材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フェンダー、ドアパネル、バンパ
ー、スポイラー、マッドガード、サイドモール、ホイー
ルキャップ等の外装部材やインストルメントパネル、レ
バー、ノブ、内張り等として使用されているプロピレン
系樹脂製の自動車用部材は、多くの場合全体または一部
が塗装仕上げされてから実用に供されている。しかし、
これらプロピレン系樹脂製の自動車用部材はその素材自
体の構造中に極性基を有していないことから、直接塗料
を塗布した場合に実用レベルの塗料付着強度を得るのが
困難であった。それ故、該自動車用部材は多くの場合予
め成形した自動車用部材の表面にプライマーを塗布した
り、プラズマ処理を施すこと等によって塗料付着性能を
向上させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな塗装方法においては、従来から以下に示すような問
題点があった。すなわち、プライマー塗布法において
は、高価なプライマーを使用しなければならないこと
や、塗装工程数が多くなること等から、塗装コストが高
くなるといった欠点があるが、それ以外にも、プライマ
ーの溶媒を揮発させる必要があること等から火災の危険
性を伴い安全性にも問題があった。一方、プラズマ処理
法においては、高度の真空状態が必要であるために、高
価な装置を設置しなければならず、しかも、バッチ式の
ためコストの上昇を避けることができなかった。さらに
プラズマ処理後の表面は不安定で、異物に接触すると塗
料の付着性が低下するため、塗膜性能にバラツキが生じ
ることもあり、取扱いが非常に不便であった。従って、
プロピレン系樹脂製の自動車用部材の塗装におけるプラ
イマー塗布や、プラズマ処理の工程を省略することがで
きれば、塗装工程の簡略化、作業環境の改善、コストの
低減化等を図ることが可能となることから、これまでに
もこれらの工程の省略を達成しようと多くの研究がなさ
れてきた。しかしながら、結局未だにこの目的を達成す
るに至っておらず、現在でも、プロピレン系樹脂製自動
車用部材はこのようなプライマー塗布やプラズマ処理等
を省くことができないまま塗装が施されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】〔発明の概要〕本発明者
等は、このような塗装工程の簡略化などの目的を達成す
るため、鋭意種々の研究を重ねた結果、特定のプロピレ
ン系樹脂組成物を用いて成形した自動車用部材が塗料を
直接塗布したにも拘らず機械的強度は勿論、耐温水性を
含めた実用充分な塗料付着性能及び非塗装部分を含めた
耐候性を有することを見い出して本発明を完成するに至
った。
【0005】すなわち、本発明の塗装を施した自動車用
部材は、下記(a)〜(e)の各成分から成る樹脂組成
物を素材とした自動車部品用成形体の表面に、塗膜が直
接形成されていることを特徴とするものである。 (a)成分:エチレン含量が20〜70重量%である常
温キシレン可溶分を4〜30重量%含み、共重合体全体
のMFRが1〜200g/10分であり、かつエチレン
含量が3〜21重量%であるプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体:100重量部 (b)成分:前記(a)成分のプロピレン・エチレンブ
ロック共重合体100重量部に対して、エチレン系エラ
ストマー、水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重
合体及び水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合
体から選ばれた少なくとも一種のエラストマー:20〜
125重量部 (c)成分:分子量が2,000以下の三級アミン構造
を持つヒンダードピペリジン系光安定剤:0.01〜3
重量部 (d)成分:比表面積が37,000cm2 /g以上、長
さが実質的に15μm以下、平均粒径が0.8〜3μm
かつ平均アスペクト比が5以上のタルク、平均直径が2
μm以下かつ平均アスペクト比が5以上のほう酸アルミ
ニウムウイスカー、同チタン酸カリウムウイスカー、同
硫酸マグネシウムウイスカー〔マグネシウムオキシサル
フェートウイスカーMgSO・5Mg(OH)・3
O〕、同酸化チタンウイスカー及び同炭酸カルシウ
ムウイスカーから選ばれた少なくとも一種のフィラー:
5〜100重量部 (e)成分:末端に水酸基を有するジエンポリマーまた
はその水素添加物:0.1〜25重量部
【0006】〔発明の具体的説明〕 〔I〕 自動車部品用成形体 (1) 樹脂組成物の構成成分 自動車部品用成形体を形成するための素材として用いら
れる樹脂組成物は下記の(a)〜(e)の各成分より構
成されるものである。
【0007】(a)成分:プロピレン・エチレンブロッ
ク共重合体本発明において用いられる上記(a)成分の
プロピレン・エチレンブロック共重合体としては、エチ
レン含量が20〜70重量%である実質的に非晶性の常
温キシレン可溶分を4〜30重量%、好ましくは6〜2
5重量%含有し、共重合体全体のMFR(メルトフロー
レート:230℃,2.16kg)が1〜200g/1
0分、好ましくは2〜100g/10分であり、かつエ
チレン含量が3〜21重量%、好ましくは3〜18重量
%の樹脂である。ここでエチレン含量は赤外スペクトル
分析法等により測定される値であり、また常温キシレン
可溶分は、2gの試料を沸騰キシレン500g中に20
分間浸漬して溶解させた後室温まで冷却し、析出した固
相をガラスフィルターで濾過、乾燥して求めた固相重量
から逆算した値であり、MFRはJIS−K7210に
準拠して測定したものである。ここで常温キシレン可溶
分が多い共重合体は塗装強度が向上し有利である。この
共重合体樹脂中のエチレン含量及び常温キシレン可溶分
が上記範囲に満たないものは、自動車用部材とした際に
耐衝撃性が劣ったものとなり、他方、上記範囲を上回る
ものは、その剛性が不足したものとなる。またMFRが
上記範囲内でないものは成形性及び耐衝撃性等の機械的
強度が劣るなどの理由により上記範囲に限定される。こ
のような共重合体樹脂の製造には、通常の立体規則性触
媒が用いられる。このプロピレン・エチレンブロック共
重合体は、本発明の効果を著しく損なわない範囲内で他
の不飽和単量体{例えば、ブテン‐1、ヘキセン‐1等
のα‐オレフィン;酢酸ビニルの如きビニルエステル;
(メタ)アクリル酸(エステル)、無水マレイン酸等の
不飽和有機酸またはその誘導体等}を含有する(グラフ
ト型、ランダム型、ブロック型の何れでも構わない)三
元以上の共重合体であってもよい。
【0008】(b)成分:エラストマー 本発明において用いられる上記(b)成分のエラストマ
ーとしては、エチレン・プロピレン二元共重合ゴム(E
PM)やエチレン・プロピレン・非共役ジェン三元共重
合ゴム(EPDM)、エチレン・ブテン‐1二元共重合
ゴムやエチレン・プロピレン・ブテン‐1三元共重合ゴ
ム等のエチレン系エラストマー、水素添加スチレン・ブ
タジエンブロック共重合体及び水素添加スチレン・イソ
プレンブロック共重合体から選ばれた少なくとも一種の
ものである。
【0009】エチレン系エラストマー 前記エチレン・プロピレン二元共重合ゴム(EPM)は
プロピレン含量が20〜55重量%、好ましくは22〜
55重量%で、ムーニー粘度(ML1+4100℃)が
10〜100、特に15〜90のものが好適である。エ
チレン・プロピレン・非共役ジェン三元共重合ゴム(E
PDM)では、沃素価が20以下、特に18以下のもの
が好ましい。エチレン・ブテン‐1二元共重合ゴムはブ
テン‐1の含有量が5〜30重量%、好ましくは10〜
25重量%のものが好適である。エチレン・プロピレン
・ブテン‐1三元共重合ゴムは、プロピレン含有量が2
0〜55重量%、好ましくは25〜50重量%及びブテ
ン‐1含有量が3〜15重量%、好ましくは5〜12重
量%のものが好適である。ここで、各成分は含量は、赤
外スペクトル分析法やNMR法等の常法により測定され
る値である。また、これらのゴムは結晶化度が全体に対
して30重量%以下のものであることが好ましい。これ
らの製法や形状は特に限定されない。
【0010】水素添加ブロック共重合体 前記水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重合体及
び水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合体とし
ては、それぞれ完全または部分的に水素添加されたもの
である。例えばスチレン・エチレン・ブチレン・スチレ
ンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン
ブロック共重合体と表現されるものがある。通常その水
添率は95%以上であるが、99%以上のものが好まし
い。また、スチレン含量は5〜50重量%が好ましく、
特に15〜50重量%のものが好ましい。これらエラス
トマーの上記物性範囲内のものは、塗装性能や物性バラ
ンスが特に好ましい。これらのエラストマーの中で特に
エチレン系エラストマーが塗装性の点で好ましい。ここ
で(b)成分は前記(a)成分のプロピレン・エチレン
ブロック共重合体100重量部に対して、20〜125
重量部、好ましくは20〜100重量部、特に、25〜
80重量部の範囲内で用いることが塗装性能や機械的強
度の点において好ましい。(b)成分の使用量が上記範
囲未満では塗装強度や衝撃強度が劣り、また、上記範囲
を超えると耐熱剛性や表面硬度が劣るようになり不適当
である。
【0011】(c)成分:三級アミン構造を持つヒンダ
ードピペリジン系光安定剤 本発明において用いられる上記(c)成分の三級アミン
構造を持つヒンダードピペリジン系光安定剤としては、
分子量が2,000以下のものであり、例えば、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート;トリス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)−トリデシル−1,2,3,
4−ブタンテトラカルボキシレート;1−〔2−{3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ}エチル〕−4−{3−(3,5−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオ
キシ}−2,2,6,6‐テトラメチルピペリジン;2
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル等を挙げることがで
きる。中でも、分子量が1,000以下のものが塗料付
着強度の耐温水性と耐候性のバランスが良好で好まし
い。ここで(c)成分の使用量は0.01〜3重量部、
好ましくは0.05〜1重量部であり、配合量が上記範
囲未満では自動車用部材の耐候性が劣り、また、上記範
囲を超えると不経済であるばかりか塗料付着強度の耐温
水性に悪影響を及ぼし好ましくない。
【0012】(d)成分:フィラー 本発明において用いられる上記(d)成分のフィラーと
しては、比表面積が37,000cm2 /g以上、好まし
くは40,000cm2 /g以上、長さが実質的に15μ
m以下、好ましくは10μm以下、平均粒径が0.8〜
3μm、好ましくは0.8〜2.5μmのもので、かつ
平均アスペクト比が5以上、好ましくは6以上のタル
ク、平均直径が2μm以下、好ましくは1.5μm以
下、かつ平均アスペクト比が5以上、好ましくは10以
上のほう酸アルミニウムウイスカー、同チタン酸カリウ
ムウイスカー、同硫酸マグネシウムウイスカー〔マグネ
シウムオキシサルフェートウイスカーMgSO・5M
g(OH)・3HO〕、同酸化チタンウイスカー及
び同炭酸カルシウムウイスカーから選ばれた少なくとも
一種のフィラーである。ここで、タルクの長さが「実質
的に」とは、殆んどのタルク粒子がこの範囲にあるもの
を言う。タルクは、例えばタルク原石を衝撃式粉砕機や
ミクロンミル型粉砕機で粉砕し、更にミクロンミル、ジ
ェット型粉砕機で微粉砕した後、サイクロンやミクロン
セパレーター等で分級調整して製造されたものが使用さ
れる。上記タルク原石は中国産を用いることが金属不純
物成分が少ないので好ましい。更に、比表面積、長さ、
平均アスペクト比が上記範囲外でかつ平均粒径が上記範
囲を超えるタルクを用いると、塗装を施した自動車用部
材の衝撃強度や塗装外観が劣ったものとなる。また、平
均粒径が上記範囲より小さくなるとタルクを分散させる
ことが困難となり、衝撃強度や塗装外観がかえって悪化
するので好ましくない。
【0013】一方、ほう酸アルミニウムウイスカー、チ
タン酸カリウムウイスカー、硫酸マグネシウムウイスカ
ー、酸化チタンウイスカー、炭酸カルシウムウイスカー
の好ましいものは平均直径が1.5μm以下かつ平均ア
スペクト比が10以上のものである。これらは、平均直
径が上記範囲を超えるものは、塗装を施した自動車用部
材の外観や、高温時の寸法安定性等が劣ったものとなる
ので不適当である。これらフィラーの中では、タルク、
ほう酸アルミニウムウイスカー、硫酸マグネシウムウイ
スカー〔マグネシウムオキシサルフェートウイスカーM
gSO・5Mg(OH)・3HO〕の単独使用が
好ましく、また、タルクの単独使用、およびタルクと上
記各ウイスカーとの併用がより好ましく、特に、タルク
の単独使用、および、該タルクと硫酸マグネシウムウイ
スカー〔マグネシウムオキシサルフェートウイスカーM
gSO・5Mg(OH)・3HO〕との併用が好
ましい。ここで、上記平均粒径の測定方法としては、液
相沈降方式の光透過法により行なわれるもので、該測定
装置として、例えば島津製作所製SA−CP型がある。
また、比表面積の測定方法としては、空気透過法により
行なわれるもので、該測定装置として、例えば島津製作
所製SS−100型がある。長さとアスペクト比の測定
方法としては、顕微鏡法等により行なわれる。これらフ
ィラーは界面活性剤、カップリング剤等で表面処理を施
したものであってもよい。このように表面処理したフィ
ラーは自動車用部材の強度や塗装性の更なる向上に有効
である。
【0014】上記(d)成分の使用量は5〜100重量
部、好ましくは7〜80重量部、特に10〜70重量部
の範囲内で用いることが好ましい。上記使用量が上記範
囲未満では塗装を施した自動車用部材の剛性や寸法安定
性が劣ったものとなり、また、上記範囲を超えると塗装
を施した自動車用部材の外観や衝撃強度が著しく劣った
ものとなり不適当である。
【0015】(e)成分:末端に水酸基を有するジエン
ポリマーまたはその水素添加物本発明において用いられ
る上記(e)成分としては、末端に水酸基を有するジエ
ンポリマーまたはその水素添加物であり、そのうち、末
端に水酸基を有するジエンポリマーとしては、具体的に
は末端に少なくとも1個の水酸基を有し、分子量が通常
200〜100,000、好ましくは500〜50,0
00、特に好ましくは800〜10,000のもので、
分子量や水酸基価により常温で液体状、半固体状、固体
状のポリマーがある。1分子当りの平均水酸基数は一般
に1〜10、特に1.5〜5のものが好ましく、水酸基
価が一般に15〜250、好ましくは25〜125(K
OHmg/g)のものが好ましい。該末端に水酸基を有
するジエンポリマーは、1,3‐ジエンを原料に用い
て、周知の方法、例えばラジカル重合法、アニオン重合
法等によって製造することができる。具体的には、例え
ば特開昭51−71391号公報に記載される方法等を
挙げることができる。このものをラジカル重合により製
造する場合には、過酸化水素を重合開始剤として用いて
ジエン系モノマーを重合することにより容易に得られ
る。また、アニオン重合により製造する場合には、共役
ジェンを周知の方法に従って、アニオン重合触媒、例え
ばアルカリ金属または有機アルカリ金属化合物を用いて
重合させることにより得られた両末端の少なくとも一つ
にアルカリ金属が結合した構造のリビングポリマーに、
例えばモノエポキシ化合物、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、アセトン、もしくはハロゲノアルキレンオ
キシド、ポリエポキシド等を反応させればよい。これら
ポリマーの原料モノマーとしては少なくとも1種類の共
役ジェンモノマーが使用される。共役ジェンモノマーと
しては、1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエン、
イソプレン、クロロプレン、2,3‐ジメチル‐1,3
‐ブタジエン、1‐フェニル‐1,3‐ブタジエン等を
挙げることができる。このような末端に水酸基を有する
ジエンポリマーとしては、例えばポリヒドロキシポリブ
タジエンなどがある。
【0016】前記末端に水酸基を有するジエンポリマー
の水素添加物としては、上述の末端に水酸基を有するジ
エンポリマーを、通常の方法、例えば特開昭51−71
391号公報に記載される方法などにて水素添加するこ
とによって得られるものである。水素添加の程度は、ポ
リマー中に含まれる二重結合を全部または部分的に水素
添加されたものであってもよいが、特にヨウ素価が通常
0〜20、特に0〜5(g/100g)のものが好まし
い。これらの末端に水酸基を有するジエンポリマーまた
はその水素添加物は、それぞれ単独でも、複数の混合物
としても使用することができる。これらの末端に水酸基
を有するジエンポリマーは特にその水素添加物が自動車
部材の塗装性能や耐候性の点で好ましい。
【0017】上記(e)成分の使用量は0.1〜25重
量部、好ましくは0.1〜18重量部、特に好ましくは
0.5〜12重量部である。上記使用量が上記範囲未満
では塗料の付着性に再現性が乏しかったり、塗装強度が
弱かったりする。また、上記範囲を超えると不経済であ
るばかりか、該ポリマーのブリードアウトが生じるの
で、かえって塗装強度が低下する。
【0018】(f)成分:任意の配合成分 本発明において用いられる樹脂組成物には通常着色する
ための顔料を用いる場合が多いし、更に性能向上をはか
るために、上記成分以外に、酸化防止剤,帯電防止剤,
難燃剤,分散剤等を添加することもでき、更に本発明の
効果を著しく損なわない範囲内で前記各(a)〜(e)
成分以外の各種樹脂、各種エラストマーや、ガラス繊
維、ガラスバルーン、炭素繊維等の各種フィラー等の任
意の配合成分を配合することができる。特に、次に述べ
る直鎖状エチレン共重合体は、上記付加成分の中でも特
に好ましいものである。該直鎖状エチレン共重合体は、
自動車用部材の塗装性能を一段と向上せしめることがで
きる。このような直鎖状エチレン共重合体としては、密
度が0.915〜0.940g/cm3 、好ましくは0.
920〜0.935g/cm3 であり、MFR(190
℃、2.16kg)が0.5〜200g/10分、好ま
しくは10〜150g/10分のエチレンとα‐オレフ
ィンとの直鎖状エチレン共重合体である。ここでα‐オ
レフィンとしては、ブテン‐1、ヘキセン‐1、4‐メ
チルペンテン‐1、オクテン‐1等の炭素数3〜12の
もの、好ましくは4〜8のものであり、これらを2種以
上併用してもよい。製造法としては圧力5〜2,500
kg/cm2 、温度50〜300℃の条件下でチーグラー
型触媒、バナジウム型触媒、カミンスキー型触媒等の触
媒を使用して、エチレンとα‐オレフィンを共重合する
方法が採られる。例えば特公昭56−18132号公報
等に記載される方法が知られている。ここで、前記密度
以外のものや、前記MFR以外のものは、自動車用部材
の塗装性能が劣り好ましくない。
【0019】直鎖状エチレン共重合体の配合量は、一般
に3〜25重量部であり、好ましくは3〜20重量部、
特に好ましくは3〜15重量部である。前記配合量が上
記範囲未満では塗装強度が劣り、また、上記範囲を超え
ると物性バランスが劣るようになり不適当である。
【0020】更に、次に述べるエチレン・不飽和カルボ
ン酸共重合体又はそのアイオノマーも上記任意の付加的
配合成分の中でも特に好ましいものである。エチレン・不飽和カルボン酸共重合体 このエチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、エ
チレンと不飽和カルボン酸との共重合体である。この不
飽和カルボン酸には、炭素数3〜8、好ましくは3〜5
の不飽和カルボン酸、具体的には、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノ
メチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル等が用
いられる。これらの不飽和カルボン酸の中では、アクリ
ル酸、メタクリル酸が特に好ましい。本発明において用
いられるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチ
レンと上記のような不飽和カルボン酸に加えて第3のモ
ノマー成分を含んでいてもよく、このような第3のモノ
マー成分としては、アクリル酸エチル、アクリル酸i‐
ブチル、アクリル酸n‐ブチル、メタクリル酸メチル等
の不飽和カルボン酸エステル、酢酸ビニル等のビニルエ
ステルなどの炭素数4〜9のカルボン酸エステルが用い
られる。これらエチレン・不飽和カルボン酸共重合体と
しては、エチレン含量が50〜99重量%、好ましくは
70〜98重量%、また該不飽和カルボン酸は50〜1
重量%、好ましくは30〜2重量%の量で存在している
ことが望ましい。更に、エチレン・不飽和カルボン酸共
重合体がエチレン成分及び不飽和カルボン酸成分に加え
て第3の成分を含む場合には、この第3の成分は0〜4
0重量%、好ましくは0〜30重量%の量で存在してい
ることが望ましい。
【0021】アイオノマー また、アイオノマーとしては、前記エチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部
が遷移金属陽イオンで中和されたものである。このよう
なアイオノマーを製造するための遷移金属陽イオンとし
ては、Na、K、Mg++、Ca++、Zn++
等の1価または2価の陽イオンが好ましく、特にZn
++を用いることが好ましい。このアイオノマーの上記
遷移金属陽イオンによる中和度は5〜100%、特に1
0〜90%の範囲が好適である。ここで上記(c)成分
のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体またはアイオノ
マーのMFR(190℃、2.16kg)は0.1〜4
00g/10分のものが好ましい。このようなエチレン
・不飽和カルボン酸共重合体又はアイオノマーの使用量
は0.1〜25重量部であり、使用量が上記範囲未満で
は塗装強度が劣り、また、上記範囲を超えると耐熱剛性
や表面硬度が劣るようになるので好ましくない。
【0022】(2) 自動車部品用成形体の製造 上記(a)〜(e)、必要により(f)の各成分を配合
してなる樹脂組成物は、例えば一軸押出機、二軸押出
機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラス
トグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用いて混練して
得られるのが一般的である。通常は、各成分の分散を良
好化する混練方法を選ぶ方が好ましく、通常は二軸押出
機を用いて混練する。このようにして得られた樹脂組成
物を用いて成形することによって自動車用部材としての
自動車部品用成形体が得られる。該成形は、通常の方法
によって行うことができる。すなわち、射出成形、圧縮
成形、押出成形(シート成形、ブロー成形)等のいずれ
の成形方法であっても構わないが、中でも射出成形によ
って得られたものが好ましい。
【0023】〔II〕 塗 装 (1) 前処理 上記のようにして得られた自動車部品用成形体の表面
に、塗料を直接塗布して、該表面に塗膜を直接、形成さ
せるための塗装法としては、従来の塗装工程からプライ
マー塗布を除いた工程を採用することができる。また、
塗膜の付着力を高めるために行われているプラズマ処理
工程も省くことができる。すなわち、表面改質工程を施
していない成形体に直接、塗料を塗布できるものであ
る。ただ、塗料を塗布する前に脱脂処理などの補助的な
表面処理などの前処理を施すことは構わない。脱脂処理
は、一般に塗料を塗布する直前に行われている通常の操
作で、これによって成形体の成形から塗装前までの工程
で不可避的に成形体の表面に付着する手垢や機械油等を
洗浄除去することができる。具体的には、有機溶剤液ま
たはその蒸気、水、水蒸気、酸、アルカリ液或は界面活
性剤水溶液等による洗浄法があり、これらの中では有機
溶剤の蒸気を用いた洗浄法や水・温水又はアルカリ液や
中性洗剤などを添加した水・温水を用いた洗浄やアルコ
ール洗浄などが好んで用いられる。
【0024】(2) 塗膜の形成 塗料としては、一般に広く用いられる塗料、例えば、ア
クリル系塗料、エポキシ系塗料、ポリエステル系塗料、
ウレタン系塗料、アルキッド系塗料、メラミン系塗料等
を挙げることができる。この中ではアクリル系塗料、メ
ラミン系塗料、ポリエステル系塗料、ウレタン系塗料を
用いることが好ましい。塗料の塗布手段としては、スプ
レーによる吹き付け、刷毛塗り、ローラーによる塗布な
どがあるが、いずれの方法も採用することができる。ま
た、塗布後加熱などの手段により、塗膜を焼付け乾燥さ
せることもできる。本発明の塗装を施した自動車用部材
は塗料が一般に10〜100μm、好ましくは15〜7
0μmの厚さで塗布されており、その塗膜は通常500
g/cm以上、特に700〜2,000g/cmの剥離強度
で強固に付着し、しかも、塗装性能のうち実質的に極め
て重要な耐温水性が優れているのに加え、日光に直接暴
露される非塗装部分の耐候性も高水準であるので、フェ
ンダー、ドアパネル、バンパー、スポイラー、マッドガ
ード、サイドモール、ホイールキャップ、インストルメ
ントパネル等の自動車用部材として高い実用性を有して
いる。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して本発明を
より具体的に説明する。ここで実施した塗装法及び評価
法は次のとおりである。 <塗装法>前処理、焼付け処理 成形した平板を次の前処理、すなわち、 トリクロロ
エタン蒸気での30秒間脱脂処理、 中性洗剤を微量
添加した60℃の温水で30秒間洗浄処理、 全くの
無洗浄(処理)を行なった後、エアーガンを用いて塗料
を塗布した。次いで、120℃で1時間焼付け乾燥をさ
せた後、48時間室温で放置し、塗装性試験を行った。塗 料 市販ポリエステルウレタン系塗料(表1全て)及びアク
リルメラミン系塗料を用いて塗装を行なった。塗装方法 各塗料を各々調合して、エアースプレーガンを用いて、
塗膜の厚さが約20μm及び約55μmになるようにス
プレー塗布を行なった。
【0026】<塗料付着性評価>碁盤目剥離 約20μm厚に塗装した試験片の表面に、片刃カミソリ
を用いて直行する縦横11本ずつの平行線を2mm間隔
で引いて碁盤目を100個作った。次いで、その上にセ
ロハン粘着テープ(JIS−Z1522)を充分圧着
し、塗膜面と約30度に保ちながら手前に一気に引き剥
がし、碁盤目で囲まれた部分の状態を観察し、剥離しな
かった碁盤目の数を記録した。ピール強度 約55μm厚に塗装した試験片の表面に片刃カミソリに
て1cm幅で直線状のカット部を施し、その塗膜の帯状
部分を引張試験機にて50mm/分の速度にて180°
裏返す形で引張り、その剥離する際の荷重を読み取っ
た。
【0027】<耐温水性評価> 塗料を塗布し焼き付け乾燥を終了した平板を48時間室
温にて放置した後、40℃の温水中に240時間浸漬し
た。次に、温水中から取り出した平板を更に24時間室
温で放置した後、上記碁盤目剥離試験を行なった。
【0028】<耐候性評価> カーボンアークサンシャイン型ウエザーメーターを用い
て「83℃、雨有り」の条件下で暴露した後、外観変化
を観察し、1,000時間まで異常が無い場合を「良
好」と判定し、同時間までにクラックが生じたり、明ら
かに変色を呈している場合を「不良」と判定した。
【0029】<機械的強度評価>曲げ弾性率 成形体試験片についてJIS−K7203に準拠して測
定した。測定温度は23℃である。アイゾット衝撃強度
[切削ノッチ付]成形体試験片についてJIS−K71
10に準拠して測定した。測定温度は−30℃である。
【0030】実施例1〜5及び比較例1〜4 下記の(a)成分(粉末)、(b)成分、(c)成分、
(d)成分及び(e)成分を表1に示す割合で配合し、
更にテトラキス〔メチレン‐3‐(3′,5′‐ジ‐t
‐ブチル‐4′‐ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン及び2‐2′‐ヒドロキシ3′‐t‐ブチル
‐5′‐メチルフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾ
ールを前記(a)〜(e)成分の合計100重量部に対
して各々0.1重量部、カーボンブラック・酸化チタン
を主体としたドライ状薄灰色顔料を同1.5重量部各々
配合し、高速ミキサーにて充分混合した〔但し、(d)
成分のフィラーのうちd−2についてはウイスカー部分
を除外した成分を混合し、ウイスカー部分は後述の2軸
押出機にて途中からフィードした。〕。その後、高速2
軸押出機を用い210℃の温度条件にて混練造粒し、得
られた着色ペレットをスクリューインライン式射出成形
機へ供給して、塗装性評価用シート(120mm×12
0mm×3mmt)及び物性評価用試験片を230℃で
成形した。この場合の成形サイクルは、各々合計50秒
及び45秒であった。その評価結果を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】その結果から、表1及び表2にて示される
ように、実施例1〜4に示す組成を持った樹脂組成物
は、その成形物に塗料を直接塗布したにも拘らず実用に
充分な塗料付着強度及び機械的強度を有していることが
理解できる。しかし、比較例1〜4に示したものは、何
れも塗料付着強度が不充分なものであることが理解でき
る。
【0034】(a)成分 a−1: エチレン含量が40重量%である常温キシレ
ン可溶分を9重量%含み、共重合体全体のエチレン含量
が4重量%かつMFRが50g/10分であるプロピレ
ン・エチレンブロック共重合体a−2: エチレン含量
が35重量%である常温キシレン可溶分を15重量%含
み、共重合体全体のエチレン含量が5重量%かつMFR
が10g/10分であるプロピレン・エチレンブロック
共重合体
【0035】(b)成分 b−1: ムーニー粘度ML1+4(100℃)55、
プロピレン含量26重量%のエチレン・プロピレン共重
合ゴム(EPM)
【0036】(c)成分 c−1: トリス(1,2,2,6,6,−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)−トリデシル−1,2,3,4−
ブタンテトラカルボキシレート〔分子量:約900〕c
−2: 2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)〔分子
量:685.1〕c−3: ポリ−〔〔6−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−ト
リアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〕
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕〕〔分子量:2,500以上〕c−4:ビス−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケ
ート〔分子量:480.7〕
【0037】(d)成分 d−1: 比表面積が40,000cm2 /g、長さが実
質的に10μm以下、平均粒径が1.7μmかつ平均ア
スペクト比が6のタルク。d−2: 上記d−1のタル
クと、平均粒径が0.5μmかつ平均アスペクト比が2
0の硫酸マグネシウムウイスカー〔マグネシウムオキシ
サルフェートウイスカーMgSO・5Mg(OH)
・3HO〕とを重量比で、11:4の割合にて配合し
たもの。
【0038】(e)成分 e−1: ヨウ素価が1.0(g/100g)かつ水酸
基価が83.7(KOHmg/g)のジエンポリマーの
水素添加物…主原料をブタジエンとして製造された分子
量が約2,900、水酸基価約84のジエンポリマーを
水添して製造したもの。
【0039】実施例5 実施例1と同一の樹脂組成物を用いて、平均肉厚4.5
mm、幅340mm、高さ140mm、奥行き120m
mのバンパー想定試験用成形品を射出成形した後、その
射出成形体の表面をトリクロロエタン蒸気洗浄処理及び
中性洗剤添加60℃温水洗浄処理を行ない、更に実施例
1と同じ方法で塗装(40μm)を施した後、焼付乾燥
させた。この成形品の耐温水性を含めた塗装性、非塗装
部分を含めた耐候性及び機械的強度の評価を行なったと
ころ、いずれの前処理品とも実用性の十分なものであっ
た。
【0040】実施例6 実施例2と同じ樹脂組成物を用いて、トリクロロエタン
蒸気洗浄処理を行なった後、アクリルメラミン系塗料を
用いて実施例2と同じ方法で塗装及び焼付乾燥を行なっ
た。その結果、碁盤目剥離強度は耐温水処理後を含め1
00/100であり、ピール剥離強度は900g/cm
で、耐候性も良好なものであった。
【0041】実施例7 実施例1に示す樹脂組成物に、該樹脂組成物中のa−1
成分100重量部に対して、密度が0.928g/c
m3 、かつMFR(190℃、2.16kg)が50g
/10分のエチレンとブテン−1との共重合体である直
鎖状エチレン共重合体を7重量部、アクリル酸含量が1
3重量%、MFR(190℃、2.16kg)7g/1
0分のエチレン・アクリル酸共重合体2重量部をそれぞ
れ加えてなる樹脂組成物を実施例1と同じ方法で製造
し、塗装を施し焼付乾燥した後、評価を行なった。その
結果、碁盤目剥離強度は耐温水処理後を含め100/1
00であり、ピール剥離強度は、トリクロロエタン洗浄
の場合が1,280g/cmで、、温水洗浄の場合が
1,200g/cmであり、無洗浄処理の場合が1,2
10g/cmであり、耐候性も十分なものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明の塗装を施した自動車用部材は、
従来のプロピレン系樹脂で成形された自動車用部材とは
異なり、自動車部品用成形体の表面に何等の改質処理を
施さずに塗料を該成形体に直接塗布するのみで実用充分
な塗料付着強度を持ちかつ実用上充分な機械的強度を有
したものであり、フェンダー、ドアパネル、ドアプロテ
クター、バンパー、スポイラー、マッドガード、サイド
モール、ホイールキャップ、インストルメントパネル等
の自動車用部材として優れたものであり、しかも、その
製造工程において塗装工程の簡略化、作業環境の改善、
コストの低減化等を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 53/02 C08L 53/02 (72)発明者 北 川 貞 雄 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社 四日市総合研究所内 (72)発明者 熊 野 勇 太 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社 四日市総合研究所内 (72)発明者 伊 藤 良 一 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社 四日市総合研究所内 (72)発明者 石 井 泉 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社 四日市総合研究所内 (56)参考文献 特開 平4−198232(JP,A) 特開 平4−77567(JP,A) 特開 平3−252444(JP,A) 特開 平3−47566(JP,A) 特表 昭62−502265(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/04 - 7/06 C08L 1/00 - 101/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)〜(e)の各成分から成る樹脂
    組成物を素材とした自動車部品用成形体の表面に、塗膜
    が直接形成されていることを特徴とする塗装を施した自
    動車用部材。 (a)成分:エチレン含量が20〜70重量%である常
    温キシレン可溶分を4〜30重量%含み、共重合体全体
    のMFRが1〜200g/10分であり、かつエチレン
    含量が3〜21重量%であるプロピレン・エチレンブロ
    ック共重合体:100重量部 (b)成分:前記(a)成分のプロピレン・エチレンブ
    ロック共重合体100重量部に対して、エチレン系エラ
    ストマー、水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重
    合体及び水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合
    体から選ばれた少なくとも一種のエラストマー:20〜
    125重量部 (c)成分:分子量が2,000以下の三級アミン構造
    を持つヒンダードピペリジン系光安定剤:0.01〜3
    重量部 (d)成分:比表面積が37,000cm2 /g以上、長
    さが実質的に15μm以下、平均粒径が0.8〜3μm
    かつ平均アスペクト比が5以上のタルク、平均直径が2
    μm以下かつ平均アスペクト比が5以上のほう酸アルミ
    ニウムウイスカー、同チタン酸カリウムウイスカー、同
    硫酸マグネシウムウイスカー〔マグネシウムオキシサル
    フェートウイスカーMgSO・5Mg(OH)・3
    O〕、同酸化チタンウイスカー及び同炭酸カルシウ
    ムウイスカーから選ばれた少なくとも一種のフィラー:
    5〜100重量部 (e)成分:末端に水酸基を有するジエンポリマーまた
    はその水素添加物:0.1〜25重量部
JP40380990A 1990-12-19 1990-12-19 塗装を施した自動車用部材 Expired - Fee Related JP3115330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40380990A JP3115330B2 (ja) 1990-12-19 1990-12-19 塗装を施した自動車用部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40380990A JP3115330B2 (ja) 1990-12-19 1990-12-19 塗装を施した自動車用部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04216832A JPH04216832A (ja) 1992-08-06
JP3115330B2 true JP3115330B2 (ja) 2000-12-04

Family

ID=18513537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP40380990A Expired - Fee Related JP3115330B2 (ja) 1990-12-19 1990-12-19 塗装を施した自動車用部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3115330B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100957303B1 (ko) * 2007-11-26 2010-05-12 현대자동차주식회사 자동차 내장재용 폴리프로필렌 수지 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04216832A (ja) 1992-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900000910B1 (ko) 폴리프로필렌-기초 수지 조성물
US5990220A (en) Propylene resin composition and coating method using the same
JP3347958B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物
DE69029959T2 (de) Beschichtete Harzformstücke
US5276093A (en) Resin molding
DE69214249T2 (de) Polypropylenharz-zusammensetzung, verfahren zur beschichtung von daraus hergestellten geformten gegenständen und so beschichtete geformte gegenstände
JP3088436B2 (ja) 自動車部材
JP2641566B2 (ja) ポリオレフィン―植物繊維系成形用組成物
JP3547510B2 (ja) 自動車用バンパ
JP3115330B2 (ja) 塗装を施した自動車用部材
JP3086286B2 (ja) 塗装された軟質自動車部材
JP3437222B2 (ja) 塗装を施した自動車用部材
JP3216190B2 (ja) 塗装された軟質成形体
JP3342959B2 (ja) 塗装用プロピレン系樹脂組成物
JPH04198232A (ja) 塗装を施した自動車用部材
JP3342989B2 (ja) 塗装用プロピレン系樹脂組成物
JP2877886B2 (ja) 自動車部材
JPH06248155A (ja) プロピレン系樹脂組成物
JPH0841274A (ja) 塗装用プロピレン系樹脂組成物
JPH07118489A (ja) 塗装性の改良されたプロピレン系樹脂組成物
JP2649770B2 (ja) 熱可塑性樹脂の塗装成形体
JP3318716B2 (ja) 塗装性の改良された軟質重合体組成物
JPH0639556B2 (ja) プロピレン単独重合体組成物
JPH05179099A (ja) 塗装された軟質自動車部材
JPH05179080A (ja) 塗装された軟質成形体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070929

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080929

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080929

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees