JPH031727B2 - - Google Patents

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JPH031727B2
JPH031727B2 JP19999484A JP19999484A JPH031727B2 JP H031727 B2 JPH031727 B2 JP H031727B2 JP 19999484 A JP19999484 A JP 19999484A JP 19999484 A JP19999484 A JP 19999484A JP H031727 B2 JPH031727 B2 JP H031727B2
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resins
radiation
group
magnetic
acid
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JP19999484A
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Yoshiichi Kodera
Tsuyoshi Hachitsuka
Yutaka Mizumura
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH031727B2 publication Critical patent/JPH031727B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野〕 本発明は磁気特性および機械特性の優れた放射
線硬化型磁気記録媒体に関するものである。 (従来の技術) 汎用的磁気テープは長軸1μm以下の針状磁性
粒子を適当な添加剤(分散剤、潤滑剤、帯電防止
剤等)と共にバインダー溶液中に分散させて磁性
塗料を作り、これをポリエチレンテレフタレート
フイルムに塗布して作られる。さらに、放射線硬
化型バインダーを結合剤とする磁性塗料を塗布し
た後、放射線処理をすることにより、熱処理工程
が簡略化でき、品質が安定化することもよく知ら
れている。 磁気記録媒体では磁気記録の高密度化、高再生
出力が要求され、そのためには高保磁力の磁性粒
子を高充填、高配向させることが必要である。高
充填、高配向させるには、磁性粒子を一次粒子ま
で分散させなければならない。磁性粒子の分散に
は、バインダーの影響が大きく、いかに分散効率
のよい分散機を用いてもバインダーの分散能が低
いと塗料中に磁性粒子は分散しない。また高保磁
力の磁性粒子が開発されているが、保磁力が大き
くなるにしたがつて磁性粒子は分散しにくくな
る。 従来、磁性塗料のバインダーとしては、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル・ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル・
塩化ビニリデン共重合体、熱可塑ポリウレタン樹
脂、熱硬化ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ニ
トロセルロース、セルロース・アセテート・ブチ
レート、エポキシ樹脂あるいはアクリル樹脂等が
使用され、放射線硬化型バインダーとして、アク
リル系二重結合を有する塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、アクリル樹脂等が提案されてい
るが、ビデオテープ、電子計算機用テープのよう
な高性能を要求される用途には、特に、磁気特性
において十分なものとはいえないのが現状であ
る。磁気特性の向上のために界面活性剤を分散剤
として使用することが知られているが、磁性塗膜
中に低分子量の界面活性剤が存在することによる
物性の低下、経時変化を生じる欠点がある。 磁気テープは優れた磁気特性だけではなく、耐
摩耗性、走行性、可撓性、支持体との接着性等の
機械的特性が優れていなくてはならない。ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂をバインダーとし
て使用した磁気テープは、特公昭44−17947、特
公昭44−18222、特公昭45−24900、特公昭44−
23500、特公昭45−24902、特公昭49−48126、特
公昭48−31611、特公昭48−31610、特公昭42−
15432、特公昭51−6522号公報にみられるように、
機械的特性が優れ、磁気テープバインダーとして
有用な素材である。 (発明が解決しようとする問題点) ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂にスルホ
ン酸の金属塩を導入することにより磁性粒子の分
散性が飛躍的に向上することは特開昭54−28603、
特開昭54−157603号公報に開示されているが、ス
ルホン酸の金属塩の効果は、その親水性によるも
のであり、ホスフイン酸、ホスホン酸等のリン化
合物の金属塩も同様な効果が期待でき、さらには
放射線硬化型樹脂においても同様な効果が期待さ
れる。しかしホスフイン酸、ホスホン酸等のリン
化合物の金属塩はポリエステル樹脂、ポリエステ
ルアクリレート樹脂、アクリレート化合物などの
製造時に触媒の失活現象が起きたり、エーテル結
合が生成して得られるポリマーの物性が低下した
り、あるいは極性が異なるため均一に反応するこ
となく分離してしまつたりする。ポリウレタンア
クリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂など
でもホスフイン酸、ホスホン酸等のリン化合物の
金属塩は無機性が大きいため、汎用溶剤中あるい
は無溶剤中の反応で、樹脂中に、この親水基を導
入することは不可能であつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、以上のような事情に鑑み、放射
線硬化した塗膜がポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの有す
る機械的特性を保持したまま、磁性粒子の分散性
を向上させることを目的として、鋭意検討した結
果、特定のリン化合物を用いれば、ポリウレタン
アクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹
脂、エポキシアクリレート樹脂等の安定した製造
が可能であり、目的とする磁性粒子の分散性の著
しい向上が得られることを見出した。 すなわち、本発明は非磁性体支持体上に、強磁
性粉末を結合剤中に分散させた磁性材料を塗布し
た後、放射線照射して硬化した放射線硬化型磁気
記録媒体において、該結合剤として分子内にアク
リル系二重結合を少なくとも1個有し、下記式
()〜()で示されたリン化合物を反応させ
た燐含有放射線硬化型樹脂を使用することを特徴
とする放射線硬化型磁気記録媒体である。
【式】
【式】
【式】
【式】 〔一般式()〜()において、X,Yはエ
ステル形成性官能基、R1は炭素原子数3〜10の
炭化水素基、Mはアルカリ金属、水素又は炭素原
子数1〜4のアルキル基、R2は炭素原子数1〜
12のアルキル基、シクロアルキル基、又はアリー
ル基を示す。アリール基はハロゲン原子、ヒドロ
キシル基、−OM′(M′はアルカリ金属を示す)、ア
ミノ基が結合したものでも良い。R3,R4は炭素
原子数2〜4のアルキレン基を示す。〕 本発明の結合剤は分子内にアクリル系二重結合
を少なくとも1個有し、上記式()〜()で
示された化合物の少なくとも1種を反応させた燐
含有放射線硬化型樹脂である。具体的にはアクリ
ル系二重結合含有化合物(A)とウレタン結合、エス
テル結合、エーテル結合、アミド結合のうち、少
なくとも1種の結合を介して結合している樹脂、
例えばポリウレタンアクリレート樹脂、ポリエス
テルアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹
脂、種々のアクリレート化合物等が挙げられる。 本発明の結合剤に含まれるアクリル系二重結合
とはアクリル酸、アクリル酸エステル、アクリル
酸アミド、メタクリル酸、メタクリル酸エステ
ル、メタクリル酸アミド等の残基(アクリロイル
基又はメタクリロイル基)をいう。 アクリル系二重結合含有化合物(A)としては(メ
タ)アクリル酸などのカルボキシル基含有アクリ
ル系化合物(A−1)、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ヘキサメチレングリコール
等のグリコールのモノ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパン、グリセリン、トリメチロ
ールエタン等のトリオール化合物のモノ(メタ)
アクリレートおよびジ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等
の4価以上のポリオールのモノ(メタ)アクリレ
ート、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)ア
クリレート、グリセリンモノアリルエーテル、グ
リセリンジアリルエーテル等のヒドロキシル基含
有アクリル系化合物(A−2)、グリシジル(メ
タ)アクリレートなどのグリシジル基含有アクリ
ル系化合物(A−3)、(メタ)アクリルアミド、
モノメチロール(メタ)アクリルアムド等のアミ
ノ基含有アクリル系化合物(A−4)、シアノエ
チル(メタ)アクリレートなどのイソシアネート
基含有アクリル系化合物(A−5)などがある。 これらのアクリル系二重結合は結合剤の分子内
に少なくとも1個以上有する必要がある。1個に
満たない場合は、充分に架橋密度が高くならず、
機械的強度の劣つた皮膜となり、好ましくない。 ポリウレタンアクリレート樹脂とは一般に、ヒ
ドロキシル基含有樹脂およびヒドロキシル基含有
アクリル系化合物(A−2)とポリイソシアネー
ト含有化合物との反応により得られるものであ
る。ヒドロキシル基含有樹脂としてはポリエチレ
ングリコール、ポリブチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコールなどのポリアルキレングリコ
ール、ビスフエノールAのアルキレンオキサイド
付加物、各種のグリコールおよびヒドロキシル基
を分子鎖末端に有する原料ポリエステル(B)などが
あげられる。これらの中でも原料ポリエステル(B)
を1成分として得られるポリウレタンアクリレー
ト樹脂が好ましい。 本発明において使用される原料ポリエステル(B)
のカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸
などの芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香
酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸などの
芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカル
ボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フマール酸、
マレイン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸
等の不飽脂肪族および脂環族ジカルボン酸トリメ
リツト酸、トリメシン酸、ピロメリツト酸などの
トリおよびテトラカルボン酸などを挙げることが
できる。特にテレフタル酸、イソフタル酸、アジ
ピン酸、セバシン酸が好ましい。 また原料ポリエステル(B)のグリコール成分とし
てはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビ
スフエノールAのエチレンオキサイド付加物およ
びプロピレンオキサイド付加物、水素化ビスフエ
ノールAのエチレンオキサイドおよびプロピレン
オキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどがある。またトリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトールなどのトリおよびテトラオール
を併用してもよい。 またポリイソシアネート(C)としては2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート、p−フエニレンジイソシアネー
ト、ジフエニルメタンジイソシアネート、m−フ
エニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフエニレン
ジイソシアネート、2,4−ナフタレンジイソシ
アネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフエニ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフエニレンジ
イソシアネート、4,4′−ジイソシアネート−ジ
フエニルエーテル、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、p−キシリレンジイソシアネート、m
−キシリレンジイソシアネート、1,3−ジイソ
シアネートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイ
ソシアネートメチルシクロヘキサン、4,4′−ジ
イソシアネートジシクロヘキサン、4,4′−ジイ
ソシアネートジシクロヘキシルメタン、イソホロ
ンジイソシアネート等が挙げられるが、必要によ
り2,4,4′−トリイソシアネートジフエニル、
ベンゼントリイソシアネート等を少量使用するこ
とができる。 ポリエステルアクリレート樹脂とはヒドロキシ
ル基を含有するポリエステル樹脂(B)と、または該
ポリエステル樹脂の製造時に前記のアクリル系化
合物(A−1)〜(A−4)とを反応させて得ら
れるものである。 エポキシアクリレート樹脂としてはグリシジル
基を含有するエピビス型エポキシ樹脂やノボラツ
ク型エポキシ樹脂等と前記アクリル系化合物(A
−1)〜(A−5)とを反応させることにより得
られるものである。 種々のアクリレート化合物とはエチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリ
コール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール等のグリコール類とアクリル系化合物
(A−1)〜(A−4)との反応などにより得ら
れるものである。 本発明において使用されるポリウレタンアクリ
レート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、エ
ポキシアクリレート樹脂、アクリレート化合物等
の放射線硬化型樹脂を特徴づける特定のリン化合
物とは、前記式()〜式()で示されるリン
化合物である。これらのリン化合物の代表例の構
造式を以下に示す。 これら特定のリン化合物は種々の過程を経て反
応させることができる。例えば、原料ポリエステ
ル(B)、ポリアルキレングリコール、エポキシ樹脂
等の原料樹脂を製造する際に、その1成分として
用いられることができる。特に、原料ポリエステ
ル(B)を製造する際、上記式()〜()で表わ
されるリン化合物を原料ポリエステル(B)の重合完
結前の任意の段階で添加し、反応させることがで
きる。製造時の操業上の点からエステル交換反応
後またはエステル化反応後の段階で添加するのが
好ましい。また、これらの特定のリン化合物はポ
リウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアク
リレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アク
リレート化合物等の原料の1成分として用いられ
ることができる。例えば、ヒドロキシル基を含有
するリン化合物は直接イソシアネート化合物(C)や
アクリレート化合物(A)と反応させることにより、
ポリウレタンアクリレート樹脂を製造することが
できる。 本発明の放射線硬化型樹脂は公知の方法によ
り、アクリル系二重結合含有化合物(A)と特定のリ
ン系化合物および/または特定のリン系化合物と
反応させた原料樹脂などを含む原料とを溶剤中、
または無溶剤中で反応させることにより得られ
る。得られる樹脂の分子量は5000〜100000である
ことが望ましい。 上記一般式()〜()で示されるリン化合
物は、樹脂中にリン原子として200ppm〜
50000ppm含まれるように使用するのが適当であ
り、上記範囲より小さくなれば磁性粒子に対する
分散性が低下し、一方、上記範囲より大きくなれ
ば吸湿性の増大、物理的特性の低下、非磁性支持
体に対する密着性の低下等を生じ、実用性が少な
くなる。 本発明においては分子内にアクリル系二重結合
を1個以上有し、一般式()〜()で示され
るリン化合物を反応させた樹脂以外に、磁気テー
プの可撓性の調整、耐熱性・耐寒性の向上、耐摩
耗性の向上等の目的で他の相溶性のある樹脂を添
加するか、本発明の樹脂と反応して架橋する化合
物を混合することが望ましい。本発明の樹脂と相
溶性のある樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル
系樹脂等が挙げられる。一方本発明の樹脂と架橋
する化合物としてはエポキシ系アクリルオリゴマ
ー、スピラン環含有アクリル系オリゴマー、エー
テルアクリル系オリゴマー、アクリル系多価アル
コール等の分子量200〜10000のアクリル系オリゴ
マーがある。 本発明において使用される強磁性粒子としては
γ−Fe2O3、γ−Fe2O3とFe3O4の混晶、CrO2
コバルトフエライト、コバルト吸着酸化鉄、Fe
−Co,Fe−Co−Ni等の強磁性合金粉末などをあ
げることができる。 本発明の磁気記録媒体には必要に応じてジブチ
ルフタレート、トリフエニルホスフエートのよう
な可塑剤、ジオクチルスルホナトリウムサクシネ
ート、t−ブチルフエノール−ポリエチレンエー
テル、エチルナフタレン−スルホン酸ソーダ、ジ
ラウリルサクシネート、ステアリン酸亜鉛、大豆
油レシチン、シリコーンオイルのような潤滑油や
種々の帯電防止剤を添加することもできる。 強磁性粉末を結合剤中に分散させた磁性材料は
一般に溶剤を使用するが、その溶剤としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メタノ
ールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酪酸エチルなどのエステル類、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジオキサンなど
のグリコールエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘ
プタンなどの脂肪族炭化水素類またはこれらの混
合物などが使用できる。 本発明の放射線硬化型磁気記録媒体は上記磁性
材料を非磁性支持体上に塗布する。使用できる非
磁性支持体の素材としては、例えばポリエチレン
テレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピ
レンなどのポリオレフイン、セルローストリアセ
テートやセルロースジアセテートなどのセルロー
ス誘導体、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、
ポリイミド、アルミニウムや銅などの金属、紙な
どが挙げられる。 磁性材料を非磁性支持体上に常法に従つて塗布
し乾燥させた後、その塗膜を必要によりカレンダ
ー処理してから放射線処理する。放射線処理後に
カレンダー処理することもできる。照射する放射
線としては、電子線のほかに中性子線、γ線など
の電離性放射線が使用できる。またその照射量は
約1〜10Mradがよく、特に約2〜8Mradである
ことが好ましい。 (作用) 本発明では分子内にアクリル系二重結合を1個
以上有し、かつ特定のリン化合物を反応させた樹
脂を結合剤として用いることにより放射線硬化し
た塗膜がポリエステル樹脂またはポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂などの有する
機械的特性を保持したまゝ、磁性粒子の分散性を
向上させることができる。 (実施例) 以下、本発明を実施例によつて具体的に説明す
る。実施例中、単に部とあるのは重量部を示す。 原料ポリエステルの製造例 温度計、撹拌機を具備したオートクレーブ中に
ジメチルテレフタレート466部、ジメチルイソフ
タレート194部、エチレングリコール409部、ネオ
ペンチルグリコール458部およびテトラブトキシ
チタネート0.68部を仕込み、150〜230℃で120分
間加熱しエステル交換を行い、次いでアジピン酸
219部、前記リン化合物(A)36部を仕込み、220〜
230℃で更に1時間反応を行つた。次いで反応系
を30分間で250℃まで昇温し、系の圧力を徐々に
減じ45分後に10mmHgとし、この条件で更に60分
間反応を続けた。得られた原料ポリエステルAの
分子量は2000、リン含有率は3100ppmであつた。
同様の製造方法により得られた原料ポリエステル
B〜Jを第1表に示した。 樹脂組成はNMRより分析した。第1表中の原
料ポリエステルHおよびJは重合中に粘度の上昇
がみられなかつた。また原料ポリエステルIは、
リン化合物のナトリウム塩が凝集し粒状となり、
樹脂と完全に分離した。原料ポリエステルH〜J
の構成単位は原料仕込み時の酸成分及びグリコー
ル成分のモル比をあらわす。
【表】 ポリウレタンアクリレート樹脂の製造例(1) 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した反応
容器中にトルエン72部、メチルエチルケトン72
部、原料ポリエステルA100部を溶解後、2,4
−トリレンジイソシアネート10.8部およびジブチ
ル錫ジラウレート0.05部を仕込み、70〜80℃で3
時間反応させた後、更にペンタエリスリトールト
リアクリレート33部を加え、70〜80℃で10時間反
応させ、固形分濃度50重量%のポリウレタンアク
リレート樹脂溶液を得た。反応液より溶剤を蒸発
させた。ポリウレタンアクリレート樹脂(A)の分子
量は2700であり、リン含有量は2900ppmであつ
た。同様の製造方法により得られたポリウレタン
アクリレート樹脂(B)、(C−1),(D−1),(F
−1),(G−1)を第2表に示した。 ポリウレタンアクリレート樹脂の製造例(2) 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した反応
容器中に、トルエン65部、メチルエチルケトン65
部、原料ポリエステルC100部を溶解後、ジフエ
ニルメタンジイソシアネート17.1部およびジブチ
ル錫ジラウレート0.05部を仕込み、70〜80℃で3
時間反応させた。その後60℃に冷却しペンタエリ
スリトールトリアクリレート10部を加えた後、70
〜80℃に昇温し、2時間反応させた。次にネオペ
ンチルグリコール4部を加え、70〜80℃で6時間
反応させ、固形分濃度50重量%のポリウレタンア
クリレート樹脂溶液を得た。反応液より溶剤を蒸
発させたポリウレタンアクリレート樹脂(C−
2)の分子量は12000であり、リン含有量は
31000ppmであつた。得られたポリウレタンアク
リレート樹脂(D−2)、(D−3)を第2表に示
した。
【表】
【表】 ポリエステルアクリレート樹脂の製造例 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した反応
容器中にトルエン55部、メチルエチルケトン55
部、原料ポリエステル(E)100部を溶解後、グリシ
ジルメタクリレート10部、テトラエチルアミンク
ロリド0.05部を仕込み、70〜80℃で6時間反応さ
せ、固形分濃度50重量%のポリエステルアクリレ
ート樹脂溶液を得た。得られたポリエステルアク
リレート樹脂(E)の分子量は3800で、リン含有量
は、2600ppmであつた。 エポキシアクリレート樹脂の製造例 温度計、撹拌機、還流式冷却器を具備した反応
容器中にメチルエチルケトン130部、エポキシ樹
脂エピコート1001(シエル石油化学社製)100部、
リン化合物(C)0.5部、メタアクリル酸16.9部を溶
解後トリフエニルホスフイン0.1部を仕込み、70
〜80℃に昇温し、6時間反応後、固形分濃度47.4
重量%のエポキシアクリレート樹脂溶液を得た。
反応液より溶剤を蒸発させたエポキシアクリレー
ト樹脂(A)の分子量は2100であり、リン含有量は
3650ppmであつた。 アクリレート化合物の製造例 温度計、撹拌機、冷却器を具備した反応容器中
にリン化合物(D)100部、メタクリル酸100部、フエ
ノチアジン0.02部を加え、90℃に昇温し4時間、
水と過剰のメタリル酸を留去しながら反応を行
い、粘稠なアクリレート化合物(A)を得た。得られ
たアクリレート化合物(A)の分子量は665であり、
リン濃度は45000ppmであつた。 実施例1〜10、比較例1〜2 磁性粉末(コバルト γ−Fe2O3) 60部 ポリウレタンアクリレート樹脂A溶液(固形分
濃度50%、溶剤メチルエチルケトン/トルエン
=1/1重量比) 30部 メチルエチルケトン 25部 トルエン 25部 メチルイソブチルケトン 25部 上記組成物をボールミルで24時間混合した後、
この磁性塗料を25μのポリエチレンテレフタレー
トフイルム上に乾燥後の厚みが6μmとなるよう
に塗布した。次いで0.05秒間、2500ガウスの直流
磁場によりフイルムの長さ方向に磁場配向処理を
行ない、100℃、1分間熱風乾燥した後、カレン
ダー処理を行い、5Mradの放射線処理を行なつ
た。得られたテープのBr/Bm(角型比)値は
0.89であつた。次に磁性塗膜面に市販のセロハン
テープを密着させた後、セロハンテープを剥がし
たが磁性塗膜がポリエステルフイルムより剥離す
ることなく密着性も良好であつた。 第2表に示したポリウレタンアクリレート樹
脂、ポリエステルアクリレート樹脂、エポキシア
クリレート樹脂、アクリレート化合物のメチルエ
チルケトン/トルエン(1/1重量比)溶液を用
いて同様の方法によりポリエチレンテレフタレー
トフイルム上に磁化可能層を形成させた。各々の
磁化可能層の測定結果を第3表に示した。
【表】
【表】 (発明の効果) 実施例および比較例から明らかなように従来、
樹脂中にホスフイン酸およびホスホン酸等のリン
化合物の金属塩基を導入することが困難であつた
のに対し、容易にこれらの親水基を導入すること
ができるばかりで、磁性粉の分散性に有効であ
り、かつ基本骨格を形成するベース樹脂の特性を
少しもそこなつていない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非磁性支持体上に、強磁性粉末を結合剤中に
    分散させた磁性材料を塗布した後、放射線照射し
    て硬化した放射線硬化型磁気記録媒体において、
    該結合剤として分子内にアクリル系二重結合を少
    なくとも1個有し、下記式()〜()で示さ
    れた化合物の少なくとも1種を反応させた燐含有
    放射線硬化型樹脂を使用することを特徴とする放
    射線硬化型磁気記録媒体。 【式】【式】 【式】【式】 〔一般式()〜()において、X,Yはエス
    テル形成性官能基、R1は炭素原子数3〜10の炭
    化水素基、Mはアルカリ金属、水素又は炭素原子
    数1〜4のアルキル基、R2は炭素原子数1〜12
    のアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール
    基を示す。アリール基はハロゲン原子、ヒドロキ
    シル基−OM′(M′はアルカリ金属を示す)、アミ
    ノ基が結合したものでも良い。R3,R4は炭素原
    子数2〜4のアルキレン基を示す。〕
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