JP2621222B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2621222B2 JP62228793A JP22879387A JP2621222B2 JP 2621222 B2 JP2621222 B2 JP 2621222B2 JP 62228793 A JP62228793 A JP 62228793A JP 22879387 A JP22879387 A JP 22879387A JP 2621222 B2 JP2621222 B2 JP 2621222B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
主体とする磁性層を有する磁気記録媒体に関するもので
あり、特にその耐久性を改善した磁気記録媒体に関する
ものである。
〔発明の概要〕
本発明は、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
主体とする磁性層を有する磁気記録媒体において、エポ
キシ基を有するビニル系共重合体と第3級アミノ基を有
するポリウレタン樹脂を結合剤として使用することによ
り、耐久性に優れた磁気記録媒体を提供しようとするも
のである。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録媒体,例えばVTR(ビデオテープレコ
ーダ)用の磁気記録媒体においては、短波長記録を行っ
た場合にも高再生出力を得るために、磁気特性,電磁変
換特性等の向上が要望されている。そして、その方策と
して、磁性粉末の微粒子化,高磁力化が図られるととも
に、磁性層中における磁性粉末の充填密度,所謂パッキ
ングデンシティを増大させる傾向が強くなっている。そ
のため、磁性塗膜中に結合剤の占める割合が非常に少な
くなっている。このように少量の結合剤を含有した磁性
塗膜では、磁気記録媒体とした時に磁性層の剥がれを生
じる虞があり、このような磁性塗料の強度劣化を防止す
るためには、結合剤の強度を上げる必要性がある。その
ためには磁性塗膜中の結合剤を架橋させることにより磁
性塗膜の機械的強度を向上させることが提案されてい
る。
上述のように架橋構造を形成して磁性塗膜の機械的強
度を増加させる結合剤としては、分子中に電子線感応結
合を有する化合物を用いて架橋構造を形成するもの、あ
るいは分子中の水酸基の活性水素とイソシアネートとの
反応を利用して架橋構造を形成するもの等が提案されて
いる。
しかし、例えば上記電子線感応結合を有する化合物か
らなる結合剤は架橋構造を形成するのに設備的に非常に
高価なものが必要であり実用性に乏しい。
一方、前述の水酸基の活性水素がイソシアネート化合
物等と反応して架橋構造を形成する結合剤では、その反
応は を目的としているのに対して、実際の反応では、 −NCO+H2O→−NH2+CO2 というようにイソシアネートが水分と反応し、さらにこ
の反応によってできたアミノ基が というように他のイソシアネートと反応してしまう。し
たがって、イソシアネート化合物を水酸基と反応させる
際に有効な−NCO基が上記反応式の如く水分の影響を受
け、架橋に寄与する−NCO基の量が減少してしまい充分
架橋構造を形成することができないことから耐久性に劣
るものとなっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、電子線感応結合により架橋構造を形成
させ塗膜の機械的強度を増加させる結合剤、あるいはイ
ソシアネートと水酸基との反応を利用し架橋構造を形成
させ塗膜の機械的強度を増加させる結合剤等は、設備的
な問題から実用性に欠けたり、反応自体が水分の影響を
受けやすく良好な架橋構造を形成しないため、これらを
結合剤として用いた磁気記録媒体は充分な耐久性が得ら
れないといった問題を有している。
そこで、本発明は上述の問題点を解決するために提案
されたものであって、架橋構造を形成する際の反応時に
水分の影響を受けずに良好な架橋構造を有する結合剤を
提供し、耐久性に優れた磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、上述の目的を達成せんものと鋭意研究の
結果、エポキシ基を有するビニル系共重合体と第3級ア
ミノ基を有するポリウレタン樹脂とから構成される樹脂
が良好な結合剤として作用するという知見を得るに至っ
た。
本発明は、上述の知見に基づき提案されたものであっ
て、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを主体とす
る磁性層を有する磁気記録媒体において、前記磁性層は
分子内にエポキシ基を有するビニル系共重合体及び分子
内に第3級アミノ基を有するポリウレタン樹脂を結合剤
として含有することを特徴とするものである。
本発明において、結合剤として使用されるエポキシ基
を有するビニル系共重合体は、ビニル系化合物を主体と
してなるもので、これに架橋構造を形成するために導入
されるエポキシ基とビニル系化合物と共重合可能な二重
結合を有する単量体を共重合させてなるものである。
ここで、ビニル系共重合体を構成するビニル系化合物
としては、塩化ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニ
ル,ビニルアルコール,メチルビニルエーテル,イソブ
チルビニルエーテル,セチルビニルエーテル等のビニル
系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アク
リル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)
アクリル酸イソプロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,
(メタ)アクリル酸ラウリル,(メタ)アクリル酸−2
−ヒドロキシプロピル,アクリル酸エステル等アクリル
系モノマー、塩化ビニリデン,フッ化ビニリデン等のビ
ニリデン系モノマー等が挙げられ、これらの一種または
二種以上が共重合したものが使用可能である。
また、上記ビニル系化合物と共重合可能な二重結合を
有し、架橋構造を形成するために導入されたエポキシ基
を有する単量体としては、例えばアリルグリシジルエー
テル,メタクリルグリシジルエーテル等の不飽和アルコ
ールのグリシジルエーテル類、グリシジルアクリレー
ト,グリシジルメタアクリレート,グリシジル−p−ビ
ニルベンゾエート,メチルグリシジルイタコネート,グ
リシジルエチルマレート,グリシジルビニルスルホネー
ト,グリシジル(メタ)アリルスルホネート等の不飽和
酸のグリシジルエステル類、ブタジエンモノオキサイ
ド,ビニルシクロヘキセンモノオキサイド,2−メチル−
5,6−エポキシヘキセン等のエポキシドオレフィン類等
が挙げられる。
さらに、上記ビニル系共重合体には、その特性改善の
ために前記ビニル系化合物と共重合可能な二重結合を有
するその他の単量体を共重合させてもよい。かかる単量
体としては、例えば1,3−ブタジエン等のブタジエン系
モノマー、マレイン酸,無水マレイン酸,マレイン酸ジ
エチル,マレイン酸ブチルベンジル,マレイン酸−ジ−
2−ヒドロキシエチル,イタコン酸ジメチル,スチレ
ン,α−メチルスチレン、p−メチルスチレン,アクリ
ロニトリル,エチレン,プロピレン等が挙げられる。
なお、上記ビニル系共重合体は、分子中に活性水素
(例えば水酸基)を有していてもよく、この場合には後
述するポリウレタン樹脂中の第3級アミノ基の触媒効果
によって開環したエポキシ基と反応してビニル系共重合
体同士で架橋構造を形成し、ビニル系共重合体とポリウ
レタン樹脂とからなる架橋構造とあいまって結合剤の機
械的強度を増加させることができる。
上記ビニル系共重合体に含まれるエポキシ基の量とし
ては、0.01〜2.0mmol/g程度であることが好ましい。こ
のエポキシ基の量が少ない場合には耐久性が劣化してし
まい、多い場合には塗料化が難しくなってしまう。
一方、第3級アミノ基を有するポリウレタン樹脂は、
ポリウレタン樹脂中に第3級アミノ基を導入したもので
ある。
上記ポリウレタン樹脂は、ポリヒドロキシ化合物とポ
リイソシアナートとの反応によって得られるが、樹脂の
主体となるポリヒドロキシ化合物,ポリイソシアナート
としては分子量約500〜5000の長鎖ジオール、分子量約5
0〜500の短鎖ジオール、有機ジイソシアナートを用いる
ことが好ましい。
上記長鎖ジオールは、例えばポリエステルジオール、
ポリエーテルジオール及びポリエーテルエステルグリコ
ール等に大別される。ポリエステルジオールとしては、
具体的には例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸またはそれらの低
級アルコールエステルと、エチレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6
−ヘキサングリコール、ジエチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、あるいはビスフェノールAのエチレ
ンオキサイド付加物等又はこれらの混合物とを反応して
得られるポリエステルジオール類又はε−カプロラクト
ン等のラクトンを開環重合して得られるラクトン系のポ
リエステルジオール等が挙げられる。ポリエーテルジオ
ールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエー
テルグリコール類又はこれらの共重合ポリエーテルグリ
コール等が挙げられる。また、ポリエーテルエステルグ
リコールとしては、上記ポリアルキレンエーテルグリコ
ールをポリオール成分として脂肪族又は芳香族ジカルボ
ン酸と反応させて得られるポリエステルグリコール類が
挙げられる。この長鎖ジオールの分子量が余り小さすぎ
ると、得られるポリウレタン樹脂のウレタン基濃度が大
きくなりすぎて樹脂の柔軟性が乏しくなり、また溶剤に
対する溶解性が悪くなり、磁気記録媒体の結合剤として
用いるのには余り好ましくない。また、長鎖ジオールの
分子量が余り大きすぎるときは、樹脂中の長鎖ジオール
含有量が多くなりすぎて相対的にウレタン基濃度が非常
に小さくなるため、樹脂の耐摩耗性及び耐熱性が低下す
る。
上記短鎖ジオールは、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−
ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪
族グリコールあるいはビスフェノールAのエチレンオキ
サイド付加物またはプロピオンオキサイド付加物、ハイ
ドロキノンのエチレンオキサイド付加物等の芳香族ジオ
ール等があり、ポリウレタン樹脂の性質に応じてこれら
を単独または種々の量比で混合して使用できる。
さらに、グリセリン、グリセリンのエチレンオキサイ
ド付加物、2−メチルプロパン−1,2,3−トリオール、
4−〔ビス(2−ヒドロキシエチル)〕−2−ヒドロキ
シペンタン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール、1−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)アミノ−2−プロパノール、ジエタノー
ルアミンのプロピオンオキサイド付加物等のトリオール
を併用することも可能である。
上記有機ジイソシアナートとしては、テトラメチレン
ジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート等
の脂肪族ジイソシアナート、m−フェニレンジイソシア
ナート、p−フェニレンジイソシアナート、2,4−トリ
レンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナー
ト、ジフェニルメタンジイソシアナート、3,3−ジメト
キシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアナート、3,3′−
ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアナート、4,
4′−ジイソシアナートジフェニルエーテル、1,5−ナフ
タレンジイソシアナート、2,4−ナフタレンジイソシア
ナート等の芳香族ジイソシアナート、1,3−ジイソシア
ナートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナート
メチルシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアナートジシ
クロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアナート等の
脂環族ジイソシアナート等があげられる。
なお、本発明においては上記ポリウレタン樹脂の他ポ
リウレア樹脂、ポリウレタンウレア樹脂を使用すること
も可能である。上記ポリウレア樹脂、ポリウレタンウレ
ア樹脂は、ポリウレタン樹脂を構成する有機ジイソシア
ナートの一部または全部を有機ジアミンとすることによ
って得られる。
上記ポリウレタン樹脂に第3級アミノ基を導入するに
あたっては、下記に示す第3級アミノ基含有ポリオール
を鎖延長剤の一部として用いればよく、これによりポリ
ウレタン樹脂の主鎖の中に第3級アミノ基が導入され
て、所望する第3級アミノ基を有するポリウレタン樹脂
となる。なお、ここでポリウレタン樹脂に含まれる第3
級アミノ基の量としては0.01〜1.0mmol/gであることが
好ましい。
上記第3級アミノ基含有ポリオールとしては、例え
ば、 等が挙げられる。
本発明においては、前記エポキシ基を有するビニル系
共重合体と前記第3級アミノ基を有するポリウレタン樹
脂とを組み合わせることにより、ポリウレタン樹脂に含
まれる第3級アミノ基がビニル系共重合体に含まれるエ
ポキシ基の開環反応を促進する。そのため、ビニル系共
重合体間またはビニル系共重合体とポリウレタン樹脂間
で架橋構造が発現し、耐久性に優れた塗膜となる。
反応は次のように示される。
(但し、Rvinyはビニル系共重合体を表し、Rpolyはポリ
ウレタン樹脂を表す。) なお、塩化ビニル系共重合体とポリウレタン樹脂の比
率としては塩化ビニル系共重合体/ポリウレタン樹脂=
0.1〜10程度であることが好ましい。
本発明の磁気記録媒体で使用される結合剤には、架橋
促進剤として3級アミン化合物を単独で添加してもよ
い。この3級アミン化合物を併用することにより、ビニ
ル系共重合体に含有されるエポキシ基の開環反応をより
一層促進することができる。
また、本発明の磁気記録媒体で使用される結合剤に
は、ポリイソシアナートを硬化剤として加え、このポリ
イソシアナートとビニル系共重合体中の水酸基もしくは
ポリウレタン樹脂中の水酸基との反応を利用して架橋構
造を形成することも可能であり、エポキシ基による架橋
構造と併用することによって、より一層強度に優れた磁
性塗膜が得られる。
上述のエポキシ基含有ビニル系共重合体及び第3級ア
ミノ基含有ポリウレタン樹脂は、その他の結合剤と混合
して用いてもよい。
かかる他の結合剤としては、磁気記録媒体の結合剤と
して従来から使用されているものが使用可能であって、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−ビニルアルコール共重合体,塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−マレイン酸共重合体,塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体,塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体,
アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体,アク
リル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体,メタクリル
酸エステル−塩化ビニリデン共重合体,メタクリル酸エ
ステル−スチレン共重合体,熱可塑性ポリウレタン樹
脂,ポリ弗化ビニル,塩化ビニリデン−アクリロニトリ
ル共重合体,ブタジエン−アクリロニトリル共重合体,
アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合
体,ポリビニルブチラール,セルロース誘導体,スチレ
ン−ブタジエン共重合体,ポリエステル樹脂,フェノー
ル樹脂,エポキシ樹脂,熱硬化性ポリウレタン樹脂,尿
素樹脂,メラミン樹脂,アルキド樹脂,尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂またはこれらの混合物等が挙げられる。な
かでも、柔軟性を付与するとされているポリウレタン樹
脂,ポリエステル樹脂,アクリロニトリルブタジエン共
重合体等が好ましい。
上記エポキシ基含有ビニル系共重合体もしくは第3級
アミノ基含有ポリウレタン樹脂あるいは併用するその他
の結合剤には、さらに分散性を向上させる目的から親水
性極性基を導入してもよい。上記親水性極性基として
は、−SO3M基、−OSO3M基、−PO(OM′)基、−COOM
基、−NG3J基(但し、Mは水素原子又はアルカリ金属原
子を、M′は水素原子,アルカリ金属原子又は炭化水素
原子を、Gはアルキル基を、Jはハロゲンをそれぞれ表
す。)等が挙げられる。
本発明の磁気記録媒体において、磁性層は、例えば強
磁性粉末を上述の結合剤中に分散し有機溶剤に溶かして
調製される磁性塗料を非磁性支持体の表面に塗布して形
成される。
ここで、上記非磁性支持体の素材としては、通常この
種の磁気記録媒体に使用されるものであれば如何なるも
のであってもよく、例えばポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル類、ポリエチレン,ポリプロピレン等
のポリオレフィン類、セルローストリアセテート,セル
ロースダイアセテート,セルロースアセテートブチレー
ト等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビ
ニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート,ポリイ
ミド,ポリアミド,ポリアミドイミド等のプラスチッ
ク、紙、アルミニウム,銅等の金属、アルミニウム合
金,チタン合金等の軽合金、セラミックス、単結晶シリ
コン等が挙げられる。この非磁性支持体の形態として
は、フイルム,テープ,シート,ディスク,カード,ド
ラム等のいずれでも良い。
また、上記磁性層に用いられる強磁性粉末には通常の
ものであればいずれも使用することができる。したがっ
て、使用できる強磁性粉末としては、強磁性酸化鉄粒
子、強磁性二酸化クロム、強磁性合金粉末、六方晶系バ
リウムフェライト微粒子、窒化鉄等が挙げられる。
上記強磁性酸化鉄粒子としては、一般式FeOxで表した
場合、Xの値が1.33≦X≦1.50の範囲にあるもの、即ち
マグヘマイト(γ−Fe2O3,X=1.50)、マグネタイト(F
e3O4,X=1.33)及びこれらの固溶体(FeOX,1.33<X<
1.50)である。さらに、これら強磁性酸化鉄には、抗磁
力をあげる目的でコバルトを添加してもよい。コバルト
含有酸化鉄には、大別してドープ型と被着型の2種類が
ある。
上記強磁性二酸化クロムとしては、CrOあるいはこれ
らに抗磁力を向上させる目的でRu,Sn,Te,Sb,Fe,Ti,V,Mn
等の少なくとも一種類を添加したものを使用できる。
強磁性合金粉末としては、Fe,Co,Ni,Fe−Co,Fe−Ni,F
e−Co−Ni,Co−Ni,Fe−Co−B,Fe−Co−Cr−B,Mn−Bi,Mn
−Al,Fe−Co−V等が使用でき、またこれらに種々の特
性を改善する目的でAl,Si,Ti,Cr,Mn,Cu,Zn等の金属成分
を添加してもよい。
さらに上記磁性層には、前記の結合剤、強磁性粉末の
他に添加剤として分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、防錆剤等が加えられてもよい。
上述の磁性層の構成材料は、有機溶剤に溶かして磁性
塗料として調製され、非磁性支持体上に塗布されるが、
その磁性塗料の溶剤としては、アセトン,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノン等
のケトン系,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチル,乳
酸エチル,酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエス
テル系、グリコールジメチルエーテル,グリコールモノ
エチルエーテル,ジオキサン等のグリコールエーテル
系、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水
素、ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素、メチレン
クロライド,エチレンクロライド,四塩化炭素,クロロ
ホルム,エチレンクロルヒドリン,ジクロルベンゼン等
の塩素化炭化水素等が挙げられる。
〔作用〕
エポキシ基含有ビニル系共重合体と第3級アミノ基含
有ポリウレタン樹脂を併用することにより、ポリウレタ
ン樹脂中の第3級アミノ基が触媒効果を発揮し、ビニル
系共重合体のエポキシ基の開環反応が促進され、上記ビ
ニル系共重合体の活性水素との間、もしくはビニル系共
重合体のエポキシ基とポリウレタン樹脂の活性水素との
間に架橋構造が発現する。
また、ビニル系共重合体同士もしくはビニル系共重合
体とポリウレタン樹脂と第3級アミノ基の作用により架
橋する反応は水分の影響をほとんど受けることなく進行
する。したがって、良好な架橋構造が形成され非常に優
れた耐久性を有する結合剤となる。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、
本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例で結合剤として使用したビニル系共重合体を
第1表に、ポリウレタン樹脂を第2表に示す。
上記第1表に示すビニル系共重合体と第2表に示すポ
リウレタン樹脂とを結合剤として用いて磁気記録媒体を
作製した。
実施例1 強磁粉末 100重量部 (比表面積35m2/g,Co被着γ酸化鉄) ビニル系共重合体A−1 12重量部 ポリウレタン樹脂B−1 12重量部 潤滑剤(ステアリン酸) 1重量部 潤滑剤(ブチルステアレート) 1重量部 研磨剤(Cr2O3) 2重量部 帯電防止剤(カーボン) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 トルエン 60重量部 上記組成物をボールミルにて24時間混合し、フィルタ
で濾過した後、これを16μm厚のポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に乾燥後の膜厚が6μmとなるように
塗布した。次いで、磁場配向処理を行った後、乾燥して
巻取った。これをカレンダー処理した後、さらに60℃,2
4時間加熱処理を行い、1/2インチ幅に裁断してサンプル
テープを作製した。
実施例2〜実施例8 磁性塗料の組成中ビニル系共重合体を第1表で示した
ビニル系共重合体の何れかとし、またポリウレタン樹脂
を第2表で示したポリウレタン樹脂の何れかとし、その
種類を第3表に示すように変えて他は実施例1と同様の
方法によりサンプルテープを作製した。
比較例1〜比較例5 磁性塗料の組成中ビニル系共重合体を第1表で示した
ビニル系共重合体の何れかとし、またポリウレタン樹脂
を第2表で示したポリウレタン樹脂の何れかとし、その
種類を第3表に示すように変えて他は実施例1と同様の
方法によりサンプルテープを作製した。
実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例5で使用し
たビニル系共重合体とポリウレタン樹脂の種類を第3表
に示した。
得られた各サンプルテープについて、それぞれスチル
特性,粉落ちを測定した。
なお、上記スチル特性は、サンプルテープに4.2MHzの
映像信号を記録し、再生出力が50%に減衰するまでの時
間とした。また、粉落ちは、60分シャトル100回走行後
のヘッドドラム,ガイド等への粉落ち量を目視にて観察
し、減点法(−10〜0)で評価した。結果を第4表に示
す。
上記第4表から明らかなように、本発明に係る各サン
プルテープにあっては、粉落ちが少ないばかりでなく、
スチル特性が大幅に向上したことがわかる。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、エポキシ基を有するビニル系共重合体と第3級アミ
ノ基を有するポリウレタン樹脂を用いることにより、ポ
リウレタン樹脂中の第3級アミノ基の作用によってビニ
ル系共重合体のエポキシ基の開環反応が促進されビニル
系共重合体同士及ビニル系共重合体とポリウレタン樹脂
間で架橋反応が発現し機械的強度に優れた結合剤とな
る。
またこの反応は水分の影響をほとんど受けずに進行す
るため、非常に良好な耐久性を有する結合剤とすること
ができる。
したがって、この結合剤を用いることにより電磁変換
特性等を劣化させることなく、耐久性に優れた磁気記録
媒体を提供することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層を有する磁気記録媒体において、 前記磁性層は分子内にエポキシ基を有するビニル系共重
    合体及び分子内に第3級アミノ基を有するポリウレタン
    樹脂を結合剤として含有することを特徴とする磁気記録
    媒体。
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