JP2705123B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2705123B2
JP2705123B2 JP18016588A JP18016588A JP2705123B2 JP 2705123 B2 JP2705123 B2 JP 2705123B2 JP 18016588 A JP18016588 A JP 18016588A JP 18016588 A JP18016588 A JP 18016588A JP 2705123 B2 JP2705123 B2 JP 2705123B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ等の磁気記録媒体に関するもの
であり、特に磁性層の耐久性の向上に関するものであ
る。
〔発明の概要〕 本発明は、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
て、上記磁性層を構成する結合剤にエポキシ基を有する
塩化ビニル系共重合体を使用するとともに、該磁性層中
にアミノ基又はメルカプト基を有するシランカップリン
グ剤を混入することで、磁性粉末や非磁性粉末等と結合
剤との結びつきを強固なものとなし、磁性粉末の脱落の
防止及び磁性層の耐久性の向上を図ろうとするものであ
る。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録媒体、特にVTR(ビデオテープレコー
ダ)用の磁気記録媒体においては、短波長記録を行った
場合にも高再生出力を得るために、磁気特性,電磁変換
特性等の向上が要望されている。そこで、磁性粉末の微
粒子化,高磁力化が進められ、磁性層中における磁性粉
末の充填密度,いわゆるパッキングデンシティを増大さ
せる傾向が強くなっている。
ところで、前述の如く磁性粉末のパッキングデンシテ
ィが増大すると、結果として磁性層中に結合剤の占める
割合が大幅に低下することになり、例えば磁気記録媒体
とした時に磁性層の剥がれを生じる等、磁性層の強度劣
化を招来する虞れがある。したがって、かかる磁性層の
強度劣化を防止するためには、塗膜を構成する結合剤の
強度を向上させる必要がある。
このような状況から、例えば磁性塗膜中の結合剤を架
橋させることにより当該磁性塗膜の機械的強度を向上さ
せる方法が提案されている。例示するならば、分子中に
電子線感応結合を有する化合物を用いて架橋構造を形成
するもの、あるいは分子中の水酸基の活性水素とイソシ
アナートとの反応を利用して架橋構造を形成するもの等
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述の結合剤を架橋させる方法におい
て、上記電子線感応結合を有する化合物からなる結合剤
は架橋構造を形成するのに設備的に非常に高価なものが
必要であり実用性に乏しい。
一方、水酸基の活性水素がイソシアナート化合物等と
反応して架橋構造を形成する結合剤では、 なる反応を目的としているのに対して、実際には、 −NCO+H2O→−NH2+CO2 なる反応式で表されるようにイソシアナート基が水分と
優先的に反応し、さらに生成したアミノ基が、次式 で表されるように、他のイソシアナート基と反応してし
まうという不都合が生ずる。すなわち、イソシアナート
化合物と水酸基との反応により架橋構造を形成しようと
すると、特にイソシアナート基が水分の影響を受け易
く、実質的に架橋に寄与するイソシアナート基が減少し
てしまい、充分に架橋構造を形成することができない虞
れがある。
以上のように、電子線感応結合により架橋構造を形成
させ塗膜の機械的強度を増加させる結合剤やイソシアナ
ートと水酸基との反応を利用し架橋構造を形成させ塗膜
の機械的強度を増加させる結合剤等では、設備的な問題
から実用性に欠けたり、反応自体が水分の影響を受けや
すく良好な架橋構造を形成しない等の問題を抱えてお
り、これらを結合剤として用いた磁気記録媒体は充分な
耐久性が得られないといった不満を残している。
そこで本発明は、これら技術分野の前記欠点を解消す
るために提案されたものであって、架橋構造を形成する
際に水分の影響を受けずに良好な架橋構造を発現する結
合剤を提供すると共に、磁性粉末や非磁性粉末と結合剤
との結びつきを確実に強固なものとし、耐久性に優れた
磁性層を有する磁気記録媒体を提供することを目的とす
るものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上述の目的を達成せんものと長期に亘
り鋭意研究の結果、エポキシ基を有する塩化ビニル系共
重合体からなる結合剤が優れた架橋性を示し、前記シラ
ンカップリング剤で表面処理した磁性粉末,非磁性粉末
をエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体中に導入す
ることにより、これら磁性粉末,非維性粉末が前記シラ
ンカップリング剤を介して結合剤である塩化ビニル系共
重合体と強固に結びつき、塗膜の耐久性向上に非常に有
効であることを見出し本発明を完成するに至ったもので
ある。
すなわち、本発明は非磁性支持体上に強磁性粉末と結
合剤とを主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒
体において、上記結合剤がエポキシ基を有する塩化ビニ
ル系共重合体を含有するとともに、上記磁性層には、ア
ミノ基又はメルカプト基を有するシランカップリング剤
が含有されていることを特徴とするものである。
ここで使用されるシランカップリング剤は、後述の結
合剤との結びつきを強固なものとするため、結合剤に導
入されるエポキシ基と反応可能な基,すなわちアミノ
基,メルカプト基の何れかを有するものとする。
したがって、使用可能なシランカップリング剤として
は、例えば一般式 (iv)HS(CH23Si(OR) (nは0〜2の整数、RはCH3,CH3CH2等のアルキル基を
表す。) で示されるものが挙げられる。具体的には、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等であり、東芝シリコーン社製,TSL8331,TSL8340,T
SL8345や日本ユニカー社製,A−1100,A−1120等がある。
前記シランカップリング剤の添加量(または処理量)
としては、磁性粉末,非磁性粉末の種類や後述の結合剤
に導入されるエポキシ基の量等に応じて適宜設定すれば
よいが、通常は磁性粉末(あるいは非磁性粉末)100重
量部に対して0.2〜10重量部とすればよい。
これらシランカップリング剤は、磁性塗料調製の際に
当該磁性塗料中に混入すればよいが、特に予め磁性粉末
や非磁性粉末(例えば研磨剤等)をこれらシランカップ
リング剤で表面処理しておくことにより、より一層の効
果が期待できる。
前述のシランカップリング剤を使用して磁性粉末や非
磁性粉末の表面を処理するには、例えば以下に示すよう
な方法によって行えばよい。すなわち、先ず磁性粉末を
脱水溶媒を用いて高温条件下で脱水処理した後、上述し
たアミノ基又はメルカプト基含有シランカップリング剤
を使用して高温条件下で還流処理を行い磁性粉末の表面
処理を行う。その後、洗浄用溶媒を用いて表面処理した
磁性粉末を洗浄し、風乾により乾燥させればよい。
エポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体は、塩化ビ
ニル系化合物を主体としてなるもので、これに架橋構造
を形成するために導入されるエポキシ基と塩化ビニル系
化合物と共重合可能な二重結合を有する単量体とを共重
合させてなるものである。
塩化ビニル系共重合体を構成する塩化ビニル系化合物
としては、塩化ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニ
ル,ビニルアルコール,メチルビニルエーテル,イソブ
チルビニルエーテル,セチルビニルエーテル等のビニル
系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アク
リル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)
アクリル酸イソプロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,
(メタ)アクリル酸ラウリル,(メタ)アクリル酸−2
−ヒドロキシプロピル,2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート,2−ヒドロキシエチルアクリレート,アクリル酸エ
ステル等アクリル系モノマー、塩化ビニリデン,フッ化
ビニリデン等のビニリデン系モノマー等が挙げられ、こ
れらの一種または二種以上が共重合したものが使用可能
である。
また、上記ビニル系化合物と共重合可能な二重結合を
有し、架橋構造を形成するために導入されたエポキシ基
を有する単量体としては、例えばアリルグリシジルエー
テル,メタクリルグリシジルエーテル等の不飽和アルコ
ールのグリシジルエーテル類、グリシジルアクリレー
ト,グリシジルメタアクリレート,グリシジル−p−ビ
ニルベンゾエート,メチルグリシジルイタコネート,グ
リシジルエチルマレート,グリシジルビニルスルホネー
ト,グリシジル(メタ)アリルスルホネート等の不飽和
酸のグリシジルエステル類、ブタジエンモノオキサイ
ド,ビニルシクロヘキセンモノオキサイド,2−メチル−
5,6−エポキシヘキセン等のエポキシドオレフィン類等
が挙げられる。
さらに、上記ビニル系共重合体には、その特性改善の
ために前記ビニル系化合物と共重合可能な二重結合を有
するその他の単量体を共重合させてもよい。かかる単量
体としては、例えば1,3−ブタジエン等のブタジエン系
モノマー、マレイン酸,無水マレイン酸,マレイン酸ジ
エチル,マレイン酸ブチルベンジル,マレイン酸−ジ−
2−ヒドロキシエチル,イタコン酸ジメチル,スチレ
ン,α−メチルスチレン、p−メチルスチレン,アクリ
ロニトリル,エチレン,プロピレン等が挙げられる。
上記ビニル系共重合体に含まれるエポキシ基の量とし
ては、0.05〜2.0m mol/g程度であることが好ましい。エ
ポキシ基の量が前述の範囲より少ない場合には架橋構造
が不足して耐久性が劣化してしまい、逆に多い場合には
取り扱い性が悪くなったり塗料化が難しくなる等の問題
が生ずる。
本発明の磁気記録媒体で使用される結合剤にはさらに
第3アミン化合物を添加することにより、塩化ビニル系
共重合体のエポキシ基の開環反応を促進することがで
き、該開環反応を利用して例えば塩化ビニル系共重合体
に含まれる活性水素(例えば水酸基)と架橋させ塩化ビ
ニル系共重合体同士で架橋構造を形成することも可能で
ある。勿論、ポリウレタン樹脂に含まれる水酸基との間
で同様の架橋構造を形成することも可能である。このよ
うに塩化ビニル系共重合体とポリウレタン系樹脂間の架
橋構造と塩化ビニル系共重合体同士の架橋構造とを併用
することによって、より一層強度に優れた磁性塗膜が得
られる。
また、本発明の磁気記録媒体で使用される結合剤に
は、ポリイソシアナートを硬化剤として加え、このポリ
イソシアナートと塩化ビニル系共重合体中の水酸基もし
くはポリウレタン樹脂中の水酸基との反応を利用して架
橋構造を形成することも可能であり、エポキシ基とメル
カプト基による架橋構造と併用することによって、より
一層強度に優れた磁性塗膜が得られる。
上述のエポキシ基含有塩化ビニル系共重合体は、その
他の結合剤と混合して用いてもよい。
かかる他の結合剤としては、磁気記録媒体の結合剤と
して従来から使用されているものが使用可能であって、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−ビニルアルコール共重合体,塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−マレイン酸共重合体,塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体,塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体,
アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体,アク
リル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体,メタクリル
酸エステル−塩化ビニリデン共重合体,メタクリル酸エ
ステル−スチレン共重合体,熱可塑性ポリウレタン樹
脂,ポリ弗化ビニル,塩化ビニリデン−アクリロニトリ
ル共重合体,ブタジエン−アクリロニトリル共重合体,
アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合
体,ポリビニルブチラール,セルロース誘導体,スチレ
ン−ブタジエン共重合体,ポリエステル樹脂,フェノー
ル樹脂,エポキシ樹脂,熱硬化性ポリウレタン樹脂,尿
素樹脂,メラミン樹脂,アルキド樹脂,尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂またはこれらの混合物等が挙げられる。な
かでも、柔軟性を付与するとされているポリウレタン樹
脂,ポリエステル樹脂,アクリロニトリルブタジエン共
重合体等が好ましい。
上記エポキシ基含有塩化ビニル系共重合体あるいは併
用するその他の結合剤には、さらに分散性を向上させる
目的から親水性極性基を導入してもよい。上記親水性極
性基としては、−SO3M基、−OSO3M基、−PO(OM′)
基、−COOM基、−NR3X基(但し、Mは水素原子又はアル
カリ金属原子を、M′は水素原子,アルカリ金属原子又
は炭化水素原子を、Rはアルキル基を、Xはハロゲンを
それぞれ表す。)等が挙げられる。
本発明は、上述したアミノ基又はメルカプト基含有シ
ランカップリング剤によって表面処理した磁性粉末,非
磁性粉末をエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を
主体とする結合剤中に添加することによって、該シラン
カップリング剤のアミノ基,メルカプト基と結合剤中の
エポキシ基とを相互作用させるものであるが、上記シラ
ンカップリング剤のアミノ基,メルカプト基と結合剤の
エポキシ基とをグラフト重合させることによって一層強
固な結合を図ることができる。
本発明の磁気記録媒体において磁性層は、例えば上述
のようにアミノ基又はメルカプト基を有するシランカッ
プリング剤によって表面処理した磁性粉末,非磁性粉末
をエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を含む結合
剤並びに有機溶剤中に分散し調製される磁性塗料を非磁
性支持体の表面に塗布して形成すればよい。
ここで、上記非磁性支持体の素材としては、通常この
種の磁気記録媒体に使用されるものであれば如何なるも
のであってもよく、例えばポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル類、ポリエチレン,ポリプロピレン等
のポリオレフィン類、セルローストリアセテート,セル
ロースダイアセテート,セルロースアセテートブチレー
ト等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビ
ニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート,ポリイ
ミド,ポリアミド,ポリアミドイミド等のプラスチッ
ク、紙、アルミニウム,銅等の金属、アルミニウム合
金,チタン合金等の軽合金、セラミックス、単結晶シリ
コン等が挙げられる。この非磁性支持体の形態として
は、フィルム,テープ,シート,ディスク,カード,ド
ラム等のいずれでも良い。
また、上記磁性層に用いられる強磁性粉末には通常の
ものであればいずれも使用することができる。したがっ
て、使用できる強磁性粉末としては、強磁性酸化鉄粒
子、強磁性二酸化クロム、強磁性合金粉末、六方晶系バ
リウムフェライト微粒子、窒化鉄等が挙げられる。
上記強磁性酸化鉄粒子としては、一般式FeOxで表した
場合、xの値が1.33≦x≦1.50の範囲にあるもの、即ち
マグヘマイト(γ−FeO,x=1.50)、マグネタイト(Fe
O,x=1.33)及びこれらの固溶体(FeOx,1.33<x<1.5
0)である。さらに、これら強磁性酸化鉄には、抗磁力
をあげる目的でコバルトを添加してもよい。コバルト含
有酸化鉄には、大別してドープ型と被着型の2種類があ
る。
上記強磁性二酸化クロムとしては、CrO2あるいはこれ
らに抗磁力を向上させる目的でRu,Sn,Te,Sb,Fe,Ti,V,Mn
等の少なくとも一種を添加したものを使用できる。
強磁性合金粉末としては、Fe,Co,Ni,Fe−Co,Fe−Ni,F
e−Co−Ni,Co−Ni,Fe−Co−B,Fe−Co−Cr−B,Mn−Bi,Mn
−Al,Fe−Co−V等が使用でき、またこれらに種々の特
性を改善する目的でAl,Si,Ti,Cr,Mn,Cu,Zn等の金属成分
を添加しても良い。
さらに上記磁性層には、前記の結合剤、強磁性粉末の
他に添加剤として分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、防錆剤等が加えられても良い。これら分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤としては、従来公知の
ものがいずれも使用可能である。
上記分散剤としては、例えばリン酸エステル、カプリ
ル酸等の脂肪酸、前記脂肪酸のアルカリ金属又はアルカ
リ土類金属からなる金属石鹸、等等が挙げられる。
上記潤滑剤としては、例えばフェニルポリシロキサン
等のシリコンオイル、グラファイト等の導電性微粉末、
ポリエチレン等のプラスチック微粉末等が挙げられる。
上記研磨剤としては、例えば溶解アルミナ、コランダ
ム、炭化ケイ素、ダイヤモンド等が挙げられる。
上記帯電防止剤としては、例えばカーボンブラック等
の導電性微粉末、サポニン等の天然界面活性剤、グリセ
リン等のノニオン界面活性剤、ホスホニウム類等のカチ
オン界面活性剤等が挙げられる。
上記防錆剤としては、例えばリン酸、スルファイド、
グアニジン、ピリミジン、アミン、尿素、ジンククロメ
ート、カルシウムクロメート、ストロンチウムクロメー
ト等が挙げられる。
上述の磁性層の構成材料は、有機溶剤に溶かして磁性
塗料として調製され、被磁性支持体上に塗布されるが、
その磁性塗料の溶剤としては、アセトン,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノン等
のケトン系溶剤、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチ
ル,乳酸エチル,酢酸グリコールモノエチルエーテル等
のエステル系溶剤、グリコールジメチルエーテル,グリ
コールモノエチルエーテル,ジオキサン等のグリコール
エーテル系溶剤、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳
香族炭化水素系溶剤、ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭
化水素系溶剤、メチレンクロライド,エチレンクロライ
ド,四塩化炭素,クロロホルム,エチレンクロルヒドリ
ン,ジクロロベンゼン等の有機塩素化合物系溶剤が挙げ
られる。
なお、前述のエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合
体並びにアミノ基又はメルカプト基を有するシランカッ
プリング剤は、磁性層ばかりでなくバックコート層等に
用いてもよく、この場合にも磁性層の場合と同様、耐久
性等の点で効果が期待できる。
〔作用〕
アミノ基又はメルカプト基を有するシランカップリン
グ剤は、一方で磁性粉末,非磁性粉末と吸着,結合する
とともに、アミノ基又はメルカプト基において結合剤で
ある塩化ビニル系共重合体のエポキシ基との間に架橋構
造が発現する。
上述のエポキシ基並びにアミノ基又はメルカプト基の
作用により架橋する反応は水分の影響を殆ど受けること
なく進行する。
したがって、前記磁性粉末,非磁性粉末等と結合剤と
は、前記シランカップリング剤を介して強固に結びつけ
られることになる。
これによって磁性粉末等の脱落が抑制され、磁性層の
耐久性が確保される。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。
結合剤の合成 先ず、結合剤である塩化ビニル系共重合体を合成し
た。
合成した塩化ビニル系共重合体の組成並びにエポキシ
基の導入量は第1表に示す通りである。
これら合成した塩化ビニル系共重合体を使用して磁気
記録媒体を作製したが、その処理方法としては次の2通
りの方法を採用した。
処理方法A 磁性粉末(金属磁性粉末,比表面積52m2/g)100重量
部、シランカップリング剤(種類及び添加量は第2表に
示す通り。)及びメチルエチルケトン200重量部を冷却
管付フラスコに入れ、80℃で1時間混合した後、多量の
メチルエチルケトンで洗浄し、処理磁性粉末を得た。
次いで下記の通りの組成でボールミルにて48時間混合
して磁性塗料を調製し、さらに硬化剤(商品名コロネー
トL)4.8重量部を加えて30分混合した後、3μmのフ
ィルタで濾過し、これを14μm厚のポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に乾燥後の膜厚が6μmとなるよう
に塗布した。磁場配向処理を行った後、乾燥して巻き取
り、さらにスーパーカレンダー処理を行った後、60℃に
て20時間加熱処理を行い、1/2インチ幅に裁断してサン
プルテープを作製した。磁性塗料の組成を以下に示す。
処理磁性粉末 100重量部 塩化ビニル系共重合体 18重量部 ポリウレタン樹脂 6重量部 Al2O3(研磨剤) 5重量部 カーボンブラック(帯電防止剤) 3重量部 ステアリン酸(潤滑剤) 1重量部 ブチルステアレート(潤滑剤) 1重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 60重量部 シクロヘキサノン 60重量部 なお、上記ポリウレタン樹脂はポリブタンアジペート
−MDI系であり、−SO3Na基を0.05m mol/g含有する平均
分子量24000のものである。
処理方法B 磁性粉末(Co被着γ−Fe2O3,比表面積35m2/g)100重
量部、シランカップリング剤(種類及び添加量は第2表
に示す通り。)、ミリスチン酸0.5重量部、メチルエチ
ルケトン60重量部、トルエン40重量部及びシクロヘキサ
ノン40重量部をとり、ボールミルにて4時間混合した。
次いで、これを下記の組成を有する組成物に加え、ボ
ールミルにて20時間混合した。
塩化ビニル系共重合体 18重量部 ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製,N−2304) 6重量部 Al2O3(研磨剤) 3重量部 カーボンブラック(帯電防止剤) 2重量部 ジメチルミリスチルアミン(潤滑剤) 1重量部 ブチルステアレート(潤滑剤) 1重量部 メチルエチルケトン 40重量部 トルエン 20重量部 シクロヘキサノン 20重量部 これを14μm厚のポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に乾燥後の膜厚が6μmとなるように塗布し、磁場
配向処理を行った後、乾燥して巻き取った。さらにスー
パーカレンダー処理を行った後、75℃にて20時間加熱処
理を行い、1/2インチ幅に裁断してサンプルテープを作
製した。
以上の方法に従い、塩化ビニル系共重合体の種類、処
理方法、シランカップリング剤の種類並びに添加量を第
2表に示すように変え、各種サンプルテープを作成し
た。
作製した各サンプルテープ(実施例1〜実施例7、比
較例1〜比較例4)で使用した塩化ビニル系共重合体の
種類その他は第2表の通りである。なお、表中、シラン
カップリング剤Aはγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、BはN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、Cはγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシランである。
得られた各サンプルテープについて、それぞれスチル
特性,粉落ちを測定した。
なお、上記スチル特性はサンプルテープに4.2MHzの映
像信号を記録し、再生出力が50%に減衰するまでの時間
とした。また、粉落ちは60分シャトル100回走行後のヘ
ッドドラム,ガイド等への粉落ち量を目視にて観察し、
減点法(−5〜0)で評価した。結果を第3表に示す。
上記第3表から明らかなように、本発明に係る各サン
プルテープにあっては、粉落ちが少ないばかりでなく、
スチル特性が大幅に向上したことがわかる。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、上記結合剤がエポキシ基を有する塩化ビニル系共重
合体を含有するとともに、上記磁性層には、アミノ基又
はメルカプト基を有するシランカップリング剤が含有さ
れているので、塩化ビニル系共重合体とシランカップリ
ング剤との間で架橋構造が発現し、磁性粉末,非磁性粉
末等を当該シランカップリング剤を介して結合剤と強固
に結びつけているので、塗膜の強度を高め磁気記録媒体
の耐久性を大幅に向上することが可能である。
また、この反応は水分の影響をほとんど受けずに進行
するため、前記架橋構造が確実に実現され、非常に良好
な耐久性を有する磁性塗膜とすることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 163/00 C09D 163/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、 上記結合剤がエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体
    を含有するとともに、 上記磁性層には、アミノ基又はメルカプト基を有するシ
    ランカップリング剤が含有されていること を特徴とする磁気記録媒体。
JP18016588A 1988-07-21 1988-07-21 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JP2705123B2 (ja)

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