JP2576529B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ等の磁気記録媒体に関するもの
であり、さらに詳細には非磁性支持体上に形成される磁
性層に含まれる結合剤の改良に関するものである。
〔発明の概要〕 本発明は、塗布型の磁気記録媒体の結合剤として使用
されるブタジエン系共重合体の分子中にリン酸基,スル
ホン酸基,硫酸基,カルボキシル基の少なくとも1種及
びリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基の
アルカリ金属塩基の少なくとも1種を導入することによ
り、磁性粉末に対する分散性,磁性層として形成した際
の塗膜の性質,塗膜形成の際の作業性等の点で優れた特
性を有する結合剤を提供し、分散性や耐久性に優れ、塗
料粘度が低く実用性の高い磁気特性や電磁変換特性の良
好な磁気記録媒体を提供しようとするものである。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録媒体,特にVTR(ビデオテープレコー
ダ)用の磁気記録媒体においは、短波長記録を行った場
合にも高再生出力を得ることができるように、磁気特
性,電磁変換特性の向上が要望されている。そして、そ
の方策として、磁性粉末の微粒子化,高磁力化が図られ
るとともに、磁性層中における磁性粉末の充填密度,い
わゆるパッキングデンシティを増大させる傾向が強くな
っている。
一方、従来から使用されている磁気記録媒体用の結合
剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やポリウ
レタン樹脂等があるが塗膜物性等の観点から、ブタジエ
ン系共重合体等の使用も検討されている。
ところで、上述のパッキングデンシティの増大,さら
には耐久性の向上等の要請に伴って、前述のブタジエン
系共重合体をそのまま用いたのでは様々な問題が発生し
ており、充分な対処が難しいのが現状である。
例えば、磁性粉末の微粒子化による比表面積の増大や
高磁化力による凝集力の増大に伴い、前述の結合剤では
満足のいく分散性や表面積が得られず、磁性粉末のパッ
キングデンシティを増大させることも困難なものとなっ
ている。したがって、耐久性,磁気特性,電磁変換特性
についても不充分なものであった。特に、高記録密度化
に対応すべく超微粒子化された磁性粉末や高い磁化量を
有する磁性粉末に対しての性能は不充分なものであっ
た。この場合、例えば界面活性剤を分散剤として使用す
る等の方法が考えられるが、界面活性剤が低分子である
ために、粉落ちや経時変化によるブルーミング等が発生
し、機械的強度や耐久性等に問題が生じてしまう。
そこで、例えば特開昭60−281805号公報において、リ
ン酸エステル基をブタジエン系共重合体に導入した結合
剤が提案されており、磁性粉末の分散性,耐久性等の向
上が試みられている。
ところが、上記結合剤は塗料粘度が非常に高く取り扱
い性が非常の悪く実用性の観点で改善すべき点があっ
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のように、ブタジエン系共重合体を磁性層の結合
剤として用いようとすると、磁性粉末に対する分散性や
塗膜物性,塗料粘度向上による製造上の取り扱い等の点
で解決すべき点が多く、例えばリン酸エステル基を導入
したとしても所定の耐久性,磁気特性,電磁変換特性を
充分に確保することが難しかった。
そこで本発明は、当該技術分野の前記欠点を解消する
ために提案されたものであって、磁性粉末に対する分散
性,磁性層として形成した際の塗膜の性質,塗膜形成の
際の作業性等の点で優れた特性を有する結合剤を提供
し、表面性や耐久性に優れ磁気特性や電磁変換特性の良
好な磁気記録媒体を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、塗料粘度が高く実用性には劣るが高い
親和性を示し分散性が向上するリン酸基,スルホン酸
基,硫酸基,カルボキシル基等の酸性極性基を導入した
結合剤に対して、さらに極性基としてリン酸基,スルホ
ン酸基,硫酸基,カルボキシル基のアルカリ金属塩基等
の極性基を導入することが結合剤の塗料粘度を低下させ
ることができ、作業性を向上する上で有効であることを
見出し本発明を完成するに至ったものである。本発明は
上述の知見に基づいてなされたものであって、非磁性支
持体上に強磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層が形
成されてなる磁気記録媒体において、前記結合剤はリン
酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基の少なく
とも1種及びリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボ
キシル基のアルカリ金属塩基の少なくとも1種を有する
ブタジエン系共重合体を含有することを特徴とするもの
である。
本発明において磁性層の結合剤として使用されるブタ
ジエン系共重合体は、ブタジエン,アクリロニトリル,
水酸基含有モノマー,極性基含有モノマー等を主たる成
分として構成されるものである。
したがって、上記ブタジエン系共重合体としては、1,
3−ブタジエンを主体とするブタジエンゴム、1,3−ブタ
ジエンとスチレンの共重合体であるブタジエン−スチレ
ンゴム(SBR)、1,3−ブタジエンとアクリロニトリルの
共重合体であるブタジエン−アクリロニトリルゴム(NB
R)等が挙げられる。
これらブタジエン系共重合体は、第3成分としてブタ
ジエンと共重合可能なモノマーを含んでいてもよい。
上記ブタジエンと共重合可能なモノマーとしては、前
記のエチレン,アクリロニトリルの他、塩化ビニル,塩
化ビニリデン,酢酸ビニル,ビニルアルコール,マレイ
ン酸,無水マレイン酸,アクリル酸,メタクリル酸,ア
クリル酸エステル,メタクリル酸エステル,ヒドロキシ
アクリレート,ヒドロキシメタクリレート,プロピオン
酸ビニル等が挙げられる。また、ブタジエン系共重合体
を構成する水酸基含有モノマーとしては、2ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2ヒドロキシプロピルアクリレート等が挙げられ
る。これらモノマーの1種もしくは2種以上を選んで共
重合させることにより、溶媒への溶解性や塗膜物性,強
磁性粉末の分散性,イソシアナート等の硬化剤による架
橋性等をある程度コントロールすることができる。
但し、この場合、共重合体中にブタジエンの占める割
合は、95〜50重量%の範囲とするのが好ましく、ブタジ
エンの含有量が50重量%未満だと本来のブタジエン系共
重合体の特徴が失われ、例えばSN比が劣化する。
上記ブタジエン系共重合体は、弾性に富み衝撃にも耐
えるとともに、非磁性支持体であるベースフィルムに対
する密着性に優れる。したがって、磁気テープやフロッ
ピーディスク等の可撓性を要求される磁気記録媒体の結
合剤として好適である。
さらに、ブタジエン共重合体には、その構成成分とし
て極性基含有モノマーが用いられている。このモノマー
に含有される極性基は、リン酸基,スルホン酸基,硫酸
基,カルボキシル基の少なくとも1種及びリン酸基,ス
ルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基のアルカリ金属塩
基の少なくとも1種である。上記リン酸基,スルホン酸
基,硫酸基,カルボキシル基等の酸性極性基は、磁性粉
末の分散性向上という点で非常に有効で、磁気記録媒体
としたときに粉落ちの軽減効果が特に大きいが、リン酸
基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基を単独に導
入した結合剤では塗料としたときに粘度が非常に大きな
ものとなってしまい、実用性に欠けるものとなってしま
うので、上記リン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボ
キシル基のアルカリ金属塩基等の極性基を導入する。こ
の極性基は、結合剤の粘度を低減する効果に優れている
ため、前記酸性極性基と併用することにより優れた効果
を発揮する。
本発明等の実験によれば、分子中にリン酸基,スルホ
ン酸基,硫酸基,カルボキシル基等の酸性極性基の少な
くとも1種及びリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カル
ボキシル基のアルカリ金属塩基等の極性基の少なくとも
1種をブタジエン系共重合体中に含有させることによ
り、リン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基
等の酸性極性基の粉落ち軽減効果を損なうことなしに良
好な粘度特性を有する塗料を得ることができ、リン酸
基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基等の酸性極
性基を単独で含有する場合以上に分散性に優れた磁気記
録媒体を得ることができる。
ところで、これらリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,
カルボキシル基等の酸性極性基及びリン酸基,スルホン
酸基,硫酸基,カルボキシル基のアルカリ金属塩基等の
極性基をブタジエン系共重合体中に導入するには、次の
ような方法によれば良い。
(I)リン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル
基等の酸性極性基の導入方法。
A.ブタジエンと共重合可能な二重結合及びリン酸基,ス
ルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基を有するモノマー
をブタジエンと共重合する方法。
上記ブタジエンと共重合可能な二重結合を有するリン
酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基等の酸性
基含有モノマーを以下に示す。
i)リン酸 ii)スルホン酸 iii)硫酸 iv)カルボン酸 HOOCCH=CHCOOH B.ブタジエンと共重合可能な二重結合及び活性水素を有
するモノマーをブタジエンと共重合した後、活性水素と
反応可能な基とリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カル
ボキシル基の少なくとも1種を分子中に有する化合物で
変性する方法。
上記ブタジエンと共重合可能な二重結合及び活性水素
(塩素と反応可能な基でもよい。)を有するモノマーと
しては、例えば、 (ただし、式中XはHまたはCH3を表す。) 等やビニルアルコールが挙げられる。
また、上記活性水素と反応可能な基と親水性極性基と
を分子中に有する化合物としては、例えば、 Cl−SO3H, ClCH2−SO3H,Cl−OSO3H,ClCH2−OSO3H, Cl−COOH,ClCH2−COOH 等の分子中にリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボ
キシル基等の酸性極性基と塩素を含有する化合物が挙げ
られる。あるいは、活性水素と反応可能な基として、上
記塩素の他、イソシアネート基,エポキシ基,アジリジ
ニル基を有する化合物も使用できる。
(II)リン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル
基等のアルカリ金属塩基を有する極性基の導入方法。
リン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基等
のアルカリ金属塩基を有する塩基性極性基を導入するに
当たっては、上述のリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,
カルボキシル基等の酸性極性基の導入方法と同様の方法
で行うことができる。導入可能な極性基としては、例え
−SO3M,−OS3M,−COOM (式中Mはアルカリ金属を表す。)等が挙げられる。但
し、上記極性基中 は、酸性極性基としても作用するため、酸性極性基とし
てリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基の
アルカリ金属塩基等の極性基と組み合わせてもよく、ま
た極性基としてリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カル
ボキシル基等の酸性極性基と組み合わせてもよい。
以上のようにしてブタジエン系重合体にリン酸基,ス
ルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基の少なくとも1種
及びリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基
のアルカリ金属塩基の少なくとも1種をブタジエン系共
重合体中に導入することができる。
上述のブタジエン系共重合体の数平均分子量として
は、5000〜100000の範囲とすることが望ましい。この分
子量が5000未満であると、塗膜形成能が不充分なものと
なり、得られる磁気記録媒体の耐久性が悪くなる。逆
に、分子量が100000を越えると、溶剤への溶解性が劣化
し、塗料製造上、混合,移送,塗布等の工程において問
題が発生する虞れが生ずる。
また、上述のブタジエン系共重合体に導入されるリン
酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基及びこれ
らのアルカリ金属塩基の極性基濃度としては、0.01〜1.
0m mol/gの範囲とすることが好ましく、各々の官能基は
0.001m mol/g以上であることが好ましい。リン酸基,ス
ルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基及びこれらのアル
カリ金属塩基の極性基の導入量が0.001m mol/g未満であ
ると、強磁性粉末に対する分散効果が不足し、逆に1.0m
mol/gを越えると溶剤への溶解性が劣化するとともに得
られる塗膜の耐湿性が劣化する。
勿論、上記リン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボ
キシル基及びこれらのアルカリ金属塩基を含有するブタ
ジエン系共重合体は、他の結合剤と混合して用いてもよ
い。かかる結合剤としては、磁気記録媒体の結合剤とし
て従来から使用されているものが使用可能であって、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−マレイン酸共重合体、塩化ビニリデン共重合体、塩
化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アク
リロニトリル共重合体、アクリル酸エステル系共重合
体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ
弗化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合
体、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体、ポリエ
ステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性
ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド
樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂またはこれらの混合
物などが挙げられる。
このように他の結合剤と混合して使用する場合には、
これら結合剤中のリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カ
ルボキシル基及びこれらのアルカリ金属塩基の極性基当
量(極性基1個当りの分子量)が1000〜100000の範囲内
であることが好ましい。この極性基当量が100000を越え
ると磁性粉末の分散性改善効果が期待できない。逆に、
極性基当量が1000未満であると効果はさほど変わらない
ばかりか、耐湿性の点で問題が生ずる。
本発明の磁気記録媒体において、磁性層は、例えば強
磁性粉末を上述の結合剤中に分散し有機溶剤に溶かして
調製される磁性塗料を非磁性支持体の表面に塗布して形
成される。
ここで、上記磁性層に用いられる強磁性粉末には通常
のものであればいずれも使用することができる。したが
って、使用できる強磁性粉末としては、強磁性酸化鉄粒
子、強磁性二酸化クロム、強磁性合金粉末、六方晶系バ
リウムフェライト微粒子、窒化鉄等が挙げられる。
上記強磁性酸化鉄粒子としては、一般式FeOxで表した
場合、Xの値が1.33≦X≦1.50の範囲にあるもの、即ち
マグヘマイト(γ−Fe2O3,X=1.50)、マグネタイト(F
e3O4,X=1.33)及びこれらの固溶体(FeOx,1.33<X<
1.50)である。さらに、これら強磁性酸化鉄には、抗磁
力をあげる目的でコバルトを添加してもよい。コバルト
含有酸化鉄には、大別してドープ型と被着型の2種類が
ある。
上記強磁性二酸化クロムとしては、CrO2あるいはこれ
らに抗磁力を向上させる目的でRu,Sn,Te,Sb,Fe,Ti,V,Mn
等の少なくとも一種を添加したものを使用できる。
強磁性合金粉末としては、Fe,Co,Ni,Fe−Co,Fe−Ni,F
e−Co−Ni,Co−Ni,Fe−Co−B,Fe−Co−Cr−B,Mn−Bi,Mn
−Al,Fe−Co−V等が使用でき、また、これらに種々の
特性を改善する目的でAl,Si,Ti,Cr,Mn,Cu,Zn等の金属成
分を添加してもよい。
さらに上記磁性層には、前記の結合剤、強磁性粉末の
他に添加剤として分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、防錆剤等が加えられてもよい。これら分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤としては、従来公知の
ものがいずれも使用可能である。
上述の磁性層の構成材料は、有機溶剤に溶かして磁性
塗料として調製され、非磁性支持体上に塗布されるが、
その磁性塗料の溶剤としては、アセトン、メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノン等
のケトン系、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチル,乳
酸エチル,酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエス
テル系、グリコールジメチルエーテル,グリコールモノ
エチルエーテル,ジオキサン等のグリコールエーテル
系、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水
素、ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素、エチレン
クロライド,四塩化炭素,クロロホルム,エチレンクロ
ルヒドリン,ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素が挙
げられる。
さらにまた、上記磁性材料を塗布する非磁性支持体と
しては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
類、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン
類、セルローストリアセテート,セルロースダイアセテ
ート,セルロースアセテートブチレート等のセルロース
誘導体、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン等のビニ
ル系樹脂、ポリカーボネート,ポリイミド,ポリアミド
イミド等のプラスチック等が使用される。上記非磁性支
持体の形態としては、フィルム、テープ、ディスク、カ
ード、ドラム等のいずれでも良い。あるいは、上記非磁
性支持体として、アルミニウム合金,チタン合金等の軽
合金、ポリスチレン,ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、アルミ
ナガラス等のセラミックス、単結晶シリコン等を用い
て、いわゆるハードディスクとしても良い。この場合、
支持体表面は、あらかじめNi−Pメッキ層を設けたり、
アルマイト処理を施す等、表面を硬くしておくことが好
ましい。
なお、上述のリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カル
ボキシル基の少なくとも1種及びリン酸基,スルホン酸
基,硫酸基,カルボキシル基のアルカリ金属塩基の少な
くとも1種有するブタジエン系共重合体を、バックコー
ト層や下塗層等の結合剤として利用することも可能であ
る。
〔作用〕
ブタジエン系共重合体に導入されるリン酸基,スルホ
ン酸基,硫酸基,カルボキシル基の少なくとも1種から
なる酸性極性基は、分散性や耐久性に優れている。ま
た、ブタジエン系共重合体に導入されるリン酸基,スル
ホン酸基,硫酸基,カルボキシル基のアルカリ金属塩基
の少なくとも1種からなる極性基は塗料の粘度を低下さ
せ実用性に優れた結合剤とすることができる。
このような特性を有する両者を併用することによって
相乗効果を発揮し、超微粒子化された磁性粉末や磁化量
の大きい磁性粉末であっても良好に分散され作業性も向
上する。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、
本発明がこれら実施例に限定されるものでないことは言
うまでもない。
本実施例で用いたブタジエン共重合体は、1,3−ブタ
ジエン−アクリロニトリル−2ヒドロキシプロピルアク
リレート−極性基含有モノマーを共重合して得られるも
のであり、その数平均分子量は16000〜18000である。こ
のときの1,3−ブタジエン:アクリロニトリル:2ヒドロ
キシプロピルアクリレート=65:30:5の比率で重合し
た。上記1,3−ブタジエン−アクリロニトリル−2ヒド
ロキシプロピルアクリレート−極性基含有モノマーから
なる結合剤に含有した極性基の種類とその含有量を第1
表に示す。
第1表に示す各極性基を含有したブタジエン系共重合
体からなる樹脂を用い、以下の方法により磁気記録媒体
を作成した。
実施例1 Co被着γ−Fe2O3 100重量部 (比表面積35m2/g) ブタジエン系共重合体樹脂1 8重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 16重量部 カーボン 2重量部 酸化クロム 2重量部 ステアリン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 メチルエチルケトン 100重量部 シクロヘキサノン 60重量部 トルエン 60重量部 上記組成物をボールミルにて24時間混合し、これにコ
ロネートLを5重量部添加した後、14μm厚のポリエチ
レンテレフタレートフィルム上に乾燥後の膜厚が6μm
となるように塗布した。次いで、磁場配向処理を行った
後、カレンダー処理し、60℃,20時間加熱処理を行った
後、これを1/2インチ幅に裁断してサンプルテープを作
製した。
実施例2〜実施例8 樹脂1のかわりに樹脂2〜樹脂8を用い、他は実施例
1と同様の方法によりサンプルテープを作製した。
比較例1〜比較例4 樹脂1のかわりに樹脂9〜樹脂12を用い、他は実施例
1と同様の方法によりサンプルテープを作製した。
得られた各サンプルテープについて、それぞれ表面光
沢、粉落ち、塗料粘度を測定した。
なお、上記表面光沢は、光沢計(GLOSS METER)を用
いて、入射角75゜,反射角75゜における反射率を測定し
た。また、粉落ちは、60分シャトル100回走行後のヘッ
ドドラム,ガイド等への粉落ち量を目視にて観察し、減
点法(−5〜0)で評価した。塗料粘度は、B型回転粘
度計で4号ロータを用いて30回転で測定した値で示し
た。結果を第2表に示す。
第2表からも明らかなように、リン酸基,スルホン酸
基,硫酸基,カルボキシル基の少なくとも1種及びリン
酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキシル基のアルカ
リ金属塩基の少なくとも1種を有するブタジエン系共重
合体を結合剤として用いることにより、表面光沢や粉落
ちが改善されるとともに、塗料粘度も大幅に改善され
る。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、分散性や耐久性に優れたリン酸基,スルホン酸基,
硫酸基,カルボキシル基の少なくとも1種と塗料粘度を
低下させるリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボキ
シル基のアルカリ金属塩基の少なくとも1種を有するブ
タジエン系共重合体中に極性基として導入したものを磁
性層の結合剤としているので、両者の効果が相乗的に発
揮され、磁性粉末に対して高い親和性を示し、たとえ超
微粒子化した磁性粉末や磁化量の大きい磁性粉末であっ
ても分散性が良好なものとなるとともに塗料粘度も実用
的なものとなる。したがって、得られる磁気記録媒体の
耐久性,表面性が向上し、電磁変換特性も極めて優れた
ものとなる。
また、ブタジエン系共重合体の有する可撓性により、
可塑剤の添加が少なくとも可撓性に富んだ磁性層の形成
が可能となるとともに、上記ブタジエン系共重合体が支
持体への密着にも優れることから、この点でも耐久性の
改良が図られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、 前記結合剤はリン酸基,スルホン酸基,硫酸基,カルボ
    キシル基の少なくとも1種及びリン酸基,スルホン酸
    基,硫酸基,カルボキシル基のアルカリ金属塩基の少な
    くとも1種を有するブタジエン系共重合体を含有するこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
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